JPH0313325Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、名刺型宣伝等表示用カード兼用の
防虫剤入りにおい袋に関し、特に本出願人の故先
代の出願になる実用新案登録願第1190220号（実
公昭51−50472号）の改良に関するもので殊にに
おい袋の構成、取付方等に改良を加え、より効果
的、便利な構成となしたものである。

（産業上の利用分野） この考案は主として和服、洋服の製造、販売業
者において、文庫紙、洋服収納ケース等に入れて
得意先にサービスとして提供し、宣伝効果を挙げ
るのに有効適切なものであり、又何人でも衣服に
しのばせて使用できる便利な「におい袋」であ
る。

（従来の技術） 旧来のにおい袋は単に巾着袋状のもの、扁平板
状のものに過ぎなかつたが、前記実公昭51−
50472号の考案（本出願人が故先代より承継）に
おいて宣伝等表示の印刷を施したカード状台版に
嵌め込み取付けたにおい袋を開発し、今日まで実
施して来た。而して該考案においては粉状の香料
を通気性の有る合成樹脂皮膜で作つた袋に容入し
た香料体（におい袋）を、適宜大きさの紙製台版
の任意箇所に一対の弧形の切条を設け、該切条を
押し開いて香料体の両側をはさみ入れて嵌止して
成るものであるが、 (1) 該香料体（におい袋）においては時を経るに
従い、それに容入された粉状香料がにおい袋の
素材の合成樹脂皮膜の微孔から逐次漏洩して減
量し、その効力が漸減するものであつた。又香
料に防虫剤が含まれていないので防虫効果がな
かつた。

(2) 又紙製台版に弧形の切条を設け、これに香料
体を嵌止する作業に手間が掛り、又切条が時間
の経過に伴い弾力性と復元力を失い嵌止作業が
鈍化して香料体が屡々抜け落ちることがあつ
た。

(3) 又、全体的構成において見映えに欠ける点が
あつて商品の性質上体裁のよい構成のものが望
まれていた。

（考案が解決しようとする問題点） この考案は、前記実用新案の欠点を問題点と
し、これを解消せんとするにある。

（問題点を解決するための手段） (1) 大型名刺大で無地の硬質紙の上面に透明で地
模様ａの有る該和紙を貼合した台版１を横長に
して用い、台版の表面１′の上部左方に任意の
絵模様２を印刷し、その絵模様の右方部に、防
虫剤を適量混合した麝香等の粉状香料３を上質
の千代紙で作られた小袋に封入したにおい袋４
を粘着し、該におい袋の上部中央に飾りリボン
５を取付け、 (2) 台版の下部等に余白を設け、かつその裏面
１″を無模様として、これらの場所に宣伝文等
の任意な印刷６が自由に施せるように構成した
名刺型宣伝等表示用兼におい袋を開発するに至
り上記問題点を解決するに至つた。

（作用） (1) この考案における台版１は強靭な硬質紙の上
面に更に薄手和紙を貼合してなることにより、
堅丈で簡単には破れない。

(2) この考案におけるにおい袋は上質の緻密な千
代紙を素材として使用しているので、簡単に破
れないことはもとより、それに封入された粉状
香料の漏洩を防止し、減量を防ぐ作用がある。

(3) におい袋には麝香等を粉状にした香料に防虫
剤を混入しているので、文庫紙、洋服収納ケー
ス・タンス等内に潤沢な芳香を発散し、和服、
洋服等にその芳香が移り香すると共に防虫作用
をなす。

(4) この考案においては、台版の下部等の余白及
びその裏面（無模様である）を、宣伝文等を自
由に印刷し得るスペースとして利用し得る。

(5) この考案は奇麗な和紙を貼合してなる横長の
名刺大の台版の上部左方に美しい模様を印刷
し、その右方に千代紙で巧みに作られた小袋に
飾リボンを付着したにおい袋を取付けて成るも
のであるから全体観において看者に格別の美感
を与える作用がある。

（実施例） 次にこの考案の実施例を図面に基いて説明す
る。（但し図面は宣伝文等を表示したものにおい
て示す） 大型名刺大で無地の構造紙等の硬質紙の上面に
透明で地模様ａを有する薄手和紙を貼合してなる
台版１を横長にして用い、その表面１′の上部左
方に任意の絵模様２を印刷し、その右方部に、防
虫剤を混合した麝香等の粉状香料３を上質の千代
紙で巧みに作られた小袋に封入してなるにおい袋
４を取付け、該におい袋の上部中央に蝶結びにし
た飾りリボン５を取付け、台板の表面１′の下部
等余白及び無模様の裏面１″に図示の如き宣伝文
等の印刷文字６を施し得るように構成することに
より、本考案の名刺型宣伝等表示カード兼用の防
虫剤入りにおい袋が完成される。

（考案の効果） この考案は出願人が承継した前記実公昭51−
50472号考案の欠点を完全解消し、 (1) 強靭な台版に上質の千代紙によりなるにおい
袋を強力に接着取付けて成るものであるから台
版やにおい袋が容易に破れたり、におい袋が台
版から簡単に抜け落ちるおそれはなく、又香料
がにおい袋から漏洩して減量するおそれもなく
長期使用に耐える効果がある。

(2) におい袋に封入される香料には麝香等の潤沢
な芳香を有するものを使用し、それに防虫剤を
混入しているので、これを文庫紙や洋服収納ケ
ース、タンス等内に入れて使用するときは、そ
の内部中に潤沢な芳香を発散し、和服、洋服等
に芳香が移り香すると共に防虫効果がある。

(3) 台版は印刷し易い模造紙等の硬質紙と薄手の
和紙とを貼合してなり、その表面に十分な余白
を設け、かつその裏面は無模様であるので、こ
こに自由な印刷が施せるので、和服、洋服等の
業者において任意な宣伝文、挨拶文及び社名、
住所等を任意な図柄などと共に印刷表示して顧
客に商品と共に提供して宣伝するのに便利かつ
効果的なものである。

(4) 又この考案は名刺型にして体裁よくできてお
り、且つ社名、住所などが自由に施し得るの
で、宣伝用の名刺として活用できる便益があ
る。

(5) 又本考案のにおい袋は扁平なカードに取付け
られておるので衣服にしのばせ易く、又潤沢な
芳香があつて、体裁もよく、壊中用におい袋と
しても便利かつ有効なものである。

以上の通り本考案は宣伝表示用カードとして又
におい袋として長期間有効適切に使用し得られる
ものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は本考
案の表面図、第２図は本考案の裏面図を示す。 図において、１……台版、１′……台版表面、
１″……台版裏面、ａ……薄手和紙の地模様、２
……絵模様、３……香料、４……におい袋、５…
…飾りリボン、６……印刷文字。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 大型名刺大で無地の硬質紙の上面に地模様を有
   する透明の薄手和紙ａを貼合した台版１を横長に
   して用い、台版の表面１′の上部に、防虫剤を適
   量混合した芳香豊かな粉状香料３を上質の千代紙
   で作られた小袋に封入してなる「におい袋」４を
   粘着し、該におい袋の上部中央に飾りリボン５を
   取付け、台版１の表面１′の下部等に余白を設け、
   裏面１″を無模様とし、上記表面１′の余白と裏面
   １″に宣伝文等の任意な印刷文字６等を自由に施
   し得るようにして成る名刺型宣伝等表示用カード
   兼用の防虫剤入りにおい袋。