JPH0291452A

JPH0291452A - ２ピースピストン

Info

Publication number: JPH0291452A
Application number: JP24366688A
Authority: JP
Inventors: Makoto Tsujita; 誠辻田
Original assignee: Hino Motors Ltd
Current assignee: Hino Motors Ltd
Priority date: 1988-09-28
Filing date: 1988-09-28
Publication date: 1990-03-30

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野］本発明は内燃機関に用いる２ピースピストンに関するも
のである。

［従来の技術］従来、第５図及び第６図に示すように、ディーゼル機関
に用いるクローズドギヤラリタイプの２ピースピストン
は、頂部に円形凹陥状のキャビティｌを有し、且つ外周
面に周方向に延びる複数のピストンリング溝２を有する
ピストンヘッド３の下面にピストンピン（図示せず）を
挿入可能なボス部４を設けたピストン本体５を鋳鋼また
はダクタイル鋳鉄によって一体に形成している。

前記ピストンヘッド３の下縁には、周方向に延びる突起
部６がピストン本体５と一体に形成され、アルミニウム
合金を筒状に形成したピストンスカート７の上端を前記
突起部６に外接し得るように固着してピストンの軽量化
を図っている。

ピストンヘッド３のピストンリング溝２の内方には周方
向に延びる閉空間をなすクローズドギヤラリ８が形成さ
れ、該クローズドギヤラリ８はピストンヘッド３の下面
より穿設された冷却油入口９と冷却油出口ＩＯとによっ
て外部と連通しており、ディーゼル機関運転時には、シ
リンダブロック下方に設けたジェット（図示せず）より
噴射される冷却油を冷却油人口９を介してクローズドギ
ヤラリ８に流入させてピストンヘッド３の熱を冷却油に
吸収させ、その吸熱昇温した冷却油を冷却油出口ＩＯよ
り流出させることによってピストンヘッド３を冷却する
。

第７図及び第８図はオープンギヤラリタイプの２ピース
ピストンを示すもので、図中、第５図及び第６図と同一
の符号を付した部分は同一物を表わしている。

オープンギヤラリタイプの２ピースピストンは第５図及
び第６図に示すクローズドギヤラリタイプの２ピースピ
ストンと同様にピストンスカート７をアルミニウム合金
によって形成することにより、ピストンの軽量化を図る
とともに、クローズドギヤラリ８に替えて、ピストンヘ
ッド３の下面に周方向に延びる溝状のオープンギヤラリ
１１をビス！・シリング溝２の内方に位置し得るように
設けたピストン本体１２を一体に形成している。

ディーゼル機関運転時には、シリンダブロック下方に設
けたジェット（図示せず）より噴射される冷却油を前記
オープンギヤラリ１１に吹き当て、ピストンヘッド３の
熱を冷却油に吸収させることによってピストンヘッド３
を冷却する。

［発明が解決しようとする課題］しかし、クローズドギヤラリタイプの２ピースピストン
は、周方向に延びるクローズドギヤラリ８を形成してい
るため、冷却油がピストンヘッド３の全周にわたって流
通し、冷却効率が良いという利点もあるが、ピストンヘ
ッド３を形成する鋳鋼またはダクタイル鋳鉄が占める体
積が過大となり、ピストンスカート７をアルミニウム合
金によって形成してもピストン全体の軽量化が顕著に行
われていない。

また、オープンギヤラリタイプの２ピースピストンは、
ピストンヘッド３を形成する鋳鋼またはダクタイル鋳鉄
が占める体積はクローズドギヤラリタイプの２ピースピ
ストンよりも減少するので、ピストン全体の軽量化を図
ることができるが、ジェット（図示せず）によって噴射
される冷却油はオープンギヤ９１月１の特定の部位にの
み吹き当てられ、またオープンギヤラリ１１に吹き当て
られた冷却油はピストン下降時の慣性力によりオープン
ギヤラリ１１に滞留するのみでピストンヘッド３の全周
にわたって流通しないので、冷却効率が悪いという問題
がある。

本発明は上述の問題を解決するもので、２ピースピスト
ンの軽量化と、油冷却の効率向上を図ることを目的とし
ている。

［課題を解決するための手段］本発明のうち、第１の発明は外周面に周方向に延びるコ
ンプレッションリング溝を有するピストンヘッドの下面
にピストンピンを挿入可能なボス部を設けたピストン本
体を、鋳鋼またはダクタイル鋳鉄によって一体に形成し
、該ピストンヘッドの下面に周方向に延びる溝を前記コ
ンプレッションリング溝の内方に位置し得るように設け
、外周面に周方向に延びるオイルリング溝ををし、且つ
上端内周に前記溝を遮蔽可能な縁部を有する筒状のピス
トンスカートをアルミニウム合金によって形成し、該ピ
ストンスカートの上端を前記ピストン本体の下面に固着
して、前記溝と縁部とてクローズドギヤラリを形成し、
前記縁部の所要の位置に冷却油人口と冷却油出口とをそ
れぞれ穿設した構成を備えている。

本発明のうち、第２の発明は、外周面周方向に延びるコ
ンプレッションリング溝とオイルリレグ溝とを有するピ
ストンヘッドの下面にピストンピンを挿入可能なボス部
を設けたピストン本体を、鋳鋼またはダクタイル鋳鉄に
よって一体に形成し、該ピストンヘッドの下面に周方向
に延びる溝を前記コンプレッションリング溝及びオイル
リング溝の内方に位置し得るように設け、上端内周に前
記溝を遮蔽可能な縁部を有するピストンスカートをアル
ミニウム合金によって形成し、該ピストンスカートの上
端を前記ピストン本体の下面に固着して、前記溝と縁部
とでクローズドギヤラリを形成し、前記縁部の所要の位
置に冷却油人口と冷却油出口とをそれぞれ穿設した構成
を備えている。

［作　　　用］第１の発明では、オイルリング溝の近傍及びクローズド
ギヤラリの下方をなす部材を、鋳鋼またはダクタイル鋳
鉄よりも比重の小さいアルミニウム合金によってピスト
ンスカートと一体に形成することによりピストン全体の
重量を軽減し、またピストンヘッドの下面に設けた溝と
ピストンスカートの上端の縁部とによってクローズドギ
ヤラリを形成する。

第２の発明では、クローズドギヤラリの下方をなす部材
を鋳鋼またはダクタイル鋳鉄よりも比重の小さいアルミ
ニウム合金によってピストンスカートと一体に形成する
ことによりピストン全体の重量を軽減し、またピストン
ヘッドの下面に設けた溝とピストンスカートの上端の縁
部とによってクローズドギヤラリを形成する。

［実　施　例］以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説明する。

第１図及び第２図は本発明のうち、第１の発明の一実施
例であり、頂部に円形凹陥状のキャビティ１３を有し、
且つ外周面に周方向に延びるコンプレッションリング溝
１４を有するピストンヘッドＩ５の下面に、ピストンピ
ン（図示せず）を挿入可能なボス部Ｉ６を設けたピスト
ン本体１７を鋳鋼またはダクタイル鋳鉄によって形成す
る。

ピストンヘッドＩ５の下縁に周方向に延びる突起部１８
をピストン本体１７と一体に形成するとともに、ピスト
ンヘッド１５の下面に周方向に延びる溝１９を前記コン
プレッションリング溝１４の内方に位置し得るように設
ける。

外周面に周方向に延びるオイルリング溝２０を有し、且
つ上端内周に前記溝１９を遮蔽可能な縁部２１を有する
筒状のピストンスカート２２をアルミニウム合金によっ
て形成し、該ピストンスカート２２の上端外周に設けた
周方向に延びる突起部２３を前記突起部１８に外接し得
るように嵌合固着して、前記溝１９と縁部２１とでクロ
ーズドギヤラリ２４を形成し、前記縁部２皿のそれぞれ
異なる位置に冷却油入口２５と冷却油出口２６とを穿設
する。

突起部１８と突起部２３との間には、所定の耐熱耐油性
を有する０リング３０が、油密保持のために挿入されて
いる。

また、冷却油人口２５及び冷却油出口２６は、それぞれ
クローズドギヤラリ２４とピストンスカート２２内部と
を連通している。

ピストンスカート２２にはビン孔２７がボス部１６のビ
ン孔２８に対応して穿設されており、前記ビン孔２７に
はピストンピン（図示せず）の軸線方向の動きを拘束す
るためのスナップリング（図示せず）を保持可能なスナ
ップリング溝２９が設けられている。

上述の構成によれば、従来、鋳鋼またはダクタイル鋳鉄
によって形成されていたオイルリング溝２０の近傍及び
クローズドギヤラリ２４の下方をなす部材を、鋳鋼また
はダクタイル鋳鉄よりも比重の小さいアルミニウム合金
によってピストンスカート２２と一体に形成しているの
で、第５図及び第６図に示すクローズドギヤラリタイプ
の２ピースピストンに比べてピストン全体の重量を軽減
することができる。

従って、ピストンの重量を軽減することにより、ディー
ゼル機関運転時に、ピストンの上下死点におけるピスト
ンの慣性力が減少してディーゼル機関の高速化を図るこ
とができる。

また、ディーゼル機関運転時に、シリンダブロック下方
に設けたジェット（図示せず）より噴射される冷却油は
、第５図及び第６図に示すクローズドギヤラリタイプの
２ピースピストンと同様に、冷却油入口２５を介してク
ローズドギヤラリ２４に流入して該クローズドギヤラリ
２４内を流通しつつピストンへラド１５の熱を吸収し、
その吸熱昇温した冷却油は冷却油出口２６よりクローズ
ドギヤラリ２４外へ流出するので、第５図及び第６図に
示すクローズドギヤラリタイプの２ピースピストンと同
等の冷却効果を得ることができる。

更に、第５図及び第６図に示すクローズドギヤラリタイ
プの２ピースピストンでは、ピストン本体５にクローズ
ドギヤラリ８を形成するために、可溶中子を用いる極め
て高度な鋳造技術が必要であり、ピストンの製造コスト
が高価になるが、本実施例のピストン本体１７では、第
７図及び第８図に示すオープンギヤラリタイプの２ピー
スピストンと同様に、ピストンヘッド１５の下面に周方
向に延びる溝１９を設けているので、クローズドタイプ
の２ピースピストンのピストン本体５に比べて鋳造が容
易であり、その結果、ピストンの製造コストを低減する
ことができる。

第３図及び第４図は本発明のうち、第２の発明の一実施
例であり、図中、第１図及び第２図と同一符号を付した
部分は同一物を表わしている。

外周面にコンプレッションリング溝３１とオイルリング
溝３２とををするピストン本体３３を鋳鋼またはダクタ
イル鋳鉄によって一体に形成し、ピストンヘッド３４の
下面に周方向に延びる溝３５を前記コンプレッションリ
ング溝３１及びオイルリング溝３２の内方に位置し得る
ように設ける。

上端内周に前記溝３５を遮蔽可能な縁部３６ををする筒
状のピストンスカート３７をアルミニウム合金によって
形成し、該ピストンスカート３７の」１端外周に設けた
周方向に延びる突起部３８を前記ピストンヘッド３４の
下縁に設けた周方向に延びる突起部３９に外接し得るよ
うに嵌合同前して、前記溝３５と縁部３６とでクローズ
ドギヤラリ４０を形成する。

上述の構成によれば、従来、鋳鋼またはダクタイル鋳鉄
によって形成されていたクローズドギヤラリ４０の下方
をなす部材を、鋳鋼またはダクタイル鋳鉄よりも比重の
小さいアルミニウム合金によってピストンスカート３７
と一体に形成しているので、第５図及び第６図に示すク
ローズドギヤラリタイプの２ピースピストンに比べてピ
ストン全体の重量を軽減することができる。

従って、第１図及び第２図に示す実施例と同様に、ディ
ーゼル機関運転時に、ピストン上下死点におけるピスト
ンの慣性力が減少してディーゼル機関の高速化を図るこ
とができる。

また、ディーゼル機関運転時には、第１図及び第２図に
示す実施例と同様に、冷却油は冷却油入口２５を介して
クローズドギヤラリ４０に流入し、該クローズドギヤラ
リ４０内を流通しつつ、冷却油出口２Ｂよりクローズド
ギヤラリ４０外へ流出するので、第５図及び第６図に示
すクローズドギヤラリタイプの２ピースピストンと同等
の冷却効果を得ることができる。

更に、第１図及び第２図に示す実施例と同様にピストン
本体３３を容易に鋳造することができ、ピストンの製造
コストを低減することができるとともに、且つピストン
本体３３とピストンスカー１−３７との接合面がオイル
リング溝３２の下方であるために冷却油が前記接合面よ
り漏洩してシリンダ内面に付着しても、オイルリングに
よってかき落とすことができるので、第１図及び第２図
に示すＯリング３０が不要になる。

尚、本発明の２ピースピストンは、］一連の実施例にの
み限定されるものではなく、ガソリン機関に適用するこ
となど本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変
更を加え得ることは勿論である。

［発明の効果］以上説明したように、本発明の２ピースピストンによれ
ば、下記の如き種々の優れた効果を奏し得る。

ｌ）従来のクローズドギヤラリタイプの２ビ−スピスト
ンに比べてピストンの重量を軽減することかできるので
、ディーゼル機関運転時にピストンの上下死点における
ピストンの慣性力が減少してディーゼル機関の高速化を
図ることができる。

２）　ピストンヘッドの下面に設けた溝とピストンスカ
ートの上端の縁部によってクローズドギヤラリを形成し
ているので、従来のクローズドギヤラリタイプの２ピー
スピストンと同等の冷却効果を得ることができる。

３）　ピストン本体を製造する際に、可溶中子を用いる
ような極めて高度な鋳造技術を必要としないので、ピス
トンの製造コストを低減することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のうち、第１の発明の一実施例を示す断
面図、第２図は第１図の■−■矢視図、第３図は本発明
のうち、第２の発明の一実施例を示す断面図、第４図は
第３図のＩＶ−ＩＶ矢視図、第５図は従来のクローズド
ギヤラリタイプの２ピースピストンを示す断面図、第６
図は第５図のＶｌ−Ｖｌ矢視図、第７図は従来のオーブ
ンギヤラリタイプの２ピースピストンを示す断面図、第
８図は第７図の■−■矢視図である。図中、１４．３１はコンプレッションリング溝、１５．
３４はピストンヘッド、ｌＯはボス部、１７．３３はピ
ストン本体、１９．３５は溝、２０．３２はオイルリン
グ溝、２１．３６は縁部、２２．３７はピストンスカー
ト、２４．４０はクローズドギヤラリ、２５は冷却油人
口、２Ｇは冷却油出口を示す。

Claims

【特許請求の範囲】１）外周面に周方向に延びるコンプレッションリング溝
を有するピストンヘッドの下面にピストンピンを挿入可
能なボス部を設けたピストン本体を、鋳鋼またはダクタ
イル鋳鉄によって一体に形成し、該ピストンヘッドの下
面に周方向に延びる溝を前記コンプレッション溝の内方
に位置し得るように設け、外周面に周方向に延びるオイ
ルリング溝を有し、且つ上端内周に前記溝を遮蔽可能な
縁部を有する筒状のピストンスカートをアルミニウム合
金によって形成し、該ピストンスカートの上端を前記ピ
ストン本体の下面に固着して、前記溝と縁部とでクロー
ズドギャラリを形成し、前記縁部の所要の位置に冷却油
入口と冷却油出口とをそれぞれ穿設したことを特徴とす
る２ピースピストン。２）請求項１記載の２ピースピストンにおいて、オイル
リング溝をピストンスカートに設けることに替えて、オ
イルリング溝をピストンヘッドにコンプレッションリン
グ溝とともに設けたことを特徴とする２ピースピストン
。