JPH03128596A - 反転式重ね構造多重筒型スピーカーシステム装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、スピーカーシステム装置におけるバックロー
ドの重ね構造化とこれに付属する反響反動板に関する 〔従来の技術〕 スピーカーシステムのなかでもエンクロージャシステム
、密閉式、バ・ツクロードシステムの三方式はその代表
的なものである。エンクロージャシステムはボックスの
フロントパネルにスピーカーを埋め込み、内部には吸音
材を張って在りスピーカーの裏面で発生した音から高音
及び中音は吸音材によって消去し、重低音のみがフロン
ト開口部から再現される仕組みになっている。音の混濁
が生じ易い、また、消去した分だけ音圧の低下はまぬが
れない、密閉式はボックスのフロントパネルにスピーカ
ーを埋め込みフロントに開口部がない。

したがってスピーカーの裏面で発生した音は再現されな
い、音の混濁を嫌っての処置である。裏面すなわちボッ
クス内の音の損失は大きい、音は透明ではあるが音圧が
低下した分だけスピーカーのグレードを一段上のものに
しないと補いがつかない、裏面の音が再現されないので
立体感が稀薄である。バックロードシステムの基本構造
は（第１３図）の様になっている。スピーカーの裏面で
発生した音はバックロードを迂回しながら前面開口部に
重低音を導きだすように工夫されている。しかしこの場
合も混濁や共鳴で完全とはいえない。

〔発明が解決しようとする課題〕

前述のように従来技術は生演奏を念頭においてスピーカ
ーシステムを考案したものが多い、しかしスピーカーシ
ステムにおける音のソースはスピーカーであってオーケ
ストラやバンドではない。

したがってシステムはスピーカーの特性を最大限に再現
できるようなものでなければならない。

すなわち本発明が解決しようとするスピーカーシステム
全般にわたる総括した課題は波音であるスピーカーの特
性を最大限忠実に再現したいということである。論理的
に述べると、スピーカーの音をサイクル波としてとらえ
たときに０度〜１８０度までをプラス波音としてスピー
カーの前面（表面）で発生した音とし、１８０度〜３６
０度までをマイナス波音でスピーカーの裏面で発生した
音とする。

従来技術はこの裏面の音即ちマイナス波音を全く排除し
たりあるいは一部分のみしか利用していない、こうした
システムづくりはスピーカーの特性を否定することにな
るわけであるが、これはとりもなおさずプラス波音とマ
イナス波音の合成の難しさを象徴している。プラス波音
とマイナス波音を合成する時点で時間のずれを生じたり
音が歪んでしまったりするとこれはもう音が混濁して聴
くに堪えないことになる０以上は本発明が解決しようと
するスピーカーシステム全般にわたる課題である。

以下はバックロードスピーカーシステムについて解決し
たい課題を項目別に述べたい。

■従来技術の基本構造　第１３図はその典型であるが、
このシステムはバックロードが迂回してフロント開口部
にいたるためにバックロードの距離が長くなる。この中
を通って出てくるマイナス波音とスピーカー前面で発生
するプラス波音との間に時間のギヤー）７を生じやすく
、音が混濁する原因となる。

■したがってスピーカーの裏面で発生したマイナス波音
を１００パーセント回帰させるには無理があり吸音材を
使用して高、中音域を消去して重低音のみを再現する結
果となる。いうまでもなく消去した分だけ音圧の低下を
きたす。

■バックロードの音の出口すなわちフロント開口部がス
ピーカーと位置を異にするために音の一体感がわるく透
明な音が再現できない。

〔課題を解決するための手段〕

本発明では前述のようにスピーカーシステム全般にわた
る総括したこれらの課題を解決するためにスピーカーの
裏面で発生したマイナス波を消去することなく、全量を
可聴音として回帰し再現することにした。この発明の基
本構造は第１図、第２図、第３図、第４図で示すとおり
である。概要は第１図で示すように内筒１と外筒２Ｂを
重ね構造とし、システムの後部に反響反動板を装備した
。

従ってスピーカーの裏面で発生したマイナス波音は３Ａ
を往き４に衝突して反転し３Ｃを復り前面スピーカーの
外周囲に導き出される。

特長を項目別に説明すると ■バックロードを重ね構造にした０重ね構造は口−ドの
短縮を可能にし、プラス波音とマイナス波音の合成時点
のギャップ解消を図った。

■後部に反響反動板４を装備した。これは弾性体のシー
ト状のもので、その役目は反動による音の反転とスピー
ドアップによる時間差の解消、原音の忠実な伝達、低音
域の増幅である。

■バックロードのフロント開口部はこの装置が重ね構造
になでいる関係上、当然のことながらスピーカーの外周
囲に位置する。プラス波音とマイナス波音の出口が同軸
上に重なることから一体感のよい音の合成が達成される
。

■バックロードには基本として吸音材を使用しない、原
音を忠実に再現するという観点から、すなわちスピーカ
ーの特性を１００パーセント生かしたいという観点から
吸音材を使用しない、したがって音圧の低下もなく立体
感のある音が得られる。

〔作　用〕

前述のようにバックロードを重ね構造にしたことにより
装置が短縮され、さらに後部の反響反動板の反動効果が
あいまって裏面で発生したマイナス波音が加速される。

加速されたマイナス波音はスピーカー前面の音すなわち
プラス波音との時間差解消に有効に作用する。また反響
反動板は原音を忠実に伝達すると同時に重厚な低音の再
現に効果がある。さらにこの装置はバックロードのフロ
ント開口部が前述で示したようにプラス波音とマイナス
波音の出口が同軸上に重なることから一体感の良い音の
合成が達成される。マイナス波音の全量再現は音の立体
感を強調する点でも顕著である。

〔実施例〕

このシステムは主として中・小型スピーカー例えば１０
センチメートル〜２０センチメートルロ径程度のフルレ
ンジ型を対象として考案したものである。

フルレンジは１個で全音域を再現できるので、２ウエイ
、３ウエイのように異質の混成にならないところが良い
、第１図〜第４図はこのシステムの基本型である０前後
に長い形であるがこの長さについては任意である０例え
ば１０センチメートルロ径のフルレンジスピーカーを装
備したとして、容積に換算すると３リットル〜６リツト
ル程度のコンパクトなものである。ごく短小なものでは
１リットル〜１．５リツトルも可能である。形状につい
ては第１図から第１２図までにみるように円筒型、角筒
型、三重折曲型、その他にも楕円型、六角。

六角等数えきれぬほどある。これら形状のいかんを問わ
ず原理は同じである。なお、三重型、折曲型等は大型ス
ピーカー向きで低音用として使用することも可能である
０反響反動板についてはシート状のものを使用するがこ
の材質は多種にわたりその選択に留意する必要がある。

〔発明の効果〕

前述のようにプラス波音とマイナス波音の合成が合理的
であり音の混濁はほとんどない、マイナス波音はすべて
回帰再現されるので音圧の低下現象は起きない、したが
ってスピーカー特性を忠実に再現することができた。充
分な低音とともに音はクリアである。音圧を確保しえた
ことで立体感があり、音量を最大にあげても最小におと
しても音がくずれないし鮮明である。

【図面の簡単な説明】

ｌ　　　　　　　　　内筒 ２Ａ　　　　　　　　中間筒 ２Ｂ　　　　　　　　外筒 ３Ａ　　　　　　　　内側バックロード３Ｂ　　　　　
　　　中間バックロード３Ｃ外側バックロード ４　　　　　　　　背面、反響反動板 ５　　　　　　　　スピーカー 矢印は音の流れを示す。 内筒と外筒の位置の固定器具は省略。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. １．スピーカーの裏面で発生した音が第１図で示すよう
   にスピーカーに直結した内筒（１）によって誘導され後
   部の反響反動板（４）に衝突してバックロード（３Ｃ）
   を復り前面スピーカーの外周囲に導きだされる内筒（１
   ）と外筒（２Ｂ）を重ね構造にした反転式重ね構造多重
   筒型スピーカーシステム装置
2. ２．音が反転するために必要な反響反動板を後部に装備
   した請求項１記載の反転式重ね構造多重筒型スピーカー
   システム装置
3. ３．重ねるという構造上の点と、スピーカーの前面音と
   裏面音を一体感よく同調させるために、バックロードの
   フロント開口部がスピーカーの外周囲に位置する請求項
   １．２．記載の反転式重ね構造多重筒型スピーカーシス
   テム装置
4. ４．筒型の形状については、ここでは円筒型（第１図、
   ４図）角筒型（第９図、１２図）、三重円筒折曲型（第
   ５図、７図）等模範的なものを図示したが、この他に、
   楕円筒、六角筒、八角筒等その形状は数えきれぬ程ある
   、これら多数に及ぶ形状の一切を含めて請求項１．２．
   ３．記載の反転式重ね構造多重筒型スピーカーシステム
   装置