JPH0294238A - 荷電粒子放射源構造体の保管方法 - Google Patents
荷電粒子放射源構造体の保管方法Info
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
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Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野〕
本発明は電子顕微鏡、測長機、露光機、イオン注入機、
マスクリペア機、集束イオンビーム装置等に用いられて
いる荷電粒子放射源構造体の保管方法に関する。荷電粒
子放射源とは熱陰極、熱電界放射型陰極、冷電界放射型
陰極、電界放射型イオン源などの電子ビーム、あるいは
イオンビームの放射源の総称を表わす。
マスクリペア機、集束イオンビーム装置等に用いられて
いる荷電粒子放射源構造体の保管方法に関する。荷電粒
子放射源とは熱陰極、熱電界放射型陰極、冷電界放射型
陰極、電界放射型イオン源などの電子ビーム、あるいは
イオンビームの放射源の総称を表わす。
荷電粒子放射源構造体からの荷電粒子の放射は、高真空
、あるいは超高真空中において行なわれる。
、あるいは超高真空中において行なわれる。
荷電粒子放射源構造体を動作させるときの問題は動作開
始時までに目標とする真空度まで到達できないか、ある
いは−度到達しても動作中に真空度がいちじるしく劣化
することがしばしば起こることである。そのため荷電粒
子の放射特性が不安定となり、又、最悪の場合には放電
が生じて該構造体の破損をまねくこともあった。
始時までに目標とする真空度まで到達できないか、ある
いは−度到達しても動作中に真空度がいちじるしく劣化
することがしばしば起こることである。そのため荷電粒
子の放射特性が不安定となり、又、最悪の場合には放電
が生じて該構造体の破損をまねくこともあった。
さらに、荷電粒子放射源の種類によってはしばしば、真
空度は維持されているにもかかわらず、荷電粒子の放射
が安定に行なわれないということもあった。
空度は維持されているにもかかわらず、荷電粒子の放射
が安定に行なわれないということもあった。
本発明者らは上記問題点の原因について検討を行なった
結果、大気中で保管状態にある荷電粒子放射源構造体の
ガス吸着、又は表面酸化が原因であることが明らかにな
った。該構造体表面に多量のガスが吸着された場合には
、真空中において該構造体はガス放出源の役目をなし、
真空の到達を妨げ、あるいは、真空度を劣化させる。一
方、保管時に該構造体の表面酸化が起こった場合には、
この酸化物がガス放出源となる他に、この酸化物が直接
的に荷電粒子の放射特性を劣化させることもある。
結果、大気中で保管状態にある荷電粒子放射源構造体の
ガス吸着、又は表面酸化が原因であることが明らかにな
った。該構造体表面に多量のガスが吸着された場合には
、真空中において該構造体はガス放出源の役目をなし、
真空の到達を妨げ、あるいは、真空度を劣化させる。一
方、保管時に該構造体の表面酸化が起こった場合には、
この酸化物がガス放出源となる他に、この酸化物が直接
的に荷電粒子の放射特性を劣化させることもある。
本発明はこの様な問題点を解決し、荷電粒子放射源構造
体を破損させることなく、安定に使用するための、荷電
粒子源構造体の保管方法を提供することを目的とする。
体を破損させることなく、安定に使用するための、荷電
粒子源構造体の保管方法を提供することを目的とする。
本発明者らは上記目的を達成するために、荷電粒子放射
源構造体の保管方法と動作条件について種々検討を行な
った結果、以下に示す保管方法を行なえば荷電粒子放射
源構造体を破損させることなく、かつ安定に使用できる
ことを見出した。
源構造体の保管方法と動作条件について種々検討を行な
った結果、以下に示す保管方法を行なえば荷電粒子放射
源構造体を破損させることなく、かつ安定に使用できる
ことを見出した。
すなわち、本発明は荷電粒子放射源構造体をガス吸着剤
とともに容器中に密封することを特徴とする荷電粒子放
射源構造体の保管方法である。以下に、本発明について
詳しく説明する。
とともに容器中に密封することを特徴とする荷電粒子放
射源構造体の保管方法である。以下に、本発明について
詳しく説明する。
吸着ガス成分は主に大気中の窒素、酸素、及び水分など
であるが、真空劣化に最も影響を与えるガスは水分であ
る。水分の吸着を最少限にするためには、ガス吸着剤と
して、吸湿剤を用いることが望ましい。吸湿剤としては
五酸化リン、塩化カルシウム、生石灰、シリカゲルなど
があるが、取扱い上の簡便性から、シリカゲルが便利で
ある。
であるが、真空劣化に最も影響を与えるガスは水分であ
る。水分の吸着を最少限にするためには、ガス吸着剤と
して、吸湿剤を用いることが望ましい。吸湿剤としては
五酸化リン、塩化カルシウム、生石灰、シリカゲルなど
があるが、取扱い上の簡便性から、シリカゲルが便利で
ある。
粒度数十μm〜数mll1程度のシリカゲルを用いた場
合には、密封容積500m1に対し、3〜15g程度の
シリカゲルを混入すれば十分な吸湿効果が得られる。
合には、密封容積500m1に対し、3〜15g程度の
シリカゲルを混入すれば十分な吸湿効果が得られる。
一方、表面酸化を防止するためにはガス吸着剤として、
鉄合金を主成分とする脱酸素剤を用いれば良く、粒度数
十μm〜数mm程度の鉄合金脱酸素剤5〜20g程度を
500n1の密封容積に対して混入すると良い。
鉄合金を主成分とする脱酸素剤を用いれば良く、粒度数
十μm〜数mm程度の鉄合金脱酸素剤5〜20g程度を
500n1の密封容積に対して混入すると良い。
上記の吸湿剤及び脱酸素剤はどちらか一方を単性炭を用
いることも可能である。
いることも可能である。
密封に用いる容器には、適度な密閉性を有し、容器自身
は大気中でガス放出をしないことが要求される。具体的
にはガラス、プラスチック耐腐食性金属などの容器を用
い、その開閉部はゴム、シリコン、ポリエチレンなどの
弾性材を用いて、気密性が保たれるものが良い。
は大気中でガス放出をしないことが要求される。具体的
にはガラス、プラスチック耐腐食性金属などの容器を用
い、その開閉部はゴム、シリコン、ポリエチレンなどの
弾性材を用いて、気密性が保たれるものが良い。
実施例1
軸方位が<100>方位のタングステン単結晶針状電極
と、これを加熱するための加熱源を有し、該針状電極上
にジルコニウムと酸素とからなる吸着層を設けたZrO
/W熱電界放射型陰極構造体を吸湿剤、及び脱酸素剤と
ともに容器中に密封し、これを温度40℃、湿度80%
RHの大気中で10時間保管した。用いた吸湿剤及び脱
酸素剤は平均粒径約1mmのシリカゲル5g、及び鉄合
金6gであり、また、容器はポリエチレン製の内ぶた付
きのポリプロピレン製容器で、内容積は300m1であ
った。また、比較例として上記吸湿剤、脱酸剤、及び容
器を用いずに温度 40℃、湿度80%RHの大気に1
0時間保管させたZrO/W熱電界放射型陰極構造体も
同時に準備した。
と、これを加熱するための加熱源を有し、該針状電極上
にジルコニウムと酸素とからなる吸着層を設けたZrO
/W熱電界放射型陰極構造体を吸湿剤、及び脱酸素剤と
ともに容器中に密封し、これを温度40℃、湿度80%
RHの大気中で10時間保管した。用いた吸湿剤及び脱
酸素剤は平均粒径約1mmのシリカゲル5g、及び鉄合
金6gであり、また、容器はポリエチレン製の内ぶた付
きのポリプロピレン製容器で、内容積は300m1であ
った。また、比較例として上記吸湿剤、脱酸剤、及び容
器を用いずに温度 40℃、湿度80%RHの大気に1
0時間保管させたZrO/W熱電界放射型陰極構造体も
同時に準備した。
この後、それぞれの該陰極構造体を真空容器中に装着し
、真空引きを行なった。第1表に示すとおり上記ガス吸
着剤とともに容器内に保管された実施例の該陰極構造体
の場合は、到達真空度は0、7〜1.2 X 10−9
torrであり、ガス吸着剤と容器を用いない比較例の
場合は、1.4〜2.5 X 10−’torrであっ
た。つぎに、それぞれの該陰極構造体に−2,5〜3K
Vの高電圧を印加して電子ビームを放射させたところ、
表に示すとおりガス吸着剤とともに容器内に保管された
本実施例では、3点中3点とも安定な電子ビーム放射が
行なわれたが、比較例の場合は、3点中2点は大きな真
空の劣化が生じ、このため放電により破損してしまった
。
、真空引きを行なった。第1表に示すとおり上記ガス吸
着剤とともに容器内に保管された実施例の該陰極構造体
の場合は、到達真空度は0、7〜1.2 X 10−9
torrであり、ガス吸着剤と容器を用いない比較例の
場合は、1.4〜2.5 X 10−’torrであっ
た。つぎに、それぞれの該陰極構造体に−2,5〜3K
Vの高電圧を印加して電子ビームを放射させたところ、
表に示すとおりガス吸着剤とともに容器内に保管された
本実施例では、3点中3点とも安定な電子ビーム放射が
行なわれたが、比較例の場合は、3点中2点は大きな真
空の劣化が生じ、このため放電により破損してしまった
。
実施例2
表面をガリウムで濡らした針状電極と、該ガリウムを貯
蔵するための貯蔵部と、これらを加熱するための加熱源
を有するガリウム電界放射型イオン源構造体を用い、上
記実施例1と同様の保管を行なった。第2表に示すとお
り、ガス吸着剤とともに容器内に保管された、本実施例
の場合、到達真空度は0.5〜0.8 X I O−’
torrであり、比較例の場合には1. O〜1.2
X I 0−6torrであった。それぞれの該イオン
源に+4〜4.5 K Vの高電圧を印加してイオンビ
ームを放射させたところ、本実施例の場合は3意中3点
とも安定なイオンビームの放射が行なわれたが、比較例
の場合は3意中1点は放電により破損し、もう1点は安
定性が非常に悪かった。
蔵するための貯蔵部と、これらを加熱するための加熱源
を有するガリウム電界放射型イオン源構造体を用い、上
記実施例1と同様の保管を行なった。第2表に示すとお
り、ガス吸着剤とともに容器内に保管された、本実施例
の場合、到達真空度は0.5〜0.8 X I O−’
torrであり、比較例の場合には1. O〜1.2
X I 0−6torrであった。それぞれの該イオン
源に+4〜4.5 K Vの高電圧を印加してイオンビ
ームを放射させたところ、本実施例の場合は3意中3点
とも安定なイオンビームの放射が行なわれたが、比較例
の場合は3意中1点は放電により破損し、もう1点は安
定性が非常に悪かった。
以上、実施例1及び実施例2に示される様に、荷電粒子
放射源構造体をガス吸着剤とともに容器に密封して保管
することで、到達真空度を良くし、放電などによる該放
射源構造体の破1員を生ずることもなく、安定な荷電粒
子の放射を行なうことができる。
放射源構造体をガス吸着剤とともに容器に密封して保管
することで、到達真空度を良くし、放電などによる該放
射源構造体の破1員を生ずることもなく、安定な荷電粒
子の放射を行なうことができる。
本発明の方法により荷電粒子放射源構造体を保管すると
、荷電粒子放射源構造体からのガス放出がなくなるため
、使用時の到達真空度に優れ、またエミッションの変動
率が小さく、放電破損を生ずることもなく安定な荷電粒
子の放射が行なえる。
、荷電粒子放射源構造体からのガス放出がなくなるため
、使用時の到達真空度に優れ、またエミッションの変動
率が小さく、放電破損を生ずることもなく安定な荷電粒
子の放射が行なえる。
Claims (1)
- 荷電粒子放射源構造体をガス吸着剤とともに容器中に密
封することを特徴とする荷電粒子放射源構造体の保管方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63242437A JPH0294238A (ja) | 1988-09-29 | 1988-09-29 | 荷電粒子放射源構造体の保管方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63242437A JPH0294238A (ja) | 1988-09-29 | 1988-09-29 | 荷電粒子放射源構造体の保管方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0294238A true JPH0294238A (ja) | 1990-04-05 |
Family
ID=17089078
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63242437A Pending JPH0294238A (ja) | 1988-09-29 | 1988-09-29 | 荷電粒子放射源構造体の保管方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0294238A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003045368A (ja) * | 2001-07-27 | 2003-02-14 | Hamamatsu Photonics Kk | 電子線発生装置及び光電面収容カートリッジ |
JP2012079595A (ja) * | 2010-10-04 | 2012-04-19 | Hitachi High-Technologies Corp | イオン源エミッタ |
WO2012127963A1 (ja) * | 2011-03-18 | 2012-09-27 | 電気化学工業株式会社 | 電子銃又はイオン銃の取扱方法および収容体 |
-
1988
- 1988-09-29 JP JP63242437A patent/JPH0294238A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003045368A (ja) * | 2001-07-27 | 2003-02-14 | Hamamatsu Photonics Kk | 電子線発生装置及び光電面収容カートリッジ |
JP2012079595A (ja) * | 2010-10-04 | 2012-04-19 | Hitachi High-Technologies Corp | イオン源エミッタ |
WO2012127963A1 (ja) * | 2011-03-18 | 2012-09-27 | 電気化学工業株式会社 | 電子銃又はイオン銃の取扱方法および収容体 |
CN103430275A (zh) * | 2011-03-18 | 2013-12-04 | 电气化学工业株式会社 | 电子枪或离子枪的处理方法及收纳体 |
JP5925764B2 (ja) * | 2011-03-18 | 2016-05-25 | デンカ株式会社 | 電子銃又はイオン銃の取扱方法および収容体 |
US9496673B2 (en) | 2011-03-18 | 2016-11-15 | Denka Company Limited | Enclosure and method for handling electron gun or ion gun |
TWI558631B (zh) * | 2011-03-18 | 2016-11-21 | 電化股份有限公司 | 電子槍或離子槍之處置方法及收容體 |
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