JPH03128329A - 虚血性心疾患の予防・治療剤 - Google Patents

虚血性心疾患の予防・治療剤

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JPH03128329A
JPH03128329A JP2100439A JP10043990A JPH03128329A JP H03128329 A JPH03128329 A JP H03128329A JP 2100439 A JP2100439 A JP 2100439A JP 10043990 A JP10043990 A JP 10043990A JP H03128329 A JPH03128329 A JP H03128329A
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endothelin
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ischemic heart
heart disease
therapeutic agent
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Nobuhiro Suzuki
伸宏 鈴木
Kohei Nishikawa
浩平 西川
Norio Shimamoto
嶋本 典夫
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は虚血性心疾患の予防・治療剤、更に詳しくは虚
血が原因で引き起こされる、例えば狭心症および心筋梗
塞の予防・治療剤に関する。
見来夏挟先 成人病のひとつとして近年著しく増加のみられる心臓病
の中でも虚血性心疾患、とくに狭心症、心筋梗塞はその
症状の激しさ、死亡率の高さ、また軽症であっても患者
にとっての心理的不安の大きさなどから、その予防およ
び治療は重要な課題である。狭心症および心筋梗塞は心
臓への血液供給が減少あるいは遮断されることにより生
じる。
特に血液遮断の時間が長くなれば心筋細胞の障害あるい
は壊死値(心篩梗塞巣)は進展し、心臓はポンプ機能失
調に陥いり全身循環不全により死に至る。心臓の血液供
給は冠動脈を介して行われており、この冠動脈が収縮あ
るいは彎縮を生じることがこれら疾患の主な原因とされ
ている。
このため、これまで狭心症あるいは心筋梗塞の予防ない
し治療には、心臓への血液供給を増加させる冠血管拡張
薬、また心臓の負担を軽減する利尿薬、さらに積極的に
心筋の収縮力を増加させる強心薬が用いられているが、
未だ満足すべき効果は得られていない。
一方、最近の研究では内皮細胞より生成される21個の
アミノ酸よりなるエンドセリンが冠動脈においても、こ
れまでに見出された生体内物質あるいは合成物質の中で
も最も強力かつ持続的な収縮作用を有することが示され
、狭心症あるいは心筋梗塞の主要原因とされる冠動脈収
縮に関与している可能性が示唆されるに至った。
エンドセリンに関しては、内皮細胞培養上清中より見出
されたエンドセリン−1(アミノ酸配列:Cys  S
er  Cys  Ser  Ser  Leu  M
et  Asp  Lys  Glu  Cys  V
al  Tyr  Phe  Cys  His  L
eu  Asp  l1e11eTrp)、およびその
遺伝子ファミリーとして染色体DNAよりその配列が決
定されたエンドセリン−2(アミノ酸配列:Cys  
5erCys  Ser  Ser  Trp  Le
u  Asp  Lys  Glu  Cys  Va
l  Tyr  Phe  Cys  His  Le
u  Asp  I]、e  Ile  Trp)およ
びエンドセリン−3(アミノ酸配列:CysThr C
ys  Phe  Thr  Tyr  LysAsp
  Lys  Glu  Cys  Val  Tyr
 Tyr  Cys  His  Leu  Asp 
 Ile  Ile  Trp)が知られている。また
エンドセリン−1の前廓体としてアミノ酸38個からな
るヒトビッグ−エンドセリン−1(アミノ酸配列:Cy
sSer  Cys  Ser  Ser  Leu 
MetAsp  Lys  Glu  Cys  Va
l  Tyr  Phe  Cys  His  Le
u  Asp  Ile  IIe  Trp  Va
l  Asn  Thr  Pro  GluHis 
 Val  Val  Pro  Tyr  GlyL
eu  Gly  Ser  Pro  Arg  5
er)およびアミノ酸39個からなるブタビッグ−エン
ドセリン−1(アミノ酸配列:Cys  Ser  C
ys  Ser  Ser  Leu  Met  A
sp  LysGlu  Cys  Val  Tyr
  Phe  CysHis  Leu  Asp  
Ile  IIs  Trp  Val  Asn  
Thr  Pro  Glu  His  IIe  
Val  Pro  Tyr  Gly  Leu  
GlySer  Pro  S、er  Arg  5
er)も得られている。
本明細書においては、これらのエンドセリン関連ペプチ
ドをあわせてエンドセリンと総称する。
先11邂迭すべき栗延 以上述べたように虚血が原因で引き起こされる、心疾患
の予防・治療剤を提供することが急務であった。
出画」J動生t1148桿り反 本発明者等はエンドセリンの作用を特異的に抑制する抗
体を作製し、本抗体特有の薬理作用を見出した。
すなわち、本抗体が種々の動物の冠動脈においてエンド
セリンによる収縮を抑制し、あるいはエンにセリンによ
る細胞障害活性を抑制し、さらには虚血/再潅流モデル
における心筋梗塞巣の縮小作用を有することを見出し、
これらの知見に基づいてさらに検討の結果、本発明を完
成した。
すなわち本発明はエンドセリンの作用を特異的に抑制す
る抗体を含有する虚血性心疾患予防および治療剤である
。該エンドセリンの作用としては哺乳動物大動脈血管平
滑筋収縮活性、あるいは細胞障害活性等が挙げられる。
該抗体としては、ポリクローナル抗体およびモノクロー
ナル抗体が含まれる。
本発明のポリクローナル抗体の調製は一般に免疫抗原の
エンドセリンとキャリアー蛋白との複合体をつくり、こ
のものを動物に接種して免疫を行い、該免疫動物から抗
エンドセリン抗体含有物を採取、抗体の分離精製を行う
ことによる。
本発明のモノクローナル抗体の調製に当っては、上記免
疫動物から抗体価の高い個体を選び、最終免疫3〜5日
後に膵臓あるいはリンパ節を採取、それらに含まれる抗
体産生細胞を骨髄腫細胞と融合させ、安定的に力価の高
い抗体を産生ずるハイブリドーマを選択し、モノクロー
ナルなハイブリドーマを得ることによる。
免疫抗原のエンドセリンとしては、例えば、前記文献等
に記述された天然精製標品あるいは合成標品等いずれも
使用でき、先に述べたエンドセリンーエ、エンドセリン
−2、エンドセリン−3゜ヒトビッグ−エンドセリン−
1,ブタビッグ−エンドセリン−1およびそれらの一部
分がこの中に含まれる。
本発明で用いられる種々のペプチドは、ペプチド合成の
公知の常套手段で製造しうる。固相合成法、液相合成法
のいずれによってもよい。
固相法によりエンドセリンを合成する場合、メリーフィ
ールドの同相ペプチド合成方法〔ジャーナルオブジアメ
リカンケミカルソサイエテイ(J、A11. Chew
、 Soc、)、85.2149(1963))を用い
るのが好ましい。不溶性樹脂として当該技術分野で知ら
れたもののいずれであってもよく、例えばクロロメチル
化されたスチレン−ジビニルベンゼン共重合体、フェナ
シルアセティツクメチル化されたスチレン−ジビニルベ
ンゼン共重合体のようなポリスチレン型樹脂、ポリジメ
チルアクリルアミド樹脂のようなポリアミド型樹脂が挙
げられる。
C末端のN−保護アミノ酸を不溶性樹脂に結合させた後
、エンドセリンのC末端側から保護アミノ酸を常法に従
って順次結合し、次いでフッ化水素で処理した後、ジス
ルフィド結合を形成させ目的とするエンドセリンを合成
することができる。N−保護アミノ酸としては、α−ア
ミノ基はすべてBoc基で保護し、セリン水酸基はBz
l基で、グルタミン酸、アスパラギン酸のω−カルボン
酸は0Bzl基、リジンのε−アミノ基はCQ−Z基、
システィンのチオール基はAcm基、M e B z 
1基、チロシンの水酸基はBr−Z基、ヒスチジンのイ
ミダゾール基はTos基、トリプトファンのインドール
基はCHO基で保護するのが好ましい。
液相法による合成の手段としては、たとえば「ザペプチ
ズ(The Peptides) J 、第1巻(19
66年) 、5chroder and Lubka著
、 AcadeIIlic Press。
New York、Ll−5−A、あるいは“ペプチド
合成”、泉屋ら著、丸善株式会社(1975年)に記載
された方法、たとえばアジド法、クロライド法、酸無水
物法、混合無水物法、DCC法、活性エステル法。
ウッドワード試薬Kを用いる方法、カルボジイミダゾー
ル法、酸化還元法、DCC/アディティブ(例、HON
B、HOBt、HO8u)法などがあげられる。
哺乳動物を免疫するために用いられるエンドセリンとキ
ャリアー蛋白との蛋白複合体に関し、キャリアー蛋白の
種類およびキャリアーとハプテン(この場合ペプチド)
との混合比は、キャリアーにカプリングさせて免疫した
ハプテンに対して抗体が効率よく出来れば、どの様なも
のをどの様な比率でカプリングさせてもよいが、例えば
、牛血清アルブミンや牛サイログロブリン、ヘモシアニ
ン等を重量比でハプテンエ対し0.1〜20、好ましく
は1〜50割合でカプルさせる方法が用いられる。
また、ハプテンとキャリアーのカプリングには、種々の
縮合剤を用いることが出来るが、グルタルアルデビトや
カルボジイミド、マレイミド活性エステル等が好都合に
用いられる。
縮合生成物は温血動物に対して投与により抗体産生が可
能な部位にそれ自体あるいは担体、希釈剤とともに投与
されるが、なかでも皮下注射が好ましい、投与に際して
抗体産生能を高めるため、完全フロインドアジュバント
や不完全フロインドアジュバントを投与してもよい。投
与は通常2〜6週毎に1回ずつ、計3〜6回程度行われ
る。
用いられる温血動物としては、たとえばサル、ウサギ、
イヌ、モルモット、マウス、ラット、ヒツジ、ヤギ、ニ
ワトリがあげられる。
抗体は上記の方法で免疫された温血動物の血液、腹水(
好ましくは血液)などから採取される。抗血清中の抗エ
ンドセリン抗体価の測定は、例えば後記の標識化エンド
セリンと抗血清とを反応させたのち、抗体に結合した標
識剤の活性を測定することによりなされる。抗体の分離
精製は免疫グロブリンの分離精製法〔例、塩析法、アル
コール沈殿法、等電点沈殿法、電気泳動法、イオン交換
体(例、DEAE)による吸脱着法、超遠心法、ゲルろ
過払、抗原結合物あるいはプロティン−A等の活性吸着
剤により特異抗体のみを採取し、結合を解離させて抗体
を得る特異的精製法〕に従って行われる。
このようにして作製された抗体は、IgGを主たる成分
とし、IgM、IgA等、他の免疫グロブリンも含む。
また、このものはエンドセリンと特異的に結合し、アン
ジオテンシン−Hには結合しない。
一方、上記のポリクローナル抗体のvR製法と同様に免
疫された温血動物、たとえばマウスから抗体価の認めら
れた個体を選択し最終免疫の2〜5日後に膵臓またはリ
ンパ節を採取し、それらに含まれる抗体産生細胞を骨髄
腫細胞と融合させることにより、抗エンドセリン抗体産
生ハイブリドーマをyA製することができる。融合操作
は既知の方法、たとえばケーラーとミルスタインの方法
〔ネーチャー(Nature) 、 256,495 
(1975))に従い実施できる。融合促進剤としては
ポリエチレングリコール(PEG)やセンダイウィルス
などが挙げられるが、好ましくはPEGが用いられる。
骨髄腫細胞としてはたとえばMS−1、P3U1.5P
210などがあげられるが、特にP3U1が好ましく用
いられる。用いられる抗体産生細胞(肺臓細胞)数と骨
髄細胞数との好ましい比率は1:1〜20:工程度であ
り、PEG (好ましくはPEG1000〜P E G
 6000)が10〜80%程度の濃度で添加され、2
0〜40℃、好ましくは30〜37℃で3〜10分間イ
ンキュベートすることにより効率よく細胞融合を実施で
きる。
抗エンドセリンモノクローナル抗体の分離精製は上記の
ポリクローナル抗体の分離精製と同様に免疫グロブリン
の分離精製法に従って行われる。
このようにして作製・精製された抗エンドセリン抗体の
中から、エンドセリンの作用を特異的に抑制する抗体を
スクリーニングする方法としては、エンドセリンの薬理
作用を検出するいかなる方法を用いることも可能であり
、例えば、エンドセリンのブタ、ラット、ウサギ、モル
モット、イヌ、ヒト等、各種血管平滑筋収縮活性を指標
とする生体外の測定系、あるいはエンドセリンの上記動
物の血圧上昇活性を指標とする生体の測定系が挙げられ
る。
得られたエンドセリンの作用を特異的に抑制し得る抗体
はIgG、IgA、IgMいかなるクラスのものでもよ
く、またそれらからFcあるいはFc領域を除去したF
ab’あるいはFab画分あるいはその重合体でもよい
。また、エンドセリンの作用を特異的に抑制し得るモノ
クローナル抗体の可変遺伝子部と、ヒトイムノグロブリ
ン定常遺伝子部とを融合させ、組み換え体として発現さ
せたキメラ抗体を用いることもできる。
また得られた抗体がエンドセリン−1のN端領域を認識
する抗体であるならば、この抗体は同時にヒトビッグ−
エンドセリン−1およびブタビッグ一二ンドセリンー1
の薬理活性を中和することが期待され、また、エンドセ
リン−lのC端領域を認識する抗体であるならば、この
抗体は同時にエンドセリン−2およびエンドセリン−3
の薬理活性を中和することが期待される。
本発明の虚血性心疾患の予防・治療剤は、そのまま液剤
として、または適当な剤型の医薬組成物として、哺乳動
物(例、ヒト、ウサギ、イヌ、ネコ、ラット、マウス)
に対して経口的または非経口的に投与することができる
。投与量は投与対象、対象疾患、症状、投与ルートなど
によっても異なるが、たとえば成人の狭心症、心筋梗塞
、心不全の予防・治療のために使用する場合には、エン
ドセリンの活性を抑制する抗体を1回量として通常0.
01〜20mg/kg体重程度、好ましくは0.1〜I
OK/一体重程度、さらに好ましくは0.1〜5■/k
g体重程度を、1日1〜5回程度、好ましくは1日1〜
3回程度、静脈注射により投与するのが好都合である。
他の非経口投与および経口投与の場合もこれに準する量
を投与することができる。症状が特に重い場合にはその
症状に応じて増量してもよい。
本発明のエンドセリンの活性を抑制する抗体はそれ自体
または適当な医薬組成物として投与される。上記投与に
用いられる医薬組成物は、上記エンドセリンの活性を抑
制する抗体またはその塩と薬理学的に許容され得る担体
、希釈剤もしくは賦形剤とを含むものである。かかる組
成物は経口または非経口投与に適する剤形として提供さ
れる。
すなわち、たとえば経口投与のための組成物としては、
固体または液体の剤形、具体的には錠剤(糖衣錠、フィ
ルムコーティング錠を含む)、乳剤、顆粒剤、散剤、カ
プセル剤(ソフトカプセル剤を含む)、シロップ剤、乳
剤、懸濁剤などがあげられる。かかる組成物は自体公知
の方法によって製造され、製剤分野において通常用いら
れる担体、希釈剤もしくは賦形剤を含有するものである
。たとえば、錠剤用の担体、賦形剤としては、乳糖。
でんぷん、蔗糖、ステアリン酸マグネシウムなどがあげ
られる。
非経口投与のための組成物としては、たとえば注射剤、
重刑などがあげられ、注射剤は静脈注射剤、皮下注射剤
、皮肉注射剤、筋肉注射剤、点滴注射剤などの剤型を包
含する。かかる注射剤は自体公知の方法、すなわちエン
ドセリン活性抑制物質またはその塩を通常注射剤に用い
られる無菌の水性もしくは油性液に溶解、懸濁または乳
化することによって調製される。注射用の水性液として
は生理食塩水、ブドウ糖やその他の補助薬を含む等銀波
などがあげられ、適当な溶解補助剤、たとえばアルコー
ル(例、エタノール)、ポリアルコール(例、プロピレ
ングリコール、ポリエチレングリコール)、非イオン界
面活性剤〔例、ポリソルベート80.  HCO−50
(polyoxyethylene (50mol)a
dduct of hydrogenated cat
sor oil))などと併用してもよい。油性液とし
てはゴマ油、大豆油などがあげられ、溶解補助剤として
安息香酸ベンジル、ベンジルアルコールなどを併用して
もよい。
vR製された注射液は通常適当なアンプルに充填される
。直腸投与に用いられる重刑は、エンドセリンの活性を
抑制する抗体またはその塩を通常の生薬用基剤に混合す
ることによって調製される。
上記の経口用または非経口用医薬組成物は、活性成分の
投与量に適合するような投薬単位の剤形に調製されるこ
とが好都合である。かかる投薬単位の剤形としては、錠
剤、乳剤、カプセル剤、注射剤(アンプル)、重刑など
が例示され、それぞれの投薬単位剤形当り通常5〜50
0mg、とりわけ注射剤では5〜11001I1、その
他の剤形では10〜250■のエンドセリンの活性を抑
制する抗体が含有されていることが好ましい。
なお前記した各組成物は、エンドセリンの活性を抑制す
る抗体との配合により好ましくない相互作用を生じない
限り他の活性成分を含有してもよい。
去11性 以下に実施例を示して本発明をさらに詳しく説明するが
、本発明はこれに限定されるべきものではない。
後述の実施例で用いられているマウスモノクローナル抗
体A w E T N40aを産生するハイブリドーマ
細胞AwETN40は財団法人発酵研究所(■FO)に
受託番号IFO50168として昭和63年7月14日
から寄託されている。また該ハイブリドーマは通商産業
省工業技術院微生物工業技術研究所(FRI)に受託番
号FERM BP−1950としてブタペスト条約に基
き昭和63年7月12日から寄託され、FRIに保管さ
れている。
AwETN40が産生するマウスモノクローナル抗体A
wETN40aはエンドセリン−1のN端領域を認識し
、エンドセリン−2、ヒトビッグ一二ンドセリンー1お
よびブタビッグ−エンドセリン−■とは100%かそれ
以上の交差反応性を示し、エンドセリン−3とは0.1
%以下の交差反応性しか示さない。
犬1u」L (i)実験方法 20mQの液槽中にブタ左冠状動脈前下行技(LAD)
を懸垂し用いた。エンドセリン−1を累積的に加え、そ
の収縮張力を測定し、60mM KCQ収縮に対する%
で表わした。マウスモノクローナル抗体AwETN40
a (mAb)10−’Mを液槽中に加えた後、エンド
セリン−1を同様に累積的に投与した。
(ii)実験結果 実験結果の一部を次表に示した。
エンドセリン−1(M) 10″″”     IN’     IN’(n =
 3 ) mAb 10−’Mはエンドセリン−110−111〜
10−”Mの収縮反応を50%以上抑制すると共に、濃
度−反応曲線(10−1”〜10−’ M )を右方に
平行移動する競合型拮抗作用を示し、そのPA、は7.
92であった。
(i)実験方法 20mQの液槽中にラット大動脈を懸垂し用いた。
60mMKClの収縮張力を測定した後、m A b(
10””’、 IF’および10″″’M)を液槽中に
加え、エンドセリン−110−”Mを添加し、その収縮
張力を測定した。
(ii)実験結果 実験結果は60mMKCl収縮張力に対する%で表わし
た。
mAb(M) 0    10−’     10−’     10
”数字は%で標準誤差(n=4) mAbはエンドセリン−110−”Mによる収縮を濃度
依存性に抑制し、IN’Mではほぼ完全に抑制した。
(i)実験方法 雄性wistarラット(体重250〜300g)をベ
ンドパルビタール麻酔下に用いた。右頚動脈に挿入した
カニユーレより血圧を測定した。エンドセリン−↓0,
3 n mol/ kgを静注投与し血圧に対する作用
を調べた。1時間後にmAb  10nmol/kgを
静注投与して1分後にエンドセリン−1を同用量静注投
与し血圧に対する作用を調べた。
(it)実験結果 昇圧    33.4±10.4  9.9±2.6(
n−4) m A bはエンドセリンーエの降圧および昇圧反応を
それぞれ87.0および70.4%抑制し、拮抗作用を
有することが明らかとなった。
(i)実験方法 雄性Wistarラット(体重260〜315g)を用
いた。ベンドパルビタール麻酔後、人工呼吸下に開胸し
、左冠状動脈前下行技(LAD)を1時間結紮した後、
血流を再開した。覚醒下に保ち、再潅流24時間後に心
臓を摘出し、トリフェニルテトラゾリウムクロライド染
色し、梗塞巣を秤量した。mAbは冠動脈結紮および再
潅流の5分前、再潅流後1時間毎に5回、計7回を10
および30nmol/kgの用量で静脈内投与した。対
照群には生理食塩水およびIgG1.にを投与した。
(if)実験結果 次表にまとめて示す。
対照群      mAb群 生理食塩水 I gG 1. に10  30(n m
ol/ kg)34.8   32.2   27,1
    20.0±3.0(8)   上1゜8(5)
   上2゜4(11)   上1゜2(6)数値は左
心室重量当りの梗塞巣の大きさ(%)()内数字は実験
例数。
mAbは用量依存性に虚血−再潅流時の心筋梗塞巣の大
きさを縮小した。虚血−再潅流時の心筋梗塞巣の進展に
エンドセリン−1が関与していることが示唆される。
(j)実験方法 雄性Wisterラット(体重250〜330 g )
を用いた。
ベンドパルビタール麻酔後、人工呼吸下に開胸し、左冠
状動脈前下行枝を1時間結紮した後、血流を再開した。
覚醒下に保ち、再潅流24時間後に、再び動物を麻酔し
た後、腹部大動脈より血液をまた心臓を摘出し、それぞ
れエンドセリン−1’a’量を測定した。無処理群およ
びLAD結紮を行なわせなかったSham群についても
エンドセリン−1の含量を測定した。
(ii)実験結果 結果を次表に示す。
無処理群 Sham群  虚血−再潅流群数字は平均値
上標準誤差(n=4) エンドセリンは正常ラットの血中に1.08pg/mf
i、また心筋組織中に4.8pg/gの濃度で存在する
ことが明らかとなった。手術侵襲によっては組織あるい
は全血中のエンドセリン−1含量には変化がなく、冠動
脈の結紮−再潅流により梗塞部を含む心筋組織中でのみ
エンドセリン−1の濃度の増加がみとめられたことは、
心筋梗塞の進展にエンドセリン−1が深く関与している
ことを示すものである。
又1す1監 本発明の抗体は種々の動物の冠動脈標本においてエンド
セリンによる収縮あるいは細胞障害を抑制し、さらにラ
ット心臓における虚血/再潅流モデルにおいて心筋梗塞
巣の縮小作用あるいは心機能障害を改善する作用が認め
られた。
したがって1本発明の予防・治療剤はヒトなどの哺乳動
物における虚血性心疾患(例えば狭心症、心筋梗塞など
の諸疾患)などの予防・治療剤として有用である。
代理人 大多和 明敏 代理人 大多和 暁子

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)エンドセリンの活性を抑制する抗体を含有するこ
    とを特徴とする虚血性心疾患の予防・治療剤。
  2. (2)エンドセリンが CysSerCysSerSerLeuMetAspL
    ysGluCysValTyrPheCysHisLe
    uAspIleIleTrpのアミノ酸配列を有するエ
    ンドセリン−1である、請求項1記載の虚血性心疾患の
    予防・治療剤。
  3. (3)エンドセリンが CysSerCysSerSerTrpLeuAspL
    ysGluCysValTyrPheCysHisLe
    uAspIleIleTrpのアミノ酸配列を有するエ
    ンドセリン−2である、請求項1記載の虚血性心疾患の
    予防・治療剤。
  4. (4)エンドセリンが CysThrCysPheThrTyrLysAspL
    ysGluCysValTyrTyrCysHisLe
    uAspIleIleTrpのアミノ酸配列を有するエ
    ンドセリン−3である、請求項1記載の虚血性心疾患の
    予防・治療剤。
  5. (5)エンドセリンが CysSerCysSerSerLeuMetAspL
    ysGluCysValTyrPheCysHisLe
    uAspIleIleTrpValAsnThrPro
    GluHisValValProTyrGlyLeuG
    lySerProArgSer のアミノ酸配列を有するヒトビッグエンドセリン−1で
    ある、請求項1記載の虚血性心疾患の予防・治療剤。
  6. (6)抗体がエンドセリン(エンドセリン−3を除く)
    のN端部位 CysSerCysSerSerLeuMetAspL
    ysGluCysValTyrPheCysあるいは CysSerCysSerSerTrpLeuAspL
    ysGluCysValTyrPheCys を認識する抗体であることを特徴とする請求項1記載の
    虚血性心疾患の予防・治療剤。
  7. (7)抗体がエンドセリン−1、エンドセリン−2、お
    よびエンドセリン−3のC端部位CysHisLeuA
    spIleIleTrpを認識する抗体であることを特
    徴とする請求項1記載の虚血性心疾患の予防・治療剤。
  8. (8)抗体がマウスモノクローナル抗体AwETN40
    aかあるいは、その抗原結合部位を含む一部分であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の虚血性心疾患の予防・治
    療剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2010058517A1 (ja) * 2008-11-20 2010-05-27 明治乳業株式会社 IgGおよび/またはIgGのFc断片を含む神経細胞刺激剤

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