JPH03108600A - 出土文化遺物の保存方法 - Google Patents

出土文化遺物の保存方法

Info

Publication number
JPH03108600A
JPH03108600A JP24763489A JP24763489A JPH03108600A JP H03108600 A JPH03108600 A JP H03108600A JP 24763489 A JP24763489 A JP 24763489A JP 24763489 A JP24763489 A JP 24763489A JP H03108600 A JPH03108600 A JP H03108600A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solvent
silicone rubber
liquid
cultural
piece
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP24763489A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideo Yoshida
秀男 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP24763489A priority Critical patent/JPH03108600A/ja
Publication of JPH03108600A publication Critical patent/JPH03108600A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 この発明は、各種遺跡から出土する木製、竹製、繊維製
、人骨、獣骨等の遺物を、出土以前の状態で保存するた
めの出土文化遺物の保存方法に関する。
(ロ)従来の技術 出土文化遺物、例えば植物質遺物、鉄器類、木製遺物類
、或いは遺跡周溝に埋納された動物製作業器具等を保存
するのに、従来は、 a、真空凍結乾燥法により凍結乾燥する。
b、PEG含浸法により、ポリエチレングリコールを含
浸させる。
等の方法が採用されている。
(ハ)発明が解決しようとする課題 一般に、出土文化遺物は人類の文化遺産であり、現代人
にとって古代生活様式を知る上で興味がある許かりでな
く、温古知新の見地からも人類の文化遺産として重要な
ものである。従って、出土した文化遺物は、出土以前の
状態で永年保存されることが望ましい。
ところで、断層・陥没等によって築落が急激に水没した
遺跡から出土される遺物は勿論、陸上から発見される遺
物、特に遺跡周溝がら出土する遺物は、通常は粘土層に
埋納されているため、水が過飽和状態に含浸している。
このため、出土した文化遺物、特に木製遺物では主要成
分であるセルロースが崩壊流出し、含水により外観形態
は保持しているものの、乾燥により激しい収縮を起こし
原型を留めない程に変形する。
従って、従来より出土文化遺物を保存する方法として、
PEG含浸法や真空凍結乾燥方式が採用されている。
これらの方法を採用することにより、出土物に何も処理
を施さない場合に比し、著しく出土時の原形を保てるよ
うになった。しかしながら、これらの方法の欠点は保存
のための処理が完成するのに、時間を要し過ぎ、たとえ
ば径が10cm、長さ50cmの木柱片をPEG含浸法
で処理すると、完成までに1〜2年を必要とし、わずか
しか処理できないので、年間に亘り相当出土する遺物を
処理しきれないという問題があった。
この発明は、上記した問題点に着目してなされたもので
あり、従来よりも、処理時間が短く、かつ大量に処理し
得、しかも出土以前の状態を長期的(半永久的)に保存
し得る出土文化遺物の保存方法を提供することを目的と
する。
(ニ)課題を解決するための手段及び作用この目的を達
成させるために、この発明の出土文化遺物の保存方法で
は、遺跡等から出土した文化遺物をアルコール等の溶剤
に所定時間浸漬して文化遺物の゛含浸水を前記溶剤と置
換する過程と、前記文化遺物に低真空下でシリコーンゴ
ム液を浸透・硬化させる過程とから構成されている。
この出土文化遺物の保存方法では、出土した文化遺物を
、まずアルコール等の溶剤中に所定時間浸漬する。これ
により、この文化遺物の含浸水分とアルコール等の溶剤
が置換される。このようにして、含浸水分が完全に溶剤
に置換された文化遺物を得る。次に、これらを低真空状
態下でシリコーンゴム槽に入れ、文化遺物内の置換剤を
気化すると共に、シリンコーンゴム液を浸透させる。
このようにして、文化遺物の組織内にシリコーンゴム液
を含浸させ、常圧下で硬化させる。これにより、常温で
放置しても変形せず、弾力性のある常態のまま、つまり
出土以前の状態のままの文化遺物の保存物が得られる。
(ホ)実施例 以下、実施例により、この発明をさらに詳細に説明する
第1図(a) (b) (c) (d)は、この発明の
一実施例である出土文化遺物の保存方法を説明する図で
ある。
この実施例では、−例として遺跡から発見された植物質
遺物(木柱片)を保存する方法を示している。
先ず、最初に第1図(a)で示すように、出土木柱片(
遺物)■を容器2内のアルコールあるいはアセトン等の
溶剤3中に半日程浸漬する。浸漬中に、木柱片(iff
物)1の含浸水分が溶剤3と置換され、木柱片1内には
含浸水分の代わりに溶剤3が満たされる。尚、上記浸漬
中において、木柱片I内の含浸水分が容器2内に出て来
て、溶剤3の濃度が低下するので、溶剤3を数回に亘り
新しいものに交換する。
次に、組織内の含浸水分が溶剤3に置換された木柱片1
を、第1図(b)に示すように、容器4内の塩化メチレ
ン液5中に半日程浸漬し、今度は木柱片1内の溶剤3と
塩化メチレン液5を置換する。
この過程においても、塩化メチレン液5を数回新しいも
のに交換する。このようにして、アルコール等の溶剤3
を塩化メチレン液5と置換するのは、塩化メチレン液5
がシリコーンゴム液と混合しやすく、且つアルコールの
沸点が60°Cであるのに対し、塩化メチレン液の沸点
が40°C程度であり、後において気化を容易にするた
めである。
続いて、組織内に塩化メチレン液5が満たされた木柱片
1を、第1図(c)に示すように、容器6内の塩化メチ
レン液とシリコーンゴム液の混合剤7中に半日程入れる
。これにより、次工程の容器8内のシリコーンゴム液と
塩化メチレン液の濃度差による遺物の収縮を防止する。
最後に、上記第1図(c)の過程で得た末社片1を、第
1図(d)に示すように、容器8内のシリコーンゴム9
に入れ、その容器8を低真空状態で3乃至10°C程度
の恒温槽IO内に2日程置く。
低真空状態のため、!IJi織内の塩化メチレン液は気
化し、シリコーンゴム液9が木材片1内に浸透するー。
これにより、木柱片1の組繊は完全にシリコーンゴム液
で満たされる。2日経過後に、木柱片1を恒温槽10か
ら取り出し、常圧下で硬化させると、出土以前の状態の
ままの全く変形しない木柱片1の保存物が得られる。
ここで、第1図(d)で使用される恒温槽、つまりシリ
コーンゴム液含浸装置の一例について説明する。
第2図は、同シリコーンゴム含浸装置の外観斜視図であ
る。このシリコーンゴム注入含浸は、ノ1−ス体11の
一部にi’l12付の恒温槽13が設けられ、シリコー
ンゴム液を文化遺物に含浸する場合には、第1図(d)
に示す容器8が、この恒温槽13内に入れられることに
なる。また、このシリコーンゴム含浸装置は、操作面1
4を備え、この操作面14にはタイマ設定モードを指定
するキー15、温度設定モードを指定するキー16、さ
らにタイマ設定器17、温度設定器18、動作残時間等
を表示するデジタル表示器19、電源のオン/オフ、他
の設定事項の入力を禁止するROCKモードを人力する
キースイッチ20を備えている。
第3図は、シリコーンゴム含浸装置の内部回路ブロック
図である。
キー15をオンしてタイマ設定モードを指定すると、タ
イマ設定器17よりタイマ回路14に装置の動作時間が
設定されるようになっている。また、タイマ回路14が
動作を開始すると、応じて温度制御回路23及びモータ
制御回路26が動作を開始するようになっている。動作
の残時間は、デジタル表示器19に表示される。キー1
6をオンして温度設定モードを指定し、温度設定器18
より恒温槽13内の保持温度が温度制御回路23に設定
される。恒温槽13内には、冷却体21と温度センサ2
2が設けられており、温度制御回路23は、温度センサ
22で検知される恒温槽13内の温度と設定温度とを比
較し、冷却体21のオン/オフを制御し、恒温槽13内
の温度を設定温度に保持する。
キースイッチ20が、オフからオンに投入されると、電
源回路25は電源電圧十■を各回路部に供給する。また
、キースイッチ20がROCKに投入されると、電源回
路25は信号■、により、タイマ設定及び温度設定を禁
止するようになっている。タイマ回路24が動作を開始
すると、モータ制御回路26はこれに応答し、モータ2
7を駆動し、ポンプ28を動作させて恒温槽13内を若
干の真空状態とする。
以上のように構成されるシリコーンゴム含浸装置を用い
て、出土文化遺物にシリコーンゴム液を含浸する場合は
、上述したように、第1図(c)の容器Bをこの装置の
恒温槽13内に入れ、M12をしめた後、キースイッチ
20をオンに投入し、タイマ設定器17と温度設定器1
8とを用いて動作時間と温度を所定値に設定する。タイ
マ回路24に動作時間が設定されると、温度制御回路2
3及びモータ制御回路26も動作を開始し、モータ制御
回路26はモータ27を駆動させ、ポンプ28を動作さ
せる。そのため、恒温槽13内は所定の温度(例えば3
乃至10°C程度)と低真空状態に保持され、以後、シ
リコーンゴム液が、例えば木柱片1の組織内に含浸され
ることになる。また、動作開始後は、第三者によって勝
手に設定変更されるのを防止するため、キースイッチ2
0をROCKに投入しておく。
所定の設定時間(例えば2日間)が経過すると、タイマ
回路24がタイムアツプし、これに応答して温度制御回
路23及びモータ制御回路26の動作が停止し、シリコ
ーンゴム液含浸動作が終了する。
なお、このシリコーンゴム含浸装置は、温暖な値で恒温
槽13を3乃至10°C程度に保つために、冷却体21
を備えているが、3乃至10°C以下の寒冷地で使用す
る場合には、恒温槽13内に加熱手段(ヒータ等)を設
けても良い。
また、第1図に示した実施例では、木製遺物の保存物を
得る場合を示したが、これ以外に各種の品(土器、円鏡
、銅鐸等)及び遺跡からの出土品(丸木舟、刀剣、鹿角
製鈷・釣針等)を、出土以前の状態のまま保存するのに
適用できることは云うまでもない。さらに、出土文化遺
物の大きさに応じ、各過程に要する時間は適宜変更する
ことは勿論である。
(へ)発明の効果 この発明によれば、出土文化遺物をアルコール等の溶剤
に浸漬して含浸水分と溶剤を置換し、さらにその溶剤に
代えて、組h1(内にシリコーンゴム液を浸透させて硬
化させ、出土以前の状態に形態を保持させるものであり
、できたシリコーン含有物は常温常態で保存可能であり
、半永久的に変形腐敗のおそれが無く、シリコーンの特
性上無害である。また、例えば、径10cm、長さ50
cmの木柱片を処理するのに、1ケ月程の時間でよく、
従来方法に比べて、格段に短時間で処理することができ
、出土文化遺物が大量にあっても、早期に保存処理する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)、第1図(b)、第1図(C)、第1図(
d)は、実施例出土文化遺物の保存方法を説明するため
の図、第2図は、出土文化遺物の保存方法に使用するシ
リコーンゴム含浸装置の外観斜視図、第3図は、同装置
の内部回路を示すブロック図である。 1:文化遺物、      3:アルコール液、2・8
:容器、      9:シリコーン樹脂、:恒温槽。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)遺跡等から出土した文化遺物をアルコール等の溶
    剤に所定時間浸漬して文化遺物の含浸水を前記溶剤と置
    換する過程と、前記文化遺物に低真空下でシリコーンゴ
    ム液を浸透・硬化させる過程とから成る出土文化遺物の
    保存方法。
JP24763489A 1989-09-22 1989-09-22 出土文化遺物の保存方法 Pending JPH03108600A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24763489A JPH03108600A (ja) 1989-09-22 1989-09-22 出土文化遺物の保存方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24763489A JPH03108600A (ja) 1989-09-22 1989-09-22 出土文化遺物の保存方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH03108600A true JPH03108600A (ja) 1991-05-08

Family

ID=17166423

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24763489A Pending JPH03108600A (ja) 1989-09-22 1989-09-22 出土文化遺物の保存方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH03108600A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0852992A3 (en) * 1997-01-08 1999-04-21 Dow Corning Corporation Conservation of organic and inorganic materials
US6881435B2 (en) * 1997-01-08 2005-04-19 Dow Corning Corporation Conservation of organic and inorganic materials

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63208501A (ja) * 1987-02-25 1988-08-30 Hideo Yoshida 標本製造方法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63208501A (ja) * 1987-02-25 1988-08-30 Hideo Yoshida 標本製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0852992A3 (en) * 1997-01-08 1999-04-21 Dow Corning Corporation Conservation of organic and inorganic materials
US6881435B2 (en) * 1997-01-08 2005-04-19 Dow Corning Corporation Conservation of organic and inorganic materials

Similar Documents

Publication Publication Date Title
DE2906650C2 (ja)
ATE220929T1 (de) Behandlung von biologischen materialen vor der fixierung
DE3319564C2 (ja)
JPH03108600A (ja) 出土文化遺物の保存方法
ATE117238T1 (de) Verfahren zur qualitätsverbesserung von holzartikeln wie etwa konservierung des holzes durch imprägnierung.
Jenssen Conservation of wet organic artefacts excluding wood
JP2547497B2 (ja) 出土文化遺物及びその保存方法
JPS63208501A (ja) 標本製造方法
US2470111A (en) Method for bettering pelts and hides
JPH04356401A (ja) 出土文化遺物及びその保存方法
Starchik et al. Room temperature/Corcoran/Dow Corning™—Silicone plastination process
US30393A (en) Improvement in the treatment of tanned leather
US1602489A (en) Ferdinand hochstetter and gustaf schmeidel
Werner Consolidation of fragile objects
JP4088673B2 (ja) 藺草製品、及びその製造方法
Verbov Mummified Skin-An Exercise in Preservation.
JPH0924506A (ja) 出土文化遺物及びその保存処理方法
JP2003277201A (ja) 植物標本の製造方法
White Passivation polymer bulking versus sucrose impregnation: a cross-methodological approach to the conservation of leather
JPH0466441B2 (ja)
USRE3620E (en) Improved process of preserving wood and timber
Wills A review of the conservation treatment of a Romano‐Egyptian cuirass and helmet made from crocodile skin
SU926123A1 (ru) Способ консервации экспонатов из льна
US69312A (en) b r iix e t t
KR900003039B1 (ko) 나무벼루용 목재의 가공방법