JPH03110169A - インクジェットヘッド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明はインク滴を飛翔させ、記録紙等の媒体上にイン
ク像を形成するプリンタ等のインクジェット記録装置に
関し、さらに詳細にはインクジェットプリンタヘッドに
関する。

［従来の技術］ 複数のノズルを有するノズル形成基板と、ノズルの各々
に対向して１対１に配置されたＰＺＴ等の圧力部材と金
属板との積層材とで構成される圧力発生部材の圧電変換
器と、この圧電変換器とノズル形成基板との間隔及び圧
電変換器の周辺を満たすインクとを備え、印加電圧によ
り圧電変換器を変位させて、インクをノズルから突出さ
せるオンデマンド型のインクジェットヘッドは、特公昭
６０−８９５３号に開示されている。この構造のインク
ジェットヘッドは、圧電変換器がノズル形成基板に対し
てほぼ直角方向に変位することと、ノズルメニスカスの
インク流路が短いため、インクの突出効率及び突出安定
性が高く、インク中に気泡・ゴミ等の異物が混入した場
合でも、この影響を受けずに正常動作が可能であるとい
う利点を有している。

［発明が解決しようとする課題］ 従来の技術では、圧力発生部材とノズル形成基板との間
隔寸法がインク滴の突出速度、突出量、突出応答性と云
った緒特性に影響することが判明している。すなわちイ
ンク滴の突出速度を早く、突出量を多くするには、ノズ
ル近傍に存在するインクの圧力が高まり易いように、ノ
ズル形成基板とこれに対向する圧力発生部材との間隔を
ある一定の範囲に抑えなければならない。具体的には、
これらの間隔を１０〜２０μｍに設定しなければならな
い。また、インク突出の応答性を向上させるためには、
圧力発生部材の固有振動周波数を上げてやらなければな
らない。

従来技術での圧力発生部材は、ＰＺＴ等の圧電部材と金
属板との積層材とで構成された片持ちあるいは両持ち梁
の構造をしていた。従って、この圧力発生部材の固有周
波数はそれほど高くすることができないため、電圧の印
加は、１回のパルスでなされるのが最も効果的であ−っ
た。仮に、インク突出の応答性を向上させるためには、
圧力発生部材を短くしたり、厚くしたりすることが必要
である。しかしこのようにすると、圧力発生部材の変位
が少なくなってしまい、十分なインク量とインク速度が
確保できなくなってしまう。

そこで本発明は、このような問題点を解決するもので、
その目的とするところは十分なインク滴の突出速度・突
出量を確保しつつ、周波数応答性・突出安定性に優れた
インクジェットヘッドを提供することにある。

［課題を解決するための手段］ 本発明のインクジェットヘッドは、複数のノズルを有す
るノズル形成基板と、ノズルの各々に１対１に対向して
配置され、インクの中に浸されている圧力発生部材とを
備え、印加電圧により前記圧力発生部材を変位させ、ノ
ズル基板との間隔に存在するインクの圧力を高め、ノズ
ルから、インクを突出させるインクジェットヘッドに於
いて、圧力発生部材として圧電材料の縦振動を用い、印
加電圧が、圧力発生部材の変形状態を検出して加えられ
ることを特徴とする。

［作用］ 本発明の作用によれば、圧力発生部材の固有周波数が高
いため、極めて高い周波数の複数のパルスにより駆動す
ることができる。これによりノズル形成基板と圧力発生
部材との間にあるインクを高速にかつ高圧に加圧できる
。従って、十分なインク滴の突出速度・突出量を確保し
つつ、周波数応答性・突出安定性に優れたインクジェッ
トヘッドを提供することができる。

［実施例］ 以下本発明の一実施例を図面を用いて説明する。

第１図は本発明の一実施例のインクジェットヘッドを用
いたプリンタの概略斜視図である。１００は本発明のイ
ンクジェットヘッドで、１０１はその電源ラインである
。２００は記録紙、３００はプラテンである。プラテン
３００が図中矢印Ｐの方向に回転することにより、記録
紙２００は図中矢印Ｍの方向に送られる。この時インク
ジェットヘッド１００は図中矢印り、　Ｈの方向に移動
しながら記録紙２００上にインク像を形成していく。

第２図は、本発明の一実施例のインクジェットヘッドの
全体斜視図である。１ｏはベース基板であり、この上に
圧力発生部材の共通電極３２、圧力発生部材３０、圧力
発生部材の駆動電ｉ３１がこの順に形成されている。圧
力発生部材の駆動電極の隣には、圧力発生部材の変位状
態を検出するための検出電極３３が設けられている。圧
力発生部材３０はＰＺＴであり、２０ＯＡ１ｍ間隔テ１
゜０個ずつ、２００μｍずらされて千鳥に計２００個、
配列されている。２ｏはノズルプレートであり、Ｎｉで
作られている。厚さは５０Ａｔｍｌであり、ノズル２１
が形成されている。ノズルは富士山型に盛り上がったと
ころに形成されており、その高さは、５０μｍある。ノ
ズル２１の出口径は５０μｍである。ノズル２１もＰＺ
Ｔ３０と同様に、２００μｍ間隔で１００個ずつ、２０
０μｍずらされて千鳥に計２００個、ＰＺＴ３０の中央
とノズルの中央が一致するように配列されている。１１
はスペーサーでありＰＺＴ３０とノズルプレート２０と
のギャップを１０μｍに保っている。ベース基板１０と
スペーサーとノズルプレートとで形成された空間にはイ
ンク４０（第３図に記す）が充填されている。従って、
それぞれの接合部はインクが漏れないように十分なシー
ルドがなされている。インク４０は非導電性の油性イン
クである。

第３図は本発明の一実施例のインクジェットヘッドの断
面図である。第１図での説明で不足していた部分を説明
することにする。ＰＺＴ３０は駆動電極３１の延びる側
が緩やかな斜面で形成されている。ＰＺＴの厚さは１０
０μｍであり、ノズルプレートに近接した面の形状は、
１６０μｍ×１６０μｍである。また、斜面の角度は約
４５度である。駆動電極はそれぞれドライバーＩＣ（図
示せず）と接続されている。ドライバーＩＣのＯＮ、０
ＦＦＧ：応じＴＰＺＴ３０！；［中矢印Ａ、Ａ′の方向
に振動する。これにより、ＰＺＴ３０とノズルプレート
２０との間のインクは加圧され、図中４１のようなイン
ク滴となって突出する。

第４図は本発明の一実施例のインクジェットヘッドの駆
動回路を説明した図である。（ａ）図はＰＺＴ３０と駆
動電極３１、共通電極３２、検出電極３３との関係を記
したＰＺＴ電極配置図である。６０は駆動電圧（Ｖ、）
投入口、６１は検出電圧（ｖｏ）出力口であり、それぞ
れ（ｂ）図に示す駆動回路に接続される。６３はグラン
ドレベルと接続される。

（ｂ）図は駆動回路図である。検出電圧（ｖ８）は６１
に投入され、微分回路５１を経て０クロスコンパレータ
５２へと伝えられる。そして、プリント信号投入口６５
から投入されたプリント信号（ｖｏ）と共にアンド回路
５３にはいる。アンド回路５３は抵抗５７を経てトラン
ジスター５５のベースにつながる。また、プリント信号
（ｖｏ）もコンデンサー５９、抵抗５６を通りトランジ
スター５５のベースにつながっている。５４のトランジ
スターはエミッタをｙ　ｃｃ投入口の６４に、コレクタ
を駆動電圧投入口６０とつながっている。ベースは抵抗
５８を経てトランジスター５５のコレクタとつながって
いる。

第５図において、（ａ）図はプリント信号（Ｖ。）の状
態を示した図であり、（ｂ）図は駆動電圧（ｖｌ）のレ
ベルを示した図である。それぞれ上をプラスにしである
。（Ｃ）図はＰＺＴ３０の駆動電極３１、検出電極３３
の側の変位量を示しており、上に第４図に於て（ａ）図
中に示した矢印Ａの方向を設定しである。（ｄ）図は検
出電極の電位（ｖｏ）を示した図である。（ｅ）図は微
分回路５１の出力波形であり、（ｆ）図はＯクロスコン
パレータの出力波形である。

続いて第４図と第５図を用いて本実施例の駆動回路の動
作を説明する。インク４０を飛翔させようとしたとき、
プリント信号をＯＮさせる。すると、トランジスター５
５のベースにはコンデンサー５９に電荷が充電されるま
で電流が流れるため、トランジスター５５はＯＮ状態に
なる。これによりトランジスター５４もＯＮ状態になり
、駆動電圧出力口６０の電位（Ｖ、）はｖｃ０レベルに
なる。

ＰＺＴ３０には電界がかか２るため、ＰＺＴ３０は縮み
図中矢印Ａ′の方向に変位する。そしてオーバーシュー
トし図中矢印Ａの方向に変位する。（第５図（Ｃ）図参
照）すると、検出電極３３と共通電１ｉ３２の間にも電
位（ｖｏ）が発生する。（第５図（ｄ）、参照）これが
微分回路５１に入り、波形整形され、（第５図（ｅ）図
参照）さらに０クロスコンパレータ５２で波形整形され
、（第５図（ｆ）図参照）プリント信号（Ｖ。）と共に
アンド回路に投入される。０クロスコンパレータ５２で
波形整形された信号はＰＺＴ３０が図中Ａ′の方向に変
位している時はハイレベル、図中Ａの方向に変位してい
る時にはロウレベルとなる。プリント信号（Ｖ、）がＯ
Ｎの時にはアンド回路の出力としてＯクロスコンパレー
タ５２を通った検出信号（第５図（ｆ）図）と同じ信号
がトランジスター５５のベースに投入される。従って、
プリント信号（ｖｏ）がＯＮ状態の時、Ｐ　Ｚ　１’　
３０　＆、ｍハソ（７）固有周期（τ。）と同じ周期で
その半分の時間（τ、）だけ駆動電圧がかかることにな
る。（第５図（ｂ）図）これによりＰＺＴ３０は安定し
て振動することが出来る。

第６図は連続してインクを突出させる場合の駆動法を示
した図であり、駆動信号（Ｖ、）の加え方を示しており
、本実施例に於いてはプリント信号の長さ（τ、）は５
０μｓ、その周期（τ、）は１００μｓである。

次に第７図を用いてインク突出の原理を説明する。第７
図は、ＰＺＴに電圧を印加させた場合のＰＺＴ３０とノ
ズルプレート２０との間のインクの圧力発生原理を説明
した図である。ところで、ＰＺＴ３０とノズルプレート
２０との間のインクの圧力Ｐは（１）式のように表わさ
れる。

Ｐ＝　　Ｃ７・　ρ・　（ｄｖ／ｄｔ）＋０２・　μ　
・　■ ＋Ｃ３・　ρ　・　ｖ２ （１） ここで、Ｃ２、Ｃ２、Ｃ３は定数、ρはインク４０の密
度、μはインク４０の粘度、ＶはＰＺＴ３０のノズルプ
レート２０との対面のスピードである。

ＶはＰＺＴ３０がノズルプレート２０に近づく場合を正
とした。第１項、第３項はインクに質量があることによ
ってよって発生する圧力であり、第２項はインクに粘性
があるために発生する圧力である。

第７図の（ａ）図は第５図の（ｂ）図と同じもので、Ｐ
ＺＴ３０の駆動波形である。（ｂ）図はＰＺＴ３０の変
位状態を示したもので、縦軸Ｘは・ｐＺＴ３０が近づく
時を正とした。ＰＺＴ３０は１００Ｖの印加電圧が加え
られたとき、０．０６μｍの変位をする。（Ｃ）図、（
ｄ）図、（ｅ）図は、ＰＺＴ３０とノズルプレート２０
との間のインクに発生する圧力であり、それぞれ、（１
）式の第１項、第２項、第３項にあたる。縦軸Ｐは圧力
である。

図（Ｃ）、図（ｄ）かられかるように、（１）式の第１
項、゛第２項より発生する圧力はＰＺＴ３０の振動に連
れて正、負に変化し、時間平均を取ると０になってしま
う。ところが、第３項は常に正の値を取り、ＰＺＴ３０
が振動している間一定の正圧を発生することになる。従
って、第６図のτ、の期間は（１）式第３項によって ＰＺＴ３０とノズルプレート２０との間のインクは正圧
となり、ノズル２１からインク滴４１が突出する。

［発明の効果］ 以上述べてきたように、本発明のインクジェットヘッド
は圧力発生部材が圧電材料の縦振動を用いた・ものであ
るため、圧力発生部材の固有周波数が高く、極めて高い
周波数の複数のパルスにより駆動することができる。し
かも、圧力発生部材の変形状態を検出して電圧を印加す
るため、その振動はきわめて安定する。これにより、ノ
ズル形成基板と圧力発生部材との間にあるインクを高速
にかつ高圧に加圧できる。従って、十分なインク滴の突
出速度・突出量を確保しつつ、周波数応答性・突出安定
性に優れたインクジェットヘッドを提供することができ
る。また、圧力発生部材が金属板との積層を必要とせず
、ベース基板に圧力発生部材を張りつけただけの構造の
ため、きわめてコンパクトにかつ簡単に作成できる。従
ってきわめてコンパクトかつ安価なインクジェットヘッ
ドが提供できる。さらに、きわめて周波数の高い複数の
パルスにより駆動することが出来るために、プリント信
号の長さを変えることにより、容易にインク滴の突出量
を変えることができ、解像度を犠牲にすることなく階調
表現が可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発、明の一実施例のインクジェットヘッドを
用いたプリンタの全体概略斜視図。 第２図は本発明の一実施例のインクジェットヘッドの全
体斜視図。 第３図は本発明の一実施例のインクジェットヘッドの断
面図。 第４図は本発明の一実施例のインクジェットヘッド駆動
回路説明図であり、（ａ）図は圧力発生部材電極配置図
、（ｂ）図は駆動回路図である。 第５図は本発明の一実施例のインクジェットヘッドの駆
動波形の説明図であり、（ａ）図はプリント信号示した
図、（ｂ）図は圧力発生部材への電圧印加信号を示した
図、（Ｃ）図は圧力発生部材の変位示した図である。（
ｄ）図は検出信号であり、（ｅ）図はその微分回路後の
、（ｆ）図は０クロスコンパレータ後の信号である。 第６図は本発明の一実施例の連続インク突出時の駆動図
である。 第７図は本発明の一実施例のインクジェットヘッドのイ
ンク突出原理を説明した図であり、（ａ）図はインクジ
ェットヘッドへの印加電圧波形（第５図の（ｂ）図と同
じ）であり、（ｂ）図は圧力発生部材の変位状態を示し
た図、（Ｃ）図、（ｄ）図、（ｅ）図は、それぞれ（１
）式の第１項、第２項、第３項を示す。 １００・・・・インクジェットヘッド ２００・・・・記録紙 ３００・・・・プラテン １０・・・・ベース基板 １１・・・・スペーサー ２０・　・・ノズルプレート ２１・・・・ノズル 　０ １ ２ ３ ０ １ １ ２ ・　ＰＺＴ ・駆動電極 ・共通電極 ・検出電極 ・インク ・インク滴 ・微分回路 ・０クロスコンパレータ 以上

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 複数のノズルを有するノズル形成基板と、前記ノズルの
   各々に１対１に対向して配置され、インクの中に浸され
   ている圧力発生部材と該圧力発生部材に電圧を印加する
   電圧印加手段とを備え、印加電圧により前記圧力発生部
   材を変位させ、前記ノズル基板との間隔に存在するイン
   クの圧力を高め、前記ノズルから、前記インクを突出さ
   せるインクジェットヘッドに於いて、 前記圧力発生部材が圧電材料の縦振動を利用したもので
   あり、前記電圧印加手段が前記圧力発生部材の変形状態
   を検出して電圧の印加を行えることを特徴とするインク
   ジェットヘッド。