JPH03136400A - Nb―Ti系超電導磁気シールド材の製造方法 - Google Patents

Nb―Ti系超電導磁気シールド材の製造方法

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JPH03136400A
JPH03136400A JP1275539A JP27553989A JPH03136400A JP H03136400 A JPH03136400 A JP H03136400A JP 1275539 A JP1275539 A JP 1275539A JP 27553989 A JP27553989 A JP 27553989A JP H03136400 A JPH03136400 A JP H03136400A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はNb−Ti系超電導磁気シールド材の製造方法
に関するものである。
(従来の技術) 従来、超電導を利用した磁気シールド材として第1種超
電導体及び第2種超電導体が用いられていた。両者は磁
場の強さによって使い分けられ、第1種超電導体はマイ
スナー効果によりかなり低い磁場までではあるが完全に
磁気シールドすることができる。第2種超電導体は下部
臨界磁場(HC、)と上部臨界磁場(HC2)を有し、
HCIまではかなり低い磁場ではあるがマイスナー効果
により完全磁気シールドすることができる。HCIから
H62の間では超電導状態と常電導状態の混合状態とな
り磁気シールドを行うことができるが、HC2がきわめ
て高く高磁場の磁気シールドも可能である。
従来、第2種超電導体であるNb−Ti系超電導材を用
いた磁気シールド材は、単独では超電導特性が不安定な
ためCuやAlの高導電金属を被覆したり、交互に積層
した構造を有し、−船釣にテープ状やシート状の形状を
していた。
(発明が解決しようとする課題) Nb−Ti系合金においては、磁気シールド特性は超電
導体内部に侵入してきた磁束を析出粒子や転位網のよう
なピン止め点で捉える力が強いほど高くなる。特に、適
切な熱処理と冷間加工の組合せによってα−Tiの微細
粒の析出が最適な大きさと配分で行われると、磁気シー
ルド特性は大巾に向上する。
一方、超電導材には超電導特性を安定化させるためにC
uやAl等の高導電金属を密着させることが必要である
。これは、超電導板内部への磁束の急激な侵入によって
発熱が生じるが、高導電金属板が超電導板の両側に密着
していることによってすみやかに外部の液体ヘリウム中
に放散させることができることによる。高導電金属を密
着させたのちに上記のような磁気シールド特性向上のた
めの熱処理を行うと、両者間に金属元素の拡散を生じて
界面に脆い金属間化合物、たとえばCu/Nb−Ti超
電導材においてはCu−Ti化合物等を形成し、その後
の加工が不可能になったり、わずかな歪みにも材料破壊
を生じたりする。また、超電導材の成分組成が変化して
超電導特性が劣化したり、高導電金属中に不純物元素が
拡散して導電性か悪くなり、安定化特性が低下したりも
する。
したがって、従来利用〜されてきた高導電金属と超電導
材の薄膜を交互に複合一体化させた構造の磁気シールド
材では、複合一体化後に熱処理を行うことはほぼ不可能
であり、さらなる磁気シールド特性の向上は望めなかっ
た。
そこで、従来超電導材のみにあらかじめ適切な熱処理ま
たは加工を施した後、半田付け、クラッド、または蒸着
、スパッタリング、メツキ等を行うことも試みられたが
、半田付けの場合その導電率がCuやAlに比してあま
り良好でないため安定化特性が劣っていた。さらにはそ
の機械的強度も低く、密着強度が劣っていた。また、ク
ラッドはある程度の熱間で加工を行わないとその金属的
密着性が良くならないが、不必要な熱が加わるためせっ
か<Nb−Tj中に析出した微細粒子が分解してしまい
、磁気シールド特性が低下してしまうという問題があっ
た。さらに、蒸着、スパッタリング、メツキ等の方法で
は比較的容易に付着させることができ、密着性もまあま
あであるが、薄膜に適し、厚く十分な量を付着させるに
は時間がかかりすぎる、コストがかさむ、多層化が容易
でない等の問題があった。
またNb−Ti系超電導線材の場合、時効熱処理を行っ
てα−Ti粒子を析出させた後に冷間加工を行って析出
粒子を引き延ばし、同時に導入される転位網と一緒に磁
束のピン止め点とするので比較的高磁場に適していた。
そこでNb−Ti系超電導磁気シールド材においても上
記のような時効熱処理および冷間加工を施したが、線材
と異なり、厚さにもよるがかなり低磁場の範囲ですでに
シールド能力を失ってしまっていた。
上記課題に鑑み、本発明は高導電金属を自由な体積比率
でNb−Ti系合金超電導材に複合一体化させることが
でき、両者交互の多層化も容易で、複合一体化させて良
好な金属的密着性を得た後に適当な熱処理または加工を
行うことが可能であり、それによってより一層高い磁気
シールド特性を有するNb−Ti系超電導磁気シールド
材の製造方法を提供するものである。
(課題を解決するための手段) 本発明は、少なくとも1層の導電率の高い金属Cuまた
はAlとNb−Ti系合金とが交互に積層されているN
b−Ti系超電導磁気シールド材の製造方法において、
前記導電率の高い金属からなる筐体状または円筒状中空
体中にNbまたはTaの箔で被覆したNb−Ti系合金
の板を少なくとも1層以上前記導電率の高い金属と交互
に積層するよう充填し、充填率を60%以上としてから
前記中空体の端部をふさぎ、内部を真空状態にして溶接
密封し一体化複合体とし、この一体化複合体に加工率3
0〜98%、温度500〜1000℃の熱間加工を施し
、300〜450℃の温度で1回当りの保持時間が1−
168時間の熱処理と1回当りの加工率が30〜98%
の冷間加工を6回以下交互に繰り返し施して板状または
箔状とした後、300〜450℃の温度で保持時間が1
〜1000時間の最終熱処理を施すことを特徴とするN
b−Ti系超電導磁気シールド材の製造方法である。
最終熱処理を施した後、加工率が2%以上30%未満の
冷間加工を施すことは好ましい。
(作 用) 以下、図面を用いて本発明の作用を詳細に説明する。
第3図に示すように、通常Nb−Ti系合金層とCuま
たはAlの層を交互に多数積層した多数構造を有する板
状または箔状の超電導磁気シールド材は単層の同一構造
の超電導磁気シールド材に比べて大巾にシールド特性が
向上する。
そのことは次のような理由による。すなわち、外部磁場
B1にさらされる1層目でΔB (1)シールドされる
とすると、2層目にかかる磁場はB1−ΔB(1)であ
り、ここでΔB(2)シールドされるとすると3層目に
かかる磁場はB1−ΔB(1)−ΔB(2)となる。
したがって、n層のシールド層を透過した後の残留磁場
B2は以下の式で表わされる。
また、ΔB(n)は第5図に示されるように、B1が6
8m以下の場合は1層目だけで完全磁気シールドできる
ので問題はないが、68m以上ではB1が小さくなるほ
どΔBが指数関数的に大きくなるため、ΔB(n)に関
してもn値が大きくなるほどシールド特性上は有利とな
る。実用上はB、が68m以上であることがほとんどな
ので、多層であることは非常に有利である。
しかしながらΔBがあまりに小さいとnをいくら増やし
てもほとんど効果がなく、ΔBを大きくする、すなわち
1層当りのシールド特性を上げることも重要である。そ
のために最適なのが本発明の製造方法である。その中で
はCu−TiまたはAl−Ti化合物が生成しつる温度
でのかなり長時間の熱処理が必要であるが、この化合物
が生成するとすでに述べたように加工性が全く悪くなり
、その後の良好な加工が不可能になる。ここで高導電金
属層とNb−Ti系合金層との間に存在するNbまたは
Taのバリヤー層は、熱処理中における両者間の金属元
素の拡散をほとんど防止することができ、したがって本
発明による磁気シールド材においては良好な加工性を保
ちつつ高い磁気シールド特性を得ることができる。加工
性が良いためシールド材の厚さを数10μオーダーまで
薄くすることができ、シールド材の軽量化が図れる上に
、シールド材単位面積当りの材料費も低減させることが
できる。
また、第1図(b)に示すように導電率の高い金属の筐
体状の中空体3の中にNb−Ti系合金の板lと導電率
の高い金属の板4を交互に積層する方法であるので、両
者の体積比率を自由に選ぶことができ、多層化も容易で
その層数も自由に増やすことができる。Nb  Ti系
合金の板を1層のみ挿入する場合を第1図(alに示す
。ここで中空体3内部の充填率を60%以上とするのは
、60%未満では加工初期に各部材にゆがみが生じ、密
着性が悪くなったり材料破壊が生じたりするからである
。中空体3の形状としては、第1図にあるような筐体状
のほかに第6図に示すような円筒状のもの等も可能であ
る。
また、第1図(a)及び(b)に示すように、Nb−T
i系合金の板lは全表面にNbまたはTaの箔2を巻回
被覆しており、これが熱間加工や熱処理の際Nb−Ti
系合金と導電率の高い金属間の拡散バリヤーとなり、C
u−Tiのような有害な化合物の形成を防止するため良
好な加工性を有し、かつ十分な熱処理を行って高い磁気
シールド特性を得ることができる。
また、第2図(a)及び(b)に示すように筐体状の中
空体3の端部に蓋5をし、内部を真空にして電子ビーム
溶接等で密封するので、その後の熱間加工や熱処理の際
に内部酸化することがなく、各部材間の良好な金属的密
着性が得られて加工性の良い一体化複合体が得られる。
第2図(a)に示すNb−Tiの単層複合体を加工して
薄板状にした後、第2図(C)に示すように積層密封し
、加工して第3図のような多層磁気シールド材7とする
ことも可能である。
前記一体化複合体に熱処理及び加工を施す前に熱間加工
を施すのは、ある程度加熱して各部材を軟らかくしたう
えで圧延、鍛造、押出等の方法で圧着させ、良好な金属
的密着性を得るためである。
その温度を500〜1000℃とするのは、500℃未
満では各部材、特に軟化温度の高いNb−Ti系合金が
まだ固く十分な密着性が得られず、1000℃を越える
と導電率の高い金属のうちのCuが融点に近付いて軟ら
かくなりすぎ、Nb−Ti系合金の硬さとの不整合が大
きくなって密着性が低下することによる。
ただし、融点が660℃と低いAlを用いる場合、それ
以下の温度で熱間加工するのはもちろんである。
また、その加工率を30〜98%とするのは、30%未
満では温度が高くても十分な密着性が得られにく<、9
8%を越えると磁気シールド特性の向上に必要な冷間加
工率が得られなくなるためである。
熱処理温度を300〜450℃とするのは、300℃未
満では重要なピン止め点となるα−Ti微細粒子の析出
速度が小さ過ぎ、時間がかかりすぎるからであり、45
0℃を越えた場合には析出粒子が粗大化してしまい、か
えって磁気シールド特性の低下をまねくためである。熱
処理1回当りの保持時間を1〜168・時間とするのは
、1時間未満では析出の絶対量が足らず、168時間を
越えた場合には析出がほとんど飽和してしまい、それ以
上時間を延ばしても顕著な効果が得られないからである
また、析出の駆動力となるのは冷間加工によって導入さ
れた転位、空孔等の格子欠陥であり、熱処理の前にある
程度の冷間加工を施しておくと一層の効果があり、なお
かつ冷間加工と熱処理を交互に繰り返すことはより一層
の効果がある。この繰り返し回数を6回以下としたのは
、6回を越えると各熱処理間の冷間加工率を十分大きく
とれなくなり、その効果もやはり頭打ちとなるからであ
る。
さらに、熱処理と冷間加工を交互に複数回施す場合、各
熱処理間または最終形状に至るまでの1回当りの冷間加
工率を30〜98%とするのは、30%未満では導入さ
れる格子欠陥の量が不十分で熱処理の効果を生かすこと
ができず、98%を越えると材料の一部または全体が破
壊されて加工不良が生じたり、加ニスタート時の厚さが
大きくなりすぎて現実的には製造不可能になったりする
からである。
また、最終板厚に冷間加工したのち最終熱処理を施すの
は、磁気シールドする範囲の磁場でのピン止め点として
有効なα−Ti粒子の析出物が得られ、かつ先に施され
た熱処理にて形成し、加工された析出物との相乗効果が
あるからである。この時間を1〜1000時間とするの
は、1時間未満では析出の絶対量が足らず、tooo時
間を越えると析出がほとんど飽和してしまい、それ以上
時間を延ばしても顕著な効果が得られないからである。
次に、上記最終熱処理を施した板または箔に加工率2%
以上30%未満の冷間加工を施すと好ましいのは、最終
熱処理上り材よりも特性の向上が見られるからである。
加工率が2%未満では冷間加工の効果が十分でなく、3
0%以上では最適な領域を越えて低下が著しいためであ
る。
(実施例) 実施例1 第1図(b)に示すように厚さ0.1mmのNbの箔2
を表面に巻回被覆した厚さ5 mm、巾100mm、長
さ150inのNb −46wt%Ti合金の板lを7
枚と厚さだけ2mmに変えた無酸素銅の板4を6枚、外
サイズが厚さ58mm、巾 112mm、長さ 172
mm、内サイズが厚さ50mm、巾102mm、長さ 
172mmの無酸素銅でできた筐体状の中空体3の中に
交互に挿入し、第2図(b)に示すように中空部に適合
したサイズの蓋5で中空体3の両端部をふさぎ、真空引
きしながらその合わせ目を溶接して密封した一体化複合
体とした。
しかる後温度750℃まで加熱し、熱間圧延にて厚さ2
7mmまで加工し、その後冷間圧延と熱処理を第1表に
示すように施して厚さ0.1mm、直径50關の円板状
サンプルとして磁気シールド特性を測定した。その測定
の方法は、第4図に示すように磁気シールドサンプル8
を外部磁場B1中に垂直にセットし、サンプルを透過し
てくる残留磁場B2をホール素子にて測定し、以下の式
で得られるΔBの大きさで磁気シールド特性を評価した
。その結果を第1表に示す。
ΔB = 8.−82 また、ΔBはB1がある値までは超電導体が完全磁気シ
ールドをするのでほぼΔB=B、の関係でΔBは増加す
るが、あるところから磁束が超電導体内部に侵入するた
め増加率かにぶり始め、次にピークをうって漸減する。
そこで、 5eff = 100XΔB /Bl (%)をシール
ド効率とし、特にB、=0,5 Te5laのときの5
effを磁気シールド特性を評価する指標とした。
B1とΔBの一般的な関係を第5図に示す。
尚、第1表における中間加工率とはある熱処理と次の熱
処理の間に行う冷間加工率のことであり、最終加工率と
は最終熱処理の直前に行われる冷間加工率のことである
Na 1〜12では、中間加工率、最終加工率、最終熱
処理条件を一定にして、中間熱処理条件とその繰り返し
回数を変えて磁気シールド特性をみた。
ただし繰り返し回数が1回のNo、 1とIOでは中間
加工は行わなかった。No、 1〜5において熱処理温
度が比較的低い場合は保持時間をかなり長<L(N。
1)、高い場合には保持時間を短か目にして繰り返し回
数を増やす方が(No、2〜5)磁気シールド特性は向
上した。特にNα2や3の条件で特性的に高い値が得ら
れた。
No、 6〜12は中間熱処理の温度、保持時間、繰り
返し回数の3条件のうちの1つずつをNα1〜5のいず
れかに対して変えたものである。各要件を満たさないた
めいずれも磁気シールド特性がきわめて低い。中にはN
α11のように、最終加工の途中で材料破損により加工
不能になったものもあった。
No、13〜14ではNα2に対し中間熱処理の繰り返
し回数と中間加工率を変えた。中間加工率が限界に近<
、Nα2に比べると特性的にはあまり良くない。
No、15はN(Li2の中間加工率だけをさらに大き
くして99%にしたが、最終加工の途中で材料破損によ
り加工不能になった。
No、16〜17ではNα2に対し最終加工率を変えた
最終加工率が限界に近<、No、16はNo、 2に比
べると特性的にはあまり良くない。Nl117は特性的
にはかなり良いが、No、 2に比べるとやや低い。
No、18はNo、16の中間加工率だけをさらに小さ
くして25%にしたが、特性的にきわめて低くなった。
Nα19〜21はNo、 2に対し最終熱処理の温度、
保持時間の2条件のうちの1つずつを変えたものである
。各要件を満たさないためいずれも磁気シールド特性が
きわめて低い。
No、22〜23ではNα2に対し最終熱処理の保持時
間のみを変えた。Nα22では500時間に延ばしたこ
とでかなりの特性向上が見られた。N(L23では限界
に近く、特性が低下している。
No、18はNα23の保持時間をさらに100時間延
ばしたものであるが、特性がさらに大巾に低下した。
実施例2 実施例1のNα2と同じ要領で一体化複合体(第1図(
b))を作成し、その後第2表に示すように加工率を変
えて冷間加工を行なってサンプルとし、同様の要領で磁
気シールド特性の測定を行った。
ただし、その特性の指標はNα2の5eff at O
,5Tに対する増減の百分率で表わした。
No、25はNα2の最終熱処理上り材を加工率15%
で冷間加工したもので、Nα2に対し30%の特性向上
が見られた。Nα26と27は同上冷間加工の加工率が
それぞれ下限、上限に近<、NFL2に対し若干の特性
向上が見られるものの、その効果はNα25に比べてか
なり低下している。
Nα28〜29は同上加工率が要件を満たさないもので
あるが、Nα28はNα2に対し全く特性は変わらなか
った。Nα29はNα2よりも特性の低下が見られた。
実施例3 実施例1と同じ要領で一体化複合体(第1図(b))を
作成し、その後の加工を他は同じ条件で熱間加工(この
場合は熱間圧延)の条件のみを第3表のように変えて加
工性及び磁気シールド特性を調べた。加工性はNα2と
同じ熱処理及び冷間圧延を施し、厚さ0.1mmの最終
サイズまで良好に加工できたものを◎、途中でコバ割れ
、ピンホーノ呟破断等の欠陥の生じたものを、その発°
生サイズ及び欠陥の大きさ、頻度等で順次○、△、×と
した。その結果を磁気シールド特性5eff於0.5T
と共に第3表に示す。ただしN(L37だけは、その厚
さサイズの制約から最終加工率を31%とした。
第3表 Nα2は第1表Nα2と同じものであり、Nα30〜3
1は熱間加工率を実施例1と同じ54%にし、加熱温度
だけを変えた。その結果Nα2が最も良好で欠陥はほと
んど発生せず、磁気シールド特性も良好であった。Nα
30は加熱温度をかなり低くしたところ特性は非常に良
好であるが、やはり密着性が低下し種々の欠陥が発生し
た。No、 31は加熱温度をかなり高くしたが、加工
性はNα2とほぼ同等であるが特性はやや低下した。
Nα32はNα30よりさらに加熱温度を低くしたため
密着性が非常に悪(、最終サイズまで至らなかった。N
α33では加熱温度が高過ぎて、熱間圧延中に加工発熱
で銅が溶ける現象が発生した。
また、Nα34〜37の加熱温度は加工性及び特性の両
面からみて最も良好だった750℃に固定し、熱間加工
率だけを変えた。その結果Nα34は特性は良好である
が、密着性不足によると思われる欠陥が若干発生した。
No、 35は熱間加工率をきわめて高くしたためにそ
の分給間加工率が減少し、特性も大巾に低下した。Nα
36はNα34よりさらに熱間加工率を小さくしたため
に密着性不足で材料破断が相次ぎ、最終サイズまで加工
できなかった。No、37は熱間加工率を大きくしすぎ
たために、その分最終熱処理後の冷間加工率が31%に
とどまり、加工性はまあまあ良好ではあったが特性は著
しく低かった。
実施例4 実施例1と同じ要領で一体化複合体(第1図(b))を
作成した際にその充填率を第4表のように変え、No、
 2と同じ条件で熱処理、加工を施してその加工性を調
査した。その評価は実施例3と同様に行なった。その結
果を第4表に示す。尚、実施例Iの各一体化複合体の充
填率はいずれも95%であり、実施例ではいずれも最終
サイズに至るまで良好に加工できた。
Nα38は最終サイズ近くで若干の欠陥を生じたがまあ
まあの良好な加工性を有していた。しかしNα39では
内部の密着不良に起因すると思われる材料の破断等が頻
発し、加工性は非常に悪かった。
実施例5 実施例1と同じ要領で一体化複合体(第1図(b))を
作成した際にNbの箔2を全く用いなかったところ、冷
間加工の途中で材料破断が頻発し、またその破断部をS
EM及びEPMAで調査したところCu−Ti化合物が
多数検出された。
実施例6 実施例1と同じ要領で一体化複合体(第1図(b))を
作成した際に真空中での電子ビーム溶接による密封をい
っさい行わなかったところ、冷間加工の途中で密着不良
によると思われる材料破断が頻発した。これは複合材内
部の接触面が熱間加工時等に酸化され、金属的密着性が
不十分なためと推定された。
実施例7 実施例1と同じ要領で一体化複合体(第1図(b))を
作成した際に無酸素銅の板4及び筐体状の中空体3をす
べて純アルミニウム材に変え、かつ熱間圧延での加熱温
度を520℃にした以外はいずれも第1表と同様の熱処
理及び冷間加工を施したところ、それぞれバラツキの範
囲内で同程度の磁気シールド特性が得られたが、詳細は
省略する。
実施例8 実施例1と同じ要領で一体化複合体(第1図(b))を
作成した際にNb−Ti系合金の板1をNb−60wt
%Ti合金の板に変えて他は第1表と同様の熱処理及び
冷間加工を施したところ、Nb −46wt%Ti合金
に比べて1〜2割高く、またバラツキの範囲内で安定し
た磁気シールド特性が得られたが、詳細は省略する。
実施例1と同じ要領で一体化複合体(第1図(b))を
作成した際にNb−Ti系合金の板1をNb−30wt
%Ti合金の板に変えて他は第1表と同様の熱処理及び
冷間加工を施したところ、Nb  46wt%Ti合金
に比べて1〜2割低いものの、バラツキの範囲内で安定
した磁気シールド特性が得られたが、詳細は省略する。
実施例1と同じ要領で一体化複合体(第1図(b))を
作成した際にNb−Ti系合金の板lをNb  40w
t%Ti−10wt%Zr合金の板に変えて他は第1表
と同様の熱処理及び冷間加工を施したところ、Nb −
46wt%Ti合金の特性に比べて約2〜3割低かった
ものの、それぞれバラツキの範囲内で安定した磁気シー
ルド特性が得られたが、詳細は省略する。
また、同様にNb−40wt%Ti −15wt%Ta
合金の板に変えて他は第1表と同様の熱処理及び冷間加
工を施したところ、Nb −46wt%Ti合金の特性
に比べて約2〜3割低かったものの、それぞれバラツキ
の範囲内で安定した磁気シールド特性が得られたが、詳
細は省略する。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明によれば比較例の数倍以上
、場合によっては10倍以上の安定した磁気シールド特
性を得ることができ、かつ安定化金属とNb−Ti系超
電導材との一体化複合体が容易に組み立てられる上に、
磁気シールド特性の大巾向上のために必要な熱処理や冷
間加工を施すことができ、良好な加工性をも有している
。したがって磁気シールド材を箔状まで薄くすることが
でき、かつ特性も非常に良好であるので、最近の磁気浮
上列車、電磁推進船といった軽量化の要請に答えつつ高
性能をもたらすことができ、その工業的な利用価値は非
常に高いものである。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)は無酸素銅の筐体状の中空体の中にNb箔
を巻回被覆したNb−Ti系合金の板1層を挿入したと
ころを示す図、第1図(b)はNb  Ti系合金の板
と無酸素銅の板とを交互に多層化して挿入したところを
示す図、第2図(a)は第1図(a)の一体化複合体の
両端に無酸素銅の蓋をとりつけたものの長手方向の断面
を示す図、第2図fb)は第1図(b)の一体化複合体
の両端に無酸素銅の蓋をとりつけたものの長手方向の断
面を示す図、第2図(C)は第1図(a)の単層複合材
を加工して薄くした後、複数枚重ねて挿入し、両端に無
酸素銅の蓋をとりつけた一体化複合体の長手方向の断面
を示す図、第3図は本発明法により得られた磁気シール
ド材を示す図、第4図は磁気シールド材の円板状サンプ
ルを垂直磁場中に置いて磁気シールド特性を測定する状
況を示す図、第5図は外部磁場を大きくしていったとき
の磁気シールド特性ΔBmの変化をプロットした図、第
6図は同筒状の中空体中にNb−Ti系合金と導電率の
高い金属とを積層した状況を示す図である。 ■・・・Nb−Ti系合金の板、2・・・箔、3・・・
中空体、3′・・・導電率の高い金属の層、4・・・導
電率の高い金属の板、5・・・蓋、6・・・導電率の高
い金属の層、7・・・多層磁気シールド材、8・・・磁
気シールドサンプル。 汁5図

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1.  (1)少なくとも1層の導電率の高い金属Cuまたは
    AlとNb−Ti系合金とが交互に積層されているNb
    −Ti系超電導磁気シールド材の製造方法において、前
    記導電率の高い金属からなる筐体状または円筒状中空体
    中にNbまたはTaの箔で被覆したNb−Ti系合金の
    板を少なくとも1層以上前記導電率の高い金属と交互に
    積層するよう充填し、充填率を60%以上としてから前
    記中空体の端部をふさぎ、内部を真空状態にして溶接密
    封し一体化複合体とし、この一体化複合体に加工率30
    〜98%、温度500〜1000℃の熱間加工を施し、
    300〜450℃の温度で1回当りの保持時間が1〜1
    68時間の熱処理と1回当りの加工率が30〜98%の
    冷間加工を6回以下交互に繰り返し施して板状または箔
    状とした後、300〜450℃の温度で保持時間が1〜
    1000時間の最終熱処理を施すことを特徴とするNb
    −Ti系超電導磁気シールド材の製造方法。
  2.  (2)最終熱処理を施した後、加工率が2%以上30
    %未満の冷間加工を施すことを特徴とする請求項1記載
    のNb−Ti系超電導磁気シールド材の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH11330574A (ja) * 1998-03-13 1999-11-30 Nippon Steel Corp NbTi超電導多層板及びその製造方法
JP2006185925A (ja) * 1996-03-19 2006-07-13 Nippon Steel Corp NbTi超電導多層板の製造方法及びNbTi超電導多層板
JP2016225156A (ja) * 2015-05-29 2016-12-28 三菱重工メカトロシステムズ株式会社 シールド体、及び超伝導加速器

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