JPH03104938A - 熱延伸・撚糸巻上げによるカバリング用パッケージの製造方法 - Google Patents

熱延伸・撚糸巻上げによるカバリング用パッケージの製造方法

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JPH03104938A
JPH03104938A JP1238160A JP23816089A JPH03104938A JP H03104938 A JPH03104938 A JP H03104938A JP 1238160 A JP1238160 A JP 1238160A JP 23816089 A JP23816089 A JP 23816089A JP H03104938 A JPH03104938 A JP H03104938A
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茂 水谷
Yoshimitsu Uejima
植島 祥光
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、弾性フィラメント糸にポリアミドフィラメン
ト糸を被覆巻付けするカバリング工程において被覆用糸
供給用に用いられるカバリング用パッケージを製造する
方法に関するものである。
[従来の技術コ 機能的な伸縮性を有する編織物を製造する糸として、弾
性フィラメント糸にポリアミドフィラメント糸を被覆巻
付けしてなるカバリング弾性糸が一般に使われてきてい
る。特に、ポリウレタン弾性糸とボリアミド糸によるカ
バリング弾性糸がストッキング用に多用されてきている
このカバリング弾性糸の製造工程では、被覆用糸は、鍔
付きボビンに巻上げられたパッケージとしてカバリング
工程にイ共される。このカバリング用パッケージは、従
来、フリクションドライブによるボビン繰り機という簡
易な装置によって、ポリアミドフィラメント糸を、単に
、鍔付きボビンに巻替えすることによって製造されてい
た。
この従来法では、第5図くイ)、O(それぞれ側面図お
よび正面図)に示すように、糸条(Y)を原糸パッケー
ジ(41)から引出し、ガイド(42)、リング式テン
サー(43)による張力付加、バーガイド(45)、お
よびトラバース装置(46)によるトラバースを経て、
鍔付きボビン(10)に巻上げることにより行われる。
ここで、巻上げ装置部分は、駆動軸(47)に固定され
て回転する摩擦駆動ホイール(48)、該駆動ホイール
に自重で接触することにより駆動回転ざれる摩擦ロール
(49)、該摩擦ロールの軸芯(50)(軸受け(図示
なし)で支えられている〉と同軸に嵌挿され摩擦ロール
と一体となって回転する鍔付きボビン(10)から主と
して構成されている。鍔付きボビン(10)に巻上げら
れる糸条(Y)はテンサーにより張力付加ざれるが、そ
のテンサーとしては、図示したようなリング式テンサー
(43) (着装された複数のリング(44)の自重と
糸張力のバランスによる摩擦接触角の変化で張力付加と
張力制御を行うテンサー〉、あるいは、セラミックなど
による2組の師状の摩擦抵抗体を嵌台状に組合わせ、ス
プリングなどでこの噛合せ力を設定して、この間に糸条
を走行させるゲート式テンサー等が用いられる。
また、カバリング工程の生産性は、主として力バリング
用ボビンの回転速度に依存するので、この生産性向上の
ためにカバリング速度を速くすることが行われてきてい
る。ざらにまた、得られる被覆弾性糸の高性能化のため
に15デニール以下のような極細糸をカバリング用に用
いることも行われてきている。
[発明が解決しようとする課題] ところが、従来のボビン繰り機により製造されたカバリ
ング用パッケージを用いたのでは、カバリング工程の高
速化やカバリング糸の細繊度化に伴い、カバリング時の
糸切れが増加するという大きな問題が生じていた。特に
、回転速度が30,000rl)m以上、40.00O
rpm程度のように高速となっていくと、糸切れの頻発
によりカバリングを行うことすら困難であった。
さらにまた、ボビン繰り機による従来法では、フリクシ
ョンドライブによる鍔付きボビンの回転速度を一定にし
ているだけであるので、実際に糸条が巻上げられる速度
は、巻上げにつれて変化する巻層の直径の変動に伴って
変化してくる。このボビン直径の変動の程度は、糸条繊
度、巻取張力、およびパッケージ径やパッケージフォー
ムという給糸パッケージ条件などによってかなりばらつ
くので、一定時間の巻上げを行っても、巻上げられたパ
ッケージ間の糸長は大きくばらつき、通常5%程度の糸
長差が存在していた。即ち、ボビン繰り機による従来法
では、鍔付きボビン上に巻上げる糸長を一定に制御する
ことが困難であった。
パッケージ間の糸長差が大きいと、カバリング工程にお
ける加工終了時がその糸長差分だけ異なってくるので、
多数錘を一斉にスタートし一斉に終了するシステムで運
転するカバリング工程では、空運転、あるいは被覆用糸
の残糸屑糸の発生、その屑処理などの問題が生じる。即
ち、短い糸長のパッケージに合せて一斉終了すると、残
りのパッケージの残糸が全て屑糸となりボビン上の屑糸
量は大きなもの(平均数%程度)となる。逆に、長い糸
長のパッケージに合せて終了すると、残糸量の問題は解
消するが、逆に、カバリング糸がなくなった錘で芯糸の
弾性繊維がそのまま巻取られ、むだに消費ざれることに
なるし、しかも、空運転で機械の運転効率が低下する。
これら問題は、特に、同一錘に被覆用糸用パッケージを
2個用いるダブルカバリング工程の場合においては、同
一錘のパッケージ間でも発生する。
これら問題の回避のために、給糸する被覆用糸が空にな
る前に停機して糸継ぎし、再スタートするという巻足し
方式もあるが、糸継ぎのための手間や時間的ロスが生じ
るし、しかも、カバリング工程のみならず得られたカバ
リング弾性糸の偏或工程にあいても、糸継ぎ目部での糸
切れトラブルが多発するという別の大きな問題が生じて
くるので、有効な解決手段とはなっていない。
そこで、本発明は、カバリング工程を高速化したり、カ
バリング糸を細繊度化したりしても、カバリング工程に
おける糸切れを少なく抑えることが可能なカバリング用
パッケージを製造する方法の提供を主たる目的とする。
また、巻上げ糸長の制御が容易であって、定長性が良好
なカバリング用パッケージを製造する方法の提供を別の
目的とずる。
[課題を解決するための手段] これら目的を達或するため、本発明は、伸度が80%以
下のポリアミドフィラメント糸を熱延伸し、引続いて、
カバリング用鍔付きボビンにリング撚糸巻上げし、パッ
ケージ表面平均硬度が93度以上のカバリング用パッケ
ージとする熱延伸・撚糸巻上げによるカバリング用パッ
ケージの製造方法(請求項1)、および、熱延伸、撚糸
巻上げの開始から、一定時間の巻取終了時あるいは一定
長の延伸糸の巻取終了時に、前記熱延伸、撚糸巻上げを
自動的に停止させる請求項1記戟の熱延伸・撚糸巻上げ
によるカバリング用パッケージの製造方法(請求項2〉
からなる。
請求項1では、カバリング用パッケージの製造工程にお
いて、熱延伸を行うこと、その原糸として伸度が80%
以下のポリアミドフィラメント糸を用いること、および
、熱延伸一撚糸巻上げされたパッケージの表面平均硬度
を93度以上とすることが重要である。
また、請求項2では、その巻上げの開始から停止までを
巻上げ時間あるいは巻上げ糸長でもって制御するという
手段を、さらに用いることとするものである。
カバリング用パッケージの製造工程に供するポリアミド
フィラメント糸は伸度が80%以下の糸条であることが
必要であり、また、熱延伸操作性からして40%以上、
さらには50%以上の伸度を有することが好ましい。こ
の原糸は、上記伸度値を有すれば、高速紡糸法により製
糸されたポリアミド糸、紡糸後引続いて延伸することに
より製糸されたポリアミド糸、または、紡糸後一旦巻取
った後に延伸したポリアミド糸のいずれであってもよい
が、なかでも、1qられるカバリング糸の均一性の面か
ら高速紡糸法によって得られたボリアミド糸が好ましい
この原糸は熱延伸される。その延伸倍率は、1.10倍
以上、さらには1.15倍以上の程度であればよい。ま
た、加熱温度は、80〜140℃程度であればよい。こ
の熱延伸に続いてリング撚糸巻上げし、巻上げられたパ
ッケージの表面平均硬度を93度以上とするので、高速
カバリング時でも糸切れの生じないカバリング用パッケ
ージとすることができる。93度以上というパッケージ
硬度水準は、巻取時張力等を適正化することにより得る
ことができる。例えば、延伸倍率1.3倍、巻取り撚数
14t/mとし、巻始めから巻終りまでの平均巻取張力
を0.05c+/d以上とする等の条件を採用すればよ
い。
なお、このパッケージの表面平均硬度は、アスカー ゴ
ム・プラスチック硬度計C型(高分子計器(株)製)を
用いて測定すればよい。
第1図は、本発明法により熱延伸・撚糸巻取リし、カバ
リング用パッケージを製造する工程の一例を示す概略図
である。
原糸パッケージ(1)からガイド(2、3)およびフィ
ードロール(4、5)を経て糸条(Ya)を一定速度で
引き出し、延伸ゾーン(6)により所定倍率に延伸する
。ドローロール(8)の表面速度はフイード口ール(5
)の送り出し速度よりも延伸倍率相当分、高速度として
あり、かつ、この延伸ゾーン(6)には糸条加熱体(7
)が設けてあるので、この延伸ゾーン(6)で熱延伸さ
れる。熱延伸された糸条は、ガイド(11)、さらに、
リング(12)上を滑走するトラベラ(13)を経て、
回転する鍔付きボビン(10)に巻上げられる。巻上げ
の際、リング(12)はこのボビン(10)の上下鍔部
の間を往復し、均一にボビン巻きが行われる。
熱延伸を行うためには、延伸ゾーンに、有効接糸長10
〜3Qcm程度の熱板を設ける手段が好ましいが、外の
糸条加熱手段(例えば、ドローロール(7)を加熱とす
ること)によってもよい。
この装置においては、ボビン挿着用のスピンドル(13
)は、軸受けを介して架台上で支えられ(図示なし〉、
走行しているベルト(14)によって駆動ドラム部で回
転が付与されている。また、スタート時の緒糸巻取り用
として、ウエストスプールが設けられていてもよい(図
示なし〉。
この熱延伸一撚糸巻上げの装置における、原糸パッケー
ジ部、延伸部、リング部、およびトラバ−ス部はボリア
ミド糸等の熱延伸撚糸装置として使われている装置構造
を流用することができる。
なお、これらの間横において、各部のガイド類の汚れ、
磨耗、ローラ類の回転性、表面状態、リング・トラベラ
の滑走性および1ヘラベラ磨耗などについての適宜な管
理は通常のナイロン糸熱延伸工程の場合と同様に行なえ
ばよい。
また、この装置においてカバリング用鍔付ポビンを挿着
して高速回転させるスピンドル部{軸受け、ベルトから
の受動ドラムを含む}は、カバリング装置のボビン挿着
スピンドル部と同様の装置構造でもって構成すればよい
。このようにすると、挿着するボビンはカバリング装置
と同一回転速度水準でも十分に追従可能となり、ボビン
の挿着安定性、スピンドルの高速回転安定性、機械装置
の低コス1〜化等の点で有利である。
このように、高速カバリング性および定長性に殴れるカ
バリング用ボビンを巻上げるための装置は簡単に準備す
ることができる。
第2図くイ〉、0は、シングルカバリング弾性糸を製造
する工程の概略を示すものであって、それぞれ側面図、
正面図である。ここで、カバリング用パッケージは、符
@(10)で示されている。
第3図くイ〉、0は、は、ダブルカバリング弾性糸を製
造する工程の概略を示すものであって、それぞれ側面図
、正面図である。ここで、カバリング用パッケージは、
符号(io’)、(10″)で示されている。
第4図く→、0は、カバリング弾性糸の糸形態を模式的
に示す図であり、それぞれ、シングルカバリング弾性糸
、ダブルカバリング弾性糸を示す。
芯糸をなす弾性フィラメント糸(YU)の回りを被覆用
糸(Ya)、(’+’a’)、(ya″)が1方向にの
み、あるいは重畳して2方向に巻付き、弾性フィラメン
ト糸1が糸表面に出ないように覆っている。
第2図および第3図において、駆動ロール(22、23
〉により、弾性フィラメント糸のパッケージ(21)が
回転して弾性フィラメント糸(Yu)が給糸され、第1
デリベリロール(24、25)により1.2倍程度にプ
レドラフトされる。この弾性フィラメント糸はざらに第
2デリベリロール(32、33〉によってトータルドラ
フト3倍程度のドラフトを受け、その状B(Yu’)で
カバリングゾーン内に入る。
第2図のシングルカバリング工程では、カバリング用パ
ッケージ(10)による1重のカバリングが、また、第
3図のダブルカバリング工程では2個のカバリング用パ
ッケージ(10’ 、10”)による2重のカバリング
が行われる。この場合、これらパッケージ(10、10
’ 、10″)を挿着するスピンドル(30、30’ 
、30″)は駆動ベルト(28、28’ , 28″)
と摩隙ドラム(29、29’ 、29”)との摩擦によ
って回転される。そして、カバリング用ボビン(10、
10’ 、10″)を挿着するスピンドル(30、30
’ 、30”)はそれぞれの固定フレーム(26、26
’ 、2B”)にそれぞれの軸受部(27、27’ 、
27”)と共に固定ざれている。ダブルカバリング工程
では、2本の駆動ベルト(2B’ 、26″)は互いに
反対方向に走行して、2個のスピンドル(30’ , 
30″)の回転方向を互いに反対方向とさせている。
第2図では、約3倍程度にドラフトされた状態の弾性フ
ィラメント糸(yu’)は中空のカバリング用スピンド
ル(30)の中を通り、回転しているカバリング用パッ
ケージ(10)から供給されるポリアミド糸(Pa)に
よって巻き被覆されて、シングル力バードヤーン(YS
)となって第2デリベリロール(32、33)に引取ら
れ、さらにガイドバ−(34)を経てトラバースガイド
(35)によって綾振りされ、駆動口−ル(36)によ
り回転するシングル力バードヤーンパッケージ(38)
に巻取られる。なお、このカバードヤーンパッケージは
ボビンチャック(37)により支軸されて回転している
第3図では、ドラフトされた状態の弾性フィラメント糸
(yu)は中空のカバリング用スピンドル(30’ 、
30″)の中を通り、回転している下巻きカバリング用
パッケージ(10’)からのボリアミド糸(pa’)に
よって下巻き被覆され、次いで、回転している上巻きカ
バリング用パッケージ(10″)からのボリアミド糸(
pa″)によって上巻き被覆ざれてダブル力バードヤー
ン(YW)となり、上記同様にダブル力バードヤーンパ
ッケージ(39)に巻取られる。
本発明法で用いるポリアミドフィラメント糸は、ナイロ
ン6フィラメント糸、ナイロン66フィラメント糸のよ
うに、カバリング用糸として用いられるフィラメント糸
であればよい。
[作用] カバリング工程にあけるカバリングボビンの回転速度は
、25,OOOrpm以上、ざらニハ、30,000 
〜40.00Orpmと逐次高速化されてきているが、
請求項1の方法をとることにより、カバリング時におけ
る糸切れを少なく抑えることが可能となる。
カバリング工程の高速化に伴う糸切れの増加は、カバリ
ング用ボビンの高速回転によってパッケージ上の糸緩み
発生が大きくなり、緩んだ糸条が、高速回転による空気
層の摩擦、乱流への巻込まれ、単糸の分離や単糸の絡み
合いを生じるためではないかと考えられる。そして、パ
ッケージ上の糸緩みは、カバリング用ボビンの回転によ
る糸条自体の遠心力に伴って発生する張力付加によって
生じ、その張力付加は回転速度の2乗に比例した水準で
発生する。例えば1.5倍の回転速度であれば2.25
倍の張力付加が生じ、2倍の回転速度であれば4倍の張
力付加が生じる。このように、カバリング工程が高速化
する程、糸緩みが生じ易い状態となるとみられる。
本発明法では、カバリング用パッケージの製造工程にお
いて、伸度80%以下のポリアミドフィラメント糸を熱
延伸した上でリング撚糸法によって93度以上の高いパ
ッケージ硬度として巻上げることとすることにより、上
記糸切れの問題を解消するものである。
即ち、カバリング用パッケージの製造工程において、伸
度80%以下のポリアミド糸を熱延伸しておくことは、
巻取部において延伸歪回復が生起し、その一部は巻取り
過程での収縮となって現れるが、残りはボビン上に巻上
げられた後の収縮現象や収縮応力発生現象として現れ、
巻取糸の糸張力相応以上の収縮やボビン上張力を生じ、
ボビン上での糸張力レベルは極めて高く、ボビンの巻き
硬度は大幅に高い水準が得られる。
また、原糸の伸度が80%を越える場合では、遅延収縮
現象が小さく、ボビン上での糸収縮や糸応力発生が不足
して十分な効果が得られない。また、延伸倍率が低過ぎ
る場合も同様に十分な効果が得られ難い。
しかも、撚糸巻取りを付加することにより集束性を高め
て巻取るので、カバリング時の糸条内の単糸の割れ、浮
き上り、解舒位置のずれなどの発生が防止される効果を
付加するので、カバリング時の糸切れ発生防止の作用が
倍加される。
これに対し、従来法でも、カバリング工程での糸切れ防
止のために大きな張力を付加して巻上げる方法もあるが
、その張力付加部の前後における張力比が大きくなって
、ここでの糸条の擦過が大きなものとなり、逆に糸条の
単糸割れヤ単糸たるみあるいは単糸切れのトラブルが増
加する。これらの点から付加する張力には限界があり、
実際上、パッケージ硬度は90度程度までしか上げるこ
とができなかった。しかも、大きな張力{q加による糸
条の隙過は、糸条の集束性低下も引起すので、集束性の
高い糸条を巻上げることが難しい。このように、従来法
では、十分に高い硬度のパッケージとすること、集束性
が十分に高い糸条のパッケージとすることが困難である
また、一般に冷延伸では延伸倍率を高めるほどドローロ
ールと巻取部との間での糸の収縮が大きくなって延伸の
実効率が大幅に低下するが、熱延伸を行う本発明法によ
ると延伸倍率を高めても確実な延伸が行われ、延伸の実
効率の低下を大幅に抑制することが可能となる。従って
、十分に大きな繊度の原糸を用いることも可能となり、
生産性の向上、低コスト化のために有利である。例えば
、熱延伸法によれば、設定倍率1.10であっても実効
倍率として1.10倍に近い効果があげられるし、また
、設定倍率1.15倍以上においてはより大きな効果が
得られる。しかも、熱延伸によると延伸張力が低下でき
延伸時操業性改善のために有利である。
ざらにまた、請求項2の方法により定良性の優れたパッ
ケージが得られる。即ち、一定回転速度の給糸ロールと
延伸ロール等とにより熱延伸された糸条が一定速度でリ
ング撚糸巻取りに供されるという請求項1の方法による
と、巻取糸糸長の制御が容易となるし、しかも、熱延伸
するためドローロールと巻取部との間での糸の収縮が小
ざく、この部分での糸長変動要素が小さく抑えられ、定
良性がさらに向上する。その上、請求項2の方法により
、巻取りの時間または巻取糸長さを一定とするシステム
として、繰返し生産を行うことによって、多数鍾の鍾間
や繰返し生産品間による糸長変動が極めて小ざくなり、
定長性の侵れたパッケージとすることができるのである
。定時間巻きは、電圧変動や装置負荷の状態により多少
の速度変化を生ずるが、その定長性は許容ざれる水準内
に納まる。この定長仕の点では、定速給糸ざれた糸条が
ローラ部の回転数指定制御による一定糸長制御方式が好
ましい。
[実施例] 実施例1 低速紡糸された未延伸糸を3.5倍で延伸して伸度が5
5%のナイロン6フィラメント糸(10.8デニール、
7フィラメント)を得た(NO.1>。
高速紡糸法で紡糸速度等を調整することにより、伸度が
60%あるいは77%のナイロン6フィラメント糸(1
0.8デニール、7フィラメント〉を得たくそれぞれN
o. 2、3〉。
これらのナイロン6フィラメント糸を、第1図に示す熱
延伸一撚糸巻上げ装置を用い、延伸倍率1.]○倍、ド
ローロール速度1,0 0 0m/分、スピンドル回転
速度1 4.00Orpm 、平均の巻取張力0. 1
 4g/d ,巻上げ時間146分56秒(一定)の条
件で延伸、撚糸巻上げし、カバリング用パッケージとし
た。なお、糸条加熱体としては120℃に加熱した接糸
長20cmの熱板を用いた。
得られたパッケージは、内径26mm、外径58mm、
巻巾3Qmm、巻i160Qであった。
このパッケージの糸層表面硬度をn=320で測定し、
その結果(平均値、範囲〉を第1表に示した。
次に、これらパッケージをダブルカバリングエ程に供し
、ポリウレタン弾性糸20デニールを3.2倍伸長状態
、下巻きのボビン回転速度36,OOOrpm 、巻き
付け数2,400t/m、上巻きのボビン回転速度30
.600rl)m、巻き付け数2,0 4 0t/m 
、カバリング速度15m/分の条件でタブルカバリング
を行った。このダブルカバリングは160錘のうちの1
0錘のカバリング用ボビンの巻糸がなくなった時点で終
了とした(約6.5日間〉。
このカバリング工程にあいて発生した糸切れ回数を測定
し、160鍾・1日あたりの発生頻度でもって表した。
また、カバリング終了時点で残糸のあるカバリング用ボ
ビンの糸崖を測定し、その最大値および平均値でもって
表した。それら結果は第1表に示すとおりであった。
また、比較として、低速紡糸−3.8倍延伸によるナイ
ロン6フィラメント糸(10.0デニル、7フィラメン
ト)を、第5図に示す従来法により、平均巻取張力0.
 3g/d  (リングテンサーの調整による)、巻き
速度500m/分(一定)、巻上げ時間288分く一定
〉の条件に設定して巻替えしてカバリング用パッケージ
(162CI巻き)とした。そして、上記同様にダブル
カバリングを行って評価した。
第1表に示したように、本発明法によるNo.  1〜
3の場合では、パッケージの表面硬度が高く、カバリン
グ時の糸切れは、1台(160錘〉あたり0.24〜0
.33回/日と、従来法に比し著しく少なかった。さら
に、カバリング終了時の残糸量も平均0.2%以下と少
なく、従来法による場合(No.4>の1/10以下と
激減した。
これに比し、従来法による場合(No.4>は、パッケ
ージの表層硬度が低く、カバリング糸の糸切れが多く、
しかも、糸巻長のばらつきも著しく大きかった。
実施例2 通常の高速紡糸により、各種伸度のナイロン6フィラメ
ント糸を得た(No. 5〜7)。その糸繊度は、後の
熱延伸後に12.0デニールとなる値とした。この原糸
の生産性を、12.0デニール糸を紡糸する際の生産性
を基準にして比較した値(生産性比率)を第2表に示し
た。
これらのナイロン6フィラメント糸を、第1図に示す熱
延伸・撚糸巻上げ装置を用い、延伸倍率1.20〜1.
40倍、ドローロール速度1,000m/分、熱延伸部
の接糸長20cm、加熱温度133℃、巻取ボビン回転
速度12,500rl)m、平均の巻取張力0. 1 
8a/d ,巻取糸量が3259となる巻取時間(一定
)の条件で延伸、撚糸巻上げし、カバリング用パッケー
ジとした。
得られたパッケージは、内径32mm、外径74mm,
 @巾101.4mm、巻ffit3 2 5 Qであ
った。
このパッケージの糸層表面硬度をn=224で測定し、
その結果(平均値、範囲)を第2表に示した。また、そ
の糸質の測定値、および、延伸後の糸条繊度と原糸域度
との両値から算出した、実効延伸倍率と実効巻取速度と
の値も併せて示した。
ざらに、このパッケージをシングノレカバリング工程に
供し、ポリウレタン弾性糸20デニールを3.2倍伸長
状態、S巻付けのボビン回転速度34,OOOrpm 
,S巻付け数1,700t/m 、カバリング速度20
m/分の条件でシングルカバリングを行った。このシン
グルカバリングは160鍾のうちの10錘のカバリング
用ボビンの巻糸がなくなった時点で終了とした。
このカバリング工程において発生した糸切れ回数、およ
び残糸量を、実施例1同様に測定し、それら結果は第2
表に示した。
また、比較として、前記したNo.  6のナイロン6
フィラメント糸を1.38倍に冷延伸し、リング撚糸巻
上げしてカバリング用パッケージを′lJ造し、前記同
様にシングルカバリングを行って評価した(No. 8
 >。
第2表に示したように、本発明法によるNo. 5〜7
の場合では、パッケージの表面硬度が高く、カバリング
時の糸切れは著しく少なく、カバリング終了時の残糸邑
も少なかった。ざらに、延伸の実効率(一実効倍率/設
定倍率)が97〜98%と高くて冷延伸よりも大幅に効
率的であるし、また、延伸張力を低下でき延伸時操業性
が安定していた。しかも、本発明法によると、原糸の生
産効率を高くすることができるし、しかも、紡糸時の糸
織度が太くなることにより、製糸時のハンドリング性が
向上し、生産収率も改善する傾向にあった。
[発明の効果1 本発明法によるカバリング用パッケージは、カバリング
工程における糸切れを少なく抑えるために有効であり、
カバリング工程の高速化やカバリング糸の細繊度化にも
十分対応することができる。
ざらに、カバリング用パッケージの製造時に熱延伸を行
う分だけ、供給原糸の繊度、伸度を高めとすることがで
きるので、原糸の製糸が容易となる。即ら、細繊度カバ
リング用パッケージを比較的太めの原糸から製造でき、
原糸製糸工程およびパッケージ製造工程が容易化ざれて
生産性が向上する。
しかも、延伸ゾーンで熱を加えることにより、延伸時の
実効率が高まって延伸効率が高まり、高倍率延伸が有利
に行えるようになるし、さらに、延伸時操業性改善を図
ることもできる。
また、本発明法は、ナイロン繊維用の熱延伸装置等の装
置部分を流用して適宜組合せることにより比較的簡単に
準備できる装置により実施することができるので、工業
的実施が容易であり、しかも、カバリング用パッケージ
を、単糸割れ、単糸たるみ、単糸切れというトラブルや
集束性低下という弊害を引起こすことなく、安定的に製
造することができる。
請求項2の発明によると、ざらに、巻上げ糸長の制御が
容易で、ドローロールと巻取部との間での糸長変動要素
が小さく抑えられるので、定良性が良好なカバリング用
パッケージを製造することができる。従って、カバリン
グ工程におCプるカバリング機の稼動性が向上し、カバ
リング用糸の屑糸量、ポリウレタン弾性糸の屑糸担およ
び作業者の手間などを全て少なく抑えることが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明法により熱延伸一撚糸巻取リし、カバ
リング用パッケージを製)貨する工程の一例を示す概略
図である。 第2図(イ)、Oは、シングルカバリング件性糸を製造
する工程の概略を示すものであって、それぞれ側面図、
正面図である。 第3図(イ)、Oは、ダブルカバリング弾性糸を製造す
る工程の概略を示すものであって、それぞれ側面図、正
面図である。 第4図くイ〉、0は、カバリング弾性糸の糸形態を模式
的に示す図であり、それぞれ、シングルカバリング弾性
糸、ダブルカバリング弾性糸を示す。 第5図〈イ〉、0は、フリクションドライブによるボビ
ン繰り機によって、ポリアミドフィラメント糸を鍔付き
ボビンに巻替えする従来法の概略を示すものであって、
それぞれ側面図および正面図をボす。 [符号の説明] 1: 原糸パッケージ 4、5: 定速供給部(フィードロールとセパレートロ
ール〉 6: 延伸ゾーン 7: 糸条加熱体く熱板) 12: リング 10、10’ 、10″:  鍔付きボビン、カバリン
グ用パッケージ Ya: 糸条(ポリアミド糸〉 YU: 弾性フィラメント糸

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)伸度が80%以下のポリアミドフィラメント糸を
    熱延伸し、引続いて、カバリング用鍔付きボビンにリン
    グ撚糸巻上げし、パッケージ表面平均硬度が93度以上
    のカバリング用パッケージとすることを特徴とする熱延
    伸・撚糸巻上げによるカバリング用パッケージの製造方
    法。
  2. (2)熱延伸、撚糸巻上げの開始から、一定時間の巻取
    終了時あるいは一定長の延伸糸の巻取終了時に、前記熱
    延伸、撚糸巻上げを自動的に停止させることを特徴とす
    る請求項1記載の熱延伸・撚糸巻上げによるカバリング
    用パッケージの製造方法。
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