JPH029824Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈技術分野〉 本考案は接続用チユーブを輸液ポンプのチユー
ブに固定的に接続する輸液セツトのチユーブロツ
ク装置に関するものである。

〈従来技術〉 人体に接続される輸液ポンプでは、血管及び臓
器に挿入する都合上輸液用の接続チユーブに内径
がφ0.7乃至2.0mmのものが使用される。

しかし、輸液ポンプ側のチユーブは接続用チユ
ーブより径が大きいため、必ず両チユーブを固着
しなければならなくなる。

従来の輸液セツトのチユーブロツク装置は第５
図の通りである。同図において、１は輸液ポンプ
の一部であり、２が輸液の送られてくるチユーブ
である。この輸液ポンプ１に接続用チユーブ３を
備えるチユーブロツク装置４が嵌合されて、該接
続用チユーブ３が前記チユーブ２に固着される。
ところで、このチユーブロツク装置４は、接続用
チユーブ３にゴム５が巻囲された構造を取つてお
り、嵌合時該ゴム５が嵌合方向に押圧されて該接
続用チユーブ３を圧縮する仕組みとなつていた。
しかるに、前記ゴム５の締付けによつてロツクが
成されているため、接続用チユーブ５に材質の硬
い材質或いは表面のスベリの良い材質が用いられ
た場合、該ゴム５の接続用チユーブ５の保持力は
極端に弱くなつてしまう。そのため、該接続用チ
ユーブ５が輸液セツトから簡単に抜けて、輸液が
中途で急に断たれてしまう可能性が高く、安全性
に問題点があつた。

〈考案の目的〉 本考案は上記の事情に鑑み、接続用チユーブの
締付力が格段大きい輸液セツトのチユーブロツク
装置を提供し、強固なチユーブロツクを行える様
にすることを目的とする。

〈実施例〉 以下、本考案の構成を説明する。

第１図に本考案の実施例に係る輸液セツトのチ
ユーブロツク部分の側断面図を掲げた。

同図において、６は輸液ポンプ（図示せず）の
チユーブ案内部であり、輸液の送られるチユーブ
７が案内されている。このチユーブ案内部６には
ネジ８が形成されており、又、チユーブ７の走行
方向と同一方向に突出した凸部９が設けられてい
る。

そして、１０がチユーブロツク装置であり、内
部に接続用チユーブ１１が挿通している。前記チ
ユーブロツク装置１０は前記輸液ポンプのチユー
ブ案内部６のネジ８に螺合するネジ１２を有して
いる。即ち、チユーブロツク時輸液ポンプのチユ
ーブ案内部６にチユーブロツク装置１０をねじり
込ませることによつて、該輸液ポンプのチユーブ
案内部６のチユーブ７と該チユーブロツク装置１
０の接続用チユーブ１１とを接続（固定）する。

さて、本実施例においては、チユーブロツク装
置１０に接続用チユーブ１１を巻囲するゴム１３
の後方にチツプ１４を配置した。このチツプ１４
は、第２図の様に、溝Ｍを備えた中空の円錐部材
（樹脂或いは金属製）である（上部環状部Ａは接
続用チユーブ１１に当接する。下部環状部Ｂの径
は前記接続用チユーブ１１よりも大きい。Ｃは本
体部を示している）。そして、該チユーブロツク
装置１０を輸液ポンプのチユーブ案内部６に嵌合
させた際に、前記輸液ポンプのチユーブ案内部６
の凸部９によつて前記ゴム１３が接続用チユーブ
１１の走通方向に押圧され、同時にその押圧力は
前記チツプ１４に伝達される。すると、該チツプ
１４は前記押圧力によつて前記溝Ｍの幅が縮まる
べく即ち接続用チユーブ１１に当接する環状部Ａ
の内径を小さくするべく変形し、該接続用チユー
ブ１１を締付ける。この締付けは、チツプ１４に
加わつた押圧力が全て接続用チユーブ１１に対す
る接触面積の小さい環状部Ａに局地的に集約され
て行なわれるので、強力な保持力（接続力）（従
来のものに比らべ数倍）で成される。

なお、上記輸液セツトのチユーブロツク部分の
構造図及び外形図を、夫々、第３図及び第４図に
掲げた。両図とも符号は前記第１図のものと等価
である。

上記実施例ではチツプ１４に円錐部材を使用し
たが、これは、接続用チユーブ１１が貫通する、
該接続用チユーブ１１の外周に当接するところの
切欠部の設けられた第１環状部（チツプ１４の上
部環状部Ａに相当する。）と、該接続用チユーブ
１１の外周より大きい径を備えるところの切欠き
部の設けられた第２環状部（チツプ１４の下部環
状部Ｂに相当する。）と、前記第１環状部の切欠
部と前記第２環状部の切欠部を結ぶ溝（チツプ１
４の溝Ｍに相当する。）を有するところの該第１
環状部と該第２環状部を結ぶ本体部（チツプ１４
の本体部Ｃに相当する。）から成る部材であれば
良い。要するに、前記輸液ポンプのチユーブ案内
部（チユーブ固着部）６に押圧されて本体部の溝
幅が縮む形状であれば、本考案の目的を達成でき
る。

因に、所定の輸液が終了したならばチユーブロ
ツク装置１０を輸液ポンプのチユーブ案内部６か
らはずしてロツク解除を行う。

〈効果〉 以上の様に本考案によれば、接続用チユーブを
有する輸液セツトのチユーブロツク装置におい
て、輸液ポンプのチユーブに固定的に接続する
際、本体部の溝（カツト部）の幅が縮んで接続用
チユーブの外周に当接する第１環状部が該接続用
チユーブをその内径が小さくなる様に強力に把持
するから、材質、硬度を問わず接続用チユーブの
引き抜けがなくなり、医療機器としての安全性並
びに信頼性が高まる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の輸液セツトのチユーブロツク
装置を用いたチユーブロツク部分の側断面図、第
２図は同装置に使用されている部品の斜視図、第
３図は同装置のチユーブロツク部分の構造図、第
４図は同装置のロツク部分の外形図、第５図は従
来の輸液セツトのチユーブロツク装置のチユーブ
ロツク部分の側断面図である。 １４……チツプ、Ａ……上部環状部、Ｂ……下
部環状部、Ｃ……本体部、Ｍ……溝。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 輸液ポンプ側のチユーブに該チユーブと径の異
   なる接続用チユーブを連通するために、輸液ポン
   プ側チユーブを固着するチユーブ案内部と雄ね
   じ、雌ねじ関係により着脱自在に連結するチユー
   ブロツク装置において、 上記チユーブ案内部にはチユーブロツク装置と
   の連結方向に延びる中空状の突出部が形成され、 稜線方向に溝が切られた中空の円錐台状のチツ
   プと、 一方が円錐状の凹部に、他方が平坦形状にそれ
   ぞれ形成され、かつ上記接続用チユーブが貫通し
   うる孔を中央部に穿つたゴムとを有し、 上記チユーブロツク装置に形成された中空部
   に、上記チツプが上記ゴムの凹部に嵌合した状態
   で上記チツプとゴムとをその順番で挿入し、 上記チユーブ案内部との連結時、チユーブ案内
   部の突出部の上記ゴムの平坦部に対する押圧力で
   上記チツプが収縮変形し、該チツプを貫通してい
   る接続用チユーブを締め付けるように構成された
   輸液セツトのチユーブロツク装置。