JPH0312608Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［技術分野］ 本考案は、コンテナー用台車に関し、詳しくは
多様な大きさのコンテナーに容易に対応しようと
する技術に関する。

［背景技術］ 従来、コンテナー用台車にあつては、多様な大
きさのコンテナーに対してコンテナーの大きさに
合致する大きさの台車が必要で、コンテナーの大
きさが異なる数だけ台車を用意しておかなければ
ならず、非可動のものを多数要するうえ、これら
を保管する工場スペースも要し、無駄が多いもの
となつていた。

［考案の目的］ 本考案はこのような問題に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、台車の大きさ
を簡単に変更することができ、大きさの異なる多
数の台車を揃えておかなくてもよく、コンテナー
の大きさの変更を行うラインの変更に際して台車
側の無駄を無くすことができるコンテナー用台車
を提供することにある。

［考案の開示］ 本考案は、台車コーナー部となるコーナー部材
１に走行輪２を取付けるとともにコーナー部材１
に台車幅方向及び台車長さ方向にスライドガイド
用の挿入溝８を形成し、挿入溝８に沿つてその長
さ方向に間隔を隔ててフレーム取付け用の取付孔
３ａを多数形成し、台車長さ方向に沿う縦フレー
ム４及び台車横方向に沿う横フレーム５を各々縦
片が挿入溝８にスライド自在に挿入されるととも
にその横片４ａ，５ａが略水平内方に向くアング
ル材にて形成し、縦フレーム４及び横フレーム５
の各々の横片４ａ，５ａの両端部に各々の長さ方
向に間隔を隔てて被取付孔６ａを多数形成し、挿
入溝８に縦フレーム４及び横フレーム５の縦片を
スライド自在に挿入し、選択された取付孔３ａと
選択された被取付孔６ａとがボルト・ナツトのよ
うな取付具で連結されて四隅のコーナー部材１間
に縦横フレーム４，５を架設して成るコンテナー
用台車にかかるものであり、このように構成する
ことによつて、上記目的を達成できるに至つた。

以下本考案の実施例を図面に基づいて詳述す
る。

コーナー部材１は台車コーナー部に使用される
ものであり、合成樹脂成形品、金属加工品或は金
属芯材の周部に合成樹脂層を形成したインサート
成形品など種々の材質のものが考えられる。コー
ナー部材１の外周縁部はその全周にわたつて略逆
Ｕ字状の立上げ部７を設けて、コーナー部材１の
裏面側に開口する挿入溝８を形成してある。この
挿入溝８は台車長さ方向端部及び台車幅方向端部
を開口させてある。この挿入溝８の内、台車長さ
方向に沿う縦挿入溝８ａ及び台車幅方向に沿う横
挿入溝８ｂの各々の奥部に補強リブ９を設けてあ
り、補強リブ９にて縦横挿入溝８ａ，８ｂが大き
く開くことがないように補強してある。又、挿入
溝８のコーナーにも補強リブ１０を設けてある。
コーナー部材１の受板１１には縦挿入溝８ａに沿
つて一定間隔を隔てて取付部３としての取付孔３
ａを多数個透設してある。又、受板１１には横挿
入溝８ｂに沿つて一定間隔を隔てて取付部３とし
ての取付孔３ａを多数個透設してある。更に受板
１１には走行輪２を取付ける孔１２を多数個透設
してある。これら孔１２はキヤスター輪用孔１２
ａ及び固定輪用孔１２ｂとに分けられ、キヤスタ
ー輪（図示せず）の取付台１６と固定輪２ａの取
付台１７とに取付け変更させることができるよう
にしてある。縦フレーム４及び横フレーム５は
各々アングル材にて形成してあり、これら縦横フ
レーム４，５の長さ方向両端部にはその横片４
ａ，５ａに長さ方向に間隔を隔てて被取付部６と
しての被取付孔６ａを多数個透設してある。被取
付孔６ａのピツチP₁は取付孔３ａのピツチP₂の
約三倍にしてある。

このような構成によれば、縦フレーム４をコー
ナー部材１の縦挿入孔８ａに挿入するとともに横
フレーム５をコーナー部材１の横挿入孔８ｂに挿
入し、選択された取付孔３ａに選択された被取付
孔６ａとをボルト・ナツト或はリベツトのような
取付具（図示せず）で接続することで、台車１３
の縦横の寸法を変更して台車１３の大きさを変更
するものである。つまり、第７図の仮想線イ，ロ
のように、多様に変更させることができるもので
ある。かかる場合、縦横フレーム４，５の横片４
ａ，５ａはコーナー部材１の受板１１の下側に位
置していて、台車１３に載せたコンテナー１４の
荷重を走行輪２を取付けてある受板１１にて受
け、縦横フレーム４，５には荷重をかけることが
なく（第６図参照）、したがつて縦横フレーム４，
５は合成樹脂のような比較的強度の弱い材質のも
のでもよいものである。

又、第１０図のように、受板１１の下面にその
取付孔３ａ周部に凸部１５を形成し、この凸部１
５を縦横フレーム４，５の被取付孔６ａに係入す
ることによつて、受板１１と縦横フレーム４，５
との位置決めを行うことができるようにしてよ
い。かかる場合、縦横フレーム４，５の被取付孔
６ａは受板１１の取付孔３ａと同数必要である。

［考案の効果］ 以上要するに本考案は、選択された取付部と選
択された被取付部とを取付けて四隅のコーナー部
材間に縦横フレームを架設してあるから、縦横フ
レームの有効長さを変更することができて台車の
大きさを容易に変更することができ、一台の台車
にて多様な大きさのコンテナーに対応することが
でき、大きさの異なる多数の台車を用意しなくて
もよく、又、このための保管スペースも要するこ
とがなく、台車側に起因する無駄を省くことがで
き、かつ台車長さ方向に沿う縦フレーム及び台車
横方向に沿う横フレームを各々縦片が挿入溝にス
ライド自在に挿入されるとともにその横片が略水
平内方に向くアングル材にて形成し、縦フレーム
及び横フレームの各々の横片の両端部に各々の長
方向に間隔を隔てて被服取付孔を多数形成し、挿
入溝に縦フレーム及び横フレームの縦片をスライ
ド自在に挿入し、選択された取付孔と選択された
被取付孔とがボルト・ナツトのような取付具で連
結されるから、コーナー部材に対して縦フレーム
及び横フレームの取付け位置を変更するのに、ア
ングル材にて形成された縦横フレームの縦片をコ
ーナー部材に形成された挿入溝にスライド移動す
ることで、コーナー部材、縦フレーム及び横フレ
ームの水平姿勢を変更することなくコンテナー用
台車の大きさの変更がおこなえ、かつコーナー部
材に対する縦横フレームの相対回転を阻止し、コ
ーナー部材の取付孔に縦横フレームの被取付孔を
一致させるのに、その位置ずれをなくし、選択し
た取付孔と被取付孔とをボルト・ナツトのような
取付具で連結するのに、その作業性を高めること
ができ、かつ縦横フレームはアングル材にて形成
され、その横片は略水平方向に向けられるから、
このように略水平となつた横片を平面視において
長方形になして、コンテナーを支持するのに、そ
の長方形となつた横片においても支持が可能にも
でき、コンテナー支持においても有利にできると
いう利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の平面図、第２図は
第１図のＡ−Ａ線断面図、第３図は第１図のＢ−
Ｂ線断面図、第４図は同上のコーナー部材の平面
図、第５図ａ，ｂは同上の横フレームの一部省略
した平面図、側面図、第６図は同上の作用を示す
断面図、第７図は同上のコーナー部材の詳細底面
図、第８図は第７図のＤ−Ｄ線断面図、第９図は
第７図のＥ−Ｅ線断面図、第１０図は同上の他の
実施例の一部省略した断面図であり、１はコーナ
ー部材、２は走行輪、３は取付部、４は縦フレー
ム、５は横フレーム、６は被取付部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 台車コーナー部となるコーナー部材に走行輪を
   取付けるとともにコーナー部材に台車幅方向及び
   台車長さ方向にスライドガイド用の挿入溝を形成
   し、挿入溝に沿つてその長さ方向に間隔を隔てて
   フレーム取付け用の取付孔を多数形成し、台車長
   さ方向に沿う縦フレーム及び台車横方向に沿う横
   フレームを各々縦片が挿入溝にスライド自在に挿
   入されるとともにその横片が略水平内方に向くア
   ングル材にて形成し、縦フレーム及び横フレーム
   の各々の横片の両端部に各々の長さ方向に間隔を
   隔てて被取付孔を多数形成し、挿入溝に縦フレー
   ム及び横フレームの縦片をスライド自在に挿入
   し、選択された取付孔と選択された被取付孔とが
   ボルト・ナツトのような取付具で連結されて四隅
   のコーナー部材間に縦横フレームを架設して成る
   コンテナー用台車。