JPH0312677B2 - - Google Patents

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JPH0312677B2
JPH0312677B2 JP57056660A JP5666082A JPH0312677B2 JP H0312677 B2 JPH0312677 B2 JP H0312677B2 JP 57056660 A JP57056660 A JP 57056660A JP 5666082 A JP5666082 A JP 5666082A JP H0312677 B2 JPH0312677 B2 JP H0312677B2
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JP
Japan
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cos
vane
cylinder
rotor
sin
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Application number
JP57056660A
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English (en)
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JPS58174102A (ja
Inventor
Takahisa Hirano
Kyoshi Hagimoto
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP5666082A priority Critical patent/JPS58174102A/ja
Publication of JPS58174102A publication Critical patent/JPS58174102A/ja
Publication of JPH0312677B2 publication Critical patent/JPH0312677B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C2/00Rotary-piston machines or pumps
    • F04C2/30Rotary-piston machines or pumps having the characteristics covered by two or more groups F04C2/02, F04C2/08, F04C2/22, F04C2/24 or having the characteristics covered by one of these groups together with some other type of movement between co-operating members
    • F04C2/34Rotary-piston machines or pumps having the characteristics covered by two or more groups F04C2/02, F04C2/08, F04C2/22, F04C2/24 or having the characteristics covered by one of these groups together with some other type of movement between co-operating members having the movement defined in groups F04C2/08 or F04C2/22 and relative reciprocation between the co-operating members
    • F04C2/344Rotary-piston machines or pumps having the characteristics covered by two or more groups F04C2/02, F04C2/08, F04C2/22, F04C2/24 or having the characteristics covered by one of these groups together with some other type of movement between co-operating members having the movement defined in groups F04C2/08 or F04C2/22 and relative reciprocation between the co-operating members with vanes reciprocating with respect to the inner member
    • F04C2/3446Rotary-piston machines or pumps having the characteristics covered by two or more groups F04C2/02, F04C2/08, F04C2/22, F04C2/24 or having the characteristics covered by one of these groups together with some other type of movement between co-operating members having the movement defined in groups F04C2/08 or F04C2/22 and relative reciprocation between the co-operating members with vanes reciprocating with respect to the inner member the inner and outer member being in contact along more than one line or surface

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、冷媒用圧縮機、油圧ポンプ等のスラ
イデイングベーン型の回転式流体機械に関するも
のである。
車両空調、冷凍用のスライデイングベーン型の
回転式圧縮機について従来例を示すと、第1図、
第2図に示すようにその圧縮機の構造は、一端が
開口したハウジング1、ハウジング1内の圧縮機
組立2、ハウジング1の開口面を封止するフロン
トケーシング3により構成され、さらに、圧縮機
組立2は、その内周面が略楕円状をなし、外周面
が略円筒状のロータケース4と、その前後両端部
に取付られるフロントガイドブロツク6およびリ
アガイドブロツク5と、円筒状のロータ8によつ
て独立した二つの三ケ月状のシリンダ室50−
1,50−2が形成される。ロータ8にはシリン
ダ室50−1,50−2に進退可能にベーン7−
1,7−2,7−3,7−4が介装され、またロ
ータ8は回転自在にフロントガイドブロツク6お
よびリアガイドブロツク5に支持される。三ケ月
状のシリンダ室50−1,50−2は、前記ベー
ン7−1,7−2,7−3,7−4によつてさら
に小室51−1,51−2,51−3,51−4
に分けられ、小室51−1,51−2,51−
3,51−4の容積は、ロータ8の回転により漸
次増加・減少し、冷媒ガスを吸入、圧縮する。図
示外の蒸発器等より吸入フイツテイング52に送
りこまれた冷媒ガスは、フロントケーシング3内
の吸入室53を通り、フロントガイドブロツク6
およびロータケース4に設けられた二つの吸入通
路54−1,54−2に分けられ、吸入通路54
−1,54−2から二つのシリンダ室50−1,
50−2に各々設けられた吸入ポート55−1,
55−2を介して、二つのシリンダ室50−1,
50−2に供給される。シリンダ室50−1,5
0−2をベーン7−1,7−2,7−3,7−4
により分割されて形成される小室51−1,51
−2,51−3,51−4は、ロータ8の回転に
よりその容積が増大する時吸入ポート55−1,
55−2より冷媒ガスを吸入し、またその容積が
減少することにより冷媒ガスを圧縮し、吐出ポー
ト10−1,10−2より吐出弁11−1,11
−2を押し上げてシリンダ室50−1,50−2
より吐きだす。シリンダ室50−1,50−2よ
り吐きだされた高圧の冷媒ガスは、リアガイドブ
ロツク5に設けられた油分離器13を通り、ここ
で冷媒ガスと油が分離され、高圧の冷媒ガスは吐
出フイツテイング12より、圧縮機外部の凝縮器
等(図示省略)へ送りだされる。
また、ハウジング1の下部に溜つた油60は、
リアガイドブロツク5の油孔61を通り減圧され
てベーン背圧室62に導かれ、ベーン7−1,7
−2,7−3,7−4の背面に油圧をかけるよう
になつている。
前記のような回転式圧縮機においては、ロータ
8を回転するとベーン7−1,7−2,7−3,
7−4が遠心力とベーン背圧室62の油圧によ
り、ロータケース4の内面に押しつけられ、ロー
タケース内面とベーンの先端間で摩擦動力を消費
し、これは次に述べるようにロータ8の回転角に
よつて変化する。
ここで、ベーン背圧室62内への各ベーン7−
1,7−2,7−3,7−4の飛び出し量は、ロ
ータケース4の内周面形状(以下、シリンダの内
周面形状という)およびベーン先端形状、ベーン
オフセツト量等によつて決まり、また各ベーン7
−1,7−2,7−3,7−4の飛び出し量は、
ロータ8の回転とともに変化する。
さらに、ベーン背圧室62内の圧力変化はその
容積変化に対応し、これは各ベーン7−1,7−
2,7−3,7−4のベーン背圧室62内への飛
び出し量の和の変化に対応する。
即ち、例えばあるベーンがベーン背圧室内へ飛
び出そうとすると、ベーン背圧室の容積は減少し
圧力が高くなり、ベーンを逆にロータケース内周
面へ押しつけるように作用し、従つて大きな摩擦
動力を発生することとなる。
ベーン背圧室62内への各ベーン7−1,7−
2,7−3,7−4の飛び出し量の変化は、第3
図に例示するように各々、ベーン7−1,7−3
およびベーン7−2,7−4のベーン背圧室62
内への飛び出し量が、第3図に曲線A,Bで示さ
れ、曲線A,Bの和の2倍、即ち、各ベーンの飛
び出し量の総和が曲線Cで示されるようになる。
この曲線Cの変化(ロータ回転角に対する)
が、ベーン背圧室62内の圧力変化に対応し、イ
の部分ではベーン背圧室62内の圧力が高くなり
大きな摩擦動力を発生し、逆にロの部分ではベー
ン背圧室の圧力が低下し、ベーンの遠心力よりも
この圧力変化による力が大きいと、ベーンがロー
タケース内面より離れることがある。(離れると
適切な吸入・圧縮が行えない) このようなベーンの動きは、以上の説明で明ら
かなようにシリンダ形状あるいはベーンの形状等
によつて大きく左右される。
ここで、前記の各ベーンのベーン背圧室内への
飛び出し量の和の変化の大小を比べるために、ベ
ーン飛び出し量和の変化率Δhを次のように定義
する。
Δh=hmax−hmin/hmean×100% ……(1) ただし、 Δh:ベーン飛び出し量和の変化率 hmax:oi=1 hi(θ)の最大値(第3図参照) hmin:oi=1 hi(θ)の最小値( 〃 ) hmeam:oi=1 hi(θ)の平均値( 〃 )o 〓 〓i=1 hi(θ):ロータ回転角θのときの各ベーンの飛び
出し量の和……(2) n:ベーン枚数 θ:ロータ回転角 従つて、このベーン飛び出し量和の変化率Δh
が大きいと、 (1) ベーン飛び出し量和oi=1 (θ)が大きい場合
には、ベーン背圧室内は非圧縮性の油があるた
め、ロータケース内周に各ベーンが強く押しつ
けられるため大きな摩擦動力を発生し、ひいて
は圧縮機の所要動力の増大を招く。また、ベー
ンには異常に大きな力が加わるためベーンの摩
耗が発出する。
(2) 一方、ベーン飛び出し量和oi=1 hi(θ)が小さ
い付近では、ロータケース内面からベーンが離
れ、適切な吸入・圧縮を行い得ない場合が生じ
ることがある。
(3) さらに、oi=1 hi(θ)の大・小の位置はロータ
回転角で決まるため、ロータケースの特定の部
分だけが摩耗し滑ちかな形状であつたシリンダ
がやがては波打ち状になり、ベーンがチヤタリ
ングを生じるようになり、チヤタリングを生じ
ると、適切な吸入・圧縮が行えなくなる。
(4) ロータケースとベーンの摩擦動力がロータ1
回転中に大きく変化するため、圧縮機のトルク
変動を大きくする。
などの大きな欠点を生ずるものである。
また、従来のロータケースの内周面形状即ちシ
リンダの内周面形状は、例えば第4図に示すよう
に半径r1とr2の計4個の円弧を接続して形成され
たものになつているが、この場合の各ベーンの飛
び出し量和の変化率Δhは、5〜6%程度まで小
さくすることが可能なように見られるが実際には
それよりも遥かに大きく、時には15〜16%にも達
しているのが現状であつて、前記(1)〜(4)のような
欠点を有し特に摩擦動力が大きくなり、前記のよ
うな欠点は回転式圧縮機に共通のものである。
更に、前記のような回転式圧縮機においては、
ロータ8を回転すると、ベーン7−1,7−2,
7−3,7−4が遠心力とベーン背圧室62の油
圧により、ロータケース4の内面に押しつけら
れ、ベーンはロータケースの内面を沿う運動をす
るものである。ここで、例えば第4図に示す計4
個の円弧を接続して形成される従来のもののシリ
ンダ形状では、各ベーンに働く加速度は第5図に
示すように、あるロータ回転角の位置で十から一
にあるいは一から十に急変し、加速度がいわゆる
スキツプ現象を生じるものである。(第5図は、
ベーン1枚について示した。) ベーンの運動上、前記のようなスキツプを生じ
ると、ベーンに働く力の方向および大きさが同様
に急変、スキツプするため、次のような欠点が生
じることがある。
(イ) ベーンがロータケース内面に沿うように運動
するベーンの追従性が悪く、ベーンがロータケ
ースより離れ良好な吸入・圧縮を行い得なくな
つたり、あるいはベーンがロータケース内面に
急激な力で押しつけられるためこの時のベーン
とロータケース間の摩擦力が異常に大きくな
り、ひいては大きな消費動力を必要とする。
(ロ) また、加速度のスキツプする位置は、ロータ
の回転角で決まるため、ロータケース内面の特
定の位置で摩耗が進行し、ひいては滑らかな形
状であつたシリンダがやがては波打ち状になり
ベーンがチヤタリングを生じ、良好なる吸入・
圧縮を行い得ない。
前記のような欠点を解決する手段として、発明
者らは先に特願昭56−100437号(特開昭58−2492
号公報参照、以下同じ)にその詳細を示すシリン
ダ形状を提案した。
然しながら、特願昭56−100437号では、同明細
書の第5図および第(4)式のkの値を決めると、圧
縮機の押しのけ量、容積曲線、圧縮曲線が決まる
という特徴を有している。
本願の第6図に容積曲線、圧縮曲線の例を示し
ており、第6図は、従来のものの第1図、第2図
の構造に対応するものであつて、曲線a,b,
c,dは小室51−1等の容積を示し、曲線A,
B,C,Dは容積曲線a,b,c,dに対応した
圧力変化を示したものである。
ここで、圧縮機の性能を支配する1つの因子と
して、隣り合う小室(第2図の51−1,51−
2等)間のガス洩れがあげられ、これは隣り合う
小室間の圧力差および小室を形成する部材間の微
小な隙間の大きさに依存するものであり、第6図
の圧縮曲線A,B,Cより同図矢印のように、隣
室へ洩れが生じるものである。
(なお、小室(5−1等)とベーン背圧室62
間でも、洩れが生じ、これも圧縮機性能に影響す
るが、ここではその説明を省略する。) 従つて、このような洩れを少くし圧縮機性能を
向上させるには、良好なる圧縮曲線ひいては容積
曲線を得る必要がある。
特に、以上の説明ではベーン枚数が4枚のもの
の例について示したが、ベーン枚数が例えば3,
4,5,……枚と変わるとき、圧縮曲線即ち容積
曲線のピツチがベーン枚数により変化するため、
各々のベーン枚数に適応した容積曲線を得ること
が重要である。更に、運転条件あるいは流体機械
の用途毎に適応した容積曲線を得ることが重要で
ある。一方、圧縮機のロータケース(シリンダ)
の大きさは、圧縮機の大きさを決定づけるもので
あるが、特願昭56−100437号では、同第5図のロ
ータ半径aおよびkを決めると、シリンダ形状が
決まるため、圧縮機の押しのけ量(ロータケース
の単位長さ当りの)が決まつてしまうものであつ
た。
以上に述べたように、特願昭56−100437号のシ
リンダ形状は、従来のものに比べ遥かに良好な流
体機械を提供するものであるが、次のような問題
点がある。
(1) 圧縮機性能を支配する洩れの点から、圧縮曲
線ひいては容積曲線が重要であり、これは、特
にベーン枚数を変更した時、ベーン枚数に対応
した曲線を得ることが望ましく、また、機械の
運転条件あるいは用途毎に対応した曲線とする
ことが望ましいが、特願昭56−100437号ではこ
の修整ができない。
(2) 圧縮機の大きさが同じであれば、押しのけ量
は大きい方が望ましい(同じ押しのけ量とすれ
ば、圧縮の大きさは小さい)が、特願昭56−
100437号ではロータ半径aおよびkにより押し
のけ量(ロータ単位長さ当りの)が決まる。
例えば、押しのけ量を若干大きくしたい場合に
は、ロータケースの長さを若干大きくするかある
いはロータ半径aもしくはkを変更する必要があ
り、これは、圧縮機自体の大きさが若干大きくな
るという結果を招くものである。あるいは逆に若
干小さな押しのけ量とする場合には、前記とは逆
に圧縮機自体の大きさが若干小さくなるという結
果を招くものであつた。
即ち、圧縮機の製造において、そのシリーズ展
開を行う場合に、押しのけ量が若干変るごとに部
品(ロータケース)の大きさが若干異なるため、
この結果圧縮機の大きさが若干異つたものとなる
不都合がある。
本発明は、先に出願した特願昭56−100437号に
示した下記目的(1)を踏襲し、更に以下(2)(3)(4)項を
目的とするものである。
(1) 従来機における前記のような欠点を解消した
回転式流体機械に係り、ロータの溝内に進退可
能に収納され、基端面側を共通の背圧室に臨ま
せるとともに先端をシリンダの内周面に摺接さ
せてなる複数のベーンを、ロータの回転によつ
て前記溝内を進退させる構成にしたスライデイ
ングベーン型の回転式流体機械において、前記
背圧室内へ飛び出た前記各ベーンの基端面部の
飛び出し量和の変化率が数パーセント以下の値
になるシリンダの内周面形に構成した点に特徴
を有するものであつて、その目的とする処は、
背圧室へ飛び出た各ベーンの飛び出し量和の変
化率を低減し、消費動力、ベーンおよびシリン
ダ内周面の摩耗等を減少せしめ円滑に作動する
スライデイングベーン型の回転式流体機械を供
する点にあり、 (2) ベーンがロータケース内面に沿つて運動する
時ベーンに働く加速度が連続的に滑らかに変化
するようにし、ベーン運動の追従性の向上ひい
てはベーンのチヤタリングの防止、ベーンおよ
びロータケース(シリンダ)内周面の摩耗を減
少させ、円滑にかつ良好に作動するスライデイ
ングベーン型の回転式流体機械を提供するにあ
り、 (3) 任意のベーン枚数あるいは機械の運転条件、
用途等により、各々に適応したシリンダ形状を
設定し、これにより回転式流体機械の良好なる
性能をひきだすことを目的とし、 (4) さらに、ロータケース(シリンダ)の断面の
大きさを決定するロータ半径aおよびkを一定
としたままで、機械の押しのけ量を変化させ得
るようにし、機械が用いられる条件、用途に即
した押しのけ量を得られることを目的とするも
のである。
以下本発明の実施例を図示について説明する。
本発明は、スライデイングベーン型の回転式流体
機械、具体的には前記の第1図、第2図に示すよ
うなロータ8の溝(符号省略)内に進退可能に収
納され、基端面側を共通の背圧室62に臨ませる
とともに先端をロータケース4の内周面(A−第
2図)に摺接させてなる複数のベーン7−1,7
−2,……を、ロータ8の回転によつて前記の溝
内に進退させる構成にしたスライデイングベーン
型の回転式圧縮機において、背面室62内へ飛び
出た各ベーン7−1,7−2,……の基端面部
(B−第2図)の飛び出し量和の変化率Δh(前記
第(1)式参照)をできる限り小さくすることを意図
するものである。
更に、ベーンに発生する加速度が、ロータの回
転とともに急変することなく滑らかに連続的に変
化するようにすることを意図するものであり、 また、流体機械のベーン枚数、機械が運転され
る運転条件あるいは機械の用途等に適応した性能
を提供することを意図するものであり、 更にまた、械械の押しのけ量を機械の大きさを
変えることなく変化させ得るようにすることを意
図するものである。
本発明の実施例は、前記の変化率Δhの発生、
ベーンの加速度、ベーン枚数・機械の運転条件・
用途等の面からの性能、機械の押しのけ量の諸項
目に最も関係のあるロータケース(4)即ちシリンダ
の内周面Aの形を次のように構成している。
即ち、第7図に示すようにシリンダの内周面A
の形状をx−y座標で表わす時、シリンダの内周
面Aの形状(x(θ),y(θ))を次式によつて形
成している。なお、ここではベーン厚さをOとし
た。
x(θ) y(θ)=cos(θ+α)−sin(θ+α) sin(θ+α) cos(θ+α)l(θ) O+cos(θ)−sin(θ) sin(θ) cos(θ)a O ……(3) ただし、(第7図参照) かつ、ベーンのシリンダへの飛び出し量l(θ)
を次の(4)式あるいは(4)′式によるものとしており、 l(θ)=k/2C21/1+C3×〔{C1sin(mθ)+
1}{C3cos(2mθ)+1}×{cos(mθ)+1}C2
……(4) l(θ)=k/2C21/1+C3×〔{C1sin(mθ)+
1}{C3cos(2mθ)+1}×{cos(mθ)+cos(mλ
)}C2〕……(4)′ さらに、前記式におけるαは次式によるものと
し、 α=sin-1d/a ……(5) ただし、 θ:ロータの回転角(ベーンの位置を表わすパラ
メータ) a:ロータ半径(シリンダに内接する円の半径) d:ベーンのオフセツト量 k:シリンダ内周面の長半径とロータ半径の差 C1,C2,C3:定数 m:シリンダとロータとの接点数(シリンダ室
数) λ:Gランド部分の角度 前記(3)式,(4)式,(5)式によつてシリンダ形状を
決定し、もしくは後に詳細に説明するように、前
記シリンダ形状において前記(4)式の{cos(mθ)+
1}C2あるいは前記(4)′式の{cos(mθ)+cos
(mλ)}C2に、(mθ)を基本とする高調波
((2mθ),(3mθ),…)のsin関数、cos関数にあ
る定数をかけこれに1を加えた係数を少くとも1
ケ以上乗じることによつて形成される前記飛び出
し量l(θ)の関数によつて決定されたシリンダ
形状に決定して、ベーンの背圧室への飛び出し量
の変化率が略0となる構成とするものである。
さらに詳述すると、 第(4)式において定数C1,C2,C3をC1=C3=0,
C2=1とすると、l(θ)は次式となり、これは
前発明(特願昭56−100437号)の第(4)式を意味す
ることとなる。
l(θ)=k/2{cos(mθ)+1} ……(6) ここで、説明を簡単にするために第(4)式におけ
る各定数C1,C2,C3について以下3つの場合に
ついて示す。
C2=1、C3=0の場合 第(4)式よりC2=1,C3=0の場合にはl(θ)
は次のようになる。
l(θ)=k/2{C1sin(mθ)+1} {cos(mθ)+1} ……(7) ここに、ロータよりベーンがでていることが必
要であるため、l(θ)≧0が必要条件であり、こ
のため、|C1|≦1である必要がある。
更に、第(7)式を展開すると第(7)式は次式とな
る。
l(θ)=k/2〔1/2C1sin(2mθ) +C1sim(mθ)+cos(mθ)+1〕 ……(7)′ 前記第(3)式、第(7)′式、第(5)式によつて形成さ
れたシリンダ形状によれば、任意のロータ回転角
θにおける各々のベーンのシリンダへの飛び出し
量は、かかる流体機械ではベーンが等ピツチでn
枚介装されるため、 l(θ),l(θ+2π/n),l(θ+π/n),… 即ち、l(θ+(i−1)2π/n)となる。
ただし、i=1,2,…n n:ベーン枚数 従つて、各ベーンのシリンダへの飛び出し量和
は、式(7)′より oi=1 l(θ+(i−1)2π/n)=oi=1 k/2〔C1/2sin{2mθ+(i−1)4πm/n} +C1sin{mθ+(i−1)2πm/n}+cos{m
θ+(i−1)2πm/n}+1〕=k/2n……一定…
…(8) ここで、 o 〓 〓i=1 sin{2mθ+(i−1)4πm/n}=sin{2mθ+(
(n−1)/2・2πm}sin(2πm)/sin(2πm/n)
=0 ただし、m/n=1/2,1,3/2……を
除く ∵sin(2πm)=0より o 〓 〓i=1 sin{mθ+(i−1)2πm/n}=sin{mθ+(n
−1)/2・πm}sin(πm)/sin(πm/n)=0 ただし、m/n=1,2,3……を除く ∵sin(πm)=0より o 〓 〓i=1 cos{mθ+(i−1)2πm/n}=cos{mθ+(n
−1)/2・πm}sin(πm)/sin(πm/n)=0 ただしm/n=1,2,3……を除く ∵sin(πm)=0より 即ち、第(7)′式のように、cos(mθ),sin(mθ)
およびこれらの高調波(2mθ,3mθ,4mθ,…)
の和として表わされる関数では、ベーンの飛び出
し量の和は一定となる。
前記のように、各ベーンのシリンダへの飛び出
し量和は常に一定となるため、逆に各ベーンの背
圧室62内への飛び出し量の和も一定となる。従
つて、本発明のシリンダ内周面形とすることによ
り、ベーンの背圧室62への飛び出し量変化率
Δh(第(1)式)は常に0となる。
前記第(3)式、第(7)′、第(5)式によつて形成され
るシリンダ形状の例を第8図に、容積曲線および
圧縮曲線を第9図に示しており、第8図、第9図
における破線は、第(3)式、第(6)式、第(5)式の前発
明(特願昭56−100475号)によるものを示し、実
線は本発明によるものである。なお、同図では第
(7)′式のC1はC1=0.4の場合を示した。
第8図に示すように、第8図実線の本発明のシ
リンダ形状は第8図破線の前発明に比べ吸入側ハ
でシリンダがやせぎみに、逆に吐出側ニでふとり
ぎみになつており(なお、C1の値はマイナスに
するとこれは逆になる)、この違い方はC1の値に
よつて異なるものであることは明白である。従つ
て、前記のようなシリンダ形状では第9図に示す
ようにその容積曲線および圧縮曲線は、前発明と
は異なり、圧縮曲線の傾きが急になり(なお、
C1が負であると逆にゆるやかとなる)、これはC1
の値によつて異ることは明白である。
また、第8図に示した本発明のシリンダ形状を
用いた場合のベーンの加速度を第5図に対応し
て、第10図に示しており、これより本発明によ
るベーン加速度は、スキツプすることなく連続的
に滑らかに変化することが判る。
なお、このような条件は公知の如く、その曲線
(即ちシリンダの形状)の曲率半径が連続的に変
化する。即ち、その曲線の縮閉線(エボルート)
が連続であることであり、本発明のシリンダ形状
はこれを満たしているためである。
C1=0,C3=0の場合 第(4)式より、C1=0,C3=0の場合は次のよ
うになり、 l(θ)=k・1/2C2〔cos(mθ)+1}C2 ……(9) 上式を展開すると次式となる。
l(θ)=k・1/2C2{1+C2・cos(mθ)+C2(C2
−1)/2!cos2(mθ)+ …+C2(C2−1)…(C2−r+1)/r!co
sr(mθ)+…}……(9)′ ただし、r=1,2,3… ここで、cosr(mθ)は(mθ)を基本とする
(mθ)の高調波のcos(cos(mθ),cos(2mθ),cos
(3mθ),…)の和として表わされる。
従つて、前述したようにベーンの飛び出し量の
和は、第(7)′式のように常に一定となるものであ
る。
前記の第(3)式、第(9)式、第(5)式によつて形成さ
れるシリンダ形状の例を第11図に、容積曲線お
よび圧縮曲線を第12図に示しており、第11
図、第12図における破線は、第(3)式、第(6)式、
第(5)式の前発明によるものを示し、実線は本発明
によるものである。なお、同図ではC2=2の場
合を示した。
第11図に示されるように、同図破線の前発明
に比べ、本発明のものでは吸入側ハおよび加出側
ニでやせぎみになつている。
第11図のシリンダ形状および第12図に示す
容積曲線より判るように、本発明のシリンダ形状
(実線)とすると最大容積は小さくなり、この結
果、機械の押しのけ量は小さくなる。
また、ここでは図示しないがベーンに発生する
加速度は第10図に示した)のケースと同様
に、ロータの回転につれてスキツプすることなく
連続的に滑らかに変化することは、前記説明(エ
ボルートが連続)より明らかである。
C1=0,C2=1の場合 第(4)式よりC1=0,C2=1の場合、l(θ)は
次のようになり、 l(θ)=k/21/1+C3{C3cos(2mθ)+1} {cos(mθ)+1} ……(10) ここでl(θ)≧0のため|C3|≦1 (10)式を展開すると次となる。
l(θ)=k/21/1+C3{1/2C3cos(3mθ)+C
3cos(2mθ)+(1/2C3+1)cos(mθ)+1}……
(10)′ 即ち、l(θ)は、(mθ)を基本とするcos関数
の高調波(cos(mθ),cos(2mθ),…)の和とし
て表されるため、前述のように、ベーンの飛び出
し量の和は第(7)′式のように常に一定となる。
前記の第(3)式、第(10)式、第(5)式によつて形成さ
れるシリンダ形状の例を第13図に、容積曲線お
よび圧縮曲線を第14図に示しており、第13
図、第14図における破線は、第(3)式、第(6)式、
第(5)式の前発明によるものを示し、実線は本発明
によるものである。
なお、同図ではC3=−0.1の場合を示した。
第13図に示すように、同図破線の前発明に比
べ、本発明のものでは吸入側ハ、吐出側ニでふと
りぎみになつており(なお、C3の値をマイナス
にすると逆にやせる)、これはC3の値によつて変
化するものである。
第13図に示すシリンダ形状および第14図の
容積曲線より判るように、本発明のシリンダ形状
とすると最大容積が増え(C3>0)、この結果、
機械の押しのけ量は大きくなる。
更に、ここでは図示しないがベーンに発生する
加速度は第10図に示した)の場合と同様に、
ロータ回転角とともにスキツプすることなく連続
的に滑らかに変化するものである。
以上は、第(4)式の定数C1,C2,C3について、
),),)の3つのケースの場合について示
した。これらの結果は、いずれもl(θ)の間数
が(mθ)を基本とした高調波((2mθ),(3mθ),
…)のcos関数およびsin関数のたし算として表わ
され、この結果、ベーンの飛び出し量の和が常に
一定となるものである。
ここで、第(4)式の特徴は、ケース),),
)で示したいままでの説明より判るように、
{cos(mθ)+1}の関数にθとともに変化する係
数をかけるか、もしくはべき乗として{cos(mθ)
+1}を修整していることにある。従つて、第(4)
式として与えられるl(θ)は、ケース),),
)より判るように、C1,C2,C3が各値を有し
た場合、次に示すようにsin及びcosのかけ算がこ
れらの高調波の和として表わされることになるた
め、結果的に、(mθ)を基本とした高調波
(2mθ)(3mθ)…のsin関数およびcos関数のたし
算となる。
cos(α)×cos(β)=1/2cos(α−β) +1/2cos(α+β) sin(α)×sin(β)=1/2cos(α−β) −1/2cos(α+β) sin(α)×cos(β)=1/2sin(α+β) +1/2sin(α−β) 従つて、この結果、第(3)式、第(4)式、第(5)式で
示すシリンダ形状についてのベーン飛び出し量の
和は常に一定となる。
なお、前記によるシリンダ形状についてのベー
ン加速度は、ケース),),)と同様にスキ
ツプすることなく連続的に滑らかに変化するもの
である。
よつて、本発明の前記実施例によれば、前記の
ように、各ベーンのシリンダへの飛び出し量和は
常に一定となるため、逆に各ベーンの背圧室62
内への飛び出し量も一定となる。従つて、本発明
のシリンダ内周面形とすることにより、ベーンの
背圧室62への飛び出し量変化率Δh(第(1)式)は
常に0となる。
前記説明の実施例は、シリンダの内周面Aの形
状を前記式により形成される第7図のようにして
いるので、Δh=0となり、変化率Δhが大きい時
の問題点を解消することができる。
即ち、前記シリンダの内周面Aの形状とするこ
とによりベーンお背圧室62内の圧力変動(油圧
変動)は0となり、これより前発明(特願昭56−
100437号)と同じく、 (A) シリンダ円周にベーンが強く押しつけられる
ことはなくなり、ベーンとシリンダ間で発生す
る異常な摩擦動力の上昇はなくなる。また、従
来のものではベーンに異常に大きな力が加わり
ベーンの摩耗を引き起こしたが、この実施例で
は、そのような異常力によるベーン摩耗は発生
しない。
(B) シリンダ内面より、ベーンが離れるような現
象は生じなくなり、常に適切な吸入・圧縮が得
られる。
(C) ロータのあらゆる回転角でもベーン背圧室内
の圧力は一定であるため、シリンダのある特定
の部分だけ摩耗することはなく常に適正なベー
ンの動きを得ることができる。
(D) ローター回転中に、ベーンとシリンダ間の背
圧室内圧力によつて生じる摩擦力が変動しない
ため、圧縮機のトルク変動を大きくすることは
ない。
更に、本発明の第(3),(4),(5)式によるシリンダ
形状の場合には、ベーンに働く加速度はスキツプ
することなく連続的に滑らかに変化するものであ
る。このため、 (E) ベーンの追従性が非常に良くなり、ベーンが
ロータケース内周面より離れ良好なる吸入・圧
縮が行い得なくなることは解消される。
また、逆にロータケース内周面に急激な力で
押しつけられることにより生じるロータケース
とベーン間の摩擦力が異常に大となり大きな消
費動力を必要とすることはなくなる。
(F) 加速度がスキツプすることなく連続的に変化
するためロータケース内周面全域にわたつて良
好なベーン運動が生じるため、ベーンのチヤタ
リングがなくなり良好な吸入・圧縮が得られ
る。更にまた、本発明の第(3),(4),(5)式による
シリンダ形状を用いると、例えばケース)に
述べたように圧縮曲線を変え得ることができる
ため、 (G) 機械の性能を支配する洩れの点から機械のベ
ーン枚数、運転条件、用途等より、各機械につ
いて良好に対応する圧縮曲線を、前記(A)〜(F)の
利点を保ちながら、決めることができるという
非常に大きな特徴を有することになる。
また、本発明によれば、前記(A)〜(G)の非常に優
れた特徴を有しながら、ケース),)にその
例を示したように (H) ロータ半径aおよびkを変えることなく、即
ち、機械の大きさを変えることなく、機械の容
積曲線、最大容積を変えることができ、機械の
大きさを変えることなく、押しのけ量を変え得
るという極めて優れた特徴を呈する。
さらに、本発明の具体例について説明すると、 (1) 前記の実施例では、シリンダの内周面Aの形
状を与えるのを理論式を用いて説明したが、実
際に物を製造する場合には加工誤差を生ずる。
加工誤差は、現状の量産を前提とした加工法
(例えば、NC機、カム研摩機等)を考慮に入
れると、前記実施例の理論値に対し、法線方向
に±0.03〜±0.05mm程度以下となる。この加工
誤差は本実施例の意図する変化率Δhを十分小
さくするのに十分な値である。
実際上、実施例の理論値±0.08〜±0.1mm程
度となるので十分に許容できる範囲である。こ
れをシリンダの短径、(ロータの直径)=2aを
用いて表わすと、加工誤差は理論値に対し±
(1/500〜1/700)×2a以下であつて実用上の問
題はない。
(2) 前記の実施例では、ベーンの厚さ=0として
の例を示したが、実際にはベーンには厚さがあ
り、ベーン厚さtを考慮した時には次式のよう
になる。
即ち、シリンダの内周面Aの形状をx−y座
標で表わした第15図に図示したものにおい
て、第(5)式の代りに(5)′式を用いる。
α=sin-1(d−t/2/α) ……(5)′ 注、第15,17図において ただし、t:ベーン厚さ 101,111:ロータ 102:ベーン d:ベーンオフセツト量 103,11
0:シリンダの内周面 112:シリンダ室 (5)式の代りに(5)′式を用いても、各ベーンのシ
リンダへの飛び出し量和を与える式は同じで一定
となるが、実際にはベーンとシリンダの内周面A
との接点Pはロータの回転角によつて変化するた
め、実際の背圧室内へのベーンの飛び出し量和の
変化率Δh(第1式)は0とならず、若干の値をも
つことになるが、実際上Δhが全く問題にならな
いまでに低下される。
(3) さらに、前記の実施例および従来例では、シ
リンダの内周面Aの形状を式(3)、あるいは計4
個の円弧の接続によるもので示したが、シリン
ダの加工上次のような形状を採る場合がある。
即ち、第16図上に示すように、その加工精度
を上げるためにシリンダ内周面の形状の短径付近
のみを円弧とすることがある。この円弧部分をG
ランドと呼ぶ。このGランド部分での精度は圧縮
機の性能に大きく影響をおよぼすため、この部分
の加工精度を上げるために円弧とする。第16図
の「λ」は円弧部分の角度を示している。
第16図のλは円弧部分の角度を示し、冷媒用
圧縮機の場合のλは通常10〜15゜以下であり、シ
リンダの全体に占める割合は1/6〜1/9以下である
のが一般的である。
このような場合には、この実施例のシリンダ内
周面の形状は次の二通りの対応を行えば良い。
イ○ 具体例で示したシリンダ内周面の形状(第(3)
式)で形成し、必要なGランド部分だけを所定
の円弧に削りとつた形状。
即ち、 −90゜+λ≦θ≦90゜−λ 90゜+λ≦θ≦270゜−λでは、式(3) 90゜−λ≦θ≦90゜+λ −90゜−λ≦θ≦−90゜+λでは、円とする。
ロ○ 所定角度のGランド部分は円弧にて形成し、
Gランド部分以外をこの実施例のシリンダ内周
面の形状とする。
即ち、 90゜−λ≦θ≦90゜+λ −90゜−λ≦θ≦−90゜+λでは、円 −90゜+λ≦θ≦90゜−λ 90゜+λ≦θ≦270゜−λでは、式(3) ただし、式(4)の代りに式(4′)とする。
l(θ)=k/2C21/1+C3×〔{C1sin(mθ)+1
}{C3cos(2mθ)+1}×{cos(mθ)+cos(mλ)
C2〕……(4)′ とする。
前記イ○,イロのいずれの場合もGランドが無い場
合に比べ変化率Δhは若干大きくなるが、実際上
全く問題がなく良好な結果が得られる。
また、前記の場合には、Gランドを円弧とした
が、円弧だけではなく、この部分で実施例のシリ
ンダ内周面の形状と円弧がなめらかに接続される
ような形状にしても良い。
(4) さらに、前記の例では、いずれの場合も式(4)
におけるmの値がm=2のいわゆる略楕円形の
シリンダ室が2個形成されるシリンダに対応す
るものについて示したが、m=2に限らず任意
の正の整数であれば良い。例えば、第17図に
示すようにm=1は従来の円のシリンダ形状に
対応するものであり、またm=3はシリンダ室
が3個形成されるものである。
さらに、図示してないが、m=4はシリンダ室
が4個形成されるもの、m=5はシリンダ室が5
個形成されるもの、以下同様である。
(5) なお、この実施例のシリンダ内周面の形状に
対して、ロータに進退自在に介装するベーンの
数nは任意であり、偶数でも奇数でも良いのは
以上の説明より明白である。
(6) 以上の説明では、シリンダ形状を決定するも
のとして、第(4)式あるいは第(4)′式を提唱した。
しかし、本発明は第(4)式、第(4)′式に限定され
るものではなく、本発明の意図するところは、
ベーンの飛び出し量の和が理論的に常に一定
で、この結果、第(4)式のΔh=0となる(ベー
ン厚さ=0の場合)前発明(特願昭56−100437
号)の意図の下で、ベーンの加速度が連続的に
滑らかになるシリンダ形状で、更に、ベーン枚
数、機械の用途、運転条件毎に適応した適切な
シリンダ形状を撰定することができ、更にま
た、機械の大きさを変えることなく(ロータ半
径aおよびkを変ることなく)、押しのけ量を
変え得るシリンダ形状を与える関数を提供する
ことにある。
この意図するところを満すものとして第(4)式、
第(4)′式の他に、次のものがあげられる。
第(4)式の項…{cos(mθ)+1}C2,……(4)″ 第(4)′式の項…{cos(mθ)+cos(mλ)}C2
……(4) に、第(4)式および第(4)′式に示した各係数の他に、
(mθ)を基本とする高調波((2mθ),(3mθ),
…)のsin関数、cos関数に定数をかけ、これに1
を加えた係数を(更に)乗じても良い。この係数
は例えば次のようなものである。
例:{C4sin(2mθ)+1},… {C5cos(4mθ)+1},… ただし、C4,C5は定数 これらの関数は、前述したように結果的に
(mθ)を基本とする高調波のsin関数、cos関数の
和となるため、ベーンの飛び出し量の和は常に一
定となり、第(1)式のΔh=0となる。
また、これらによればベーン加速度は連続的に
滑らかなものとなる。
(7) 本発明は、冷媒用圧縮機に限らず、各種の回
転式流体機械に適用できるものであつて、その
用途あるいは流体の種類などについて限定され
るものではない。
(8) 以上本発明を実施例について説明したが、勿
論本発明はこのような実施例にだけ局限される
ものではなく、本発明の精神を逸脱しない範囲
内で種々の設計の改変を施しうるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来のスライデイングベーン型の回転
式流体機の縦断面図、第2図は第1図の−線
の断面図、第3図は同機の性能説明図、第4図は
同機のロータケースの内周面形状図、第5図は同
機のベーン加速度図、第6図は同機の小室におけ
る圧縮曲線と容積曲線図、第7図、第8図は本発
明実施例を示すシリンダ(ロータケース)の内周
面形状の説明図、第9図は第7図と第8図の小室
における圧縮曲線と容積曲線図、第10図は第8
図におけるベーン加速度図、第11図は第8図に
おける内周面形状の実施態様例図、第12図は第
11図の小室における圧縮曲線と容積曲線図、第
13図は第8図における内周面形状の他の実施態
様例図、第14図は第13図の小室における圧縮
曲線と容積曲線図、第15図はベーン厚さを考慮
した場合のシリンダの内周面形状の説明図、第1
6図はシリンダのGランド部分の説明図、第17
図A,Bはシリンダ室数2と3の場合のシリンダ
形状図である。 A……シリンダの内周面、B……ベーンの基端
面部、4……シリンダ(ロータケース)、7−1,
7−2,7−3,7−4……ベーン、8……ロー
タ、62……背圧室。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ロータの溝内に進退可能に収納され、基端面
    側を共通の背圧室に臨ませるとともに先端をシリ
    ンダの内周面に摺接させてなる複数のベーンを、
    ロータの回転によつて前記溝内を進退させる構成
    にしたスライデイングベーン型の回転流体機械に
    おいて、ベーンの厚さを無視して前記シリンダの
    内周面形状がx−y座標において次の(3)式にて示
    され x(θ) y(θ)=cos(θ+α)−sin(θ+α) sin(θ+α) cos(θ+α)l(θ) O+cos(θ)−sin(θ) sin(θ) cos(θ) a O ……(3) かつ、ベーンのシリンダへの飛び出し量l(θ)
    が次の(4)式あるいは(4)′式にて示されて、 l(θ)=k/2C21/1+C3×〔{C1sin(mθ
    )+1}{C3cos(2mθ)+1}×{cos(mθ)+1}C
    2
    〕……(4) l(θ)=k/2C21/1+C3×〔{C1sin(mθ)
    +1}{C3cos(2mθ)+1}×{cos(mθ)+cos(m
    λ)}C2〕……(4)′ ただし、 θ:ロータの回転角(ベーン位置を表わすパラメ
    ータ) a:ロータ半径 d:ベーンのオフセツト量 α:sin-1d/u k:シリンダ内周面の長半径とロータ半径の差 C1,C2,C3:定数 m:シリンダとロータとの接点数(シリンダ室
    数) λ:Gランド部分の角度 前記(3)式と(4)式あるいは(4)′式によつて決定さ
    れたシリンダ形状、もしくは、前記シリンダ形状
    において前記(4)式の{cos(mθ)+1}C2あるいは
    前記(4)′式の{cos(mθ)+cos(mλ)}C2に、(mθ

    を基本とする高調波((2mθ),(3mθ),…)の
    sin関数、cos関数にある定数をかけこれに1を加
    えた係数を少くとも1ケ以上乗じることによつて
    形成される前記飛び出し量l(θ)の関数によつ
    て決定されたシリンダ形状であつて、ベーンの背
    圧室への飛び出し量の変化率が略0となる構成に
    したことに特徴を有するスライデイングベーン型
    の回転流体機械。
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