JPH0299248A - 金属薄帯連続鋳造装置用注湯ノズル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、溶融金属を冷却ロールの周面で急冷・凝固し
て金属薄帯を製造するときに使用する注湯ノズルに関す
る。

（従来の技術） 単ロール方式や双ロール方式においては、回転する冷却
ロールの周面に溶融金属が供給される。

この溶融金属は、冷却ロールを介した抜熱により急冷・
凝固した凝固シェルを生成し、金属薄帯として鋳造空間
から送り出される。

本発明者等は、この双ロール方式の一種である異径ロー
ルを使用して、金属薄帯を連続鋳造する装置を開発し、
これを特願昭６０−７６８００号（特開昭６１−２５３
１４９号公報）として出願した。第・２図は、この先願
で紹介した連続鋳造装置の１例を示す。すなわち、大径
ロール２１の周面の１部に小径ロール２２を対向させて
、軸方向両端部を注湯装置２３の先端部に設けた注湯ノ
ズル２４の側壁２５で仕切る。そして、大径ロール２１
及び小径ロール２２それぞれの駆動軸２６．２７に駆動
力を伝えることにより、大径ロール２１及び小径ロール
２２を矢印で示した方向に回転させる。これにより、注
湯装置２３の溶湯溜り２８に供給された溶融金属２９は
、大径ロール２１及び小径ロール２２の回転に伴ってロ
ール周面に送り出され、そこで冷却・凝固して凝固シェ
ルとなる。

ここで使用する注湯ノズル２４は、第３図に示すように
大径ロール２１の周面に対応した形状に成形された端面
３０を配した側壁２５を備えている。また、左右一対の
側壁２５の間は小径ロール２２の軸方向長さより若干大
きめに成形されており、小径ロール２２の周面に対応し
た形状に成形された端面３１をもつ上蓋３２と共同して
小径ロール２２の収容部を形成している。側壁２５の下
部は底板３３で互いに連絡されており、底板３３の端面
３４も大径ロール２１の周面に対応する形状に成形され
ている。このように、側壁２５及び底板３３の端面３０
．３４で、注湯ノズル２４と大径ロール２１周面との間
を、湯漏れが生しない極めて接近した位置関係に維持し
、溶融金属から金属薄帯を鋳造する。なお、溶湯溜り２
８内にある溶融金属２９の波動等がロール２１．２２及
び側壁２５で区画された鋳造空間に伝わらないように、
溶湯溜り２８と注湯ノズル２４との間に湯層３５を設け
ている。

（発明が解決しようとする課題） 大径ロール２１に対向する注湯ノズル２４の先端面は、
鋳造空間からの湯漏れを防止するため、極めて高い加工
粒度で製作する必要がある。また、溶融金属に接する高
温雰囲気で使用されるものであるから、高温で変形の少
ない高級耐火物が用いられている。ところが、耐火物を
高精度で加工することは極めて困難な作業であり、しか
も加工費用が高くなる。

更に、従来の注湯ノズル２４は、左右の側壁２５．２５
、上蓋３２及び底板３３の４部品を組み合わせて作られ
ていたため、組立ての際に充分な寸法積度をだすことが
極めて困難であった。また、従来の注湯ノズルは、鋳込
み作業ごとに全てを廃棄し、新しいノズルと交換してい
た。このように高価な注湯ノズルを使い捨てにすること
は、ノズル製作作業に多大の負担を強いるばかりか、金
属薄帯の製造コストを上昇させる原因にもなる。

そこで、本発明は、ノズルのロールとの接触面３０．３
４を一体化して、この高精度の加工が必要なノズル先端
部のみを取り替えることができる構造とすることによっ
て、ノズル本体の繰返し使用を可能とした安価な注湯ノ
ズルを提供することを目的とする。

（課題を解決するための手段） 本発明の注湯ノズルは、冷却ロールの周面と注湯ノズル
の側壁及び底壁で鋳造空間を区画し、該鋳造空間に供給
された溶融金属を、前記冷却ロールを介した抜熱によっ
て冷却・凝固して金属薄帯を製造する連続鋳造装置に使
用されるものであって、前記冷却ロールの周面に対応す
る曲面形状に成形された先端ブロックを、前記注湯ノズ
ルの一方の側壁から底壁を経て他方の側壁に至る前記冷
却ロールの周面に対向する端面に取り付けたことを特徴
とする。

ここで、先端ブロックは５可塑性セラミツクスを介して
ノズル本体に取り付けることができる。

（作用） 以下、図面を参照しながら、本発明の特徴を、その作用
と共に具体的に説明する。

本発明の注湯ノズルは、第１図に示すように鋳造空間の
両側部を仕切る側壁１．１とその上蓋６及び下部を仕切
る底壁２を４部品（以後、これらをノズル本体という）
と、両側の側壁１．１及び底壁２の端面に接して取り付
けられた先端ブロック３から構成されている。

従って、これら両側の側壁１．１及び底壁２が大径ロー
ル２１（第２図参照）に対向する側の端面すなわち本発
明の注湯ノズル本体の端面は、第３図に示した場合と異
なり、直接ロール周面に対向しないため、それほど高精
度に加工する必要はない。

そして、両側の側壁１．１及び底壁２の端面に接して取
り付けられている先端ブロック３は、直接ロール周面に
対向するために高精度に加工されている。

この先端ブロック３は、ヒートショックに対する抵抗力
が大きな材料で作られている。このような材料としては
、たとえば溶融シリカ、窒化ケイ素、窒化硼素、アルミ
ナグラファイト等がある。

一方の側壁１から底壁２を経て他方の側壁１にかけて設
けられた先端ブロック３は、一体的なものであるため、
第３図で説明したように側壁及び底板を組み立てる際に
生じる寸法積度の狂いもなくなる。

この先端ブロック３の端面（第１図では、紙面前方）が
、大径ロールの円周面に近接配置され、鋳造空間が形成
される。そのため、錆密な加工が要求される部材は、先
端ブロック３のみであり、両側壁１．１、底壁２等のノ
ズル本体は通常の加工によって製作される。また、ノズ
ル本体は、鋳造空間を直接区画するものではないため、
多少の熱変形等があっても繰返し使用することができる
。

また、先端ブロック３とノズル本体との間に、可塑性セ
ラミックス４をツナギとして介在させることもできる。

この可塑性セラミックス４が間にあるとき、大径ロール
の周面に先端ブロック３の一部又は全部が接触すること
によって生じる振動等が可塑性セラミックス４で吸収さ
れる。そのため、先端ブロック３或いはノズル本体の破
損が防止される。この可塑性セラミックス４としては、
セラミックスファイバー等の耐熱性に優れた無機質繊維
が使用される。

このように、金属薄帯の鋳造にあたって最も重要な部材
であり、しかも苛酷な雰囲気下で使用されるために熱変
形や損耗等を生じ易い先端ブロック３のみをノズル本体
とは別に成形している。そして、先端ブロック３を熱変
形や損耗の程度に応じて取り替えることにより、常に大
径ロールとの間に正確な隙間を維持した安定条件下で金
属薄帯の鋳造が可能となる。また、ノズル本体は、繰返
し使用が可能であるため、注湯ノズルの製作作業及び製
造コストに対する負担も軽減される。

なお、ノズル先端に対する先端ブロック３の取付は位置
を正確にするため、両側壁１．１及び底壁２に連続する
切欠き部５を、先端ブロック３の形状に対応させて形成
することが好ましい。この切欠き部５に先端ブロック３
を嵌め込むことによって、先端ブロック３を所定位置に
確保することができる。また、ノズル本体に対する先端
ブロック３の取付けは、耐火モルタル等の適宜の接着剤
を使用して行われる。

以上においては、第２図に示した異径ロールを備えた連
続鋳造装置を例にとって説明した。しかし、本発明は、
これに拘束されるものではなく、ノズル先端部と冷却ロ
ール周面との間が金属薄帯製造上の重要な問題となる単
ロール方式の連続鋳造装置に対しても、同様に適用され
るものであることは勿論である。

（実施例） 直径１４００ｍｍで幅１０００ｍｍの大径ロールに直径
４００ｍｍで幅６５０ｍの小径ロールを対向させ、両ロ
ールを周速２０ｍ／分で回転させた。そして、これらロ
ールと注湯ノズルの両側壁１．１で区画された鋳造空間
に溶湯溜りから供給されたステンレスｗ４ＳＵＳ　　３
０４組成の溶鋼から、板幅６５０ｍｍの金属薄帯を４０
０ｋｇ製造した。このとき、ロール側端面に溶融シリカ
製の先端ブロック３を取り付けた注湯ノズルを使用した
。この先端ブロック３によってノズル先端部と大径ロー
ル周面との間の間隙が正確に維持されているため、湯漏
れを発生することがない安定した条件下で鋳造を完了す
ることができた。また、得られた製品も、鋳造初期から
末期まで一定した形状をもっていた。しかも、先端ブロ
ック３を新たなものに取り替えて鋳造をおこなった場合
でも、製造された金属薄帯の形状に実質的な変化はなか
った。

これに対し、大径ロールの周面形状に合わせて端面を成
形した側壁と底板とを組み合わせた従来型の注湯ノズル
を使用し、同様な条件下で金属薄帯の鋳造を行った。こ
の場合には、注湯ノズルのロール側端面が側壁と底板と
の組合せ状態によって変わるため、製造された金属薄帯
の形状がチャージ間で変動していた。

（発明の効果） 以上に説明したように、本発明においては、注湯ノズル
の冷却ロール側端面を一体的な先端ブロックで構成し、
該先端ブロックを冷却ロールの周面に対向させている。

したがって、注湯ノズルと冷却ロール周面との間の間隙
を正確に維持することができ、しかも従来型のノズルで
みられたような組立て時の寸法変動がない。そのため、
湯漏れ等の欠陥を発生させることなく、安定した条件下
で形状特性に優れた金属薄帯を製造することが可能とな
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明実施例の注湯ノズルを説明するための図
である。第２図は本発明者等が先に提案した異径ロール
を備えた双ロール方式の連続鋳造装置を示し、第３図は
その装置において使用される注湯ノズルを示す。 工、側壁　　　　　　　２．底壁 ３、先端ブロック　　　４．可塑性セラミックス切欠き
部

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、冷却ロールの周面と注湯ノズルの側壁及び底壁で鋳
   造空間を区画し、該鋳造空間に供給された溶融金属を、
   前記冷却ロールを介した抜熱により冷却・凝固して金属
   薄帯を製造する連続鋳造装置において、前記冷却ロール
   の周面に対応する曲面形状に成形された先端ブロックを
   、前記注湯ノズルの一方の側壁から底壁を経て他方の側
   壁に至る前記冷却ロールの周面に対向する端面に取り付
   けたことを特徴とする金属薄帯連続鋳造装置用注湯ノズ
   ル。 ２、先端ブロックが、可塑性セラミックスを介してノズ
   ル本体に取り付けられている請求項１記載の金属薄帯連
   続鋳造装置用注湯ノズル。