JPH029977Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 本考案は、プリンタにおける印字用紙への印字
文字の可視性を損なうことなく印字用紙を広範囲
にガイドすると共に、印字用紙の各種幅にも対応
可能なプリンタの印字用紙走行ガイドに関する。

〔従来技術〕

以下に、従来の印字用紙走行ガイドを図面に基
づいて説明すると共に、その欠点を述べる。

第１図は印字ヘツドの正面図、第２図は側面図
であり、１は印字ヘツド、２は印字ヘツド１を搭
載したキヤリツジ、３は印字ヘツド１の先端部を
走行するように配置したインクリボン、４は印字
ヘツド１の先端部と所定の〓間を有して対向配置
したプラテン、５はプラテン４に巻装して走行す
る印字用紙、６はインクリボン３と印字用紙５間
に位置しインクリボン３の汚れが印字用紙５に付
着するのを防止するためにキヤリツジ２に固定し
たインクリボンガイド、６ａは印字ヘツド１の先
端部における印字に必要最小限の大きさでインク
リボンガイド６に形成した孔である。

従来の印字ヘツド１の部分は、このように構成
されておりインクリボン３と印字用紙５との間に
介在するインクリボンガイド６によつて印字用紙
５へのインクリボン３による汚損を防止すると共
に、インクリボンガイド６をプリンタ４の曲率に
合わせて曲折したり、可能な限り大きくしたりし
て印字用紙５の走行ガイドとしての機能も合わせ
持たせている。

しかし、このインクリボンガイド６が持つ印字
用紙５の走行ガイドでは次のような欠点が生じて
くる。

それは、プリンタの大きさ等の制限からインク
リボンガイド６の大きさは制限されるので、印字
用紙５の幅に対してガイドできる範囲は印字ヘツ
ド１が位置する極僅かな範囲に限られる欠点であ
る。

これは、例えば所定位置に切断用のミシン目を
有している印字用紙５を使用した場合にはインク
リボンガイド６が位置するところから離れた部分
ではミシン目によるふくらみやたるみが出ること
となり、印字位置以前で用紙送りを行ない印字位
置から１インチ位の位置で印字用紙５をカツトで
きる印字用紙押込み型のプリンタでは印字用紙５
の高速連続送りを行なうとジヤムしやすい欠点と
もなる。

また、ガイド範囲を拡張するためにインクリボ
ンガイド６を大きくすると印字文字の可視性を損
なう欠点が生じる。

〔考案の目的〕

そこで、本考案はインクリボンガイドに印字用
紙の走行ガイドを併用させるのではなく印字用紙
走行ガイドを付加することによつて従来の欠点を
解決することを目的とする。

〔考案の構成〕

上記目的を達成するため、本考案は移動可能な
キヤリツジに搭載された印字ヘツドの先端部を走
行するインクリボンと、印字ヘツドの印字位置に
対応すべく印字用紙を走行可能に配置するプラテ
ンと、印字用紙とインクリボンとの間に位置する
インクリボンガイドとを備え、前記印字位置の以
前の位置から印字位置へ印字用紙を押込んで走行
させるプリンタの印字用紙走行ガイドにおいて、
プリンタの左右のサイドフレームに印字ヘツドの
印字位置より上方に位置するようにワイヤガイド
プーリをそれぞれ設けると共に、前記印字位置よ
り下方のキヤリツジのプラテン側の位置にもワイ
ヤガイドプーリを設け、ワイヤの一端を一方のサ
イドフレームに固定して、該サイドフレームのワ
イヤガイドプーリからキヤリツジのワイヤガイド
プーリ及び他方のサイドフレームへと前記ワイヤ
を印字用紙に当接するようにＶ字形に張設し、か
つ他方のサイドフレームにテンシヨンプーリを介
してワイヤの他端を固定したものである。

〔実施例〕

以下に、前記のような目的と構成を特徴とした
本考案による印字用紙走行ガイドの一実施例を図
面に基づいて説明すると共に、その効果を述べ
る。尚、従来例と同一名称部品には従来例と同一
符号を使用する。

第３図は本考案の一実施例を示す印字ヘツド部
分の背面図、第４図は同側面図であり、１は印字
ヘツド、２はキヤリツジ、３はインクリボン、４
はプラテン、５は印字用紙、６はインクリボンガ
イドである。

７ａ，７ｂは左右端に位置するサイドプレー
ト、８ａ，８ｂ，８ｃは後記するワイヤのワイヤ
ガイドプーリであり、ワイヤガイドプーリ８ａ，
８ｃは印字ヘツド１の印字位置より上方に位置し
てサイドプレート７ａ，７ｂに固定してあり、ワ
イヤガイドプーリ８ｂは印字位置より下方に位置
するようにキヤリツジ２のプラテン４側に固定し
てある。９は一方のサイドプレート７ｂに設けた
後記するワイヤの長さを調整するテンシヨンプー
リである。１０は印字用紙５の走行をガイドする
ワイヤであり、該ワイヤ１０はサイドプレート７
ａに一端を固定し、該サイドプレート７ａのワイ
ヤガイドプーリ８ａからキヤリツジ２のワイヤガ
イドプーリ８ｂそしてサイドプレート７ｂのワイ
ヤガイドプーリ８ｃへとＶ字形となつて印字用紙
５に当接して張設し他端をテンシヨンプーリ９を
介してサイドプレート７ｂに固定してある。

本考案は、このように、プラテン４の前面にＶ
字形にワイヤ１０を張設しており、このワイヤ１
０のＶ字形の中央部分に位置するインクリボンガ
イド６につて印字用紙５はガイドされると共に、
左右上方に伸張するワイヤ１０によつて印字用紙
５は順次幅広くガイドされている。

また、印字ヘツド１は印字移動をキヤリツジ２
によつて行なつており、従つてキヤリツジ２の移
動と共にワイヤガイドプーリ８ｂも移動しワイヤ
１０のＶ字形の中央も伴なつて移動するが、常に
幅広く位置するワイヤ１０によつて印字用紙５の
走行はガイドされることとなる。尚、この時テン
シヨンプーリ９によつてワイヤ１０の長さを調整
しているのでキヤリツジ２の移動においてワイヤ
１０は支障を来たすことはない。

そして、左右のワイヤガイドプーリ８ａ，８ｃ
を左右方向に位置調整可能として印字用紙５の幅
の変更に対しての対応性をより一層向上させるこ
ともできる。

さらに、第５図に示すように左右上方のワイヤ
ガイドプーリ８ａ，８ｃを前記実施例よりプラテ
ン４側に深く位置させてワイヤ１０のプラテン４
への接触部を多くとるように張設してガイド機能
をより一層向上させることもできる。

〔考案の効果〕

以上、詳細に説明したように本考案ではワイヤ
をプラテンの前面にＶ字形に張設して印字用紙の
広範に渡る走行用ガイドとしたので次のような効
果を発揮することができる。

それは、従来のようにインクリボンに印字用紙
の走行ガイドを併用させるのではないので、印字
用紙広範に渡つてガイドができると共に、印字に
おける可視性に対する問題も発生しない等の効果
である。

特に、切断用のミシン目のある印字用紙に対し
てはミシン目によるふくらみやたるみの発生を防
止する効果があり、このような印字用紙によるジ
ヤムの発生が防止できる。

このような効果により、本考案はプリンタばか
りでなく用紙のオートローデイング機構等の用紙
走行ガイドとしても有益に利用することができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の印字用紙走行ガイドを示す印字
ヘツドの正面図、第２図は同側面図、第３図は本
考案の一実施例による印字用紙走行ガイドを示す
印字ヘツド部分の背面図、第４図は同側面図、第
５図はワイヤのプラテンへの他の接触状態を示す
側面図である。 １……印字ヘツド、２……キヤリツジ、３……
インクリボン、４……プラテン、５……印字用
紙、６……インクリボンガイド、７ａ，７ｂ……
サイドプレート、８ａ，８ｂ，８ｃ……ワイヤガ
イドプーリ、９……テンシヨンプーリ、１０……
ワイヤ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 移動可能なキヤリツジに搭載された印字ヘツド
   の先端部を走行するインクリボンと、 印字ヘツドの印字位置に対応すべく印字用紙を
   走行可能に配置するプラテンと、 印字用紙とインクリボンとの間に位置するイン
   クリボンガイドとを備え、 前記印字位置の以前の位置から印字位置へ印字
   用紙を押込んで走行させるプリンタの印字用紙走
   行ガイドにおいて、 プリンタの左右のサイドフレームに印字ヘツド
   の印字位置より上方に位置するようにワイヤガイ
   ドプーリをそれぞれ設けると共に、前記印字位置
   より下方のキヤリツジのプラテン側の位置にもワ
   イヤガイドプーリを設け、 ワイヤの一端を一方のサイドフレームに固定し
   て、該サイドフレームのワイヤガイドプーリから
   キヤリツジのワイヤガイドプーリ及び他方のサイ
   ドフレームへと前記ワイヤを印字用紙に当接する
   ようにＶ字形に張設し、 かつ他方のサイドフレームにテンシヨンプーリ
   を介してワイヤの他端を固定したことを特徴とす
   るプリンタの印字用紙走行ガイド。