JPH03122224A - 方向性電磁鋼板の連続脱炭窒化焼鈍装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は方向性電磁鋼板の炭素を除去するとともに、窒
化しインヒビターを造り込む連続脱炭窒化焼鈍装置に関
する。

（従来の技術） 方向性電磁鋼板は、主としてトランス、発電機等の電気
機器の鉄心材料として使用されるが、磁気特性の励磁特
性および鉄損特性が良好であることが重要である。

通常、方向性電磁鋼板はＳｌを２〜４％含有する珪素鋼
スラブを熱間圧延し、必要に応じて、熱延板焼鈍し、１
回または中間焼鈍をはさんで２回以上の冷間圧延により
、最終板厚の冷延板とし、次いで脱炭焼鈍を行った後、
ＭｇＯを主成分とする焼鈍分離剤を塗布して仕上焼鈍を
行いゴス方位をもった２次再結晶粒を発現させ、さらに
、Ｓ。

Ｎ等の不純物を除去するとともにグラス被膜を生成させ
て製造される。さらに必要に応じて平坦化焼鈍および絶
縁コーティング処理が施される。

方向性電磁鋼板の製造過程においては、鋼の結晶組織を
コントロールするために、例えば０．０２〜１．００％
のＣが含有されているが、しかし、製品に存在するＣは
磁気特性を劣下させるので、最終板厚に冷延後、脱炭焼
鈍される。

脱炭焼鈍では前記のようにＣを除くことを主な目的とし
ているが、該焼鈍ではさらに付随して、後の仕上焼鈍で
、焼鈍分離剤ＭｇＯとの反応でグラス被膜を形成せしめ
るための５ｉｎ２を含む酸化膜が鋼板表面に生じ、また
１次再結晶が生じる。

従来の脱炭焼鈍炉としては、例えば特開昭６１４８５２
９号公報には加熱帯と脱炭帯の境に仕切壁を設け、中性
ガス雰囲気で加熱し次いで脱炭する脱炭焼鈍炉が開示さ
れている。これは加熱時に、鋼中のＳの減少を前記中性
ガス雰囲気にて防ぎ、磁気特性を改善するのであり、そ
れなりの作用効果が奏されている。

ところで、仕上焼鈍での２次再結晶の発現には、２次再
結晶温度域まで１次再結晶粒の成長を抑制する微細なＡ
ｆＩＮ、ＭｎＳ、ＭｎＳｅ等のインヒビターを存在させ
る必要があることが知られている。

インヒビター形成のために従来は電磁鋼スラブを例えば
１３００〜１４００℃の高温に加熱して、インヒビター
形成成分を固溶させ、熱延板あるいは最終冷延前の中間
板に析出する処理を必須としていたが、スラブ高温加熱
にもとずく溶融スケールの多量発生、表面疵の発生およ
び加熱エネルギー原単位高等の問題があり、スラブの高
温加熱をせずにインヒビターを形成することが必要とな
る。

このため焼鈍の際に、その雰囲気から例えばＮ２を鋼中
に入れることが考えられるが、本発明者達が検討したと
ころ、単に窒化雰囲気としても鋼板に２次再結晶発現効
果を生じるインヒビターが形成されないことが判明した
。

（発明が解決しようとする課題） 本発明者達は、方向性電磁鋼板の脱炭焼鈍は連続ライン
でなされることから、これでＣを除き、さらに窒化しイ
ンヒビターを形成させることを考察したところ、脱炭雰
囲気の後に、窒化雰囲気とした帯域を単に設けても前記
インヒビターを生ぜず、窒化能ガスを鋼板に強制的に接
触させて短時間にて窒化させることが、インヒビター形
成に不可欠であることを知見した。

本発明は脱炭するとともに、２次再結晶を十分に発現さ
せるインヒビターを安定して造り込む方向性電磁鋼板が
得られる連続脱炭窒化焼鈍装置を提供することを目的と
する。

（課題を解決するための手段） 上記目的を達成するため、本発明の要旨は、加熱帯、脱
炭帯、冷却帯を設は最終板厚に冷間圧延された方向性電
磁鋼板を脱炭焼鈍する装置において、前記脱炭帯と冷却
帯の間に雰囲気仕切りを介して、還元雰囲気とし鋼板に
還元作用を与える還元帯、１次冷却帯、窒化能ガス撹拌
装置を設けた窒化帯とを、設けたことを特徴とする方向
性電磁鋼板の連続脱炭窒化焼鈍装置にある。また、他の
要旨は前記脱炭帯と冷却帯の間に雰囲気仕切りを介して
、１次冷却帯、窒化能ガス撹拌装置を設けた窒化帯とを
、設けたことにある。

以下、本発明を実施例に基き図面を参照して詳細に説明
する。

図面において、１は脱炭焼鈍炉であり、最終板厚に圧延
された方向性電磁鋼板が仕上焼鈍に先立って脱炭される
。２は脱炭焼鈍炉１内に設けられた加熱帯、３は脱炭帯
である。脱炭帯３には露点を調整された湿潤雰囲気供給
装置４が設けられ、そこからの湿潤雰囲気と鋼板のＣが
反応し脱炭する。５は還元帯で、・脱炭帯３にて鋼板表
面に生じた酸化層に還元作用を与える帯域であり、還元
ガス供給管６が設けられている。該還元帯４では鋼板表
面の酸化層に還元作用を与え窒化を容易にするが、必ず
しもすべて還元しなくてもよい。

７は１次冷却帯であり、窒化帯での、インヒビターの形
成が容易化されるように窒化温度例えば７００〜８００
℃に冷却する。７′はその冷媒供給装置である。冷却で
はドライなＮ２またはＮ２とＮ２の混合ガスを冷媒とす
ると、還元が少ないけれども生じ、通板材によっては前
記還元ゾーン７を省略した脱炭焼鈍炉とすることができ
る。

８は窒化帯であり、第２図に示すように、窒化能ガス供
給管９からの窒化能ガス例えばＮＨ３゜Ｎｏ単味あるい
はドライなＮ２やＮ２と混じえたＮ　Ｈ３を、鋼板表面
に強制的に接触させ窒化反応を高め、また使用窒化能ガ
スの節減もできるように、窒化能ガス撹拌装置１０が設
けられている。該撹拌装置ＩＯは例えば第２図に示すよ
うに、通板ラインを挾んで設けておくことが窒化促進の
点から好ましい。

図中１１は２次冷却帯である。１２は搬送ロールである
。また、１３は雰囲気仕切りで、隣接帯との雰囲気が混
じり合わないようにするものであり、該雰囲気仕切り１
３は各帯域の境に設けられている。

また雰囲気仕切り１３は開閉が自在にできるタイプとす
ることが好ましい。

次に、作用について述べる。

最終板厚に圧延された方向性電磁鋼板Ｓは脱炭焼鈍炉１
を通板されるが、この鋼板Ｓとしては、加窒された窒素
と結合してインヒビター（１）　−５ｉ）Ｎ、　Ａ、ｌ
！　Ｎなどを形成するように、フリーなＡ１１を０．０
１〜０．０６％含んでいるものが望ましい。

ところで、該鋼板Ｓは、例えば７５０〜９００℃に加熱
され脱炭帯３で湿潤雰囲気ガスとの反応により鋼中のＣ
が除かれる。また鋼板Ｓの表面には５ｉ０２を含んだ酸
化層が生じるが、鋼板Ｓは還元帯６で還元作用を受は酸
化層が減少または無くされ、窒化が容易化される。次い
で１次冷却帯７で窒化に適した温度例えば７００〜８５
０℃に冷却される。また還元帯６を省略された脱炭焼鈍
炉での場合は還元は弱いが１次冷却帯７で前記温度゛に
冷却される。窒化容易温度に冷却された鋼板Ｓは、窒化
帯８にて供給された窒化能ガス例えばＮＨ３またはＮ２
やＮ２と混じえたＮＨ，を、窒化能ガス撹拌装置１０で
鋼板Ｓ側に連続的に撹拌移動させ窒化させると、機能の
高いインヒビター例えばＣＡｌ−５ｉ）Ｎ、ＡΩＮ等が
安定して形成される。

次いで、鋼板Ｓは２次冷却帯１０で冷却される。

その後、焼鈍分離剤を鋼板に塗布し仕上焼鈍される。

（発明の効果） 本発明の連続脱炭窒化焼鈍装置は、方向性電磁鋼板を脱
炭の後、鋼板表面に還元作用を与え、次いで窒化に適す
る温度に冷却し、窒化能ガスを撹拌させて窒化するよう
に構成しているので、Ｃの除去は勿論、窒化が短時間か
つ安定してなされ２次再結晶発現作用の強いインヒビタ
ーが安定して形成される。

また、鋼板表面の酸化層の還元を強く要しない場合には
、脱炭の後に窒化容易温度に冷却して、窒化することで
同様にインヒビターが形成され、これによって磁気特性
のすぐれた方向性電磁鋼板を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例であって、第１図は、本発明の脱
炭焼鈍装置を示す説明図、第２図は、第１図の■−■断
面で示す窒化能ガス撹拌装置の説明図である。 １・・・脱炭焼鈍炉　　　　　２・・・加熱帯３・・・
脱炭帯 ４・・・湿潤雰囲気供給装置　５・・・還元帯６・・・
還元ガス共給管　　　７・・・１次冷却帯８・・・窒化
帯 ９・・・窒化能ガス供給管

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）加熱帯、脱炭帯、冷却帯を設け、最終板厚に冷間
   圧延された方向性電磁鋼板を脱炭焼鈍する装置において
   、前記脱炭帯と冷却帯の間に、雰囲気仕切りを介して、
   窒化温度域に冷却する１次冷却帯、窒化能ガス撹拌装置
   を設けた窒化帯とを、設けたことを特徴とする方向性電
   磁鋼板の連続脱炭窒化焼鈍装置。
2. （２）加熱帯、脱炭帯、冷却帯を設け、最終板厚に冷間
   圧延された方向性電磁鋼板を脱炭焼鈍する装置において
   、前記脱炭帯と冷却帯の間に、雰囲気仕切りを介して、
   還元雰囲気とし鋼板に還元作用を与える還元帯、１次冷
   却帯、窒化能ガス撹拌装置を設けた窒化帯とを、設けた
   ことを特徴とする方向性電磁鋼板の連続脱炭窒化焼鈍装
   置。