JPH0310533Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、家具又は調度品あるいは室内装飾品
のデザイン等を表示したパネルを展示するに最適
なパネル展示用スタンドに関するものである。

〈従来の技術〉 近年では、例えば家具、調度品あるいは室内装
飾品等のデザイン又は住宅の間取り等をパネルに
して展示することが多い。又、このようにして展
示されるパネルが多数枚に及ぶ場合は、展示スペ
ースを小さくすると同時にパネルの散逸を防止す
るために多数枚のパネルを開閉自在に綴じてこれ
をカウンターテーブル上に並べ、あるいは壁面等
に取り付けていた。

〈考案が解決しようとする問題点〉 しかしながら、前者のように綴じられたパネル
をカウンターテーブル上等に並べたものでは、ス
ペース的な制約から大型のパネルを表示すること
が困難である。又、後者のように綴じられたパネ
ルを壁面等に取り付ける場合は、大型のパネルを
も比較的容易に展示できるにも拘らず、各パネル
が不安定であるために、僅かな風等によつてもパ
ネルが捲られてしまい、これにより、展示効果が
低下すると共に、展示位置を任意に変更すること
ができないという問題点があつた。

本考案は、このような従来の問題点を解消する
ためになされたものであり、多数枚の大型パネル
をもさほどスペースを必要とすることなく任意の
位置で安定よく展示することができるパネル展示
用スタンドを提供することを目的としている。

〈問題点を解決するための手段〉 上記目的を達成するために本考案では、パネル
を着脱可能に支持するパネル枠の上縁及び下縁の
後端部に上下方向に沿う孔をそれぞれ形成し、前
記パネル枠の上縁の後端部に設けた孔に上方から
挿脱並びに回動自在に突入係合する上部ピンをフ
レームに固定された左右方向に沿う上部金具の下
面に所定のピツチで突設している。又、前記パネ
ル枠の下縁の後端部に設けた孔に下方から挿脱並
びに回動自在に突入係合する下部ピンを左右方向
に沿う下部金具の上面に所定のピツチで突設し、
この下部金具を前記上部金具より手前側に落ちさ
せて前記フレームに固定して前記上部ピンと下部
ピンとを結ぶ直線を後方に傾斜させている。そし
て、前記上部金具の下面から下部金具の上面まで
の寸法をパネル枠の上下高さより大きくすると共
に、前記上部ピンの下端から下部金具の上面まで
の寸法を前記パネル枠の上下高さより小さくした
ことを特徴としている。

〈作用〉 このような構成とすることにより、多数枚のパ
ネルを左右に並列させた状態でそれぞれ左右回動
自在に保持させると共に、常時はパネルを自重で
フレームの表面に確実に倒伏保持させて風等によ
る捲れを防止し、しかも、必要に応じてスタンド
を任意の位置に移動させて効率の高い展示を行な
うことができるようにしている。

〈実施例〉 以下に本考案の一実施例を図面に基いて詳細に
説明する。

展示用に製作されたパネル１，１を後方から挿
脱自在に挿入した側面略コ字状をなすパネル枠２
の上縁２ａ及び下縁２ｂの後端部にはそれぞれ上
下方向に沿う孔２ｃ，２ｄを形成している。２ｅ
は表裏のパネル１，１の間に挿入されたスペーサ
である。又、上記のような多数枚のパネル１，１
を展示するスタンドのフレーム３は正面及び上面
が開放された箱形に形成されており、その正面に
はアングル材で構成された左右方向に沿う上部金
具４及び下部金具５をビス６，７で締付固定して
いる。

又、前記パネル枠２の上縁２ａの後端部に上方
から対向する上部金具４の下面及びパネル枠２の
下縁２ｂの後端部に下方から摺接する下部金具５
の上面にそれぞれ所定のピツチで上部ピン８，８
及び下部９，９を突設してこれらのピン８，８，
９，９を対向させると共に、上部金具４の下面と
下部金具５の上面との間の寸法を前記パネル枠２
の上下方向の寸法（高さ）より大きくしている。
そして、下部金具５を上部金具４より手前側に位
置させて対向する上部ピン８，８と下部ピン９，
９とを結ぶ直線を後方に傾倒させると共に、上部
ピン８，８の下端から下部金具５の上面に至る寸
法を前記パネル枠２の上下高さよりも小さくして
いる。尚、前記上部ピン８，８及び下部ピン９，
９はいずれもパネル枠２に設けた孔２ｃ，２ｄに
回動自在並びに挿脱自在に突入係合する。１０は
フレーム３の上面に着脱可能に装着した差し込み
金具、１１は該金具１０に保持させたサインパネ
ル、１２はフレーム３の正面下部に設けた陳列棚
であり、パネル枠２，２に後方から当接する側壁
３ａ，３ａをフレーム３に設けることにより、隣
接するパネル枠２，２ををＶ字状に開いた状態で
安定させるようにしている。

斯る構成になるパネル展示用スタンドを使用し
てパネル１，１を展示する場合は、目的とするパ
ネル１，１をパネル枠２，２に挿着する。そし
て、各パネル枠２の上縁２ａの後端部に設けた孔
６を上部ピン８に下方から挿入して上部金具４の
下面にパネル枠２の上縁２ａが衝突するまでパネ
ル枠２を上昇させたうえで、パネル枠２の下縁２
ｂに設けられている孔２ｄを当該パネル枠２が係
合している上部ピン８と対向する下部ピン９に重
ね合わせる。そして、パネル枠２を下降さて下部
ピン９を孔２ｄに下方から突入係合させれば、上
部ピン８及び下部ピン９を支点としてパネル枠２
がフレーム３に螺着されるのである。第２図に所
定枚数のパネル枠２，２を螺着した状態を示して
いる。

又、パネル枠２の上方の支点を構成する上部ピ
ン８，８を下方の支点を構成する下部ピン９，９
より後方に位置させているので、パネル枠２から
手を離せば該パネル枠２が自重で左右いずれかの
方向に倒伏してその正面又は裏面をフレーム３の
正面に向ける。従つて、人為的にパネル枠を捲る
ことができるにも拘らず、自然状態では必ずパネ
ル枠２が開いた状態に安定するので展示効果が高
くなる。尚、必要に応じてフレーム３を移動させ
ることにより、パネル１，１の展示位置を任意に
変更できることは詳述するまでもない。

尚、実施例では側壁３ａ，３ａをストツパとし
て利用することにより、隣接するパネル枠２，２
をＶ字状に開いた状態で安定させるようにしてい
るが、必ずしも側壁３ａ，３ａをストツパとして
利用する必要性はない。

〈考案の効果〉 以上説明したように本考案によれば、多数枚の
パネルを開閉自在に綴じた状態で立て掛けて安定
よく展示することができ、しかみ、必要に応じて
展示位置を任意に変更することができるので、大
型のパネルであつても効率よく展示することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す正面図、第２
図は第１図の平面図、第３図は第１図の−断
面図、第４図は上部金具及び下部金具の部分を拡
大して示した断面図、第５図はパネル枠と上部金
具（下部金具））との係合部分を示す平面図であ
る。 １……パネル、２……パネル枠、２ａ……上
縁、２ｂ……下縁、２ｃ，２ｄ……孔、２ｅ……
スペーサ、３……フレーム、３ａ……側壁、４…
…上部金具、５……下部金具、６，７……ビス、
８……上部ピン、９……下部ピン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. パネルを着脱可能に支持するパネル枠の上縁及
   び下縁の後端部に上下方向に沿う孔をそれぞれ形
   成し、前記パネル枠の上縁の後端部に設けた孔に
   上方から挿脱並びに回動自在に突入係合する上部
   ピンを左右方向に沿う上部金具の下面に所定のピ
   ツチで突設し、前記パネル枠の下縁の後端部に設
   けた孔に下方から挿脱並びに回動自在に突入係合
   する下部ピンを左右方向に沿う下部金具の上面に
   所定のピツチで突設し、該下部金具を前記上部金
   具より手前側に固定して前記上部ピンと下部ピン
   とを結ぶ直線を後方に傾斜させると共に、前記上
   部金具の下面から下部金具の上面までの寸法をパ
   ネル枠の上下高さより大きくし、かつ、上部ピン
   の下端から下部金具の上面までの寸法を前記パネ
   ル枠の上下高さより小さくしたことを特徴とする
   パネル展示用スタンド。