JPH03126829A - 工具用非発火性銅合金 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、工具用材料として用いられている非発火性銅
合金に関するものである。

（従来の技術） 一般に、非磁性安全工具、磁場内作業用安全靴の鋲、磁
性粉のプレスに用いられる金型、非磁性ボールベアリン
グなどに用いられる材料には、非磁性であること、つま
り、透磁率が低いことが必要であるとともに高強度であ
ることが必要である。

さらに、引火の危険性がある場所、例えば、石油化学工
業及びガス化学工業などの工場、危険物取扱い倉庫、鉱
山、油田などの火気禁止地区では、不測の爆発事故防止
のために、衝撃や摩擦によっても発火しない特性が要求
される。

従来、上記の用途には、非磁性である、発火しないなど
の理由で銅系材料が用いられているが。

その中でも、高強度であることからベリリウム銅が広く
用いられている。また、一部には、ベリリウム銅の代替
材料として、アルミニウム青銅も用いられている。

（発明が解決しようとする課Ｍ） 以上のように、ベリリウム銅は非磁性及び非発火性であ
り高強度であることから広く用いられているが、ベリリ
ウムが高価であることと人体に対して有毒で有ることか
ら、安価でかつ人体に対しても安全な代替材料の開発が
望まれている。また、ベリリウム銅の代替え材料として
一部で使用されているアルミニウム青銅は、ベリリウム
鋼と比較すると強度が低く、前述の用途に要求される特
性を満足させているとは言えない。

本発明は、この課題を解決し、非磁性かつ非発火性で高
強度であり、安価でかつ人体に対しても安全な銅合金を
提供するためになされたものである。

（１１題を解決するための手段） 本発明者等は、元来、電気電子部品用材料として開発さ
れた合金（特開昭６３−２１０２４７）が、その特性に
より前記の工具用材料として、特に、非発火性が要求さ
れる場所で用いられる場合に適切な工具を提供し得るこ
とを見い出して本発明に至ったものである。

本発明はＮｉ　　５〜２５重量％、Ｓｉ０．１〜３．０
重量％、Ａｌｏ、１〜３．０重量％（以下、組成を示す
％は重量％とする。）、残部Ｃｕ及び不可避不純物から
なることを特徴とする合金を利用することにより充分な
強度を保ちながら、非磁性かつ非発火性であり、安価で
かつ人体に対しても安全な工具用部材の提供を可能にし
たものである。

（作用） 本発明で規定された条件に関してその作用を説明する、
Ｎｉは時効処理によりＳｉおよびＡ］と化合物を作って
析出し強度を向上させると同時に耐熱性を向上させる元
素であるが、５〜２５％としたのは、５％未満では強度
および耐熱性が充分でなく、２５％を超えると加工性が
低下するためである。Ｓｉは時効処理によりＮｉと化合
物を作って析出し強度を向上させる元素であるが、０゜
１％未満では析出硬化現象が充分に得られないので高強
度が得られず、３．０％を越えると溶体化処理によって
も固溶されない分散相が多くなり加工性が低下するため
である。Ａ１もＳｉと同様にＮｉと化合物を作って析出
し強度を向上させる元素であるが、０．１％未満では析
出硬化現象が充分に得られないため高強度が得られず、
３．０％を越えると加工性が低下するとともに、鋳造時
の欠陥が増加するためである。さらに、本発明の組成範
囲においては、衝撃や摩擦によって発火しないことが確
認された。

（実施例） 実施例１ 電気銅４４９５ｇ、電気ニッケル２５０ｇ、１５％５ｉ
−Ｃｕ母合金１８３ｇ、５０％Ａｌ−Ｃｕ母合金７４ｇ
を原料として、Ｎｉ　　５．５％、Ｓｉ０．６％、　Ａ
ｌｏ、８％、残部Ｃｕ　からなる本発明合金Ｎα１を大
気溶解炉で５．ｋｇ溶解・鋳造して８０ｗＸ３５ｔＸ１
１０Ｌのインゴットを得た。得られたインゴットの両面
を３ｍ面削した後、９００℃で熱間圧延を行なって厚さ
Ｌｏｗの板とし、続いて水中に焼入れした。さらに、両
面を０゜５ｍ面削した後、Ｎ２雰囲気中５００〜５５０
℃で２時間の時効処理を行ない試料とした０本発明合金
Ｎａ　１は、ビッカース硬度Ｈｖ２６２、引張強さ７７
　、６　ｋｇ／　ｖｔｓ２を示し、グラインダーによる
発火試験でも発火は認められない。

実施例２ 電気銅４２５５ｇ、電気ニッケル４７５ｇ、１５％５ｉ
−Ｃｕ母合金６７ｇ、５０％Ａｌ−Ｃｕ母合金２１０ｇ
を原料として、Ｎｉ９．５％。

Ｓｉ０．２％、　Ａ１２．１％、残部Ｃｕ　　からなる
本発明合金Ｈａ　２を本発明合金Ｎα１と同様の方法で
作製し、試料とした６本発明合金恥２はビッカース硬度
Ｈｖ２８３、引張強さ８４　、１　ｋｇ／ｎｕを示し、
グラインダーによる発火試験でも発火は認められない、
他に組成比を変えて同様の方法で本発明合金Ｎｎ　３〜
＆５を作製し測定した結果もまとめて第１表に示す。

比較例１ 電気銅４６５５ｇ、電気ニッケル１７５ｇ、１５％５ｉ
−Ｃｕ母合金１１７ｇ、５０％Ａｌ−ＣＵ母合金５３ｇ
を原料として、Ｎｉ３．６％（本発明範囲以下）’、Ｓ
ｉ０．４％、　Ａ１０゜５％、残部Ｃｕ　からなる合金
（比較例合金恥１）を本発明合金Ｎα１と同様の方法で
作製し、試料とした。比較例合金＆１はグラインダーに
よる発火試験では発火は認められないがビッカース硬度
Ｈｖ２３１、引張強さ６８．７ｋｇ／ａｍ２であった。

他に組成比を変え且つＡｌもしくはＳｉを含まない比較
例合金＆２〜恥３を同様の方法で作製し測定した結果も
まとめて第２表に示す。

従来合金 市販の機械構造用炭素鋼３５５Ｇに８３０’ＣＸ３０ｍ
１ｎ、　Ｗ、　Ｑの焼入れ−６００℃Ｘｆ３Ｑｍｉｎ。

Ｗ、Ｑの焼戻しを施したもの（従来合金Ｎα■）は、ビ
ッカース硬度Ｈｖ２７５、引張強さ８６．８ｋｇ／ｗａ
”を示すが、グラインダーによる発火試験では多量の発
火かも認められた。

（以下余白） 第１表、第２表の比較に於て次が判明した。

ａ）本発明合金は引張強さ７７強〜９８ｋｇ／ｍｍ強の
範囲にありこれは機械構造用炭素鋼と同等の高強度を有
していること並びに同炭素鋼が発火性であるのに対し本
発明合金は非発火性であると云う特徴がある。

ｂ）比較例合金も非発火性であるもの本発明は比較例合
金に較べて強度に於て一歩優れている。

Ｃ）アルミニウム青銅も非発火性であ゛るが、強度の上
では本発明合金が二歩凌賀している。

ｄ）画表には表示していないが、本発明合金。

比較例合金及びアルミニウム青銅は全て非磁性であるの
に機械構造用炭素鋼は磁性である。

（発明の効果） 本発明合金は、実施例から明らかなように、鉄鋼材料と
同等の強度を持ち、高強度でありながら、非磁性かつ非
発火性であり、また、安価でかつ人体に対しても安全な
従来の課題を解決した工具用として好適な銅合金であり
工業的効果が非常に大きい。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 組成が重量比でＮｉ５〜２５％、Ｓｉ０．１〜３．０％
   、Ａｌ０．１〜３．０％、残部Ｃｕ及び不可避不純物よ
   りなることを特徴とする工具用非発火性銅合金。