JPH03111812A

JPH03111812A - 二層型ｓｔｎ液晶表示素子

Info

Publication number: JPH03111812A
Application number: JP24928389A
Authority: JP
Inventors: Toshiomi Ono; 俊臣小野
Original assignee: Casio Computer Co Ltd
Current assignee: Casio Computer Co Ltd
Priority date: 1989-09-27
Filing date: 1989-09-27
Publication date: 1991-05-13

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、ＳＴＮ型の表示用液晶セルの光入射側または
出射側にＳＴＮ型の色補償用液晶セルを配置した二層型
ＳＴＮ液晶表示素子に関するものである。

〔従来の技術〕

最近、テレビジョン画像等を表示するドツトマトリック
ス液晶表示素子は、大画面化および高解像度化のために
表示画素数が極めて多くなってきており、これにともな
って、高デユーテイでマルチプレックス駆動できること
が要求されている。

しかし、従来から広く使用されているＴＮ型の液晶表示
素子は、高デユーテイでマルチプレックス駆動すると動
作マージンが低下し、そのために表示コントラストが低
下するとともに視野角特性も悪くなるという問題をもっ
ている。

このため、最近では、マルチプレックス駆動特性をよく
するために、液晶分子を通常のＴＮ型の液晶表示素子よ
りも大きなツイスト角（１８０°〜２７Ｇ＠）でツイス
ト配列させたＳＴＮ型液晶表示素子が開発されている。

しかし、このＳＴＮ型液晶表示素子は、その−方の偏光
板を、その偏光軸（透過軸または吸収軸）の方向がこの
偏光板側の基板面における液晶分子配向方向に対しある
ずれ角（３５”〜５０°）をもたせて配置し、入射側偏
光板を通って入射した直線偏光を液晶層の複屈折性によ
り楕円偏光とするとともに、他方の出射側偏光板により
光の透過を制御して表示するものであり、前記液晶層は
、各波長の光に対する屈折率異方性が異なっているため
、特定の波長域の光の透過率が大きくなり、表示画面に
着色を生ずるという問題をもっている。

このため、従来から、ＳＴＮ型の表示用液晶セルの光入
射側または出射側に、この表示用液晶セルの液晶分子の
ツイスト方向と逆方向に液晶分子をツイスト配列させた
色補償用液晶セルを配置して、この色補償用液晶セルに
より表示の色づきをなくすようにした二層型のＳＴＮ液
晶表示素子が考えられている。

第２図は従来の二層型ＳＴＮ液晶表示素子の断面図であ
り、ここでは、表示用液晶セルの光出射側に色補償用液
晶セルを配置したものを示している。

この二層型ＳＴＮ液晶表示素子は、２つのＳＴＮ型液晶
セル１．２を積層するとともに、このセル積層体の両面
側にそれぞれ偏光板３．４を設けたもので、上記２つの
ＳＴＮ型液晶セル１゜２のうち、図において下側（光入
射側）の液晶セル１は表示用とされ、上側（光出射側）
の液晶セル２は色補償用とされている。なお、以下、表
示用の液晶セル１を表示セルといい、色補償用の液晶セ
ル２を補償セルという。

上記表示セル１は、枠状のシール材１０を介して重合接
着した一対の透明基板１１．１２間に液晶１３を封入し
たもので、両基板１１．１２の対向面には、図示しない
が、表示用の透明電極（例えば単純マトリックス型の液
晶セルの場１合は走査電極と信号電極）が形成され、そ
の上には配向処理が施されている。また、上記補償セル
２は、枠状のシール材２０を介して重合接着した一対の
透明基板２１．２２間に液晶２３を封入したもので、両
基板２１．２２の対向面には表示用の電極はなく、配向
処理だけが施されている。なお、上記表示セル１および
補償セル２の両基板１１．１２面および２１．２２面の
配向処理は、ポリイミド等からなる水平配向膜の膜面を
ラビング処理したものである。

第３図は上記表示セル１および補償セル２の液晶分子配
向方向と偏光板３，４の偏光軸の方向を示したもので、
図においてｌｌａおよび１２ａは表示セル１の下基板１
１面および上基板１２面の配向処理方向、Ｔ１は液晶分
子配列のツイスト方向を示している。この表示セル１の
液晶１３は左旋性の光学活性物質（カイラル液晶等）を
混入して左回りの旋光性をもたせたネマティック液晶と
されており、この液晶１３の分子は両基板１１゜１２間
において、透過光の進行方向から見て（下基板１２側か
ら見て）左回りに、上記配向処理方向１１ａ、１２ａの
ずれ角に相当するツイスト角（図では２４０＠）でツイ
スト配列されている。また、第３図において、２１ａお
よび２２ａは補償セル１の下基板２１面および上基板２
２面の配向処理方向、Ｔ２は液晶分子配列のツイスト方
向を示しており、この補償セル２の下基板２１面の配向
処理方向２１ａは上記表示セル１の上基板１２面の配向
処理方向１２ａとほぼ直交している。この補償セル２の
液晶２３は右旋性の光学活性物質（カイラル液晶等）を
混入して右回りの旋光性をもたせたネマティック液晶と
されており、この液晶２３の分子は両基板２１．２２間
において、透過光の進行方向から見て右回りに、上記表
示セル１における液晶分子配列のツイスト角と同角度（
２４０＠）ツイスト配列されている。一方、第３図にお
いて３ａ、４ａは一対の偏光板３，４の偏光軸方向であ
り、上偏光板４の偏光軸方向４ａは、この上偏光板４側
の液晶セル（補償セル）２の上基板２２面の配向処理方
向２２ａに対し、透過光の進行方向から見て右回りに３
５°〜５０″ずれており、下偏光板３の偏光軸方向３ａ
は、上偏光板４の偏光軸方向４ａに対してほぼ直交して
いる。

また、上記表示セル１と補償セル２のネマティック液晶
１３．２３は同じ液晶（ただし混入する光学活性物質は
異なる）とされており、表示セル１と補償セル２の液晶
層の層厚（セルギャップ）ｄｌ、ｄ２は、同じか、ある
いは補償セル２の方が僅かに小さくなっている。

すなわち、上記二層型ＳＴＮ液晶表示素子は、その表示
セル１における前述したＳＴＮ型液晶表示素子と同様な
表示の若色を、補償セル２によってなくすようにしたも
ので、上記のように、表示セル１と補償セル２の液晶分
子を同角度ずつ互いに逆方向にツイスト配列させるとと
もに、表示セル１と補償セル２の隣接する側の基板（表
示セル１の上基板１２と補償セル２の下基板２１）面の
配向処理方向１２ａ、２１ａを互いにほぼ直交させてお
けば、表示セル１と補償セル２の液晶層の旋光分散現象
によって生じた各波長ごとの楕円偏光の楕円の軸がほぼ
一致するから、特定の波長域の光の漏れによる表示の色
づきをなくすことができる。

第４図は上記二層型ＳＴＮ液晶表示素子を高デユーテイ
でマルチプレックス駆動したときの駆動電圧に対する光
透過率の変化を示したもので、上記二層型ＳＴＮ液晶表
示素子は、無電圧状態および非選択状態では光透過率が
０％に近い黒色表示となり、選択状態では光透過率が大
きい白色表示となる。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、上記従来の二層型ＳＴＮ液晶表示素子は
、その補償セル２の液晶層厚ｄ２を、表示セル１液晶層
厚ｄ１と同じかあるいはそれより任かに小さくしたもの
であるため、補償セル２の液晶層厚ｄ２にばらつきがあ
ると、選択状態での白色表示にばらつきが生じるという
問題をもっていた。

これは−１補償セル２の液晶層厚ｄ２にばらつきがある
と、この補償セル２の液晶２３の屈折率異方性Δｎ２と
液晶層厚ｄ２との積Δｎ２・ｄ２の値が変わってしまう
ためである。

第５図は、表示セル１と補償セル２の液晶分子配列のツ
イスト角をそれぞれ２４０°とした従来の二層型ＳＴＮ
液晶表示素子における、補償セル２のΔｎ２・ｄ２の値
の変化による白色表示状態での表示色の変化を示したＣ
ＩＥ色度図であり、表示セル１のΔｎ、ｅｄ、（液晶１
３の屈折率異方性Δｎ１と液晶層厚ｄ１との積）の値が
Δｎ、−ｄ、−０，８２＜一定）の場合、補償セル２の
Δｎ２＊ｄ２の値が０．８２であるときは表示色は白色
点（無彩色点）Ｃの付近にあるが、補償セル２のΔｎ２
・ｄ２の値が０．８７と大きくなると表示色は黄色を帯
び、また補償セル２のΔｎ２　・ｄ２の値が０．７８と
小さくなると表示色は青色を帯びる。

本発明は上記のような実情にかんがみてなされたもので
あって、その目的とするところは、ＳＴＮ型の表示用液
晶セルの光入射側または出射側に、この表示用液晶セル
の液晶分子のツイスト方向と逆方向に液晶分子をツイス
ト配列させたＳＴＮ型の色補償用液晶セルを配置した二
層型ＳＴＮ液晶表示素子として、色補償用液晶セルの液
晶層厚にばらつきがあっても、はぼ均一な白色表示を得
ることができるものを提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

本発明の二層型ＳＴＮ液晶表示素子は、上記目的を達成
するために、色補償用液晶セルの液晶層厚ｄ２を前記表
示用液晶セルの液晶層厚ｄ１より大きくし、かつ、前記
色補償用液晶セルにおける液晶の屈折率異方性Δｎ２と
液晶層厚ｄ２との積Δｎ２・ｄ２の値と、前記表示用液
晶セルにおける液晶の屈折率異方性Δｎ１と液晶層厚ｄ
、との積Δｎ、・ｄｌの値を、 Δｎ２＊ｄ２≦Δｎ　、ｅｄ　、≦Δｎ　２”ｄ　２Ｘ
　１．１０の範囲にしたものである。

〔作用〕

すなわち、本発明の二層型ＳＴＮ液晶表示素子は、色補
償用液晶セルの液晶層厚ｄ２を大きくすることによって
、この色補償用液晶セルの液晶層厚ｄ２のばらつきが色
補償用液晶セルのΔｎ２・ｄ２　（液晶の屈折率異方性
Δｎ２と液晶層厚ｄ２との積）の値に及ぼす影響を小さ
くしたものであり、液晶層厚ｄ２を大きくすれば、この
液晶層厚ｄ２に対するばらつき量の割合は小さくなるか
ら、液晶層厚ｄ２のばらつきによるΔｎ２・ｄ２の値の
変化を小さくすることができる。したがって、本発明の
二層型ＳＴＮ液晶表示素子によれば、色補償用液晶セル
の液晶層厚にばらつきがあっても、はぼ均一な白色表示
を得ることができるし、また、色補償用液晶セルのΔｎ
２・ｄ２の値と、表示用液晶セルのΔｎ、・ｄ＋の値を
、 Δｎ２・ｄ２≦Δｎ　、・ｄ　Ｈ≦Δｎ　２”ｄ　２Ｘ
　１．１０の範囲にしておけば、良好な黒色表示を得る
ことができる。

〔実施例〕

以下、本発明の一実施例を第１図を参照して説明する。

なお、第１図において、第２図に示した従来の二層型Ｓ
ＴＮ液晶表示素子の各構成要素と対応するものについて
は、図に同符号を付してその説明を省略する。

この実施例の二層型ＳＴＮ液晶表示素子は、その色補償
用液晶セル（以下補償セルという）２の液晶層厚ｄ２を
表示用液晶セル（以下表示セルという）１の液晶層厚ｄ
、より大きくするとともに、補償セル２の液晶２３を、
表示セル１の液晶１３よりも屈折率異方性Δｎが小さい
ものとして、補償セル２における液晶２３の屈折率異方
性Δｎ２と液晶層厚ｄ２との積Δｎ、・ｄ２の値と、表
示セル１における液晶１３の屈折率異方性Δｎ１と液晶
層厚ｄ、との積Δｎ１・ｄ、の値を、Δｎ２＊ｄ２≦Δ
ｎ　１・ｄ　、≦Δｎ　２’ｄ　２Ｘ　１．０５の範囲
にしたものである。

なお、この実施例の二層型ＳＴＮ液晶表示素子も、補償
セル２の液晶２３の分子は、表示セル１の液晶分子配列
のツイスト方向と逆方向に、同じツイスト角（例えば２
４０”　）でツイスト配列されている。

しかして、この実施例の二層型ＳＴＮ液晶表示素子にお
いては、その補償セル２の液晶層厚ｄ２を大きくしてい
るから、この補償セル２の液晶層厚ｄ２にばらつきがあ
っても、この液晶層厚ｄ２のばらつきが補償セル２のΔ
ｎ２・ｄ２の値に及ぼす影響を小さくすることができる
。

すなわち、液晶セルの液晶層厚、つまりセルギャップは
、一般に、内基板間にグラスファイバ等のセルギャップ
形成材を配置することによって所定のギャップに形成さ
れるが、上記セルギャップ形成材の大きさ（径）には許
容誤差内のばらつきがあるため、このセルギャップ形成
材の大きさに応じてセルギャップがばらつくことになる
。そして、二層型ＳＴＮ液晶表示素子においては、その
補償セルのセルギャップのばらつきによって、この補償
セルの液晶の屈折率異方性Δｎ２と液晶層厚ｄ２との積
Δｎ２・ｄ２の値が変化することによる表示色に与える
影響が大きく、選択状態での白色表示に大きなばらつき
が生じてしまう。

しかし、上記実施例の二層型ＳＴＮ液晶表示素子では、
補償セル２の液晶層厚ｄ２を大きくしているため、この
液晶層厚ｄ２にばらつきがあっても、液晶層厚ｄ２に対
するばらつき量の割合は小さいから、液晶層厚ｄ２のば
らつきによるΔｎ２・ｄ２の値の変化を小さくすること
ができる。

したがって、上記実施例の二層型ＳＴＮ液晶表示素子に
よれば、補償セル２のにばらつきがあっても、選択状態
での表示色のばらつきを少なくして、はぼ均一な白色表
示を得ることができる。

また、上記実施例の二層型ＳＴＮ液晶表示素子では、補
償セル２のΔｎ２◆ｄ２の値と、表示セル１のΔｎ１　
・ｄ、の値を、 Δｎ２ｅｄ、≦Δｎ　１・ｄ　、≦Δｎ　２”ｄ　２Ｘ
　１．０５の範囲にしているから、無電圧状態および非
選択状態での黒色表示も良好である。すなわち、上記の
ように補償セル２の液晶層厚ｄ２を大きくした場合は、
それに応じてこの補償セル２の液晶２３の屈折率異方性
Δｎ２を小さくして、補償セル２のΔｎ２・ｄ２を一定
にすればよい。ただし、この場合、補償セル２に使用す
る液晶２３．は、表示セル１の液晶１３と同系統の液晶
材料を用い、その配合比を変えて屈折率異方性Δｎ２を
小さくするのが望ましく、このように補償セル２の液晶
２３を表示セル１の液晶１３と同系統の液晶材料とすれ
ば、温度変化に対する両セル１，２の屈折率異方性Δｎ
＋＋　Δｎ２の変化をほぼ同等として、広い温度範囲に
わたって上記式の条件を満たすことができるから、温度
変化に関係なく常に良好な白黒表示を実現することがで
きる。

なお、上記実施例では、補償セル２の Δｎ２・ｄ２の値と、表示セル１のΔｎ、　　拳ｄ。

の値を、 Δｎ２ａｄ２≦Δｎ　、−ｄ　、≦Δｎ　２’ｄ　２Ｘ
　１．０５の範囲にしているが、このΔｎ２　ｄ２とΔ
ｎ、ｓｄ、の値は、 Δｎ２＊ｄ２≦Δｎ　１・ｄ　、≦Δｎ　２”ｄ　２Ｘ
　１．１０の範囲であればよく、また、表示セル１と補
償セル２の液晶分子配列のツイスト角も、１８０”〜２
７０＠の範囲であれば任意のツイスト角でよい。

さらに、上記実施例では、表示セル１の光出射側に補償
セル２を設けているが、この補償セル２は表示セル１の
光入射側にあってもよい。

〔発明の効果〕

本発明の二層型ＳＴＮ液晶表示素子は、色補償用液晶セ
ルの液晶層厚ｄ２を大きくすることによって、この色補
償用液晶セルの液晶層厚ｄ２のばらつきが色補償用液晶
セルのΔｎ２・ｄ２の値に及ぼす影響を小さくしている
から、色補償用液晶セルの液晶層厚にばらつきがあって
も、はぼ均一な白色表示を得ることができるし、また、
色補償用液晶セルのΔｎ２・ｄ２の値と、表示用液晶セ
ルのΔｎ、−ｄ、の値を、 Δｎ２ａｄ２≦Δｎ　１・ｄ　１≦Δｎ　２・ｄ　２Ｘ
　１．１０の範囲にしているために、良好な黒色表示を
得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す二層型ＳＴＮ液晶表示
素子の断面図、第２図は従来の二層型ＳＴＮ液晶表示素
子の断面図、第３図は二層型ＳＴＮ液晶表示素子におけ
る表示用液晶セルおよび色補償用液晶セルの液晶分子配
向方向と偏光板の偏光軸の方向を示す平面図、第４図は
二層型ＳＴＮ液晶表示素子を高デユーテイでマルチプレ
ックス駆動したときの駆動電圧に対する光透過率の変化
を示す図、第５図は従来の二層型ＳＴＮ液晶表示素子の
ＣＩＥ色度図である。１・・・表示用液晶セル、２・・・色補償用液晶セル、
３．４・・・偏光板。

Claims

【特許請求の範囲】

ＳＴＮ型の表示用液晶セルの光入射側または出射側に、
この表示用液晶セルの液晶分子のツイスト方向と逆方向
に液晶分子をツイスト配列させたＳＴＮ型の色補償用液
晶セルを配置した二層型のＳＴＮ液晶表示素子において
、前記色補償用液晶セルの液晶層厚ｄ＿２を前記表示用
液晶セルの液晶層厚ｄ＿１より大きくし、かつ、前記色
補償用液晶セルにおける液晶の屈折率異方性Δｎ＿２と
液晶層厚ｄ＿２との積Δｎ＿２・ｄ＿２の値と、前記表
示用液晶セルにおける液晶の屈折率異方性Δｎ＿１と液
晶層厚ｄ＿１との積Δｎ＿１・ｄ＿１の値を、Δｎ＿２
・ｄ＿２≦Δｎ＿１・ｄ＿１≦Δｎ＿２・ｄ＿２×１．
１０の範囲にしたことを特徴とする二層型ＳＴＮ液晶表
示素子。