JPH0293183A - ベローズ封止式バタフライ弁 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔概　要〕 本発明は、超高真空排気系などの漏洩防止に使用できる
バタフライ弁に関し、 バタフライ弁の弁棒の軸受部の気密性を完全にしたバタ
フライ弁を提供することを目的とし、軸受部の封正にベ
ローズを使用して、ベローズ封止式バタフライ弁を構成
する。

〔産業上の利用分野〕

本発明は、流体の漏洩防止や超高真空排気系などに使用
できるバタフライ弁に関する。

近年、半導体集積回路を中心としたマイクロエレクトロ
ニクス（ＭＥ）の進展に伴い、このＭＥデバイスの製造
分野においては、大気中で発火したり、あるいは毒性の
強い各種の高純度ガスが薬剤として盛んに使用されるよ
うになり、また真空系もＭＥデバイス製造工程に欠かせ
ない装置となっている。

これら高純度ガスの配管・制御系や、真空も含めた特殊
雰囲気を利用する製造装置においては、系の内部と外部
（大気）との遮絶に対して、高真空を上回る超高真空系
（Ｉ　Ｘ　１Ｏ−７Ｔｏｒｒ以下）相当の性能が要求さ
れ、この傾向はますます増大している。

従って、これらの系の重要な構成部品の１つであるバル
ブには、系の外部への漏洩、つまり気密性が検出限界を
遥かに超えた性能が要求される。

バルブの気密性を得るために、例えばアングル弁（Ｌ形
弁）や仕切弁（ゲート弁）においては、ボンネントシー
ルにダイヤフラムやベローズなどを使用したものがある
。

しかし、バタフライ弁（螺形弁）に比較して、アングル
弁では開放コンダクタイスが小さい、つまり真空排気系
でいうところの排気断面積が小さく、また仕切弁では寸
法が大きい。

さらに、これらのバルブでは流量の制御が難しいなどの
欠点もあり、気密性の優れたバタフライ弁の開発が望ま
れている。

〔従来の技術］ バルブは、その用途に応じて数十種類に分類され使い分
けられている。

その中で、バタフライ弁は構造が簡単なので、小さな外
形で大きな開口が得られ、かつ流量の制御も行い易いな
どの特徴をもっている。

第４図は従来のバタフライ弁の断面図であって、バタフ
ライ弁ｌは、円筒形などの弁箱２の中で、弁箱２に軸支
した弁棒３に軸着された円板状の弁座４を回転させて開
閉を行うバルブである。

ここで、弁箱２と弁棒３との軸受部５には、弁棒３が回
動自在であること、および弁箱２の気密性を保持するこ
と、の２つの条件を満足するために、通常はガスケット
６が使用される。

このガスケラ［６には、エラストマ製の０リングが一般
用として、金属製の０リングが特殊用としてよく知られ
ている。

エラストマ製の０リングは、エラストマの高い弾性率を
応用したもので、真空封止用として回転軸受に使用する
場合には、軸径よりもやや小さめのサイズの０リングを
軸に挿着し、軸の外側面と０リングの内側面とで気密性
を得ている。

しかし、エラストマは、材質的には天然ゴムないしは合
成のゴムなので、エラストマからは夾雑ガスが発生し、
系の中の雰囲気を汚染するという問題がある。

また、系の中の雰囲気が反応性に富んだガスの場合には
、化学的な劣化を引き起こす。

さらに、摩擦係数が大きいので、軸の繰り返し回転によ
る気密劣化を防止することはできない。

つまり、エラストマ製の０リングは、高純度ガス雰囲気
系や超高真空系での使用には適さない。

一方、金属製のＯリングは、薄肉の細い管をリング状に
したもので、表面には柔らかい金属、例えば銅やアルミ
ニウムなどが被着しである。

この金属製のＯリングは、気密性の保持に優れているの
で、超高真空系や高温高圧系の用途に適しているが、軸
に対する締着が大きいので弁軸の滑動には問題がある。

エラストマ製にしろ、金属製にしろ、ガスケントが回動
軸受の場合には、滑らかな回動を得るために、しばしば
グリースを塗布して使用する。

このグリースには、蒸気圧の非常に低い、例えばシリコ
ングリースなどが使用されるが、このグリースの存在に
よって、系内の高純度のガス雰囲気を汚染したり、また
真空系の場合には、真空度が悪くなり真空の質の劣化の
原因となっている。

〔発明が解決しようとする課題〕

バタフライ弁は、構造が簡単な上に、流体の流量制御が
行い易く、かつ、大きな開閉性能をもっているので、高
純度ガスの流量制御系や超高真空排気系のバルブとして
使用できることが望まれていた。

しかし、上で述べたように、従来の構造では弁棒の回転
軸受部の気密性を完全に保持することができないので、
これらの系に使用できない問題があった。

本発明は、バタフライ弁の弁棒の回動軸受は部の気密性
を完全にして、高純度ガスの流量制御系や超高真空排気
系のバルブとして使用できる新規なバタフライ弁を提供
することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

上で述べた課題は、弁棒軸受部の封止にベローズを使用
し、そのベローズに外部から印加した伸縮または屈曲の
少なくとも一方の運動を、弁棒の回動運動に変換する構
成としたバタフライ弁により達成される。

すなわち、弁棒をころがり軸受により弁箱に軸支し、そ
の弁箱から突出した弁棒を首振り運動するよう折曲し、
かつ先端部にころがり軸受を嵌着し、ベローズの一端を
突出した弁棒の先端部の軸受箱に気密冠着し、他端を弁
箱に気密封着する構成としたバタフライ弁により達成で
きる。

あるいは、弁棒をころがり軸受により弁箱に軸支し、そ
の弁棒の先端部にピニオンを嵌着し、ラックの直線運動
によって歯合したピニオンが回動するように、２組のベ
ローズで収納箱を挟持したベローズハウスにより、ラッ
クの両端を掴持し、そのベローズハウスにより、弁棒と
ピニオンとを被包して、前に述べた弁箱に気密封着する
構成としたバタフライ弁によって達成できる。

〔作　用〕

本発明は、バタフライ弁の弁箱と弁棒との気密性を保持
するために、弁棒の軸受部に一般に使用されるガスケッ
トに代替して、ベローズを冠着して完全な気密性を得る
ものである。

第１図は本発明の原理を示したものである。

バタフライ弁１は、円筒形または球形の弁箱２の中で、
弁棒３を軸として円板状の弁座４を回転させて開閉を行
うバルブである。

ここで、弁箱２と弁棒３との軸受部５には、弁棒３が回
転でき、かつ、弁箱２の気密性を保持するために、従来
は上で述べたように、一般にはガスケットが使用されて
いる。

それに対して、本発明では、まず軸受部５において弁棒
３をころがり軸受７によって弁箱２に軸支する。

つぎに、ベローズ９の伸縮に連動して直線運動する可動
子１０が、弁棒３を回動できるように直線運動／回動運
動の変換部１１を添設する。

ベローズ９は変換部１１を被包するように、その１端は
可動子１０と封着し、他端は弁箱２と封着する。

この封着は、気密性を保持するために、溶接もしくはフ
ランジによる固定封止とする。

このようにして、弁棒３はころがり軸受７によって自在
に回動でき、かつ、軸受部５の気密性はベローズ９によ
って完全に封止できるとともに、直線運動を回動運動に
変換する変換部１１を添設して、弁棒３を弁箱２の外部
から回動することができる。

以上述べたように、バタフライ弁の弁棒の軸支と軸受部
の気密性保持とに、従来から使用されていたガスケット
の１種であるＯリングに代って、本発明の軸支法を採る
ことにより、完全な気密性を保持したまま開閉可能なバ
タフライ弁を構成することができる。

〔実施例〕

実施例１： 第２図（Ａ）は、実施例１のバタフライ弁の上面図であ
り、ただし、弁箱は切開しである。また同図（Ｂ）は実
施例１のバタフライ弁の断面図である。

弁座４は直径１００ｍｍ、厚さ２ｎｍのステンレス鋼製
の円板で、６φのステンレス鋼製の弁棒３によって弁箱
２の中に吊着する。

弁棒３をころがり軸受７によって弁箱２に軸支し、弁座
４が弁箱２内で弁棒３の回動に追動するようになってい
る。

弁棒３が弁箱２から外部に突き出た長さ５０ｍｍの突出
部１３は、軸心から３０度折曲し、その先端にころがり
軸受１０を挿着し、さらにステンレス鋼製の軸受箱１２
を冠着する。

折曲した突出部１３を直径２０φのベローズ９で被包し
、一端は軸受箱１２と、もう一端は弁箱２と溶接し気密
にする。

ころがり軸受７を中心として、軸受箱１２を矢印１４の
ように首振り運動させると、弁棒３が回動して弁座４も
連動し、バタフライ弁１の開閉が弁箱２の外部からでき
る。

実施例２： 第３図（Ａ）は、実施例２のバタフライ弁の断面図、同
図（Ｂ）はヘローズノ＼ウスの斜視図である。

バタフライ弁１において、弁座４は直径１００＋ｎｍ、
１’Ｊ　サ２　ｍｍのステンレス鋼製の円板で、６φノ
ステンレス鋼製の弁棒３によって弁箱２の中に吊着する
。

弁棒３はころがり軸受７によって弁箱２に軸支しである
ので、弁座４が弁箱２内で弁棒３の回動に追動する。

弁箱２から外部に突き出た弁棒３の先端には、ピッチ径
１４　ｍｍ、歯数２４のステンレス鋼製のピニオン１５
を挿着し、このピニオン１５に歯合するように、中央部
５０ｍｍに歯切りした長さ１４０ｍｍのステンレス鋼製
のランク１６の両端を２つのベローズ９ａ、９ｔｌ＋に
より把持する。

ベローズハウジング１７は、ステンレス鋼板製で、同図
（Ｂ）の斜視図から分かるように、中央部分に弁棒３と
ピニオン１５の収納箱１８を挟んで、２個の直径２０φ
のベローズ９ａ、９ｂを衝合した構造になっており、弁
箱２から突出した弁棒３とピニオン１５およびラック１
６などを被包し、弁箱２に溶接し気密にする。

ベローズハウス１７０両端を左右に揺動すると、ラック
１６が追動して直線運動し、ラック１６と噛合したピニ
オン１５が回動し、従って弁棒３と弁座４が連動し、バ
タフライ弁１の開閉が弁箱２の外部からできる。

次に、第２図における弁棒３の突出部１３の長さや折曲
の角度、弁座４との向きなど、また第３図におけるピニ
オン１５やラック１６などの歯車定数、あるいは、ベロ
ーズ９．９ａ、９ｂの寸法やひだの数などは、一義的に
決まる値ではなく、弁座４の大きさやバルブの使用目的
などによって任意に選択できる。

以上記したように、本実施例では、軸受部分にころがり
軸受を使用しているので、滑動させるためのグリースな
どの潤滑剤を使用する必要がなく、従って、系内の汚染
を無くすることができる。

それ故に、本発明のバタフライ弁の弁箱から外部への漏
洩は、Ｉ　Ｘ　１０−”Ｔｏｒｒ／　ｓ以下で、超高真
空領域で充分使用できる性能であった。

〔発明の効果〕

以上の説明から明らかなように、本発明によれば、従来
、弁棒の軸受にガスケットを使用していたために、その
ガスケットに起因して、系内の雰囲気の汚染、あるいは
弁箱外部との漏洩などの理由で使用に耐えなかったバタ
フライ弁が、高純度ガスの流量制御系や超高真空排気系
などの用途に使用できるようになった。

従って、従来から使用されていた例えばアングル弁（Ｌ
形弁）や仕切弁（ゲート弁）などと置き換えることによ
り、装置の小型化、排気速度の増大、流体流量や圧力の
微調可変が可能となり、高純度ガスの流量制御系や超高
真空排気系の性能向上に寄与するところが大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の原理図、 第２図は本発明の実施例１の説明図、 第３図は本発明の実施例２の説明図、 第４図は従来のバタフライ弁の断面図、である。 図において、 １はバタフライ弁、　　　２は弁箱、 ３は弁棒、　　　　　　４は弁座、 ５は軸受部、　　　　　　６はガスケット、７．８はこ
ろがり軸受、９はベローズ、１０は可動子、　　　　　
１１は変換部、１２は軸受箱、　　　　　１３は突出部
、１４は回動方向を示す矢印、 １５はピニオン、　　　　１６はラック、１７はベロー
ズハウス、１８は収納箱、である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）流体の封止や制御系あるいは真空排気系などに使用
   されるバタフライ弁において、弁棒（３）をころがり軸
   受（７）により弁箱（２）に軸支し、該弁棒（３）の軸
   受部（５）の封止にベローズ（９）を使用し、 該ベローズ（９）に外部から印加した伸縮または屈曲の
   少なくとも一方の運動を、弁棒（３）の回動運動に変換
   する構成としたことを特徴とするベローズ封止式バタフ
   ライ弁。 ２）弁棒（３）をころがり軸受（７）により弁箱（２）
   に軸支し、 該弁箱（２）から突出した弁棒（３）を首振り運動する
   よう折曲し、かつ先端部にころがり軸受（８）を嵌着し
   、 ベローズ（９）の一端を突出した該弁棒（３）の先端部
   の軸受箱（１２）に気密冠着し、他端を該弁箱（２）に
   気密封着する構成とした請求項１記載のベローズ封止式
   バタフライ弁。 ３）弁棒（３）をころがり軸受（７）により弁箱（２）
   に軸支し、 該弁棒（３）の先端にピニオン（１５）を嵌着し、ラッ
   ク（１６）の直線運動により歯合した該ピニオン（１５
   ）が回動するように、２組のベローズ（９ａ、９ｂ）で
   収納箱（１８）を挟持したベローズハウス（１６）によ
   って、ラック（１６）の両端を掴持し、 該ベローズハウス（１７）により、該弁棒（３）とピニ
   オン（１５）とを被包して前記弁箱（２）に気密封着す
   る構成とした請求項１記載のベローズ封止式バタフライ
   弁。