JPH0299280A - クラッド鋼の溶接方法 - Google Patents

クラッド鋼の溶接方法

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JPH0299280A
JPH0299280A JP25090588A JP25090588A JPH0299280A JP H0299280 A JPH0299280 A JP H0299280A JP 25090588 A JP25090588 A JP 25090588A JP 25090588 A JP25090588 A JP 25090588A JP H0299280 A JPH0299280 A JP H0299280A
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intermediate layer
less
steel
metal
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JP25090588A
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Hiroyuki Koike
弘之 小池
Satoyuki Miyake
三宅 聰之
Masahito Ogata
雅人 緒方
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ステンレスクラッド鋼或いはニッケル基合金
クラッド鋼の溶接方法に係わり、さらに詳しくはこれら
クラッド鋼同志を経済的且つ高能率に溶接し、しかも健
全な溶接部を得ることを可能とする溶接方法に関するも
のである。
(従来の技術) 化学プラント等の容器や配管には、耐食性、耐熱性等に
優れたステンレス鋼やニッケル基合金そのものと同様に
それらのクラッド鋼がその経済性ゆえに多種、多様、多
量に用いられている。このクラッド鋼同志の接合に際し
て、最も一般的には第2図(イ)、(ロ)、(ハ)に示
すごとくに行われている。即ち第2図(イ)においては
、合材ll側及び軟鋼或いは低合金鋼(以下母材と言う
)12側両方に■型開光を設け、(ロ)において母材1
2側を母材12に適合する溶接金属15で溶接し、(ハ
)において母材溶接金属15の上に合材がステンレス鋼
の場合であれば異材溶接等に用いられる高合金タイプの
オーステナイト系ステンレス鋼等の溶接金属14で、合
材がニッケル基合金の場合であればNi−Cr−Fe合
金のいわゆるインコネル系等の溶接金属14で溶接した
後、合材11に適合する溶接金属13で合材11の溶接
を行っている。このような施工手順を採用する大きな理
由は、溶接割れの防止、溶接材料コストの低減、溶接の
効率化、合材側の特性確保である。しかし、構造物の形
状や寸法によっては第2図のごとき開先や手順を採用出
来ないこともあり(例えば小径管の内面が合材となるも
の)、その場合には特に第3図(イ)、(ロ)。
(ハ)に示すごとくに行われている。即ち第3図(イ)
においては、母材12側を開口部とする■型開光を設け
、(ロ)において開先底部の合材II側を合材11に適
合する溶接金属13で溶接し、(ハ)において合材溶接
金属13の上に合材がステンレス鋼の場合であれば異材
溶接等に用いられる高合金タイプのオーステナイト系ス
テンレス鋼等の溶接金属15で、合材がニッケル基合金
の場合であればNi−Cr−Fe合金のいわゆるインコ
ネル系等の溶接金属15で最終までの溶接を行っていた
。この場合、高価なしかも溶接性の劣る異材溶接用の溶
接材料を多量に用いて溶接することとなり、経済面でも
能率面でも大きな犠牲を払わなければならないのが現状
であった。又、熱膨張係数が大きいために生じる変形や
、強度等の特性確保の点でも問題があった。
又、特開昭52−155151号公報には、ステンレス
クラッド鋼の溶接において炭素鋼側の開先を炭素鋼用溶
接材料で一層の自動溶接を行った後、ステンレス鋼側か
ら裏堀りして被溶接材のステンレス鋼とほぼ同材質の溶
接材を用いて溶接することによって経済性を確保する方
法が開示されているが、小径管の内面が合材となる場合
などは適用できない等の問題は残っていた。
又、特開昭58−167094号公報には、ステンレス
クラッド鋼の溶接において最初に合材と路間等の化学成
分の溶加材により合材部を溶接し、この合材溶接金属の
上にC+ Si とTi及び/又はNbを特定した溶加
材を用いてTIGもしくはMIG溶接法により中間層を
1層以上溶接し、さらにこの中間層上に母材と同等かそ
れ以上の合金元素を含有する溶加材で最終層まで溶接す
ることによって、溶接金属の特性を改善しかつ経済性を
確保する方法が開示されているが、中間層の耐割れ性、
中間層直上の溶接金属の耐割れ性が不十分である等の課
題が残っていた。
以上のごとく、ステンレスクラッド鋼或いはニッケル基
合金クラッド鋼同志の接合において、割れや特性劣化も
なくかつ経済面や能率面の犠牲もない溶接方法が強く要
望されている。
(発明が解決しようとする課題) 即ち、本発明は従来のクラッド鋼溶接方法の問題点であ
った、施工上の困難性、経済面や能率面における犠牲、
溶接部の特性上の問題点等を解決すべくなされたもので
あって、その目n勺とするところは、ステンレスクラッ
ド鋼或いはニッケル基合金クラッド鋼同志の接合におい
て、クラッド側の耐食性や耐熱性等の品質をI員なうこ
となく、溶接部の健全性を確保し、しかも経済的且つ高
能率な溶接を可能とする溶接方法を提供することにある
(課題を解決するための手段) 本発明者等は、ステンレスクラッド鋼或いはニッケル基
合金クラッド鋼同志を接合するにあたって、開先や溶接
施工手順を自由に採択出来ないような場合でも、クラッ
ド側の緒特性を損なうことなく、又溶接割れ等の有害な
欠陥も発生することなく経済的且つ高能率な溶接が可能
となる方法を見出すことを目的として鋭意検討した。そ
の結果得られた本発明に係わるステンレスクラッド鋼或
いはニッケル基合金クラッド鋼同志の溶接方法の詳細を
図面参照のもとに説明する。
第1図(イ)に示す如く、母材2側を開口部とするV型
間光を設け、同図(ロ)に示す如く、第一に合材1側を
その合材用溶接金属3で溶接して合材1に要求される緒
特性を確保する。次に第1図(ハ)の如く、合材溶接金
属3の上に、Ni60〜80%、Mo 12〜28%、
O0.040%以下、N0.050%以下、残部Fe及
び不可避的不純物からなる溶接材料で1層以上溶接して
中間層4を形成する。この成分範囲の溶接材料から得ら
れる中間層4は、合材であるステンレス鋼又はニッケル
基合金の溶融及び軟鋼或いは低合金鋼の母材を溶融する
ことから生じる種々の成分変動に対して極めて抵抗性が
強く、溶接割れが発生しないことが確かめられた。次に
同図(ニ)に示す如く、さらにその中間層4の上に母材
側の軟鋼或いは低合金鋼用溶接材料で溶接するが、中間
N4の直上層となり中間層4を溶融して成分変動した母
材側溶接金属5、及びそれ以降の母材側溶接金属6もま
た溶接割れその他の有害な欠陥も発生せず良好な延性を
持つ健全なものとなる。かくして、安価で溶接作業性が
良くしかも強度は母材に適合し溶接による変形も小さい
母材と共金糸の溶接材料の使用が可能になること等が分
かった。
本発明は、以上の新たな知見に基づくものであって、そ
の要旨とするところは、ステンレス鋼或いはニッケル基
合金クラッド鋼の溶接において、最初にクラッド側をそ
の合材用溶接材料で溶接し、次にその合材溶接金属の上
に、Ni60〜80%、Mo 12〜28%、O0.0
40%以下、N 0.050%以下で、または必要に応
じてこれにW5.0%以下、Cr4.0%以下、Cu1
.5%以下の1種又は2種以上、及び/又はAIo、6
%以下、Ti0.5%以下の1種又は2種を加え、残部
Fe及び不可避的な不純物からなる溶接材料で1層以上
溶接して中間層を形成し、しかる後その中間層の上に母
材用溶接材料で母材側を最終まで溶接することを特徴と
するクラッド鋼の溶接方法にある。
なおここで言う合材とするステンレス鋼とは、日本工業
規格JIS04305等に規定されているオーステナイ
ト系、オーステナイト・フェライト系、フェライト系、
マルテンサイト系、析出硬化系ステンレス鋼等を指す。
又、合材とするニッケル基合金とは、ASME(八me
rican  5ociety  of  Mecha
nical  Engineers)等で規格化されて
いるいわゆるインコネル系やハステロイ系のニッケルを
主成分とする合金を指す。
合材用溶接材料とは、合材がステンレス鋼の場合そのス
テンレス鋼同志の溶接に通常用いられるJ I S  
Z 3221.3321. AWS (America
n WeldingSociety) A5.4. A
5.9等で規格化されている溶接材料を指し、合材がニ
ッケル基合金の場合そのニッケル基合金同志の溶接に通
常用いられるJISZ 3224. AWS  A5.
11. A5.14等で規格化されている溶接材料を指
す。
母材用溶接材料とは、母材としての軟鋼或いは低合金鋼
同志の溶接に通常用いられるJISZ 3211.32
12.3213.3214.3223.3241.33
11゜3312.3313,3314.3315.  
AWS  A5.1.  A5.5A5.1?、   
A5.23.   A5.18.   A5.28. 
  A5.20゜A5.29等で規格化されている溶接
材料を指す。
ステンレスクラッド鋼或いはニッケル基合金クラッド鋼
とは、上記ステンレス鋼或いはニッケル基合金と軟鋼或
いは低合金鋼との接合材を指す。
更に、Ni60〜80%、MO12〜28%、O0.0
40%以下、N 0.050%以下、また必要に応じて
これにW5.0%以下、Cr  4.0%以下、Cu 
 1.5%以下の1種又は2種以上、及び/又はAI 
 0.6%以下、Ti0.5%以下の1種又は2種を加
え、残部Fe及び不可避的な不純物からなる溶接材料と
は、ティグ、ミグ及び潜弧溶接の各溶接方法の場合ワイ
ヤの組成が上記の成分範囲にあることを意味し、被覆ア
ーク溶接棒の場合JISZ3221等で規定されている
溶着金属の組成が上記の成分範囲にあることを意味して
いる。
(作 用) 先ずクラッド鋼としての合材に要求される緒特性を満足
するために、溶接施工順序として、第一にクラッド側を
その合材用溶接材料にて溶接する。
この場合、溶接金属の特性をより高品位に保つために母
材からの希釈は出来るだけ避けるよう開先形状、溶接方
法、溶接条件等を選定することが望ましい。
次に、クラッド側溶接金属の上に中間層を形成する溶接
材料の組成について述べる。
(1) N iが60%未満では合材としてのステンレ
ス鋼或いはニッケル基合金を溶融し且つ母材を溶融する
ことによる成分変動に対して中間層の高温割れ抵抗性が
不十分となる。Niが80%を超えると次層の溶接によ
る熱影響部が脆化し延性、靭性が劣化し、同時に次層の
Ni 14が過剰となって次層の延性が劣化する。従っ
てNiは60〜80%とする。
Moが12%未満では合材としてのステンレス鋼或いは
ニッケル基合金を溶融し且つ母材を溶融することによる
成分変動に対して中間層の高温割れ抵抗性が不十分とな
る。また次層の耐高温割れ性が不十分となる。一方、M
oが28%を超えると中間層が脆化する。従ってMoは
12〜28%とする。
0が0.040%を超えると中間層の成分変動に対する
抵抗性が弱くなり、中間層が脆化し延性、靭性が劣化す
ると同時に高温割れが発生し易くなる。
さらに次層の延性も劣化するので0.040%以下に制
限する。
Nが0.050%を超えると次層でブローホール等の溶
接欠陥が発生し溶接作業性も劣化するので0.050%
以下に制限する。
(2)中間層用の溶接材料として、前記(1)に記載の
化学成分にさらに、中間層の強度や耐食性を向上させる
目的で、W5.0%以下、Cr4.0%以下、Cu1.
5%以下の1種又は2種以上を、及び/又は中間層と次
層の耐ブローホール性を向上させる目的で、へ!0.6
%以下、Ti0.5%以下の1種又は2種を含有するも
のを使用しても効果は変わらない。しかし、Wは5.0
%、Crは4.0%、Cuは1.5%をそれぞれ超える
と、中間層及び中間層の直上層が脆化し延性、靭性が劣
化すると同時に高温割れが発生し易くなる。又、M は
0.6%、Ti は0.5%をそれぞれ超えると、中間
層及び中間層の直上層が脆化し延性、靭性が劣化すると
同時に高温割れが発生し易くなる。従って、Wは5.0
%以下、Crは4.0%以下、Cuは1.5%以下とし
、A7は0.6%以下、T”iは0.5%以下とする。
さらに、次層として母材側溶接材料にて溶接を行ってそ
の溶接金属の健全性を確保するためには、中間層の層数
はINで十分であり、2層以上でも効果は変わらない。
又、中間層以降の溶接には安価で高能率の溶接を可能と
するため、且つ母材と同等以上の特性を維持するために
は母材の鋼種に応じた適正な溶接材料を用いる。中間層
直上の母材用溶接材料による溶接において、溶接金属に
割れが発生しないようにまた延性、靭性、強度等の特性
を確保するための溶接条件上の特別の配慮は必要無い。
この中間層以降の溶接条件範囲の広さもまた本発明にお
ける特長の一つである。
以上のように本発明は、第一にクラッド側を溶接し、次
に特定の成分範囲の溶接材料により中間層を形成し、し
かる後に母材用溶接材料で母材側の最後まで溶接すると
いう溶接方法を採用することによって、ステンレス鋼或
いはニッケル基合金クラッド鋼同志の接合において、健
全な溶接部を経済的且つ高能率に得ることが出来る。
以下に実施例により本発明の効果を具体的に説明する。
(実施例) 第1表に供試したクラッド鋼を示す。これらクラッド鋼
はいずれも、合材の厚さ2.5mm、母材の厚さ21.
5mmでクラッド鋼としては24mmである。
第2表に供試した中間層形成用溶接材料を示す。
これらの内記号fの溶接材料はNiが60%未満で本発
明外のものである。又記号gの溶接材料はMoが12%
未満で本発明外のものである。又記号りの溶接材料はM
oが28%を超え、且つOが0.040%を超えており
本発明外のものである。さらに記号iの溶接材料はCr
が4%を超え、Tiが0.5%を超え、Nが0.050
%を超え本発明外のものである。
第3表にこれらクラッド鋼と中間層形成用溶接材料との
組合せによるクラッド鋼同志の継手溶接試験結果を示す
開先形状は第1図(イ)に示すごとくV型で、第一に第
1図(ロ)及び第3表に示すごとく合材1に適合する溶
接材料を用いて合材1側をティグ又は被覆アークによっ
て裏波溶接を行い、合材溶接金属3を得た。ティグによ
る裏波溶接の場合、ワイヤ径2 、4 mm 、溶接電
流110〜130A、溶接電圧11〜13V、溶接速度
7〜9 crn /min 、 Arシールドガス流量
2of!、/ff1inの手動溶接を行った。又被覆ア
ークによる裏波溶接の場合、棒径4 、 Omm、溶接
電流115〜130A、溶接電圧22〜25V、溶接速
度8〜12cm/minの手動溶接を行った。
第二に第1図(ハ)に示すごとく合材溶接金属3の上に
第3表に示す要領で0〜2層の中間層溶接金属4を形成
した。被覆アーク溶接の場合、棒径4.Omo+、溶接
電流120〜140A、溶接電圧22〜26V、溶接速
度13〜17clll / ll1inの手動溶接を行
った。ミグ溶接の場合、ワイヤ径1 、2 mm、溶接
電流200〜240A、溶接電圧21〜24V、溶接速
度18〜22cm/win 、、Arシールドガス流f
i201/minの半自動溶接を行った。ティグ溶接の
場合、ワイヤ径2.4mm、溶接電流140〜180A
、溶接電圧10〜13V、溶接速度10〜15cm/m
in 、 Arシールドガス流量2042/minの半
自動溶接を行った。フラックス入りワイヤによるcoZ
溶接の場合、ワイヤ径1.2mm、、溶接電流200〜
24OA、溶接電圧18〜24V、溶接速度17〜25
cm/min 、 Co、シールドガス流!201/m
inの半自動溶接を行った。
第三に第1図(ニ)に示すごとく中間層溶接金属4の上
に第3表に示すとおり母材に適合する母材用溶接材料に
て中間層直上層溶接金属5及びそれ以降の溶接金属6を
積層して最終まで溶接を行った。被覆アーク溶接の場合
、棒径5.Omm、溶接電流190〜24OA、溶接電
圧24〜28V、溶接速度14〜25cm/minの手
動溶接を行った。ミグ溶接の場合、ワイヤ径1 、2 
mm、溶接電流220〜290A、溶接電圧18〜22
■、溶接速度20〜30cm / min、 A r+
10%CO□シールドガス流量20I!、/minの半
自動溶接を行った。フランクス入すワイヤによるCO□
溶接の場合、ワイヤ径1 、2 mm 、溶接電流20
0〜280A、溶接電圧18〜22■、溶接速度20〜
30cm/min 、 COz シールドガス流ff1
201 /minの半自動ン容接を行った。
中間層の健全性を評価するため中間層−層目溶接金属の
カラーチエツク検査を行い、割れやブローホール等の欠
陥の有無を調べた。又、中間層の直上層の健全性を評価
するためカラーチエツク検査を行い、割れやブローホー
ル等の欠陥の有無を調べた。さらに、全溶接終了後クラ
ッド鋼継手溶接部全体の健全性を評価するため、JIS
Z3122に基づいた倒曲げ試験及びJISZ3121
に基づいた継手引張試験を行った。
これらクラッド鋼継手溶接試験の結果、本発明の溶接方
法試験Nα1.2.4.6.8.9.10.13.14
゜15、17.18.20.22.23.及び25は、
中間層及び中間層の直上層に割れやブローホール等の欠
陥は認められず、又倒曲げ試験においては無欠陥であり
十分な延性を示し、さらに継手引張試験においてはクラ
ッド綱原質部で破断しており母材以上の強度を有するこ
とが明らかである。
これに対し、試験N003は中間層の溶接をMOが12
%未満の中間層形成用溶接材料を用いて行ったため、中
間層及び中間層の直上層に割れが発生し且つ側曲げ試験
においても割れが発生した。さらに継手引張試験におい
ては溶接金属破断となり強度にも問題があった。
試験No、 5は、中間層を形成せず母材側の溶接を高
合金タイプのオーステナイト系ステンレス鋼溶接材料A
WS  E309を用いて行ったため、溶接による変形
が大きく又溶接性が劣るため側曲げ試験で溶接欠陥が発
生した。さらに継手引張試験においては溶接金属破断と
なり強度にも問題があった。
試験Nα7は、中間層の溶接をCrが4.0%を超え、
Tiが0.5%を超え、且つNが0.050%を超える
中間層形成用溶接材料を用いて行ったため、中間層及び
中間層の直上層に割れ及びブローホールが発生し、且つ
側曲げ試験においても割れが発生した。さらに継手引張
試験においては溶接金属破断となり強度にも問題があっ
た。
試験No、 11は、中間層の溶接をNiが60%未満
の中間層形成用溶接材料を用いて行ったため、中間層及
び中間層の直上層に割れが発生し且つ側曲げ試験におい
ても割れが発生した。さらに継手引張試験においては溶
接金属破断となり強度にも問題があった。
試験No、 12は、中間層の溶接をMOが28%を超
え0が0.040%を超える中間層形成用溶接材料を用
いて行ったため、中間層及び中間層の直上層に割れ及び
ブローホールが発生し、且つ側曲げ試験においても割れ
が発生した。さらに継手引張試験においては溶接金属破
断となり強度にも問題があった。
試験Nα16は、中間層の溶接をCrが4.0%を超え
、Tiが0.5%を超え、且つNが0.050%を超え
る中間層形成用溶接材料を用いて行ったため、中間層及
び中間層の直上層に割れ及びブローホールが発生し、且
つ側曲げ試験においても割れが発生した。さらに継手引
張試験においては溶接金属破断となり強度にも問題があ
った。
試験Nα19は、中間層を形成せずに直接クラッド側溶
接金属の上に母材用溶接材料で溶接したため、クラッド
側溶接金属の直上の層に割れが発生し、且つ側曲げ試験
においても割れが発生した。さらに継手引張試験におい
ては溶接金属破断となり強度にも問題があった。
試験No、21は、母材側の溶接をNi−Cr系合金の
溶接材料AWS  ERNiCr−3を用いて行ったた
め、溶接による変形が大きく又溶接性が劣るため側曲げ
試験で溶接欠陥が発生した。さらに継手引張試験におい
ては溶接金属破断となり強度にも問題があった。
試験No、 24は、中間層を形成せずに母材側の溶接
をNi−Cr−Mo系合金の溶接材料AWSENiCr
Mo−3を用いて行ったため、溶接による変形が大きく
又溶接性が劣るため側曲げ試験で溶接欠陥が発生した。
さらに継手引張試験においては溶接金属破断となり強度
にも問題があった。
試験No、26は、中間層の溶接をMoが12%未満の
中間層形成用溶接材料を用いて行ったため中間層及び中
間層の直上層に割れが発生し、且つ側曲げ試験において
も割れが発生した。さらに継手引張試験においては溶接
金属破断となり強度にも問題があった。
(発明の効果) 以上のように本発明は、ステンレス鋼或いはニッケル゛
基合金クラッド鋼の溶接において、最初にクラッド側を
その材質同志の溶接に通常用いられる溶接材料で溶接し
、次にその合材溶接金属の上に特定成分範囲の溶接材料
にて中間層を形成し、しかる後に母材側を母材用溶接材
料で最終迄溶接する、という方法によって、変形が少な
く母材と同等以上の特性を有する極めて健全な溶接部を
経済的且つ高能率に得ることを可能にしたものであって
、広範囲のステンレスクラッド鋼或いはニッケル基合金
クラッド鋼を眞に経済性のある鋼材たらしめるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図(イ)(ロ)(ハ)(ニ)は本発明溶接方法の説
明のための開先断面図、第2図(イ)(ロ)(ハ)は従
来の母材側からの溶接方法の説明のための開先断面図、
第3図(イ)(ロ)(ハ)は従来の合材側からの溶接方
法の説明のための開先断面図である。 l・・・合材、2・・・母材、3・・・合材溶接金属。 中間層、5・・・母材側中間層直上溶接金属6・・・母
材側溶接金属 4・・・ 第 図

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)軟鋼或いは低合金鋼を母材とし、ステンレス鋼或
    いはニッケル基合金を合材とするクラッド鋼の溶接にお
    いて、最初にクラッド側を合材用溶接材料で溶接し、次
    にその合材溶接金属の上に、重量%にてNi60〜80
    %、Mo12〜28%、O0.040%以下、N0.0
    50%以下で、残部Fe及び不可避的な不純物からなる
    溶接材料で1層以上溶接して中間層を形成し、しかる後
    母材側をその母材用溶接材料で溶接することを特徴とす
    るクラッド鋼の溶接方法。
  2. (2)軟鋼或いは低合金鋼を母材とし、ステンレス鋼或
    いはニッケル基合金を合材とするクラッド鋼の溶接にお
    いて、最初にクラッド側を合材用溶接材料で溶接し、次
    にその合材溶接金属の上に、重量%にてNi60〜80
    %、Mo12〜28%、O0.040%以下、N0.0
    50%以下で、さらにW5.0%以下、Cr4.0%以
    下、Cu1.5%以下の1種又は2種以上を含み、残部
    Fe及び不可避的な不純物からなる溶接材料で1層以上
    溶接して中間層を形成し、しかる後母材側をその母材用
    溶接材料で溶接することを特徴とするクラッド鋼の溶接
    方法。
  3. (3)軟鋼或いは低合金鋼を母材とし、ステンレス鋼或
    いはニッケル基合金を合材とするクラッド鋼の溶接にお
    いて、最初にクラッド側を合材用溶接材料で溶接し、次
    にその合材溶接金属の上に、重量%にてNi60〜80
    %、Mo12〜28%、O0.040%以下、N0.0
    50%以下で、さらにAl0.6%以下、Ti0.5%
    以下の1種又は2種を含み、残部Fe及び不可避的な不
    純物からなる溶接材料で1層以上溶接して中間層を形成
    し、しかる後母材側をその母材用溶接材料で溶接するこ
    とを特徴とするクラッド鋼の溶接方法。
  4. (4)軟鋼或いは低合金鋼を母材とし、ステンレス鋼或
    いはニッケル基合金を合材とするクラッド鋼の溶接にお
    いて、最初にクラッド側を合材用溶接材料で溶接し、次
    にその合材溶接金属の上に、重量%にてNi60〜80
    %、Mo12〜28%、O0.040%以下、N0.0
    50%以下で、さらにW5.0%以下、Cr4.0%以
    下、Cu1.5%以下の1種又は2種以上、及びAl0
    .6%以下、Ti0.5%以下の1種又は2種を含み、
    残部Fe及び不可避的な不純物からなる溶接材料で1層
    以上溶接して中間層を形成し、しかる後母材側をその母
    材用溶接材料で溶接することを特徴とするクラッド鋼の
    溶接方法。
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