JPH03111276A - 電子レンジ用容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、内部に収容された食品を容器ごと電子レンジ
で加熱・調理可能とする電子レンジ用容器に関する。

［従来の技術］ 最近、女性の社会進出（家事労働時間の不足）や、単身
者の増加（単身赴任者、独身者、大学生等）によりいわ
ゆる電子レンジで温めるだけの電子レンジ食品が急増し
、例えばデパート、コンビニエンスストアーで販売され
るヤキソバ、弁当、ピザ等の電子レンジ用食品の販売量
が急増している。また大手食品メーカではカレー、スパ
ゲティー等の食品を予めレトルトパックにより密閉包装
し、食べる際パック内の食品を容器に移しかえて電子レ
ンジで温める電子レンジ用食品を販売して好評を集めて
いる。

一般にこれらの食品を温める容器と【ノては、ポリプロ
ピレン、ポリカーボネイト等の耐熱性合成樹脂が使用さ
れ、例えばコンビニエンスストアーにおいては耐熱性合
成樹脂製の容器に入れられた弁当をそのまま電子レンジ
で温め、販売している。電子レンジ内において使用可能
な容器の材質としては、マイクロ波を食品内容物まで十
分透過可能とし、かつ熱変性の少ないものが好適とされ
ている。このため、マイクロ波を透過しない金属製の容
器は、電子レンジ用の容器としては不向きとされていた
。

そればかりか表面に金属箔等が被着された合成樹脂製、
陶磁器製の容器は、電子レンジに入れてマイクロ波を発
振させるとバチバチと干渉音が発生してスパークし、場
合によっては金属箔が剥離する場合があった。

［発明が解決しようする問題点］ ところで、従来の電子レンジ用容器は、もっばら内部に
収容された食品を温め、あるいは解凍することに主眼が
置かれ、食品をじっくり煮こみ、例えばカレー、シチュ
ーの場合、じゃがいもや肉の中まで“火を通す”ことは
考えていなかった。また、容器内で従来の缶詰のように
食品を保存することを予定しておらず、保存はもっばら
レトルトバックにより行い、温める時にはじめて容器に
移しかえていたのでその分生間がかかるものとされてい
た。このため、今一つ需要者の間で電子レンジ食品は人
気がなく、また料理の種類も限られたものとされていた
。

さらに、従来いわゆるプルトップ（イージーオープン）
型の容器はもっばらコーラ缶、ジュース缶等のように金
属製のものかほとんどであった。これは合成樹脂製の容
器はガスバリアー性が金属に比べて悪く、したがって、
清涼飲料、食品の包装には不向きとされていたためであ
る。こわに対し最近例えば特開昭６２−２３５０５２号
公報に示すように蓋部分のみを合成樹脂製とし、その部
分にイージーオープン可能な引き取手等を取付けたもの
が提案されている。しかしながら、この種のものは実際
にはガスバリアー性が悪く、経時的変化により空気、水
分等を蓋部分から透過してしまう不具合が生じていた。

このため、化学調味料やせんべい、クツキー等比較的高
い気密性を要求されないものの包装に用いられることは
あっても、カレー、シチュー等のような食品の長期間で
の密閉包装には用いられなかった。

本発明は上記従来の不具合に着目してなされたもので、
内部に収容された食品を長期間保存することができ、ま
た食品を食べる際には電子レンジで簡単に温めたり、煮
こむことのできる電子レンジ用容器を提供することを目
的としている。

［問題点を解決するための手段］ 上記目的を達成するために、本発明に係る電子レンジ用
容器は、間に金属層を、該金属層の表裏両面にそれぞれ
耐熱性合成樹脂材を被覆して構成される積層材にて、内
部に食品を密閉状態で収容可能とする容器本体を形成し
、ざらに該容器本体の上部に、電子レンジでの加熱時に
開口されて食品から発生する加熱蒸気を容器本体外へ排
出可能とする排出口を備えるようにしたものである。

［作用］ 本発明に係る電子レンジ用容器は、間に金属層を、該金
属層の表裏両面にそれぞれ耐熱性合成樹脂材を被覆して
構成される積層材にて、内部に食品を密閉状態で収容可
能とする容器本体を形成し、さらに容器本体の上部に、
電子レンジでの加熱時に開口されて食品から発生する加
熱蒸気を容器本体外へと排出する排出口を備えたもので
ある。

したがって、保存状態において内部に収容される食品は
、ガスバリアー性の高い積層材中の金属層に包まれる状
態となるので従来の缶詰と同様に食品は高い密閉状態下
で長期間保存することが可能となる。さらに、電子レン
ジ内部での加熱時においては、あたかもなべにより食品
を煮こむように、積層材中の金属層により食品を周囲か
ら包みこむように加熱することができ、この際食品から
発生する加熱蒸気は排出口から容器本体外へと排出され
ることとなる。また、容器本体を構成する積層材は表面
部分を耐熱性合成樹脂材で被覆されているため、電子レ
ンジ内においてマイクロ波が積層材の金属層に直接あた
ってスパークしたり、干渉音を発生することがない。

このように、本発明に係る電子レンジ用容器によれば、
内部に収容された食品を長期間保存することができ、ま
た食品を食べる際には電子レンジで容器ごと簡単に温め
たり、煮こむことが可能となる。

［実施例］ 以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。

第１図は本発明の一実施例に係る電子レンジ用容器に係
り、第２図のＩ−Ｉ線に沿う断面図、第２図は電子レン
ジ用容器の斜視図、第３図は排出口の開口状態を示す第
１図同様の断面図である。

この電子レンジ用容器１０（以下単に容器１０と称す）
は、全体格円筒形状とされ、内部にシチュー、カレー等
の食品を収容するものに係る。本容器１０の容器本体は
、カップ状の本体部１１と本体部上方の開口を閉塞する
蓋部１２とから構成される。本体部１１および蓋部１２
のそれぞれは間に金属層１３を、該金属層１３の表裏両
面に耐熱性合成樹脂材１４を層状に被覆してなる積層材
にて形成される。金属層１３には鉄またはアルミニウム
合金等の薄膜材が使用され、また耐熱性合成樹脂材１４
としては不飽和ポリエステル樹脂等が使用される。積層
材は予め金属層１３と合成樹脂材１４をフィルム状に積
層して構成される。蓋部１２の周方向下面は、内部に食
品を収容した状態の本体部１１の上方周縁に溶着され、
本体部ｌｌ内の食品を密閉状態で収容可能としている。

また、必要に応じて蓋部１２と本体部１１の溶着段階で
、食品が収容された本体部１１内に残留する空気を抜い
たり、また不活性ガスを本体部１１内に封入するように
してもよい。

蓋部１２の上面周方向には、引裂溝１５が形成される。

また引裂溝１５の周方向での一部には、合成樹脂製の引
き取手１６（いわゆるプルトップレバー）が取付けられ
る。この引き取手１６を上方に引くことにより、予め蓋
部１２の上面周方向に形成される引裂溝１５に沿って蓋
部１２の大部分が切除可能となり（第３図参照）、容器
本体の上面に排出口１７が形成されることとなる。すな
わち、排出口１７の開口状態で本容器１０を電子レンジ
内に入れ、容器内に収容される食品を容器ごと加熱し、
加熱した際に食品から発生する加熱蒸気を該排出口１７
から容器外へ排出することが可能となる。また、電子レ
ンジ内で加熱される際に、マイクロ波は本体部１１の金
属層１３に反射して食品に透過し、さらに金属層１３の
部分も食品と同様に加熱されることとなる。したがって
あたかもなべにより食品を煮こむように、食品を周囲の
金属層１３で包むように加熱することができ１例えば野
菜（例えばニンジン、じゃがいも）、米等をまだ芯のあ
る状態（半調理状態）で容器１０内に保存し、加熱時に
電子レンジを比較的低い周波域で作動させれば、通常の
なべによる煮こみ調理と同様な食品の味、風味を出すこ
とができる。食品が加熱されたら、本容器１０を電子レ
ンジから取出し、内部の食品を排出口１７の部分から取
出して食べることができる。

次に上記実施例の作用を説明する。

上記実施例に係る容器１０によれば、全体カップ状の本
体部１１の中に食品を収容した状態で、本体部１１０周
縁部に蓋部１２が溶着され、容器１０内の食品を密閉状
態で保存することができる。この際、容器本体としての
本体部１１および蓋部１２は、ガスバリアー性のある金
属層１３を有する積層材で形成される。したがって、缶
詰と同様に長期間食品を密閉保存することができる。ま
た、必要に応じて蓋部１２の溶着の際に、容器１０内の
空気を抜いたり、不活性ガスを封入することで、収容さ
れる食品の保存状態を良好に保つことができる。さらに
電子レンジ内部での加熱時においては、あたかもなべに
より食品を煮こむように、加熱される積層材中の金属層
により食品を周囲から包みこむようにして加熱すること
ができ、この際食品がら発生する加熱蒸気は排出口１７
から容器外へと排出されることとなる。また、本体部１
１および蓋部１２を構成する積層材は、表面部分を耐熱
性合成樹脂材で被覆されているため、電子レンジ内にお
いてマイクロ波が積層材の金属層に直接あたってスパー
クしたり、干渉音が発生することがない。

さらに本実施例においては、排出口１７を蓋１２に取付
けられる引き取手１６を引き、引裂溝１５に沿って蓋部
１２を切除することで容易に形成することができる。

このように本容器１０は、従来の電子レンジ食品にはな
い、容器ごと保存でき、容器ごと加熱できるという優れ
た特性を存し、しかも従来電子レンジではできなかった
煮る、炊く等調理概念を取り入れることができる。した
がって、半調理状態のシチュー、カレーや芯のある状態
の米を煮、炊きすることができ、とかく味気のなかった
電子レンジ食品やレトルト食品の味、風味をより自然調
理に近づけることが可能となる。また、働く女性や単身
者にとっては、食べたい時に電子レンジで加熱するだけ
で簡東に本物に近い味の食品を食することができ、従来
のレトルト食品や冷凍食品に比べて手間がかからずより
快適な食生活を送ることができる。

第４図は上記実施例の変更例に係る電子レンジ用容器を
示す第２図同様の斜視図である。この電子レンジ用容器
２０は、前記実施例に係る容器４０の蓋部１２の引き取
手１６に加えて、もう一つ蓋部１２の中心に引き取手２
１（プルトップレバー）を備えてなる。この引き取手２
１の周囲には引裂溝２２が形成される。この容器２０は
、電子レンジでの加熱時にのみ予め引き取手２１を上方
に引いて引裂溝２２に沿って排出口を形成し、さらに加
熱された後に引き取手を引いて蓋部１２を切除して用い
ることを可能にしている。この容器２０によれば、電子
レンジでの加熱時に必要最小限の大きさの排出口を形成
して食品を加熱することができ、食品の加熱効率を高め
ることが可能となる。

［発明の効果］ 以上のように、本発明によれば、内部に収容された食品
を長期間保存することができ、また食品を食べる際には
電子レンジで簡単に温めたり、煮こむことのできる電子
レンジ用容器を提供することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例に係る電子レンジ用容器に係
り、第２図のＩ−Ｉ線に沿う断面図、第２図は電子レン
ジ用容器の斜視図、第３図は排出口の開口状態を示す第
１図同様の断面図、第４図は上記実施例の変更例に係る
電子レンジ用容器を示す第２図同様の斜視図である。 １０、２〇　− １１−−−−−−−− １２−−−−−−−− １３−−−−−−−− １４−−−一−−−− １５、２２−−−− １６、２１−−−一 １　７　−−−−−−−− 電子レンジ用容器 本体部（容器本体） 蓋部（容器本体） 金属層 耐熱性合成樹脂材 引裂溝 引き取手 排出口 第１ 図 第２ 図

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）間に金属層を、該金属層の表裏両面にそれぞれ耐
   熱性合成樹脂材を被覆して構成される積層材にて、内部
   に食品を密閉状態で収容可能とする容器本体を形成し、 さらに該容器本体の上部に、電子レンジでの加熱時に開
   口されて食品から発生する加熱蒸気を容器本体外へ排出
   可能とする排出口を備えたことを特徴とする電子レンジ
   用容器。
2. （２）容器本体の上部には、引き取手と、引き取手の周
   囲に形成される引裂溝が備えられ、引き取手を引いて引
   裂溝に沿って容器本体上部を開口して上記排出口を形成
   可能とした特許請求の範囲第１項に記載の電子レンジ用
   容器。