JPH0312275Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［技術分野］ 本考案は、室内における収納装置に関するもの
である。

［背景技術］ 室内の収納装置として、第３図ａ，ｂに示すよ
うなものがある。このものは室内の壁１に沿つて
側面が開口した複数の収納箱体２，２……をそれ
ぞれ壁１と平行な方向で移動自在にし、端部の収
納箱体２とその隣の収納箱体２との間に収納箱体
２を移動させることができるスペース１７を形成
しておいて、端部の収納箱体２の前端に取り付け
た扉１８によつて通常はこのスペース１７を閉塞
できるようにしたものである。そしてこのものに
あつて、扉１８を開いてこのスペース１７に人が
入つたり、またはこのスペース１７に収納箱体２
を移動させて他の収納箱体２，２間に人が入つた
りして、収納箱体２に側面の開口から物を出し入
れするようにしてある。このものでは収納箱体２
に側面から物の出し入れがおこなえるために、収
納箱体２の奥行き寸法を大きく取ることができ、
収納容量を大きく確保できるという利点を有する
ものである。そしてこのものにあつて、収納箱体
２への物の出し入れは収納箱体２，２間に入つて
おこなう必要があるが、収納箱体２，２間の奥は
暗くて見難いために照明器具などを収納箱体２に
取り付けることが望まれているところである。し
かし収納箱体２は移動されるものであるため、収
納箱体２への給電が容易におこなえず、電気配線
工事が複雑になるという問題があつた。

［考案の目的］ 本考案は、上記の点に鑑みて為されたものであ
り、収納箱体を移動させる際の収納箱体の安定し
た移動をガイドするガイドレールを利用して複雑
な電気工事をおこなう必要なく収納箱体の電気器
具に給電することができる収納装置を提供するこ
とを目的とするものである。

［考案の開示］ しかして本考案に係る収納装置は、室内の壁１
に沿つて複数の側面が開口する収納箱体２，２…
…を壁１と平行方向で移動自在に配設し、壁１に
水平にガイドレール３を取り付けて収納箱体２の
背面に取り付けたガイドロールをガイドレール３
に走行自在に取り付け、ガイドレール３に沿つて
通電部５を設け、ガイドロール４を支持するシヤ
フト９の軸芯に導電線１１を挿通してガイドロー
ル４の軸芯位置のシヤフト９の端面から通電端子
６を突設すると共に通電端子６を上記通電部５に
接触させ、導電線１１を収納箱体２の背面に設
け、通電端子６を収納箱体２に設けた電気器具に
接続せしめて成ることを特徴とするものであり、
ガイドレール３に通電部５を設けて収納箱体２に
給電できるようにして上記目的を達成するように
したものであつて、以下本考案を実施例により詳
述する。

収納箱体２は両側乃至片側の側面を開口させて
形成されるもので、棚や引き出しなどが内部に取
り付けてある。収納箱体２の下面にはベースユニ
ツト７が設けてあつて、このベースユニツト７の
下面には車輪８が第１図にように取り付けてあ
る。さらにこのベースユニツト７の背面にシヤフ
ト９をビス１０などで固定し、シヤフト９の先端
にガイドロール４が第２図のように回転自在に取
り付けてある。そしてシヤフト９内に絶縁被覆さ
れた導電線１１を通し、ガイドロール４の軸芯と
なるシヤフト９の先端より突出させた通電端子６
に導電線１１の一端が接続してあり、導電線１１
の他端は収納箱体２内に導いて収納箱体２内に取
り付けた照明器具など電気器具（図示せず）に接
続してある。上記ガイドロール４は収納箱体２の
下端部においてベースユニツト７に取り付ける他
収納箱体２の背面上部においても取り付けてあ
る。

しかして室内の床１３には壁１に沿つてレール
１４が取り付けてあり、このレール１４上に複数
の収納箱体２，２……の各車輪８が転動されるよ
う第１図のように載置して、各収納箱体２をレー
ル１４に沿つて移動自在にしてある。そして壁１
には水平位置で上下２本のガイドレール３が取り
付けてある。ガイドレール３は前面が開口する断
面コ字型に形成され、前端の上下に係止片１５，
１５を延出して係止片１５の内側に係止された状
態でガイドロール４はガイドレール３に沿つて走
行されるようになつている。このガイドレール３
内の上下の中央には全長に亘つて凹溝１６が形成
してあり、凹溝１６内に全長に亘つて導線によつ
て形成される通電部５が設けてある。この通電部
５は電源に接続されているもので、ガイドレール
３内にガイドロール４を取り付けた際に通電端子
６の先端が通電部５に接触するようにしてあり、
またガイドレール３に沿つてガイドロール４が走
行する際には通電部５に通電端子６の先端が摺接
するようにしてある。

このものにあつて、収納箱体２は第３図ａ，ｂ
の場合と同様に複数のものが取り付けられ、端部
の収納箱体２とその隣の収納箱体２との間に収納
箱体２を移動させることができるスペース１７を
形成しておいて、端部の収納箱体２の前端に取り
付けた扉１８によつて通常はこのスペース１７を
閉塞できるようにしてあり、そしてこの扉１８を
開いてこのスペース１７に人が入つたり、または
このスペース１７によつて収納箱体２を移動させ
て他の収納箱体２，２間に人が入つたりして、収
納箱体２に側面の開口から物を出し入れするよう
にするのである。そして収納箱体２を移動させる
にあたつては、車輪８をレール１４上に沿つて転
動させることによつておこなうが、このときガイ
ドロール４がガイドレール３内をガイドされるこ
とによつて、収納箱体２が蛇行しつつ移動するこ
とを防止するようにしてある。また収納箱体２が
どの位置に移動してもガイドレール３の通電部５
に収納箱体２の通電端子６は常に摺接しているた
め、通電部５から通電端子６を介して収納箱体２
内の電気器具に対して給電できることになる。

［考案の効果］ 上述のように本考案にあつては、壁に水平にガ
イドレールを取り付けて収納箱体の背面に取り付
けたガイドロールをガイドレールに走行自在に取
り付け、ガイドレールに沿つて通電部を設けると
共に通電部に摺接する通電端子を収納箱体側に設
け、通電端子を収納箱体に設けた電気器具に接続
せしめるようにしたので、収納箱体の電気器具に
は収納箱体を移動させているときでもガイドレー
ルの通電部と通電端子との摺接で給電をおこなう
ことができ、収納箱体の安定した移動をガイドす
るためのガイドレールを配線ダクトとして利用し
て複雑な配線工事をおこなうような必要なく収納
箱体の電気器具への給電をおこなうことができる
ものであり、しかもガイドロールを支持するシヤ
フトの軸芯に導電線を挿通してガイドロールの軸
芯位置のシヤフトの端面から通電端子を突設する
と共に通電端子を上記通電部に接触させたので、
ガイドレールの通電部からガイドロールの軸芯位
置のシヤフトの端面の通電端子、シヤフトの軸芯
の導電線を介して電気器具に給電できるものであ
つて、ガイドレールとガイドロールが接触する場
所で集電するものでも簡単な構造で集電すること
ができると共に他の部分への漏電しないようにす
る絶縁の構造も簡単なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の側断面図、第２図
は同上の一部の分解断面図、第３図ａ，ｂは収納
装置の全体を示す斜視図と平面図である。 １は壁、２は収納箱体、３はガイドレール、４
はガイドロール、５は通電部、６は通電端子、９
はシヤフト、１１は導電線である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 室内の壁に沿つて複数の側面が開口する収納箱
   体を壁と平行方向で移動自在に配設し、壁に水平
   にガイドレールを取り付けて収納箱体の背面に取
   り付けたガイドロールをガイドレールに走行自在
   に取り付け、ガイドレールに沿つて通電部を設
   け、ガイドロールを支持するシヤフトの軸芯に導
   電線を挿通してガイドロールの軸芯位置のシヤフ
   トの端面から通電端子を突設すると共に通電端子
   を上記通電部に接触させ、導電線を収納箱体に設
   けた電気器具に接続せしめて成る収納装置。