JP2924731B2 - Cr鋼製タービンロータの肉盛溶接用溶接材料及び該溶接材料を用いた肉盛溶接方法 - Google Patents

Cr鋼製タービンロータの肉盛溶接用溶接材料及び該溶接材料を用いた肉盛溶接方法

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JP2924731B2 JP23574595A JP23574595A JP2924731B2 JP 2924731 B2 JP2924731 B2 JP 2924731B2 JP 23574595 A JP23574595 A JP 23574595A JP 23574595 A JP23574595 A JP 23574595A JP 2924731 B2 JP2924731 B2 JP 2924731B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、9〜13%のCr
を含む疲労強度に優れた肉盛強化型Cr鋼製タービンロ
ータ製造用の肉盛溶接材料および肉盛溶接法に関し、特
に軸受との接触面をCr含有鋼の多層肉盛溶接によって
強化し、優れた強度と軸受特性を有するCr鋼製タービ
ンロータを与える肉盛溶接材料およびこれを用いた肉盛
溶接方法に関するものである。尚、本発明においてCr
鋼製タービンロータとは、9〜13%のCrを含有する
Cr鋼を基材とするタービンロータを総称するもので、
本明細書では、以下、12%Cr鋼製タービンロータと
記すことがある。
【0002】
【従来の技術】例えば火力発電機などに使用される上記
タービンロータは、発電効率を高めるため、より高い蒸
気温度で使用される傾向が見受けられる。こうした高温
条件下で使用される金属材料としては、従来より高温ク
リープ強度の高い12%Cr鋼が汎用されてきたが、該
12%Cr鋼製のタービンロータの軸受との接触面は、
使用中に軸受で焼付きを起こし易いという問題が指摘さ
れている。そこでこうした欠点を防止するため、軸受と
の接触面に低合金鋼製のスリーブを焼き嵌めしたタイプ
のタービンロータが開発されたが、このタイプの軸受部
は、使用中に経年変化を起こして焼き嵌め部が緩み、ガ
タツキを生じるという問題を残している。
【0003】また上記以外の改善技術として、例えば次
に示す如く軸受との接触面に低合金鋼を肉盛溶接する技
術が検討され、一部で実用化が進められているが、夫々
下記の様な問題を残している。
【0004】特開昭57−137456号「タービンロ
ータ」 C,Si,Mn,Cr,Mo,V,Ni等の含有量を規
定した合金鋼を軸受との接触面に肉盛溶接したタービン
ロータを開示するものであるが、この方法を12%Cr
鋼のロータ材に適用しようとすると、肉盛合金のCr含
有量が0.30〜2.80%の範囲であることから、ロ
ータ基材と接する肉盛合金とのCr含有量の差が極端に
大きくなるため、適量のVを含有させたとしてもそれら
の境界部分に強度的な段差が生じ、満足のいく疲労強度
の肉盛溶接部が得られない。また、この方法で規定する
肉盛合金成分範囲である例えばC:0.25%−Cr:
1.2%−Mo:1.5%−V:0.3%といった成分
組成を想定した場合、この成分系はSR割れ感受性が非
常時高いものであるため、健全な肉盛溶接部を得ること
は容易でない。
【0005】特開平4−81293号「12%Cr鋼製
蒸気タービンロータシャフト」 このシャフトは、肉盛溶接金属の表層部のC,Si,M
n,P,Cr,Mo,及びV量を規定したものであり、
焼結型フラックスと溶接ワイヤを組み合わせたサブマー
ジアーク溶接法によって3層以上の肉盛溶接を行ない、
最表層部の金属組成を規制するものであり、溶接母材を
適度の温度に余熱することによって低温割れの防止を図
っている。この技術によれば、肉盛溶接部における低温
割れや高温割れ、更にはSR割れ等も起こしにくく、且
つ肉盛溶接金属表層部の軸受け特性や強度においても良
好な成果が得られる。しかしながら、初層の肉盛溶接に
Cr含有量の少ない溶接材料を使用すると、ロータ材と
初層肉盛溶接金属との間でCr含有量の差が非常に大き
くなり、この部分で大きな強度段差が生じて疲労強度が
極端に悪くなる。
【0006】特開平6−272503号「5〜13Cr
系タービンロータ」 5〜13%Cr系タービンロータのジャーナル部に下盛
と上盛の肉盛溶接を施したものであり、上盛溶接材料は
下盛の低合金とロータ基材よりも低強度で且つ線膨張率
の大きい溶接材料を用いたものであるが、この発明で
は、下盛溶接材料中にCrが含まれていないため、ロー
タ基材と初層肉盛溶接金属とのCr含有量に成分段差が
できてこの部分に強度段差が生じ、高い疲労特性の求め
られるタービンロータへの適性を欠くものとなる。
【0007】この様に、軸受との接触部を肉盛溶接によ
って強化した従来タイプのタービンロータでは、特にロ
ータ基材と接する肉盛溶接金属のCr含有量が低く、1
2%Cr鋼製ロータ基材と肉盛溶接金属とのCr含有量
差が大きくなってこの部分に強度的段差が生じるため、
満足のいく疲労強度が得られず、より高い設計強度に耐
え得る肉盛強化型の12%Cr鋼製タービンロータの開
発が求められている。
【0008】更に従来法では、溶接部の機械的性質、肉
盛溶接部の組成あるいは肉盛溶接部の残留応力特性の改
善等を主目的とするものであるが、これらの性能改善に
加えて極めて重要となるのは、肉盛溶接金属内の溶接欠
陥防止技術である。即ち一般構造物ではあまり問題とな
らない様な軽度のブローホールやスラグ巻き込み欠陥で
も、高応力下で高度の疲労強度特性が求められるタービ
ンロータ軸受け部では、これら軽微な欠陥が大きな問題
となり、例えば超音波探傷試験で確認されるサイズが直
径0.5mm程度の欠陥までも確実に解消できる様な肉
盛溶接技術の確立が必要となる。また、これらの欠陥が
軸受け部仕上げ表面近傍に生じると、寸法制度の確保や
溶接歪みの面から局部的な補修溶接を行なえない場合が
多いため、ジャーナルの性能を著しく劣化させることに
なる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の様な事
情に着目してなされたものであって、その目的は、高レ
ベルの疲労強度と耐焼付き性を有すると共に、従来例で
は皆無にすることが困難であった微小溶接欠陥の発生を
可及的に防止することのできる12%Cr鋼製タービン
ロータ用の肉盛溶接材料および肉盛溶接方法を提供しよ
うとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成すること
のできた本発明に係る肉盛溶接用溶接材料とは、12%
Cr鋼製タービンロータの軸受との接触面を多層肉盛溶
接によって強化するための下層側肉盛溶接用溶接材料で
あって、 C :0.03〜0.2% Si:0.2〜2.0% Mn:0.5〜3.0% Ni:3.0%以下 Cr:1.0〜4.0% Al,Ti,Zrよりなる群から選択される少なくとも
1種:総和で0.05〜1.5% 水素:3.0ppm以下 の要件を満足すると共に、Nb,V,W,Ti,Moよ
りなる群から選択される少なくとも1種を、下記(I)
式の関係を満たす様に含有し、 0.07mass% ≦Nb+(1/3)V+(1/5)W+(1/3)Ti+(1/5)Mo≦2.0mass%……(I) 残部が実質的にFeからなるところに要旨を有してい
る。
【0011】また本発明に係る他の肉盛溶接用溶接材料
は、12%Cr鋼製タービンロータの軸受との接触面を
多層肉盛溶接によって強化するための表層側肉盛溶接用
溶接材料であって、 C :0.03〜0.2% Si:0.2〜2.0% Mn:0.5〜3.0% Ni:3.0%以下 Cr:1.0〜2.5% Mo:0.1〜1.5% Nb:0.05%以下 V :0.1%以下 Al,Ti,Zrよりなる群から選択される少なくとも
1種:総和で0.05〜1.5% 水素:3.0ppm以下 の要件を満足すると共に、残部が実質的にFeからなる
ところに要旨を有している。
【0012】そして、本発明に係る肉盛溶接方法の構成
は、12%Cr鋼製タービンロータを多層肉盛溶接によ
って強化する肉盛溶接方法であって、少なくともロータ
基材に接する初層の肉盛溶接材料としては、前記下層側
肉盛溶接用の材料を用いて肉盛溶接を行ない、少なくと
も最表層側は、前記表層側肉盛溶接用の材料を用いて肉
盛溶接を行なうことにより、軸受との接触面のCr含有
量を2.5%以下に抑えるところに要旨を有するもので
ある。
【0013】
【発明の実施の形態】12%Cr鋼製タービンロータ
(以下、12%Crロータと略記することがある)の軸
受との接触部(以下、軸受部または軸受面ということが
ある)に要求される主な特性としては、軸受特性および
強度特性が挙げられる。軸受特性については、肉盛溶接
における表層部のCr含有量が大きな影響を及ぼし、C
r含有量は低い方が好ましい。ちなみに、従来のタービ
ンロータシャフトにおいてジャーナル部で焼付き事故を
起こしていないのは、実績として低合金鋼系のCr−M
o−V鋼や2.25%Cr鋼であり、3%あるいは4%
レベルの高Cr含有量での運転実績はないのが現状であ
る。従って運転時の焼付き事故を防止するには、肉盛表
層部のCr含有率を従来レベルの2.5%以下に抑える
ことが望まれる。
【0014】しかしながら、本発明で特にその改質を意
図する12%Crロータ材に、上記の様な肉盛溶接法を
適用して強化しようとすると、ロータ基材と初層肉盛溶
接金属間あるいは各肉盛溶接金属間における強度的段差
の影響が顕著に現われ、満足のいく疲労強度特性が得ら
れない。即ち、12%Crロータ材に対し初層肉盛材と
して従来材を肉盛した場合、12%Crロータ材(実質
的に11%程度のCrが含まれている)と初層肉盛溶接
金属間のCr含有量の差が7〜9%程度にもなり、この
様にCr含有量の差が大きくなると、この部分で強度的
段差が生じて該段差部の低強度側に応力集中が起こり、
十分な疲労強度が得られなくなる。
【0015】高レベルの疲労強度特性を得るには、ロー
タ基材と初層肉盛溶接金属および各肉盛溶接金属層間の
Cr含有量差を小さくして強度的段差を可及的に抑える
ことが有効であるが、2.5%以下という肉盛溶接表層
部のCr含有量を確保しつつCr含有量差を十分に小さ
くするには、肉盛層数を多くしなければならず、溶接工
数の増大によるコストアップを招く他、寸法設計の余裕
度も低下してくる等、工業的に実用化するうえで大きな
障害となる。
【0016】こうした意味から、12%Crロータ材の
肉盛溶接を行なうに当たっては、ロータ基材に対する初
層と第2層目に使用する肉盛溶接材料の成分組成が極め
て重要となる。即ち、より少ない肉盛層数で肉盛最表層
部のCr含有量を2.5%以下に抑えるには、ロータ基
材と肉盛初層間あるいは初層と第2層間のCr含有量
を、強度的段差が問題にならない限度で可能な限り大き
くすることが望ましい。
【0017】一方強度特性については、肉盛溶接の表層
部、即ち軸受面に相当する部分のCr含有量を2.5%
程度以下に抑えたうえで、高温割れ、SR割れ、融合不
良等の欠陥を生じることなく、55kgf/mm2 程度
以上の0.2%耐力を有する表層肉盛溶接金属を確保で
きる様に肉盛溶接金属の成分組成を選定する必要があ
る。
【0018】更に微小溶接欠陥については、欠陥源とし
て特に注意しなければならないのは溶接材料の清浄度で
あり、最も一般的なサブマージアーク溶接では、溶接ワ
イヤに付着した異物が問題となる。即ち、溶接ワイヤ製
造時に付着する酸化物や潤滑剤が付着したままの状態で
溶接に供すると、それらが溶接時にガス発生源となって
溶接金属中に巻き込まれて欠陥となる。そこで本発明で
は、該清浄度の判断基準として、肉盛溶接材料に含まれ
るトータル水素量(不活性ガス融解抽出法によって測
定)を規定する。即ち、上記酸化物や潤滑剤が溶接材料
に付着している場合は、それら酸化物に付着した水素や
潤滑剤成分中の水素として計測されるので、該水素量を
分析することによって溶接材料としての清浄度を評価す
ることが可能となる。
【0019】また、鉄基合金からなる肉盛溶接材料中に
はCが含まれており、このCは溶接雰囲気中の酸素と反
応してCOガスを生成して溶接欠陥となるが、肉盛溶接
材料中に適量のAl,TiあるいはZrを含有させてお
くと、これらの元素が強力な脱酸剤として作用してCO
ガスの発生を抑え、溶接欠陥の抑制に有効に作用する。
【0020】上記の様な知見から、12%Crロータ基
材に対し特に初層及び第2層目の肉盛溶接材料として使
用することにより強度的段差を生じさせることなく高レ
ベルの疲労強度と耐焼付き性を有し、しかも微小溶接欠
陥の発生を可及的に防止することのできる下層側肉盛溶
接用溶接材料として、上記第1発明に係る肉盛溶接材料
に到達した。
【0021】以下に、第1発明に係る下層側肉盛溶接材
料の各成分組成を定めた理由を明らかにする。 C:0.03〜0.2% 肉盛溶接金属の強度を高め、ロータ基材と肉盛初層間あ
るいは初層と第2層目間の強度的段差を軽減するのに欠
くことのできない元素であり、少なくとも0.03%以
上含有させなければならない。しかし、C量が多くなり
過ぎると高温割れを起こし易くなるので0.2%を上限
とする。高強度化と高温割れ防止の両方を考慮してより
好ましいC量の範囲は0.10〜0.15%である。
【0022】Si:0.2〜2.0% 脱酸性元素として作用しブローホール欠陥を抑えると共
に、溶融金属の流動性を高めてロータ基材との馴染みを
よくする作用を有しており、それらの効果は0.2%以
上含有させることによって有効に発揮される。しかし、
2.0%を超えて過多に含有させると溶接金属の靭性を
劣化させるので、それ以上の添加は避けるべきである。
Siのより好ましい含有量は0.3〜0.6%の範囲で
ある。
【0023】Mn:0.5〜3.0% 肉盛溶接金属の高強度化に寄与すると共に、溶接金属中
に不可避的に混入してくるSと反応してMnSを生成し
て高温割れの発生を抑制し、更には脱酸性元素としての
機能も発揮してブローホール欠陥を抑える作用も有して
おり、それらの作用は0.5%以上含有させることによ
って有効に発揮される。しかし、それらの作用効果は約
3.0%で飽和し、それ以上に含有させるとむしろ低温
割れ感受性が高くなるという欠点が現われてくるので、
3.0%を上限とする。Mnのより好ましい含有量は
1.0〜1.8の範囲である。
【0024】Ni:3.0%以下 Niは必須という訳ではないが、肉盛溶接金属の強度お
よび靭性の向上に有効に作用するので、好ましい元素と
して規定した。但し、それらの添加効果は約3.0%で
飽和するのでそれ以上の添加は不経済であるばかりでな
く、高温割れ感受性を高めるという障害も現われてくる
ので、3.0%を上限とする。尚、上記Niの添加効果
を有効に発揮させるには、0.5%程度以上、より好ま
しくは0.8%以上含有させることが望ましい。
【0025】Cr:1.0〜4.0% ロータ基材と肉盛初層間あるいは初層と第2層目間の強
度的段差に最も大きく影響を及ぼすのはCrであり、後
述する如くNb,V,W,Ti,Moの1種以上を所定
量含有させるという前提の下では、基材と初層肉盛溶接
金属および各肉盛溶接金属層間のCr含有量の差を6%
以下に抑えてやれば、強度的段差を疲労強度に実質的な
悪影響を与えない程度に抑え得ることが確認された。
【0026】いま、12%Crロータ基材のCr含有量
を例えば10.5%とすると、初層の肉盛溶接時におけ
る溶込率が40%程度以上となる様な溶接条件を採用し
たとしても、溶接材料のCr含有量が0%である場合の
肉盛初層のCr含有量は4.2%となり、ロータ基材と
のCr含有量差は6.3%となって強度的段差を生じる
ことになる。溶接材料のCr含有量を1.0%とする
と、同様の溶込率で肉盛溶接を行なった場合でも、初層
の肉盛溶接金属のCr含有量は4.8%となり、ロータ
基材とのCr含有量の差は5.7%となって、強度的段
差を実害のない程度に抑えることができる。この様なと
ころから、肉盛溶接時の高Cr濃度側(即ち、ロータ基
材側)からのCr量の増加も考慮して、強度的段差を実
害のない程度に抑え得るCr含有量差を確保するための
条件として、溶接材料中のCr含有量を1.0%以上と
定めた。尚、溶接材料のCr含有量が4.0%を超える
と、ロータ基材と肉盛初層間のCr含有量差は小さくな
り、この間の強度的段差は小さくなるが、少ない肉盛層
数で最表層部のCr含有量を焼付きを起こさない2.5
%以下に抑えようとすると、肉盛初層と第2層目間ある
いはそれ以降の肉盛層間におけるCr含有量差が大きく
なり、その部分で大きな強度的段差が生じて疲労特性を
劣化させる原因になる。従って、できるだけ少ない肉盛
層数で目的を果たすための要件として、溶接材料のCr
含有量は4.0%を上限と定めた。
【0027】Nb,V,W,Ti,Mo:下記(I)式
の関係を満たす範囲 0.07mass% ≦Nb+(1/3)V+(1/5)W+(1/3)Ti+(1/5)Mo≦2.0mass%……(I) これらの元素は何れも炭化物生成元素であり、溶接金属
中のCを固定して強度を高め、Cr含有量の差が比較的
大きくなった場合でも強度的段差を抑える作用を有して
おり、それらの効果を有効に発揮させるには、これらの
元素の1種以上を上記(I)式の関係を満足する範囲で
含有させることが必要であり、この値が0.07%未満
では、それらの効果が不十分となって強度的段差による
疲労強度特性の低下を抑えることができず、一方この値
が2.0%を超える過多になると肉盛の第2層あるいは
それ以降の肉盛溶接金属のSR割れ感受性が高くなる危
険が生じてきくる。SR割れ感受性を高めることなく強
度的段差を一層少なくする上でより好ましい範囲は0.
10〜0.15%である。
【0028】Al,Ti,Zr:少なくとも1種を合計
で0.05〜1.5% これらの元素は強力な脱酸剤として作用し、溶接時にお
けるCOガスの発生を抑えて溶接欠陥の防止に有効に作
用する。こうした効果は、夫々単独もしくは2種以上を
合計で0.05%以上含有させることによって有効に発
揮させれる。しかしその効果は1.5%で飽和するばか
りでなく、サブマージアーク溶接においてはスラグの剥
離性が劣化して作業性に悪影響を及ぼす様になるので、
1.5%を上限として定めた。これらの元素のより好ま
しい含有量は0.2〜0.6%である。
【0029】水素:3.0ppm以下 不活性ガス融解抽出法によって求められるトータル水素
量を意味し、溶接欠陥や水素割れを抑えるにはその量を
極力少なくすることが望ましいが、溶接ワイヤ等として
の製造や使用工程を考えると、該水素をゼロにすること
は至難である。そこで、基礎実験により肉盛溶接金属と
しての微小欠陥が実質的に問題とならない水素量につい
て検討を行い、その上限を3.0ppmと定めた。
【0030】本発明の第1発明に係る下層側肉盛溶接材
料の必須構成元素は上記の通りであり、残部は実質的に
Feからなるものであって、この溶接材料を12%Cr
ロータ基材における少なくとも肉盛初層あるいは更に第
2層以降の肉盛溶接用(但し、最終肉盛層は除く)とし
て使用することにより、ロール基材と肉盛第1層間、あ
るいはそれ以降の肉盛溶接金属層間における強度的段差
を実用上問題のない程度に抑え得る様にCr含有量差を
最小限度に抑えることができ、それにより溶接欠陥を可
及的に低減すると共に、疲労強度特性の良好な肉盛強化
型12%Crロータを得ることができる。
【0031】ところで最終肉盛溶接金属層、即ち肉盛表
層部を構成する肉盛溶接金属材については、前述の如く
焼付き防止の観点からCr含有量を2.5%程度以下に
抑えると共に、軸受面として十分な強度や耐高温割れ
性、耐SR割れ性等を確保することが必要であり、その
ため本発明の第2発明では該表層部を構成する肉盛溶接
用の溶接材料を規定する。以下、該表層側肉盛溶接材料
の成分組成を定めた理由を説明する。
【0032】C:0.03〜0.2% 軸受面に必要な強度を与える上で欠くのとのできない元
素であり、焼付き防止の観点からCr含有量が低く抑え
られる最表層部に十分な強度を与えるには、Cを0.0
3%以上含有させなければならない。しかし、C含有量
が多くなり過ぎると溶接金属が高温割れを起こし易くな
るので0.2%を上限とする。C含有量のより好ましい
範囲は0.10〜0.17%である。
【0033】Si:0.2〜2.0% 前表層側肉盛溶接材料中の必須元素として示したのと同
様に、脱酸性元素として作用しブローホール欠陥を抑え
ると共に、溶融金属の流動性を高めて下層側肉盛溶接金
属との馴染みをよくする作用を有しており、それらの効
果は0.2%以上含有させることによって有効に発揮さ
れる。しかし、2.0%を超えて過多に含有させると表
層側肉盛溶接金属の靭性を劣化させるので、それ以上の
添加は避けるべきである。Siのより好ましい含有量は
0.3〜0.6%の範囲である。
【0034】Mn:0.5〜3.0% 表層側肉盛溶接金属の高強度化に寄与すると共に、肉盛
溶接金属中に不可避的に混入してくるSと反応してMn
Sを生成して高温割れの発生を抑制し、更には脱酸性元
素としての機能も発揮してブローホール欠陥を抑える作
用も有しており、それらの作用は0.5%以上含有させ
ることによって有効に発揮される。しかし、それらの作
用効果は約3.0%で飽和し、それ以上に含有させると
むしろ低温割れ感受性が高くなるという欠点が現われて
くるので、3.0%を上限とする。Mnのより好ましい
含有量は1.0〜2.3%の範囲である。
【0035】Ni:3.0%以下 Niは必須という訳ではないが、表層側肉盛溶接金属の
強度および靭性の向上に有効に作用するので、好ましい
元素として規定した。但し、それらの添加効果は約3.
0%で飽和するのでそれ以上の添加は不経済であるばか
りでなく、高温割れ感受性を高めるという障害も現われ
てくるので、3.0%を上限とする。尚、上記Niの添
加効果を有効に発揮させるには、0.5%程度以上、よ
り好ましくは0.8%以上含有させることが望ましい。
【0036】Cr:1.0〜2.5% 肉盛溶接金属の焼戻し軟化抵抗を向上させ表層部の強度
を高めるうえで欠くことのできない元素であり、軸受面
として十分な強度を確保するには、少なくとも1.0%
以上含有させなければならない。しかしながらCr含有
量が2.5%を超えると軸受け特性が悪化し、殊に焼付
きを起こし易くなるので、それ以下に抑えなければなら
ない。表層側肉盛溶接用材料としてのより好ましいCr
含有量は1.2〜2.2%の範囲である。
【0037】Mo:0.1〜1.5% 肉盛表層部の焼戻し軟化抵抗を向上させて高強度に寄与
する元素であり、こうした効果は0.1%以上含有させ
ることによって有効に発揮される。しかしMo含有量が
多くなり過ぎるとSR割れ感受性が上昇し、表層部でS
R割れを起こし易くなるので1.5%を上限とする。M
oのより好ましい範囲は0.2〜0.6である。
【0038】Nb:0.05%以下、V:0.1%以下 Nb,Vは必須成分という訳ではないが、何れも肉盛下
層側と表層部における強度的段差を抑えて疲労特性を高
めるのに有効に作用する。しかし、これらの元素が多く
なり過ぎると、肉盛表層部でSR割れを起こし易くなる
傾向が現われてくるので、Nb量は0.05%以下、V
量は0.1%以下に抑えなければならない。
【0039】Al,Ti,Zr:少なくとも1種を合計
で0.05〜1.5% これらの元素は強力な脱酸剤として作用し、溶接時にお
けるCOガスの発生を抑えて溶接欠陥の防止に有効に作
用する。こうした効果は、夫々単独もしくは2種以上を
合計で0.05%以上含有させる必要がある。しかしそ
の効果は1.5%で飽和するばかりでなく、サブマージ
アーク溶接においてはスラグの剥離性が劣化して作業性
に悪影響を及ぼす様になるので、1.5%を上限として
定めた。これらの元素のより好ましい含有量は0.2〜
0.6%である。
【0040】水素:3.0ppm以下 不活性ガス融解抽出法によって求められるトータル水素
量を意味し、溶接欠陥や水素割れを抑えるにはその量を
極力少なくすることが望ましいが、溶接ワイヤ等として
の製造や使用工程を考えると、該水素をゼロにすること
は至難である。そこで、基礎実験により肉盛溶接金属と
しての微小欠陥が実質的に問題とならない水素量につい
て検討を行い、その上限を3.0ppmと定めた。
【0041】表層側肉盛溶接部を構成する溶接材料にお
ける必須の成分は上記の通りであり、残部は実質的にF
eであるが、これらには上記の特性を阻害しない範囲で
微量のS,P等の不可避不純物が含まれていても構わな
い。そして、この様に肉盛表層部の溶接材料の成分組成
を規定することにより、耐焼付き性等の軸受特性にも優
れた軸受面を形成することができる。
【0042】かくして本発明の前記第1発明と第2発明
をうまく組み合わせ、12%Crロータ基材に対する少
なくとも肉盛初層あるいはこれと第2層目以降(最表層
側を除く)の肉盛溶接に使用される溶接材料として第1
発明の溶接材料を使用し、基材と肉盛初層間、あるいは
その後の各肉盛溶接層間の強度的段差を抑え、また少な
くとも肉盛表層側を構成する溶接材料については第2発
明の溶接材料を使用して表層部のCr含有量を2.5%
以下に抑えることによって、軸受との接触面に優れた軸
受特性を与えて焼付き等を解消することができ、溶接欠
陥がなく耐久性や疲労特性の非常に優れた肉盛強化型1
2%Crロータを得ることができる。
【0043】尚、上記肉盛溶接材料を用いた肉盛溶接法
には特に制限がなく、TIG溶接法、MIG溶接法、サ
ブマージアーク溶接法等どの様な方法を採用しても構わ
ないが、最も一般的なのはサブマージアーク溶接法であ
り、この場合、必須合金元素の一部をフラックスから含
有させることも可能である。
【0044】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明の構成および作
用効果をより具体的に説明するが、本発明はもとより下
記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記
の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施する
ことも勿論可能であり、それらは何れも本発明の技術的
範囲に包含される。
【0045】実施例1 表1に示す成分組成の12%Crロータ基材を使用し、
表2に示す成分組成の肉盛溶接ワイヤを用いて初層の肉
盛溶接を行ない、更に表3に示す成分組成の肉盛溶接ワ
イヤを用いて第2層目以降の肉盛溶接を行なった。尚、
溶接ワイヤとしては何れも直径2.4mmのものを使用
し、サブマージアーク溶接法によって肉盛溶接を行なっ
た。溶接条件は表4に示す通りとし、肉盛溶接に当たっ
ては、溶接ワイヤの狙い位置を調節することによって、
初層肉盛溶接時の溶込率は約40%に、また第2層目以
降肉盛溶接時の希釈率は約35%となる様に調整した。
また、第3層目以降、第5層目の最終層までの溶込率は
40%とした。
【0046】肉盛溶接の後、夫々について溶接欠陥(割
れ)の有無を観察すると共に、割れ欠陥の認められなか
ったものについては、の650℃×15時間のSR処理
を施した後、溶接部の超音波探傷試験を行なった後、ロ
ータ材を含めた肉盛溶接部から回転曲げ疲労試験片を採
取して疲労試験を行なった。
【0047】尚、超音波探傷試験の判定は、直径0.5
mm相当以上のインディケーションが検出されなかった
ものを合格(○)とし、1個でも検出されたものを不合
格(×)とした。また疲労試験の評価は、表2に示した
No.1(従来材)で初層溶接したのち表3に示すワイ
ヤで溶接した試験材から採取した試験片の1×107
イクルにおける疲労限界応力振幅に対し、10%以上疲
労限界応力が上回っているものを合格(○)、これ未満
のものを不合格(×)とした。引張試験の判定は、常温
引張試験において55kgf/mm2 以上の0.2%耐
力が得られたものを合格(○)、衝撃試験については、
常温での吸収エネルギーvE20が2.1kgf・m以上
であったものを合格(○)とした。図1は、実験で用い
たロータを模擬した肉盛溶接基材の形状を示す見取り
図、図2は、肉盛溶接後の性能試験用試料の採取位置を
示す説明図である。結果を表5に示す。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】
【表3】
【0051】
【表4】
【0052】
【表5】
【0053】表5からも明らかである様に、本発明の規
定要件を満足する実施例ワイヤ(No.17〜24は、
何れも超音波探傷試験による欠陥が認められず且つ疲労
特性も良好であるのに対し、規定要件の何れかを欠くN
o.1〜8では、何れも超音波探傷試験による欠陥が認
められると共に疲労特性も不良であり、またNo9〜1
2,15,16では、疲労試験結果は一応満足している
が、ブローホール欠陥および超音波探傷試験による欠陥
が認められる。No.13,14,25では、ブローホ
ール欠陥や超音波探傷試験による欠陥は認められない
が、疲労特性に欠ける。
【0054】実施例2 前記表2に示したNo.17,18,19,20の各肉
盛溶接材料を夫々第1層目および第2層目の肉盛に適用
し、それ以降は前記表3に示した肉盛溶接材料を用いた
以外は、前記実施例1と全く同様にして肉盛溶接実験を
行なった後(溶込率は何れも約40%に調整した)、得
られた各試験材について、上記と同様にして溶接欠陥の
有無および物性試験を行なったところ、いずれの場合も
ブローホールや超音波探傷試験による欠陥がなく優れた
引張強度、衝撃強度および疲労特性を有する肉盛溶接部
が得られた。
【0055】実施例3 上記実施例1の方法に準拠し、前記表2に記載したN
o.18のワイヤを用いて初層の肉盛溶接を行ない、引
き続いて前記表6のワイヤを用いて第2層目以降の肉盛
溶接(全体として8層肉盛)し(溶込率は何れも約40
%に調整した)、肉盛溶接後650℃で15時間のSR
処理を行ない、各肉盛溶接部について超音波探傷試験を
行なった後、割れ欠陥が検出されなかったものについて
は、上記と同様にして引張試験、衝撃試験および疲労試
験を行ない、表7に示す結果をえた。
【0056】
【表6】
【0057】
【表7】
【0058】表6,7からも明らかである様に、表層部
肉盛層形成用溶接材料として適正な成分組成を有してい
るNo.15〜21では、何れも割れおよび超音波探傷
試験による微小欠陥が認められず且つ引張特性や衝撃特
性、疲労特性も良好であるのに対し、表層部肉盛溶接用
として何れかの規定要件を欠く比較例(No.1〜1
4)では、割れ欠陥あるいは超音波探傷試験による微小
欠陥が認められるか、軸受面の引張特性や衝撃特性が悪
い。
【0059】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されており、1
2%Crロータ基材に対する初層あるいは第2層目以降
(最終肉盛層を除く)の肉盛溶接に使用される溶接材料
の成分組成を規定することにより、ロータ基材と肉盛初
層金属間、あるいはその後の各肉盛溶接層間の強度的段
差を抑えて疲労強度特性を高め、また肉盛最表層側を構
成する溶接材料の成分組成を規定することによって、肉
盛最表面層、即ち軸受との接触面に優れた軸受特性を与
えて焼付き等を解消することができ、更には肉盛溶接金
属に見られる微小欠陥をなくし、健全で耐久性の非常に
優れた肉盛強化型12%Crロータを提供し得ることに
なった。
【図面の簡単な説明】
【図1】試験に使用したロータ基材を模擬した肉盛溶接
基材の形状を示す見取り図である。
【図2】物性試験用の試料採取位置を示す説明図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村上 栄一 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目3番1号 株式会社神戸製鋼所 高砂製作所内 (56)参考文献 特開 平1−273692(JP,A) 特開 平6−272503(JP,A) 特開 平4−81293(JP,A) 特開 昭61−249699(JP,A) 特公 平6−27481(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B23K 35/30 340 B23K 9/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 9〜13%(mass%を意味する、以下同
    じ)のCrを含むCr鋼製タービンロータの軸受との接
    触面を多層肉盛溶接によって強化するための下層側肉盛
    溶接用溶接材料であって、 C :0.03〜0.2% Si:0.2〜2.0% Mn:0.5〜3.0% Ni:3.0%以下 Cr:1.0〜4.0% Al,Ti,Zrよりなる群から選択される 少なくとも1種:総和で0.05〜1.5% 水素:3.0ppm以下 の要件を満足すると共に、Nb,V,W,Ti,Moよ
    りなる群から選択される少なくとも1種を、下記(I)
    式の関係を満たす様に含有し、 0.07mass% ≦Nb+(1/3)V+(1/5)W+(1/3)Ti+(1/5)Mo≦2.0mass%……(I) 残部が実質的にFeからなることを特徴とするCr鋼製
    タービンロータの肉盛溶接用溶接材料。
  2. 【請求項2】 9〜13%のCrを含むCr鋼製タービ
    ンロータの軸受との接触面を多層肉盛溶接によって強化
    するための表層側肉盛溶接用溶接材料であって、 C :0.03〜0.2% Si:0.2〜2.0% Mn:0.5〜3.0% Ni:3.0%以下 Cr:1.0〜2.5% Mo:0.1〜1.5% Nb:0.05%以下 V :0.1%以下 Al,Ti,Zrよりなる群から選択される 少なくとも1種:総和で0.05〜1.5% 水素:3.0ppm以下 の要件を満足すると共に、残部が実質的にFeからなる
    ことを特徴とするCr鋼製タービンロータの肉盛溶接用
    溶接材料。
  3. 【請求項3】 9〜13%のCrを含むCr鋼製タービ
    ンロータを多層肉盛溶接によって強化する肉盛溶接方法
    であって、少なくともロータ基材に接する初層の肉盛溶
    接材料としては、請求項1に記載の溶接材料を用いて肉
    盛溶接を行ない、最表層側は、請求項2に記載の溶接材
    料を用いて肉盛溶接を行なうことにより、軸受との接触
    面のCr含有量を2.5%以下に抑えることを特徴とす
    るCr鋼製タービンロータ軸受部の肉盛溶接方法。
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