JPH03118909A - ポートホールダイスによる、外面に溶着線のない中空型材の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、ポートホールダイスを用いて、外面に溶着
線のない中空型材を製造する方法に関する。

従来の技術及び課題 ポートホールダイスを用いて中空型材を製造した場合、
型材に長さ方向に沿う複数本の溶着線が形成されること
はよく知られている。これは、周知のように、ビレット
を構成する金属が、ボートホールダイス内に入るときに
その足部によって複数に分断され、そして内部溶着室で
相互に溶着され、その後に成形隙間から出ていくという
過程を経て中空型材に成形されることに原因がある。

しかしながら、型材の表面に上記のような溶着線が存在
することは、型材に割れ等の欠陥を生じさせる原因とな
る。

この発明は、かかる問題点に鑑み、外面に溶着線が存在
せず、そのため割れ等の欠陥を生じにくい中空型材を製
造することのできる方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段 上記目的を達成するため、この発明は、ポートホールダ
イスの溶着室内の周端部に、ビレットを構成する第１金
属と同種又は異種の第２金属で構成した環状の押出材料
を嵌合配置した状態で、中空型材の押出を行うことを特
徴とするポートホールダイスによる、外面に溶着線のな
い中空型材の製造方法を要旨とする。

作用 上記方法では、ビレットを構成する第１金属は、ボート
ホールダイス内に分断状態となって入った後、内部の溶
着室に流入し、相互に溶着される。モして溶着室内に入
ってから成形隙間に向かう過程で、この第１金属の流れ
が溶着室内の環状押出材料に作用し、それを構成する第
２金属が第１金属のメタルフローに追従して成形隙間に
向うものとなる。これにより、成形隙間を出た中空型材
は、その外面が第２金属によって被覆されたものに形成
され、外面に溶着線が存在しないものとなる。

実施例 以下、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図及び第２図において、（１）は本発明方法に使用
されるボートホールダイスで、雄型（２）と雌型（３）
とによって構成されている。

雌型（３）は、その後端面中央に凹状の溶着室（４）を
有し、かつその中央に該雌型（３）を前後方向に貫通す
る押出孔（５）を有するものに形成されている。なお、
押出孔（５）の内周面には、ベアリンク部（６）が設け
られている。

一方、雄型（２）は、前後方向に貫通する複数個のポー
ト孔（８）・・・を周方向に間隔的に有し、かつそれら
に囲まれた中心部に前方突出状の成形用凸部（９）を備
えている。上記雌型（３）と雄型（２）とは、相互に組
み合わされることによって、第２図に示されるように、
成形用凸部（９）が押出孔（５）内に位置するものと、
なり、両者間に環状の成形隙間（１０）が形成される。

なお、成形用凸部（９）の外周部には、前記ベアリング
部（６）に対向するベアリング部（１１）が形成されて
いる。

また、本発明方法では、第１図及び第２図に示されるよ
うな、環状に形成された押出材料（１４）を使用する。

この環状押出材料（１４）は、その外周面（１４ａ）及
び前面（１４ｂ）が溶着室（４）内の形状に適合するも
のに形成され、溶着室（４）内にしっくりと嵌合配置さ
れるものとなされている。また、この環状押出材料（１
４）の高さは溶着室（４）の高さと略一致するものにさ
れ、両型（２）（３）を組合せた状態で雄型（２）の前
面が環状押出材料（１４）の後面（１４ｃ）に密着し、
環状押出材料（１４）が溶着室（４）内に位置決め状態
に固定されるものとなされている。そして更に、環状押
出材料（１４）の内部は、前方に向けて縮径するテーノ
く一孔（１５）に形成されている。

中空型材（１７）の製造は、環状押出材料（Ｉ４）を溶
着室（４）内に嵌合配置した雌型（３）を雄型（２）と
組み合わせ、これを、第３図に示されるように、ビレッ
ト（１３）の装填されたコンテナ（１８）の前部に設置
し、ステム（１９）を前進せしめることにより達成され
る。即ち、ビレット（１３）を構成する第１金属（Ａ）
は、各ボート孔（８）・・・を介してボートホールダイ
ス（１）内に分断状態となって入り、内部の溶着室（４
）に流入して相互に溶着される。そして溶着室（４）内
に入ってから成形隙間（１０）に向かう過程で、この第
１金属（Ａ）の流れが溶着室（４）内の環状押出材料（
１４）に作用し、それを構成する第２金属（Ｂ）が第１
金属（Ａ）のメタルフローに追従して成形隙間（１０）
に向うものとなる。なお、環状押出材料（１４）の内部
は、上記のように前方に向かって縮径するテーパー孔（
１５）に形成されていることにより、第２金属（Ｂ）は
スムーズに第１金属（Ａ）のメタルフローに追従するも
のとなる。これにより、成形隙間（１０）を出た中空型
材（１７）は、第４図に示されるように、外面が第２金
属（Ｂ）の層によって被覆された、溶着線のない型材と
なる。

なお、環状押出材料（１４）を構成する第２金属（Ｂ）
と、ビレット（１３）を構成する第１金属（Ａ）とは、
相互に同種又は異種の金属によって製作される。例えば
、ビレット（１３）に押出性に優れたＡΩ−Ｍｇ−Ｓｉ
系の合金を使用する場合において、外面に溶着線のない
単一金属よりなる中空型材を製造しようとするときは、
環状押出材料（１４）を構成する第２金属（Ｂ）として
第１金属（Ａ）と同じＡ、Ｑ　−Ｍｇ−５ｉ系の合金を
使用すればよい。なお、この場合、得られた中空型材は
溶着線のない第２金属による層を有するから、強度の向
上された型材に製造されるものとなる。また、外面にろ
う材層を有する中空クラツド材を製造しようとするとき
は第２金属（Ｂ）としてＡΩ−３ｉ系合金を使用し、ま
た外面に犠牲腐食層を有する中空クラツド材を製造しよ
うとするときは第２金属（Ｂ）としてＡΩ−Ｚｎ系合金
を使用すればよい。なお、この場合、ろう材層や犠牲腐
食層に溶岩線が存在しない中空型材に製造されるものと
なる。

このように、第１金属（Ａ）、第２金属（Ｂ）の種類は
種々変更されてよい。

発明の効果 上述の次第で、この発明方法は、ポートホールダイスの
溶着室内の周端部に、環状押出材料を嵌合配置して押出
を行うものであるから、得られた中空型材は、ビレット
を構成する第１金属によって形成された溶着線のある内
層と、環状押出材料を構成する第２金属によって形成さ
れた溶着線のない外層との２層構造をなすものとなり、
従って、外面に溶着線がなく、そ゛のため割れ等の欠陥
を生じにくい品質の向上された中空型材を製造すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第４図はこの発明の実施例を示すもので、
第１図はボートホールダイスを、雄型と雌型とを分離し
た状態で示す斜視図、第２図はポートホールダイスの縦
断面図、第３図は本発明方法実施途上の押出加工装置の
縦断面図、第４図は本発明方法により製造された中空型
材の横断面図である。 （１）・・・ボートホールダイス、（４）・・・溶着室
、（１３）・・・ビレット、（１４）・・・環状押出材
料、（１７）・・・中空型材、（Ａ）・・・第１金属、
（Ｂ）・・・第２金属。 以上 第１図 １） 第２図 第４図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. ポートホールダイスの溶着室内の周端部に、ビレットを
   構成する第１金属と同種又は異種の第２金属で構成した
   環状の押出材料を嵌合配置した状態で、中空型材の押出
   を行うことを特徴とするポートホールダイスによる、外
   面に溶着線のない中空型材の製造方法。