JPH0311995B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、弁座及び弁座の外側に設けられる環
状凹部を備え、当該環状凹部に対して同様に環状
に構成されたはめ管が及んでいる様式の充填弁用
液体流出管に関する。

CO₂含有液体の瓶詰め等に使用される充填管の
ない充填要素を備えている公知の充填機械におい
ては、圧力容器から出た液体が、液体逆止弁の開
放後に案内管に沿つて流れ、この案内管に取りつ
けられた遮蔽部によつて液流を案内管からそらし
て充填されるべき容器の内壁に案内するようにな
つている。充填される液体によつて押し出される
ガスは、ガス管を通つて当該容器から排出され
る。当該ガス管へのガス流入が上昇する液面によ
つて遮られると、液体の供給も完了するようにな
つている。

したがつて、このガス管が同時に充填量の限定
の機能を果たすものである。充填された容器内に
残つたガスは、液体逆止弁がなお開放されている
限り、その上方の液柱を通つて上部に向かつて逃
れようとする。この状態が発生するならば、等し
い量の液体の伴流、即ち液体が容器内に流れ込む
ことが起こざる得ないであろう。その場合には予
定された標準充填が妨げられ、充填量が予定より
も小さくなる。このため液逆体止弁と遮蔽部との
間で適当な箇所にガス遮断部を組み込み、この遮
断部を例えば金網布として構成することもある。
この金網布のメツシユサイズは、金網布の上部で
個々のワイヤ間に在る充填部材の表面張力が下部
から働くガスの浮力よりも大きくなるように規定
される。金網布は純粋の液体を充分に通過させる
一方で、この金網布は、例えば果肉含有果汁のよ
うな混濁物質を有する液体が詰まつている場合に
は透過させない。この場合には、金網布の空き断
面は短時間で繊維等によつて閉塞され、したがつ
てこのような場合では、別の充填部材を挿入しな
ければならない。

この問題を解決するためには、サイフオン転向
部を備える充填弁、即ち、液体流出管のすぐ上流
位置で弁座のなお上流位置に、言い換えると当該
弁座の外側に配設された環状凹部が設けられ、当
該環状凹部に同様に環状に構成されたはめ管が及
んでいる様式の充填弁が適切であることが判明し
た。この様式では、サイフオン転向部を液体が曲
がりくねつて流出管に流れ込み、充填された容器
内に残つたガスはサイフオン転向部のために容器
から逃れることができなくなる。即ち、この充填
弁にすると、瓶詰めされるべき液体の種類にかか
わりなくボトリングが良好になされるようにな
る。しかしながら、サイフオン転向部の範囲にお
いては、弁座の上に所定のウエブを設けることに
なるので、液体の流れの変更が余儀無くされ、ま
たウエブによつて生じる撹乱等によつて充填速度
が落ち、容器を充填するのに要する時間がより多
く必要とする欠点が認められる。

本発明の課題は、サイフオン転向部の範囲に発
生するこのような流れの状態を改善して、充填性
能を高める目的のために、液体がウエブを通り抜
けることを可能にすることにある。

この課題は、本発明により、冒頭に記載の様式
の充填弁用液体流出管において、環状凹部から弁
座の僅かだけ上方にまで管軸に対して半径方向に
延びる複数の開口部を設けることによつて解決さ
れる。

これらの開口部は、本発明によれば溝状に或い
は孔として構成され得る。

本発明によつて、液体がウエブを通り抜けるこ
とが可能になり、サイフオン転向部の範囲に発生
し充填能力の低下をもたらしていた液体の流れ条
件が改善されて、当該能力が上がるとともに、従
来の冒頭での様式の流出管の利点もまた犠牲にさ
れない。このような流出管は、構造が簡単で、製
造に費用が大してかからず、使用も容易で、それ
にもかかわらず操作上信頼性の高いものとなる。

以下、図面に示される実施例により、本発明を
詳細に説明する。

第１図で部分的にのみ示された充填弁は、弁体
１を有し、軸方向に移動可能な弁棒２がこの弁体
内で案内されている。弁棒２は、パツキン３を支
持し、当該パツキンは図示された弁の閉鎖状態で
弁体１の液体流出管５の弁座４に対して当接す
る。弁座４の上流位置に環状凹部６から成る本来
のサイフオン転向部があり、当該凹部６に同様に
環状に構成されたはめ管７が遮断部として及んで
いる。

環状凹部６から、図面で認識されるように、弁
座４の僅かだけ上方にまで、管軸８に対し半径方
向に延びる複数の開口部９が設けられている。第
２図によれば、ウエブ１２を突き抜ける開口部９
の様子が充分に認識される。これらの開口部は第
３図に示されるように溝として構成されてもよ
く、その溝幅は液体の充分な表面張力を保証する
ように決定される。これらの溝に僅かに接線方向
成分をもたせれば、とりわけ有利に、若干の回転
作用を有する液体を充填することもできる。これ
らの溝に代えて、同様にそれぞれの表面張力に適
合する複数の孔を設けてもよい（第４図）。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の好適な充填弁用液体出口接
続管の軸方向断面図、第２図はその部分平面図、
第３図及び第４図は開口部の実施態様を表してい
る。 ４……弁座、６……環状凹部、９……開口部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 弁座及び弁座の外側に設けられる環状凹部を
   備え、当該環状凹部に同様に環状に構成されたは
   め管が及んでいる充填弁用液体流出管において、 環状凹部６から弁座４の僅かだけ上方にまで管
   軸８に対して半径方向に延びる複数の開口部９が
   設けられていることを特徴とする液体流出管。 ２ 前記開口部９が溝として構成されていること
   を特徴とする特許請求の範囲第１項に記載の液体
   流出管。 ３ 前記開口部９が孔として構成されていること
   を特徴とする特許請求の範囲第１項に記載の液体
   流出管。