JPH031248B2 - - Google Patents

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JPH031248B2
JPH031248B2 JP26541484A JP26541484A JPH031248B2 JP H031248 B2 JPH031248 B2 JP H031248B2 JP 26541484 A JP26541484 A JP 26541484A JP 26541484 A JP26541484 A JP 26541484A JP H031248 B2 JPH031248 B2 JP H031248B2
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glass
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temperature
color
color temperature
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Toshiharu Yamashita
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Hoya Corp
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Hoya Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] この発明はセレン含有の色温度変換(降下用)
フイルターガラスを、ガラスの屈伏点から軟化点
までの温度域で熱処理することによつて色温度変
換能を高め、かつこの熱処理の温度と時間を調節
することによって、所望の色温度変換能をもつガ
ラスフイルターを得る方法に関するもので、この
発明で得られるガラスフイルターはカラーTVカ
メラでの野外撮影時の色再現性を向上させる為に
主として使われる高変換能の色温度降下用フイル
ターとして特に好適である。 [従来の技術] 色温度変換フイルターは元来、カラー写真撮影
時の色再現を良くする目的で使用されてきた。こ
のフイルターの役割は、カラーフイルムの青、緑
及び赤色光に対する感度設定即ち、色温度設定に
撮影時の光の分光エネルギー分布を合わせること
にある。カラーTVカメラでも写真フイルムと同
様に色温度が設定されており、この設定されてい
る色温度からずれた分光エネルギー分布の照明光
の下で撮影するとやはり良好な色再現は得られな
い。 図面は約3500〓の色温度に分布感度が設定され
ているカラーTVカメラ撮影における種々の光源
(色温度)と、良好な色再現を得る為に必要なフ
イルターの色温度変換能との関係を示したもので
ある。図中の色温度変換能vは、JIS B7125で規
定されている青から赤への変換能で、ミレツド単
位で示される。 カラーフイルムの場合には色温度設定の異なる
3種類のフイルムがあるので、照明光に適したフ
イルムを選べば、大きな変換能のフイルターは必
要ではない。カラーTVカメラの場合、設定色温
度は電気的に調節することもある程度可能である
が、装置が大型、高価となるうえ操作も複雑とな
る為、簡便なフイルターによる光学的変換が行な
われている。カラーTVカメラは、通常約3500〓
の色温度のスタジオランプ照明下で適正なカラー
バランスを得るように設定されており、色温度上
昇用フイルターとしては、標準タングステンラン
プ照明下で必要となる変換能−70ミレツド程度の
フイルターがあれば十分であるのに対して、色温
度降下用フイルターとしては野外撮影時には185
ミレツドもの大きな変換能をもつフイルターが必
要となる。色温度降下用フイルターには従来、有
機フイルム、蒸着フイルター、ガラスフイルター
がある。有機フイルムは一般に板ガラスにはさん
で使われるが、使用中に変色しやすく安定性に欠
ける為カラーTVカメラ用には使われていない。
蒸着フイルターはガラス板に金属や誘電体を多層
蒸着したもので、高変換能が得られる為に使われ
てきたが高価であり又よごれが落しにくく、傷が
入り易いという欠点を持っている。又ガラスフイ
ルターでは、降下用の色温度変換フイルターとし
てはFe、Ni及びMnイオン着色ガラス及びSe着
色ガラスがある。Fe、Ni及びMnイオン着色ガラ
スでは、これらの着色成分の増量によって変換能
の大きいガラスは得られるが、イオンの吸収帯が
非常にブロードで、赤色光域まで及ぶ為に可視全
域の透過率が低下してしまうこと及び溶解条件に
よつてこれらのイオンの原子価や配位数が変化す
る為に分光透過率特性が不安定で、特に高変換能
のガラスを安定製造することは困難であることが
欠点である。この為に現在市販されているのは肉
厚2.5mmで変換能が80ミレツドまでである。 Se着色ガラスは、原子状セレンや多セレン化
物の生成による着色を利用したもので、ガラスの
色温度変換能の調節は主にセレンの添加量及び還
元剤量の調節によつて行なわれているが、高変換
能のガラスを得るには比較的強い還元を必要とす
る為に還元溶融特有の泡がガラス中に残り易く、
高変換能のガラス程泡が多く、製造が困難とな
る。それ故セレン着色ガラスを使用した色温度変
換フイルターは2.5mm厚で140ミレツドまでが限界
とされていた。カラー写真撮影用の場合には、フ
イルターはカメラレンズの前に装着されるのでガ
ラスの肉厚を増して変換能を大きくすることがで
きるが、カラーTVカメラの場合には小口径にで
きることもあつて一般にレンズの後に装着するよ
うに設計されており、焦点距離の関係上、ガラス
の肉厚は写真用フイルターよりも薄い2.0mmに規
定され、かつ肉厚交差も小さい為に肉厚によつて
変換能を大きくしたり、調節する方法は採れな
い。又肉厚2.0mmで要求される変換能145、160及
び180ミレツドは2.5mm厚に換算すると概ね各々
180、205及び225ミレツドに相当するが、この様
な高変換能のガラスを泡もなく、所定の変換能で
安定に製造することは極めて困難である。又実際
は市販されていないがAuコロイド着色を利用し
て色温度降下用フイルターをつくることができ
る。しかしながら、このフイルターでは色温度変
換フイルターの特性要求されるもう1つの特性、
即ち青から赤への変換能(v)と緑から赤への変
換能(w)との差が小さいという特性を満足する
ことができない。(例:v=117ミレツド、W=
160ミレツド、v−w=−43ミレツド)。 [発明の目的] しかるに、この発明は従来技術によらない製法
によつて高変換能(高v)でvとw差が小さく、
かつ安定な色温度変換特性を有し、安価で取扱い
が容易なカラーTVカメラ用の色温度変換ガラス
フイルター(色温度降下用)を提供することを目
的としている。 [発明の開示] この発明は変換能を増大及び調節する方法につ
いてガラス組成及び熱処理の両観点から研究した
結果、下記の組成からなるガラスを従来行つてき
たアニールの温度よりも高温の特定の温度域で熱
処理すると、変換能が増大し、従来得られなかっ
た高変換能でかつvとw差の小さい優れた特性を
有するガラスが得られること及び熱処理の温度、
時間の調節によつて変換能を制御しうることを見
い出してなつたものである。 即ち、本発明のガラスフイルター製造法は、重
量%でSiO257〜70%、Na2O及び/又はK2O12〜
24%、BaO5〜18%、MgO、CaO、SrO、ZnOの
1種又は2種以上0〜10%、B2O30〜5%、
Al2O30〜3%、TiO20〜4%、As2O30.2〜0.5%
よりなる基礎ガラス100部に対しSe0.08〜0.5%、
MnO20〜0.5%、C0.2〜0.8%、SnO0.05〜0.4%、
酒石酸水素カリウム、サツカロース及びデンプン
から選ばれる有機還元剤0〜0.5%を添加してな
る混合物をガラスの屈伏温度(約1011ポアズ)か
ら軟化点(107.6ポアズ)までの温度域で熱処理す
ることを特徴とする。そしてこの製法によれば、
特に2mm厚で変換能が110ミレツド以上の色温度
降下用ガラスフイルターを得ることができる。 次に本発明の限定理由を述べる。 本発明のガラスで色温度変換能をガラスに与え
る最も重要な成分はセレンであるが、セレンは溶
融時揮発しやすく、ガラス中に安定にセレンを残
存させるにはSiO2−BaO−R2O(アルカリ金属酸
化物)系が適している。 SiO2が70%以上では溶解が困難となり、又57
%以下ではガラスの化学耐久性が悪くなるので、
57〜70%が適当である。Na2O、K2Oは単独でも
良いが、化学耐久性の点から併用してその合量が
27%であることが好ましい。12%以下ではガラス
の溶解が困難となる。BaOはSeをガラス中に安
定に溶解せしめる効果を有するが、5%以下では
この効果に乏しく、又18%以上入れてもガラスの
化学耐久性を低下させるだけで効果がない。
MgO、CaO、SrO、ZnOはガラスの機械的性質
や化学耐久性を改善される効果及びBaOの補助
的効果があるので、1種又は2種以上を合量で10
%以下加えても良い。又B2O3、Al2O3は各々ガラ
スの溶融性、化学耐久性の改善の為5%及び3%
まで加えても良い。TiO2は不要な紫外線域光を
吸収する効果を有するので加えても良いが、4%
以上加えてもより以上の効果をあげることができ
ない。As2O3は脱泡剤で、0.2〜0.5%が適当であ
る。 主要着色剤であるSeは0.08%以下では十分な着
色が得られず、0.5%以上加えても揮発してしま
うのでむだなだけである。Mn3+は500nm附近に
吸収ピークがあるので、主として緑から赤への変
換能wを増大し調整する効果をもつのでMnO2
0.5%以下加えても良いが、Mn3+イオンの吸収は
非常に不安定である為、特性が変動しやすくな
る。又C、SnOはSeの酸化、揮発を防止し、ガ
ラス中にSeを溶存せしめる為に加えられる還元
剤で、各々その還元温度範囲が異なるので広い温
度範囲に亘つて還元性を維持する為に併用する
が、C0.2%以下、SnO0.05%以下では還元が弱く
十分な着色が得られず、又C0.8%以上、SnO0.4
%以上では還元が強すぎ泡切れが悪くなる。又、
補助的な還元剤として酒石酸水素カリウムやサツ
カロース、デンプン等の有機還元剤を加えると、
特に溶解初期のバツチ反応時におけるSeの酸化、
揮発防止の役立つので0.5%以下加えることがで
きる。 ガラスの着色を強め、変換能を増大させる温度
域については、ガラスの屈伏点(1011ポアズ)か
ら軟化点(107.6ポアズ)間に限定したが、下限温
度については明確な閾温度があるわけではなく、
移転温度(1013.4ポアズ)に数100時間保持しても
着色の増加は認められず、したがつて通常の除歪
の際の徐冷温度では変換能の増大はできないと判
断されるのに対して、屈伏温度(1011ポアズ)で
は10時間前後の保持で変換能の増大が認められた
ことにもとづいている。又上限温度については熱
処理によつて強められた着局が元の溶融状態に戻
る温度、即ち色消し温度は約950℃であり、この
温度より若干低い温度を上限としても良いが、変
換能の増大が急激すぎて、制御が困難であり、又
ガラスの形状を保つことができないので実用的な
温度として軟化温度以下に限定した。 所望の変換能に増大させる為の保持時間は熱処
理温度が高い程、又ガラスの初期変換能が大きい
程短時間となり、通常1時間から数日間である。 本発明によるガラスは、ガラス原料として通常
用いられる酸化物、炭酸塩、硝酸塩等の他に、セ
レン原料としては亜セレン酸バリウム、亜セレン
酸ソーダ等のセレン化合物及び還元剤として炭素
粉末や有機化合物を加えて1400〜1500℃でタンク
炉又はクレールツボで溶解されたガラスを直接又
は再加熱して所定の寸法に成型した後、本発明に
よる熱処理によつて変換能を増大して得られる。 次に本発明の実施例を示す。
【表】
【表】 前頁の表において、熱処理のガラス初期変換能
Voはガラスを約1000℃に再加熱してプレス成型
後転移温度(1013.4ポアズ)附近の温度でアニー
ルされたガラスのもつ変換能である。実施例番号
のガラスの屈伏点及び軟化点は各々565℃、
670℃であるが、屈伏点より10℃高い575℃では7
ミレツドの変換能の増大であるのに対して、軟化
点より20℃低い650℃では約半分の時間で113ミレ
ツドも変換能は増大する。又、v−w値は、v値
が大きいという程大きくなる傾向があるが、この
程度であれば実用上全く問題ない。 [発明の効果] 本発明の方法によれば、同じガラスから熱処理
温度及び時間の調節によつて任意の高変換能を有
する色温度降下用フイルターを得ることができ、
従来の様に各種変換能のガラスを所有する必要が
なく、又所定の変換能にする為に溶解で苦労する
必要もない又本発明による製法によつて、従来得
られなかつた又は得るのが困難であつた110ミレ
ツド以上の変換能を有するフイルターが容易に得
られ、これらの物品はカラーTVカメラ用色温度
変換フイルター(色温度降下用)として有用であ
る。
【図面の簡単な説明】
図面は光源の色温度T1を色温度変換フイルタ
ー(変換能v)を通してT2に変換する時の関係
を示す色温度変換図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 重量%でSiO257〜70%、Na2O及び/又は
    K2O12〜24%、BaO5〜18%、MgO、CaO、
    SrO、ZnOの1種又は2種以上0〜10%、B2O30
    〜5%、Al2O30〜3%、TiO20〜4%、As2O30.2
    〜0.5%よりなる基礎ガラス100部に対し、Se0.08
    〜0.5%、MnO20〜0.5%、C0.2〜0.8%、SnO0.05
    〜0.4%、酒石酸水素カリウム、サツカロース及
    びデンプンから選ばれる有機還元剤0〜0.5%を
    添加してなる混合物をガラスの屈伏点(約1011
    アズ)以上、軟化点以下の温度で熱処理すること
    を特徴とする色温度変換能の高い色温度降下用ガ
    ラスフイルターの製造法。
JP26541484A 1984-12-18 1984-12-18 色温度変換能の高い色温度降下用ガラスフイルタ−の製造法 Granted JPS61146731A (ja)

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JP26541484A JPS61146731A (ja) 1984-12-18 1984-12-18 色温度変換能の高い色温度降下用ガラスフイルタ−の製造法

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JPS61146731A JPS61146731A (ja) 1986-07-04
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