JPH029650Y2 - - Google Patents

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JPH029650Y2
JPH029650Y2 JP1988080331U JP8033188U JPH029650Y2 JP H029650 Y2 JPH029650 Y2 JP H029650Y2 JP 1988080331 U JP1988080331 U JP 1988080331U JP 8033188 U JP8033188 U JP 8033188U JP H029650 Y2 JPH029650 Y2 JP H029650Y2
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/80Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in fisheries management
    • Y02A40/81Aquaculture, e.g. of fish

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、人工魚礁に関する。
〔従来の技術〕
人工魚礁として、比重の異なる軽量セラミツク
で形成した魚礁体を、それ自体の浮力により水中
に浮設したもの(特開昭52−61595号公報参照)、
または、網状の人工魚礁を浮子、ロープで張り、
または海底に打込んだ杭に張つたもの(実公昭49
−11193号公報参照)等が公知である。
ところで、人工魚礁は、既知のように国の沿岸
漁場整備開発事業の実施に伴ない、大規模なもの
が要望されてきており、前記従来技術に示した如
き小規模の人工魚礁では要望に合致しないものと
なつてきた。
大規模な人工礁漁場造成の一般化に従つて、コ
ンクリート、鋼鉄材料等を用いて形成したユニツ
トブロツクを、海底もしくは海中に沈設して用い
るに至つてきた。そして、この人工魚礁における
前記ユニツトブロツク単体の寸法は、その沈設海
域が逐次水深の深い処へと移つて行くにつれ大型
化してゆく傾向にある。
例えば、特開昭52−81281号公報に開示の「長
形鉄筋コンクリートブロツクの長手方向に沿つて
所定間隔離間させて所定径の通孔を多数穿設して
単体礁を形成し、この単体礁を井桁状に積層して
連結部材により固定することにより集合礁を構成
し、さらに前記通孔に多孔ブロツクを着脱自在に
嵌合したコンクリート製人工魚礁」が公知であ
る。
しかし、この様なコンクリート製人工魚礁は、
重量が大に過ぎて運搬、沈設費が多大になると云
う問題があつた。また、コンクリート製ブロツク
では、通孔の縦横上下無尽に開設することができ
ず、魚礁として今一歩であつた。
そこで、軽量化するために、鋼鉄製、プラスチ
ツク製またはコンクリート製の立方体形状の枠型
ユニツトを作り、各ユニツトを個々に海底に沈め
るようにしたものが既に提案されている(例え
ば、実開昭56−147856号公報、実公昭54−39390
号公報、特開昭48−13189号公報参照)。
しかし、前記枠型ユニツトを個々に海底に沈め
るものにあつては、各ユニツトを規則正しく海底
に積層しなければならず、その作業は大変困難で
あつた。
またプラスチツク製等の量のものは潮に流され
四散すると云う問題があつた。
そこで、予じめ枠組された鋼鉄製漁礁の単位ブ
ロツクを現地で組立て沈設する人工魚礁が重点的
に注目されるに至つた。
〔考案が解決しようとする課題〕
前記鋼鉄製漁礁の単位ブロツクを現地組立して
沈設するものは、コンクリートに比べより軽くか
つ堅牢な構造が得られるとともに集魚効果も高い
と言わる長所を持つ反面、その現地組立施工の面
において現在の処以下の難点があり、この点につ
いての解決が必要とされる。即ち鋼鉄漁礁の単位
ブロツクを現地において組立を行なう場合、現在
はボルト取合い方式か現場溶接方式の両者が一般
的に行なわているのであるが、前者の方式では腐
食に問題があり、耐久性に乏しい構造になり易い
欠陥がある。この防止策としてコーテイング、あ
るいはコンクリートによる根巻き等の対策がとら
ているのであるが、コスト、養生期間を含めての
組立スピードの点で問題が残るのである。また後
者の方式では、安定した溶接が行われた場合には
耐久性は良好であるが、工場での溶接作業と相違
し現場での溶接は既知の鉄骨工事等における現場
溶接と同様、安定した良品質の溶接が難しい。こ
のため溶接方式は極力工場溶接とすることが望ま
しく、現状では工場溶接で一体化した魚礁をその
まま海上輸送する手段が一般的に採用されてい
る。しかし、これはその取扱い、輸送費や輸送時
間の点でロスが大きく、これらの点が、鋼製漁礁
のコスト高の大きな要因となつており、鋼鉄漁礁
の一般化における一つの隘路となつているのであ
る。
一方人工魚礁における集魚面においては、また
新しい問題点が提起されている。即ちこの種人工
魚礁において、これに蝟集させる魚種は底魚類が
主たる対象とされていたのであるが、近来は浮魚
類を対象としたものも要求さる傾向が生じ、比較
的深い水深(50〜15m)の海域に人工魚礁を沈設
させる場合、底魚、浮魚ともに効果的に蝟集させ
る構造を具備した魚礁が望まれる点である。従来
の底魚類を対象とした人工魚礁においては、魚礁
を構成するユニツトブロツク単体の大きさは1m
×1m×1m程度のものからあり、また底急類の
蝟集に関しては、その魚礁の高さは決定的な要素
ではなく、海底からの高さは5m以下で良いとさ
れている事は、水産庁付属の公的研究機関の研究
発表によつても明らかである。これに対し浮魚類
を蝟集、滞留させる機能を有する人工魚礁として
は、例えば浮魚礁が既に別途開発されている。こ
の浮魚礁はブイ並びにアンカー部材によつて海面
から海底に亘つて張られたケーブルに、浮力を有
する魚礁構成体を適当な深度の海中に浮遊状態に
吊持させ、回浮遊魚類に刺戟を与えようとするも
のであるが(例えば、実公昭49−11193号公報、
特開昭52−61595号公報等参照)、その構造上、か
かる浮魚礁は台風時あるいは大型船の通行時にス
クリユに巻き込まれる等によつて、散逸や破壊を
生じるおそれがあつて、経済的や安全性の面に問
題がある。
従つて先に述べた底魚、浮魚共に効果的に蝟集
する魚礁の要求に応えるに当つて、前記底魚用の
魚礁と浮魚礁とを機械的に結合する事は不可能で
あり、新しいタイプの人工魚礁が必要であり、こ
の要求に応えるものとして、従来の底魚類のため
の人工魚礁におけるユニツトブロツク単体を巨大
化したものが提案されている。即ち海底から浮魚
類回遊水域にまで到達する高さの角錐等のタワー
構造体を用い、タワーの下端と上端を除く周面に
ナイロン網等を被覆したものであるが、これは単
に従来の底魚用人工魚礁の発想を寸法的に拡大し
たものに止まり、資材の狼費、コスト対効果比の
点で適切でなく、底魚類、浮魚類を効果的に蝟
集、滞留させることができる人工魚礁の新たな開
発も要望される処である。
本考案は上記のような問題点、1つは現地組立
施工上の、また1つは底魚・浮魚類の両者を共に
効果的に蝟集可能とする点について、ともにその
要求を満足させることができるようにした人工魚
礁を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
前記目的を達成するため、本考案は次の手段を
溝じた。即ち、本考案の人工魚礁の特徴とする処
は、前後左右および上下の各面が魚の通過可能な
透通面とされた鋼鉄製箱形ユニツトの複数個を水
平並びに垂直方向に亘つてかつ格子状に積層して
なる底魚用魚礁部と、 該底魚用魚礁部の上部から上方に一体的に延出
形成された浮遊魚用魚礁部とから成り、 前記底魚用魚礁部の箱形ユニツトは長方体形状
に形成されており、最上段以外の同一層において
各箱形ユニツトは同一方向に平行に且つ所定間隔
をおいて水平に並べられており、垂直方向に積層
された箱形ユニツトは各層を垂直方向に貫通する
ネジ棒と、該ネジ棒に螺着された締結具により組
立固定されており、 前記浮遊魚用魚礁部は、前記ネジ棒を上段の箱
形ユニツトよりも上方に延出せしめてなる上方延
出部と、該ネジ棒の上方延出部に取着された平板
状の魚刺戟部材とから構成されている点にある。
〔作用〕
本考案によれば、鋼鉄材料により長方体形状の
箱形ユニツトの単体が工場において溶接等により
組立られる。この箱形ユニツトは船積みされ沈設
現場の船上において、水平並びに垂直方向に亘つ
てかつ格子状に積層される。この積層に際し、最
上段以上の同一層の箱形ユニツトは同一方向に平
行に且つ所定間隔をおいて水平に並べられ、そし
て、垂直方向に積層された箱形ユニツトは、各層
を垂直方向に貫通するネジ棒と、該ネジ棒に螺着
された締結具により組立固定される。この組立ら
れた箱形ユニツトの集合体は底魚用魚礁部とな
る。
前記ネジ棒の上部は上段の箱形ユニツトよりも
更に上方に延出され、この延出部に平板状の魚刺
戟部材が取付けられる。しかして、この上部の部
分が浮遊魚用魚礁部になる。
このように組立られた人工魚礁はクレーン等で
吊り上げられ海底に沈設される。
〔実施例〕
以下、本考案の実施例を図面に基づき説明す
る。
第1図は本考案に係る箱形ユニツト1を示した
もので、同ユニツト1は図示のように全体として
略長方形状をなすように、四辺形の四隅位置を占
めて平行される少なくとも4本の主杆2と、これ
ら各主杆2の長手方向における各両端を互いに連
結して一体化する端杆3群と、更に相隣る主杆
2,2間に張設される側柱4,5群とによつて構
成される。これら主杆2、端杆3及び側柱4,5
間における相互の一体結合は、溶接によつて行な
われる。
前記側柱4は主杆2,2と直交するものを示
し、また側柱5は主杆2,2と斜交するものを示
している。箱形ユニツト1における長さ方向に亘
る4個の側面と、長さ方向の両端における2個の
端面は、何れも魚並びに海水の自由に通過可能な
透通面とされる。このさい必要に応じて、これら
透通面の一部または全体において、魚の蝟集効果
を高めるための面壁6を主杆2,2間に亘つて張
設することもある。これら各主杆2、端杆3及び
側柱4,5は例えば山型鋼、L型鋼あるいはコ型
鋼板による鋼鉄材料を用い、面壁6も鋼鉄プレー
トを用いるのである。更に骨格構造を持つ箱形ユ
ニツト1において、図示のように上下方向の相対
する透通面における長さ方向における両側に、主
杆2端杆3の一部を利用して、図例では連結用縁
板(鋼鉄プレート)7,7をそれぞれ溶接により
一体に固定付設し、相隣る縁板7,7,7,7の
各対応位置に所定間隔、所定個数のネジ鉄筋貫通
孔8群を列設している。尚前述した面壁6の張設
に当つては、図例のようにこの連結用縁板7,7
の設けられる上下方向の両透通面上には設けない
ことが適当である。これは後述するようにこれら
ユニツト1を上下方向に交叉積層して一箇の集合
体を構成するためであり、またネジ鉄筋貫通孔8
はネジを有しない遊挿孔である。
前記箱形ユニツト1は予じめ工場生産によつて
大、中、小のように規格寸法に応じて均一した規
格品質のもとに、かつ工場における溶接固定によ
つて安定した溶接構造のもとに製作される。そし
て該箱形ユニツト1を現地に搬送して組立て、ユ
ニツト1の集合体による魚礁を得る。その集合体
構造を第2図以下第6図に亘つて説示する。即ち
第2図に例示したものは、第1図に例示した箱形
ユニツト1の9箇を用いて、これらユニツト1を
格子状にかつ上下4段に亘つて積層した1例の正
面図である。第3図はその側面図を示している
が、最下段である第1段においては、図示のよう
に3箇のユニツト1,1,1を互いに適当な空間
9,9をユニツト長さ方向に亘つて生じるように
間隔を置いて平行に配列している。次の第2段に
おいては前記第1段ユニツト1と同寸法のものを
用い、同じく3箇のユニツト1,1,1を第1段
ユニツト1,1,1の上面に直交状に、かつ同様
に空間9,9を置いて平行に列設載置している。
次の第3段においては、図示のように第1,2段
ユニツト1,1に対し、その長さを短かくした2
箇のユニツト1,1を用い、これら2箇のユニツ
ト1,1を第1段ユニツト1群と同方向にして第
2段ユニツト1群の上面に亘つて、同じく空間9
を置いて列設載置している。最上段である第4段
においては、1箇のかつ第3段のユニツト1より
その長さを短かくしたユニツト1を、第2段ユニ
ツト1群と同方向の姿勢下に、第3段ユニツト1
群の上面に渡架状に載置している。しかして、格
子状の集合体が形成される。この集合体が即ち人
工魚礁の底魚用魚礁部である。この集合体におい
てその水平方向並びに垂直方向に亘り、格子状に
組み上げられた各ユニツト1群はこれを全て連結
一体化して強固な固定を図る事が必要である。そ
のために、先に第1図で説示したこれらユニツト
1の各上下方向の透通面に設けられたネジ鉄筋貫
通孔8を利用し、上下方向に亘つて相接するユニ
ツト1におけるそれぞれの貫通孔8間に第7図に
例示するようなネジ鉄筋(ネジ棒)10を貫挿さ
せる。そして、第8図に例示するような定着ナツ
ト(締結具)11を用い、ネジ鉄筋10の両端を
貫挿端の貫通孔8上において定着ナツト11を締
結することにより固定一体化を行なう。その詳細
は第3図A部の拡大詳細図である第4図にも示す
通りである。即ち第4図においては第1段乃至第
3段に亘るユニツト1群の固定一体構造を示して
いる。第1段のユニツト1と、これと直交姿勢に
ある第2段のユニツト1との間においては、両ユ
ニツト1,1の相接する上面と下面における交叉
した各連結用縁板7,7における貫通孔8,8
と、第1段ユニツト1における下面の縁板7にお
ける貫通孔8、第2段ユニツト1における上面の
縁板7における貫通孔8に亘つてネジ鉄筋10を
遊挿貫通させる。そしてネジ鉄筋10の第1段ユ
ニツト1の下面における貫通孔8及び第2段ユニ
ツト1の上面における貫通孔8より突出した両端
に定着ナツト11,11を螺合緊締することによ
り、第1段ユニツト1と第2段ユニツト1との連
結固定が行なわれる。このさい第1段におけるユ
ニツト1群においては、第2,3,4各図に例示
するように、ユニツト1群の下面に亘つて共通の
幅止め規制板(鋼鉄材料の例えばコ型鋼その他)
12を架設する。この規制板12をも前記ネジ鉄
筋10の貫通と定着ナツト11によつて同時に固
定する。更に第2段のユニツト1と第3段のユニ
ツト1においても、第4図に示すように同様の手
段でネジ鉄筋10と定着ナツト11を用いて固定
する。更にはその組立位置と姿勢とによつては、
第4図に一部示されるように、第2段ユニツト
1、第3段ユニツト1及び第4段ユニツト1の3
者間に亘つて、それぞれ適合位置にあるネジ鉄筋
貫通孔8を利用し、同様にネジ鉄筋10と定着ナ
ツト11による結合一体化が得られるようにす
る。しかして、その上下各段間に亘るユニツト1
群の連結一体組立は、ネジ鉄筋10定着ナツト1
1及びネジ鉄筋貫通孔8による構造を利用し、き
わめて容易かつ迅速に行なうことが可能である。
第2図乃至第4図に示した実施例における各段
交互に直交姿勢の格子状組立は、勿論その1例を
示すに止まる。第5図、第6図に例示するように
各段同方向の積層組立も勿論本考案に包含され
る。即ちこの両図においては、図のようにその長
さを相違したユニツト1群を用い、6箇のユニツ
ト1を同方向に上下3段に積層しものを示してい
る。この場合は各上下相隣るユニツト1におい
て、各ネジ貫通孔8群を有する連結用縁板7は何
れも平行重合しているので、そのネジ鉄筋10と
定着ナツト11による一体化はより容易である。
この際、第6図示のように第1段、第2段の各ユ
ニツト1,1を締結する長さの2段貫通ネジ鉄筋
10aと、第1段、2段及び第3段のユニツト
1,1,1を締結する長さの3段貫通ネジ鉄筋1
0bを併用することによつて、図示集合体の一体
化が得られる。
また前記各実施例においては、何れもその長さ
を相違した大小ユニツト1を例示しが、これは各
段共同長同大のユニツト1を用いることを妨げる
ものではない。集合体の組立上がり形状は勿論自
由に設定可能であり、積層段数も自由である。ま
たネジ鉄筋10の貫通孔8に対する固定締着は、
図例でも明らかなように、各段の貫通孔8毎に
一々定着ナツト11を用いるのでなく、2段以上
の連結上下端における貫通孔8,8の外面におい
てのみ行なわれるものである。中間の貫通孔8位
置では単に遊挿されるに止まる。更に前記したネ
ジ鉄筋10の貫通孔8は必ずしも連結用縁板7を
必要とするものでない。これは主杆2自体に貫通
孔8を例設することも勿論可能である。本考案で
用いるネジ鉄筋10は、従来公知の鉄筋構造物に
おいて用いられるネジ鉄筋と同様であつて差支え
ないが、第7図に例示するような台形断面形状を
持つ合形ネジ10cによるネジ鉄筋10によれ
ば、表面に圧延肌でありかつ定着ナツト11の嵌
合長さも長いため、腐食に対して強い特性の点で
有利である。また第8図に示すように定着ナツト
11の締着に当り、定着板13を併用することは
自由である。
以上は、何れも底魚類の魚礁部についてである
が、本考案では、前記ネジ鉄筋10を利用して、
第9図、第10に例示するように底魚類のための
魚礁機能を浮魚類のための魚礁機能を併せ持つ魚
礁構造を得るのである。即ち第9図に示すよう
に、先に第1図乃至第8図で述べた構造を持つ集
合体による底魚用魚礁部において、その最上段に
おけるユニツト1に貫通締着されるネジ鉄筋10
を上方に延長し、同ネジ鉄筋10の複数本毎に浮
魚礁としての機能、すなわち、浮遊魚類に対して
陰影効果による蝟集、渦流(潮流変化)による蝟
集等の機能を持つ面部を有する平板状の魚刺戟部
材14の複数個を取着させているのである。前記
ネジ鉄筋10の延長に当つては、ネジ鉄筋10そ
のものをそのまま延長したものでもよく、この場
合ネジ鉄筋は魚礁吊込用として利用できる。また
ネジ鉄筋10にカプラ継手等の継手部材を介して
ネジ鉄筋を継ぎ足し延長してもよく、あるいはネ
ジ鉄筋10に同じく継手を介して支柱15を連結
し、この支柱15をネジ鉄筋10の延長構造とし
ても同効である。このさい魚刺戟部材14として
は第10図に例示するように、角形、丸形等の鋼
板による面構造を持つ魚刺戟部材14aでも、ま
た角形、丸形等の同じく鋼板によるリング形状を
持つ魚刺戟部材14bでもよいが、その取付けに
当つては水平でも傾斜させても良くこの固定はナ
ツトの挟持固定等を用いる。また魚刺戟部材14
の支持に当り、図例では4本のネジ鉄筋10乃至
支柱15によつて、魚刺戟部材14の4隅位置に
固定するようにしてある。勿論その支持本数は2
本以上自由であり、魚刺戟部材14の形状に応じ
てなされ、また魚刺戟部材14の取付け高さは沈
設場所における諸条件を判定した上で、深浅適切
な位置に決定されるものである。
しかして、ネジ鉄筋10の上部と平板状の魚刺
戟部材14により浮遊魚用魚礁部が構成される。
かかる浮魚礁部を具備した人工魚礁の底魚類のた
めのユニツト1による集合体高さは5m以下とさ
れ、底魚用魚礁部は、魚刺戟部材14及び自身の
受ける外力、自重等に対して充分耐え得る強度構
造を具備するとともに、滑動、転倒等に対して充
分安全であるように、その使用主杆2端杆3及び
側柱4,5の材料、ユニツト1の大きさが設定さ
れる。また魚刺戟部材14、ネジ鉄筋10に対し
ても同様の考慮が払われる。
尚、本考案は、前記実施例に限定されるもので
はない。
(考案の効果) 本考案によれば、垂直方向に積層される箱形ユ
ニツトを垂直方向のネジ棒とこれに螺着される締
結具により予じめ組立てて底魚用魚礁部とされて
いるので、箱形ユニツトを個々に積層して底魚用
魚礁とするものに比べ、魚礁造成が短期間でしか
も漁場に見合つたものを人工的に構築することが
できる。
この組立に際し、本考案では、長方体形状の鋼
鉄製箱形ユニツトを格子状に積層し、各層を貫通
するネジ棒で各ユニツトを締結するようにしてい
るので、ネジ棒と締結具のみにより、全体を鋼に
締結することができ、立方体形状の箱形ユニツト
を個々にボルト・ナツトで締結したり、溶接した
りするものに比べ、その組立が簡単であり、か
つ、全体の剛性が向上する。
更に、底魚用魚礁部の上方に備えられる浮遊魚
用魚礁部は、箱形ユニツトを積層するときに用い
るネジ棒又はこれに継手を介して連結されたネジ
棒の頂部に、面部を有する平板状の魚刺戟部材の
復数個で構成されており、浮力をもつた人工海藻
による浮遊魚用魚礁に比べて底魚用魚礁に対して
の滑動影響も少なく安定性も良好であり、延いて
は、人工魚礁を極度に重くする必要もなく、これ
は、人工魚礁の造成作業上有利となる。
また、平板状の魚刺戟部材を取着するためのネ
ジ棒は、箱形ユニツトを積層して締結したネジ棒
を上方に延伸するか該ネジ棒に継手を介して連結
したものであることから、人工魚礁を設置すると
きの吊込み用として利用でき、このとき、ロー
プ、ワイヤー等と異なり、ネジ棒であることか
ら、設置中、底魚用魚礁部と浮遊魚用魚礁部との
相対的な水平方向の位置ずれがなく、目的とする
場所に、確実、正確に人工魚礁を設置できる。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案の実施例を示し、第1図は箱形ユ
ニツトの斜面図、第2図は同ユニツト集合魚礁実
施例の正面図、第3図は同側面図、第4図は同ユ
ニツト結合構造要部を示す第3図A部拡大詳細
図、第5図は同魚礁の変形実施例の斜面図、第6
図は同結合構造側面図、第7図は同ネジ鉄筋実施
例の要部正面図、第8図は同定着ナツト結合実施
例の側面図、第9図は同浮魚礁部を具備した本考
案の実施例の斜面図、第10図は同魚刺戟部材の
説明図である。 1……箱形ユニツト、10……ネジ鉄筋(ネジ
棒)、11……定着ナツト(締結具)、14……魚
刺戟部材。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 前後左右および上下の各面が魚の通過可能な透
    通面とされた鋼鉄製箱形ユニツトの複数個を水平
    並びに垂直方向に亘つてかつ格子状に積層してな
    る底魚用魚礁部と、 該底魚用魚礁部の上部から上方に一体的に延出
    形成された浮遊魚用魚礁部とから成り、 前記底魚用魚礁部の箱形ユニツトは長方体形状
    に形成されており、最上段以外の同一層において
    各箱形ユニツトは同一方向に平行に且つ所定間隔
    をおいて水平に並べられており、垂直方向に積層
    された箱形ユニツトは各層を垂直方向に貫通する
    ネジ棒と、該ネジ棒に螺着された締結具により組
    立固定されており、前記浮遊魚用魚礁部は、前記
    ネジ棒を上段の箱形ユニツトよりも上方に延出せ
    しめてなる上方延出部と、該ネジ棒の上方延出部
    に取着された平板状の魚刺戟部材とから構成され
    ていることを特徴とする人工魚礁。
JP1988080331U 1988-06-16 1988-06-16 Expired JPH029650Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1988080331U JPH029650Y2 (ja) 1988-06-16 1988-06-16

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1988080331U JPH029650Y2 (ja) 1988-06-16 1988-06-16

Publications (2)

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