JPH028976B2 - - Google Patents

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JPH028976B2
JPH028976B2 JP56163253A JP16325381A JPH028976B2 JP H028976 B2 JPH028976 B2 JP H028976B2 JP 56163253 A JP56163253 A JP 56163253A JP 16325381 A JP16325381 A JP 16325381A JP H028976 B2 JPH028976 B2 JP H028976B2
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JP56163253A
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JPS5864242A (ja
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Kunio Kimura
Atsushi Nishino
Masaki Ikeda
Hajime Ooyabu
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C8/00Enamels; Glazes; Fusion seal compositions being frit compositions having non-frit additions
    • C03C8/14Glass frit mixtures having non-frit additions, e.g. opacifiers, colorants, mill-additions
    • C03C8/20Glass frit mixtures having non-frit additions, e.g. opacifiers, colorants, mill-additions containing titanium compounds; containing zirconium compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C8/00Enamels; Glazes; Fusion seal compositions being frit compositions having non-frit additions
    • C03C8/02Frit compositions, i.e. in a powdered or comminuted form
    • C03C8/08Frit compositions, i.e. in a powdered or comminuted form containing phosphorus

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  • Geochemistry & Mineralogy (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Glass Compositions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
ホウロウ器物の欠点の一つに、焼成による素地
鋼板の歪みによる変形がある。この歪みは、焼成
温度が低い程小さく、かつ鋼板のA1変態点であ
る723℃以下では、この歪みは全く生じないこと
が知られている。また、低温で焼成することは
泡、ピンホール、爪飛び等のガスによるホウロウ
器物の欠点も減少することが知られている。さら
に、近年、石油価格高騰の中で、ホウロウ器物の
燃料費の占める割合は大きく、省資源、省エネル
ギーの観点からも低温で焼成するホウロウが望ま
れている。こうした状況の中で、低融ホウロウの
試みは、国内外でなされてきたが、現状の普通ホ
ウロウに取つて代る程の特性を有していず、未だ
不充分なものである。 本発明は、低融乳白ホウロウを与えるフリツト
に関するもので、焼成温度が723℃以下の温度で
焼成可能で、光沢、白さ、隠蔽力、耐酸性、基板
との密着力においても普通ホウロウに比べ遜色の
ないホウロウを提供するものである。 乳白ホウロウには、後入れ型と先入れ型があ
る。後入れ型はミル添加時にTiO2を添加するも
ので、先入れ型はガラス成分としてTiO2、ジル
コニヤ、Sb2O3を用い、焼成時に乳白の結晶を析
出させるもので、再結晶析出型とも呼ばれ、各々
一長一短があるが、光沢、隠蔽力、白さでは先入
れ型が優つている。 チタン釉薬は、再結晶析出型では最も代表的な
もので、代表的な組成は、SiO247.5重量%(以下
単に%で表す)、B2O312.8%、Na2O11.9%、
K2O2.9%、F24.2%、P2O52.7%、TiO218.0%で
ある。チタン釉の白調や乳濁度は、再礎組成の変
化で大きく影響され、同様の成分であつても、組
成比が変化することにより、大きく変わる。一般
的に云われていることは、1)B2O3/Na2Oの比
を大きくしなければ、充分な乳濁が得られない。
2)SiO2を減じたり、Na2Oを増したりすると色
がかつ色をおびる。3)少量のAl2O3の添加はフ
リツトの乳濁度を増す。4)CaO、ZnO、MgO
などを5%添加する場合、MgOは乳濁度を高め
るのに多少効果はあるが、他は何ら影響を与えな
い、などである。 上述した従来の乳白ホウロウの経験則からも明
らかなように、用いる原材料に特別なものはない
にしても、その組み合わせの方法により、生成す
るフリツトは違つたものとなり、多少異なると本
来の美しい白は得られない。したがつて、フリツ
トの特性を論じる場合、単に組成が類似している
だけで、同一の組成を有したフリツトであるとい
うことはできない。 本発明の低融乳白ホウロウフリツトは、必須成
分として、SiO2、B2O3、Na2O、ZrO2、TiO2
K2O、F2、P2O5を含有するものである。 SiO2とB2O3はガラス形成酸化物として重要な
酸化物で、SiO2およびB2O3の占める割合はガラ
スの熱膨張係数、軟化点、耐水性に大きく影響を
与える。一般ホウロウは、このSiO2が45%以上
でB2O3が15%前後である。 ガラスの低融化を図る場合、SiO2を減少させ
ることが必要であるが、単にSiO2のみを減少さ
せると、上述したような問題点が生じてくる。従
来の低融ホウロウは、SiO2を減少させる代りに、
P2O5、PbO、Sb2O3で低融化を図つたものが多
く、特開昭53−82826号公報によればP2O5の含有
量を20〜60%にしている。 本発明のフリツトは、SiO230〜36%、B2O315
〜20%である。一般ホウロウの概念からすれば、
SiO2が45%以下であれば、失沢や失透を生じ、
美しいホウロウ面が得られないが、本発明では、
低融化の成分として、ZrO2を含有しているので、
30〜36%でよい。またB2O3はSiO2と同様に、フ
リツトの表面光沢や耐食性に大きく影響を及ぼす
因子で、普通ホウロウでは、15%前後であるが、
本発明では15〜20%である。ここで、SiO2
B2O3の比SiO2/B2O3は1.0〜2.5の範囲が適切で
ある。この範囲を外れてSiO2が少なく、B2O3
多くなると、ホウロウ表面は発泡がみられ、また
黒ずんだ乳白色になる。逆にSiO2が多くB2O3
少ない場合は、723℃以下では溶融ができなく、
光沢が失われる。従来のチタン釉は、SiO2
B2O3が3.0前後であるので、この意味からも本発
明のものは特異である。 次にアルカリ成分について述べる。 本発明のフリツトにおけるアルカリの必須成分
は、Na2OとK2Oである。Na2OもK2Oも低融化
する上では重要なアルカリ成分ではあるが、この
いずれの成分にも適切な組成範囲がある。再結晶
析出型チタン釉薬の乳濁化の過程は、フリツト製
造時にはイオンの形でアルカリ成分として取り込
まれているTi4+が加熱により、アナターゼ型の
酸化チタンの粒子に結晶成長することにより隠蔽
力を有する。この酸化チタンの結晶粒子の大きさ
が0.2μm程度の時最も優れた乳濁度を示す。この
酸化チタンの結晶形態はアナターゼ型が主で、一
部ルチル型である。酸化チタン粒子は、種々の物
質の中では屈析率が大きく(アナターゼが2.52、
ルチルが2.76)、このためジルコン釉や、アンチ
モン釉よりも優れた隠蔽力を呈する。 したがつて、乳濁化を促進するためには、まず
第一に、フリツトが溶融して酸化チタン本来の屈
折率が発輝されるように平滑であること、第二に
結晶析出した酸化チタンがフリツト中で安定に存
在していることが必要である。 再結晶析出型チタン釉は、以上の必要条件を満
足することが重要で、アルカリ成分の適正な組成
範囲はこの条件を満たす上で限定される。つまり
アルカリ分が少ないと、フリツトが溶融せず、酸
化チタンで屈析されず、フリツトで乱反射される
ので、美しい白調が得られない。また、アルカリ
分が多すぎると、析出した酸化チタン粒子と過剰
のアルカリとが反応し、チタン化合物を形成し、
酸化チタン本来の屈折率の大な隠蔽力が発揮され
ない。以上のような理由から、本発明の低融乳白
ホウロウフリツトにおけるNa2O量は7〜9%
で、K2Oは、7〜15%である。このNa2O量は、
一般ホウロウフリツトに比較して、多いものでは
ない。低融ホウロウの一般的な概念からすれば少
ないが、Na2O量が多くなると光沢が低下するこ
と、耐酸性が劣ることなどにより、適正な範囲は
7〜9%である。 K2O量の適正な範囲は7〜15%である。K2Oは
Na2Oよりも易溶性に対する寄与は少ないが、白
の発色に対して必須成分である。しかしK2Oも前
記の範囲以上入れすぎると、白の発色がでなくな
る。Na2OもK2Oもある程度まで各々に置換が可
能であるが、Na2Oが7〜9%、K2Oが7〜15%
の範囲内で行うことが必要で、両者の和〔Na2O
+K2O〕が、14〜20%内で、かつ両者の比
Na2O/K2Oが0.6〜1.0であることが好ましい。 さらに、本発明においては、外配成分のアルカ
リ化合物として、Li2Oを含有させることも可能
である。Li2Oは、フリツトの易溶性に対して
Na2O、K2Oよりも効果が大きいが、3%以上添
加すると急激に光沢が低下する。またLi2Oの3
%以上の添加は、白の発色にも悪影響を与える。
Li2Oの添加効果はNa2Oとほぼ同様であるが、光
沢、易溶性、白調に与える影響はNa2Oよりも大
きい。したがつて、Li2Oの添加量は限定され、
アルカリ成分としてLi2Oを含有する場合は、含
量の比Li2O/〔Na2O+K2O+Li2O〕が0.025〜
0.15に限定される。この範囲においてのみLi2Oは
光沢、白調を損なうことなく、低融化をもたらす
ことが可能となる。 次にTiO2について述べる。 TiO2は、フリツト中において乳白を与える化
合物で、この量は生成するホウロウの乳白度と密
接な関係がある。一般ホウロウのTiO2の含量は
通常17〜20%で、この範囲においてTiO2の結晶
析出が認められる。これに対し本発明では、10〜
17%である。一般ホウロウの概念からすれば、こ
の範囲内では、TiO2が充分に析出しないが、本
発明では、後に述べるZrO2の作用と相まつて10
〜17%でよい。10%以下の場合は、充分に結晶の
析出が認められず、TiO2はガラス中に取り込ま
れたままである。10%以上17%までは、添加量の
増加に従つて乳白度が増大する。しかし、17%を
超えると、乳白度は急激に低下する。この理由
は、析出するTiO2量が多すぎて結晶成長が進み、
可視光の散乱が最も多くなると云われる粒子の大
きさ、0.2μmよりも大きくなるためと思われる。
したがつて本発明におけるTiO2の含量は10〜17
%である。 次にZrO2について述べる。 ZrO2は通常、熱的に安定な化合物であるが、
ガラスフリツト成分中においては、フリツトの溶
融温度(1200〜1300℃)では溶解する。また、フ
リツト中にあるZrO2は、フリツトの軟化温度を
上昇させず、アルカリ成分を固定する。このた
め、ZrO2の添加効果は、過剰のアルカリと析出
したTiO2との反応を抑制することにある。本発
明において、TiO2の含量が一般ホウロウに比較
して少量であつても充分な白さが得られるのは、
このZrO2によるところが大きい。しかも、この
ZrO2は、軟化温度を上昇させずに、光沢、耐水
性を向上させる。 本発明におけるZrO2の含量は5〜10%である。
5%未満では、フリツト中のアルカリ成分が固定
化されずに遊離するため、耐水性が悪く、また
TiO2との反応を抑制できないので充分な乳白が
得られない。逆に10%を超えると、ZrO2の結晶
析出が生じ光沢、乳白度の優れたものが得られな
くなる。また、TiO2とZrO2との和と、アルカリ
成分であるNa2OとK2Oとの和、もしくはNa2O
とK2OとLi2Oとの和との比が重要で、これらの
比が〔Na2O+K2O〕/〔TiO2+ZrO2〕で、0.7
〜1.3、〔Na2O+K2O+Li2O〕/〔TiO2+ZrO2
で0.7〜1.2の範囲が適切である。後者の比が前者
の比よりも上限の範囲が狭いのは、Li2Oを含む
と、それだけTiO2とZrO2が必要となり、組成比
が限定されるためである。 次に代表的な酸性成分であるF2とP2O5につい
て述べる。F2はフリツトの酸性成分として重要
な成分で、特にチタン釉においては欠くことので
きないものである。先に述べた様に、TiO2は酸
性成分よりもアルカリ成分と反応しやすいので、
他の一般ホウロウよりも余分に酸性成分を必要と
する。酸性成分として考えられるものは、F2
P2O5以外にSiO2、B2O3があるが、酸性度からい
うと、F2よりも弱く、アルカリと中和すること
ができない。したがつて、F2は本発明において
必須成分で、最適範囲は2〜10%である。F2は、
最終的なフリツト成分として残存する割合が50〜
70%で、後はフリツト製造時に飛散してしまう。
この飛散するF2は、フリツトの撹拌効果と、製
造時にフリツト内を酸性雰囲気に維持する効果と
を有していて、重要ではあるが、本発明における
F2の範囲は、生成したフリツト内に含有されて
いるF2量である。なお、フリツト内でF2の状態
で含有されているのかどうかは明らかでないが、
本明細書においては、慣例に従いF2で表すもの
とする。F2量が2%未満では、アルカリ成分と
中和することができないので、充分な乳白が得ら
れない。逆に10%を超えるとフリツト内が酸性側
に寄り過ぎ、焼き付けたホウロウ面に発泡、亀裂
が生じ、良好な表面状態が得られなくなる。した
がつて、F2の量の適切な範囲は2〜10%である。 次にP2O5であるが、これは酸性成分としてよ
りも析出する酸化チタンの安定剤としての効果が
大きい。フリツト中に析出する酸化チタンは、主
にアナターゼ型で、焼付け温度が高温になるに従
いルチル型へと移行する。白さの点からは、ルチ
ル型よりもアナターゼ型が優れており、ルチル型
は黄味をおびた白調となる。乳白ホウロウとして
は、ルチル型よりもアナターゼ型が好ましく、フ
リツト内にあつては、アナターゼ型をできるだけ
高温側でも安定に存在させることが必要である。
P2O5の添加効果は、このアナターゼ型の安定領
域を拡大する上で重要である。P2O5の添加が何
故、アナターゼ型の安定領域を拡大するのかにつ
いての明白な理論的根拠は今後の検討を待たなけ
ればならないが、実用上の問題としては、0.5〜
2.5%の範囲内で効果を有する。2.5%以上でも乳
白度に変化はないが、焼付け後のホウロウの表面
状態がF2の増大と同様に悪くなつてくる。 以上に本発明の必須の構成成分について説明し
たが、本発明ではさらに外配成分として、CaO、
Al2O3、ZnO、MgO、BaOを含むことができる。
これらの酸化物は添加量が少量であれば、上記成
分の組成比で構成されたフリツトを本質的に変化
させないが、多量に用いた場合は白調、表面状
態、光沢とも低下させる。しかし、これらの成分
は使用方法によつてフリツトの粘度、熱膨張の調
整、耐水性の向上、表面状態の改良にも寄与す
る。したがつて添加する場合は5%を超えない範
囲で使用することが必要である。 次に本発明のフリツトを構成する原材料につい
て述べる。 SiO2は硝子用ケイ石粉として入手できるもの
で充分であるが、不純物としてのFe2O3はフリツ
トを着色させるので純度として99%以上のものが
望ましい。SiO2の原料はこの他にも長石の使用
が可能である。B2O3としては、H3BO4
Na2B4O7、Na2B4O7・10H2Oで示されるホウ酸、
ガラスホウ砂があるが、フリツト溶融時に雰囲気
を酸性に維持する上ではホウ酸の方が望ましい。 Na2Oは、Na2CO3やNaNO3のように単独の成
分から持つてくることもできるが、ホウ砂、ケイ
フツ化ソーダ、水晶石からもはいつてくる。同様
にK2OはKNO3、K2CO3の他、ケイフツ化カリウ
ムがある。Li2Oは、工業試薬としてLi2CO3があ
るが、このものは高価であるため天然鉱石である
スポジユウメンを使用するのがよい。 ZrO2は天然産のものはFe2O3の不純物を含み、
また精製したものは高価であるため、ZrO2
SiO2との化合物であるジルコン(ZrO2・nSiO2
を用いるのがよい。このジルコンは単に価格が安
いばかりでなく、フリツト溶解時にZrO2単独よ
りも溶解しやすい。TiO2は、アナターゼ型とル
チル型があるが、原材料として用いる場合はどち
らでも良い。 F2は化合物の形態としてLiF、NaF、KF、
CaF2、Na2SiF6、Na3AlF6、K2SiF6などがあり、
どれを用いても良いが、陽イオンの量を考慮した
上で原材料を決定する。P2O5はCa3(PO42
Na2HPO4、NaH2PO4より組成比に応じて適宜
選択する。 上述した原材料は、それぞれの組成比に応じて
調合する。充分乾式混合された原材料は、1100〜
1300℃で加熱溶融する。加熱温度、時間は最終的
なフリツト成分の組成比を変化させるので、良く
管理することが必要である。時間は原料の溶解
後、20〜40分間ガラス化を進行させることが重要
である。長い間維持した場合は、アルカリ成分が
昇華してしまうので、余り長くしないようにす
る。溶解後、フリツトは水中に投入し粉砕する。 次に、実施例によつて本発明を詳細に説明す
る。 実施例 1 Na2O9%、ZrO28%、TiO212%、K2O10%、
F27%、P2O52%、CaO1%で、残部51%がSiO2
B2O3になるように原料を調合し、溶融した。溶
融温度は1200℃で、原料溶融後、同温度に30分間
保持した。なお、SiO2とB2O3は第1表に示した
組成となるように調合した。 生成したフリツトは、ボールミルでミル添加物
と共に粉砕混合した。ミル添加物は、フリツト
100重量部に対し、粘土5重量部、亜硝酸ソーダ
0.25重量部、尿素0.5重量部、水43重量部である。
塗布はスプレーガンで、膜厚が100〜150μmにな
るように、あらかじめニツケル処理を施した大き
さ50×90mm、厚さ0.6mmの鋼板の上に行なつた。
乾燥後、700℃で5分間焼成し、試料とした。 これらの試料の評価方法は以下に従つた。 (1) 乳白度 C.I.E表示による色刺激値X、Y、Zより求
めたL.a.bを色差計を用いて測定し、白度(W)
を下に示す式によつて算出した。 W=100−√(100−)222 W値は、値が大きい程白味をおびる。通常、目
に白く感じるのはWが85以上で、この値を目安
とした。 (2) 光 沢 ホウロウ表面の光沢は、グロスメーター(日
本電色工業製VG−107)を用いて測定した。
通常ホウロウ面の光沢は、90以上あれば充分で
ある。 (3) 密着強度 JISR4301に準じて、鋼球を1mの高さから、
かしの木の上に設置した試料上に落下し、その
ときの剥離の程度から密着強度を測定する。剥
離のない場合は〇、かすかに剥離の認められる
場合は△、剥離した場合は×で示す。 (4) 表面状態 ホウロウ表面の表面状態を観察し、表面に亀
裂、発泡、ユズ肌、凹凸が発生した場合を、そ
の程度に応じて、×、△、〇で表現する。×は発
生が多い場合、〇は発生がない場合、△は少し
認められたことを表す。 以上の評価方法によつて得られた結果を第1表
に示す。
【表】 第1表から明らかなように、SiO2の適正値は
30〜36%である。またB2O3は適正値が15〜21%
であるが、B2O3が21%の場合、表面状態で泡が
発生しやすくなるので、安全を見込むと上限は20
%である。 実施例 2 フリツトの構成成分として、SiO2が33〜35%、
B2O3が17〜18%、TiO2が12〜12.5%、ZrO2が7.2
〜7.4%、Li2Oが0.9〜1.2%、K2Oが10〜10.5%、
CaOが0.9〜1.1%、F2が7.5〜7.8%、P2O5が1.8〜
2.0%の範囲内で、Na2Oを変化させて、W値を測
定した。試料の調整条件は実施例1と同様であ
る。Na2Oの量とW値の関係を第1図に示す。 第1図から明らかなように、W値が85以上を示
すのはNa2O7〜9%である。また、密着強度、
は7%以上で〇、表面状態は7%未満では流れ性
が悪く凹凸が生じ、9%を超えるとフリツトのア
ルカリの溶出量が多いことから生じたと思われる
ユズ肌が生じていた。以上から適切なNa2O量は
7〜9%である。 実施例 3 SiO2、B2O3、TiO2、ZrO2、Li2O、CaO、F2
P2O5を実施例2と同様の組成幅にし、Na2Oを7
〜9%の範囲にしてK2Oの量を変化させた。試料
の調製条件は、実施例1と同様である。K2Oの量
とW値の関係を第2図に示す。 第2図からW値として85以上を示すのは、K2O
量が10〜14%の範囲である。しかし、光沢が90以
上を示したのは9〜15%で、9%未満及び15%を
超えたものでは、光沢が90以下で、特にK2Oが多
くなると、光沢は50以下を示した。また密着強
度、表面状態とも〇であつたのは、K2Oの添加量
が9〜15%であつた。 実施例 4 SiO2、B2O3、TiO2、ZrO2、CaO、F2、P2O5
を実施例2と同様の組成幅にし、Na2O7.5〜7.8
%、K2O10〜10.5%にして、Li2Oを変化させた。
Li2OとW値の関係を第3図に示す。 Li2Oは約3%を超えると、W値は低下する。
また、光沢はLi2Oが2%までは100前後である
が、3%を超えると急激に90を割つてしまい4%
近くになると30程度であつた。また密着強度は添
加割合が多くなるにつれ良くなるが、逆に表面状
態はユズ肌となり悪くなる。したがつて、Li2O
の適切な量は3%以下である。 実施例 5 フリツト構成成分としてSiO233〜35%、
B2O317〜18%、TiO212〜12.5%、Li2O0.9〜1.2
%、K2O10〜10.5%、Na2O7.5〜8.0%、CaO0.9
〜1.1%、F27.5〜7.8%、P2O51.8〜2.0%の範囲に
してZrO2を変化させた場合のW値を第4図に示
す。 図から明らかなように、ZrO2の増大につれW
値が上昇するが、15%を超えるとガラスが溶けに
くくなり、W値は低下する。また15%を超えた場
合光沢は50以下となり、密着強度、表面状態とも
×である。5%未満では共存したアルカリと
TiO2が反応を起こしてしまうのでW値は低く、
アルカリを固定するためには少なくとも5%の
ZrO2を必要とする。 実施例 6 フリツトの構成成分として、SiO233〜35%、
B2O317〜18%、ZrO27.2〜7.4%、Li2O0.9〜1.2
%、K2O10〜10.5%、Na2O7.5〜8.0%、CaO0.9
〜1.1%、F27.5〜7.8%、P2O50.5〜2.5%の範囲に
してTiO2を変化させた場合のW値を第5図に示
す。 図から明らかなように、TiO2は10%を超える
とW値が上昇するが、15%を超えるとW値は下降
する。この理由については、先にも述べたよう
に、TiO2の粒径が成長して最も反射率の大きい
0.2μmよりも大きくなつてしまつたことによるも
のと思われる。また、17%を超えると、光沢は50
を切り、表面状態は凹凸が生じて×であり、密着
強度も×であつた。したがつてTiO2の最適範囲
は10〜17%である。 実施例 7 フリツトの構成成分として、SiO233〜35%、
B2O317〜18%、ZrO27.2〜7.4%、Li2O0.9〜1.2
%、K2O10〜10.5%、Na2O7.5〜8.0%、TiO212
〜12.5%、CaO0.9〜1.1%、P2O50.5〜2.5%の範囲
にして、F2を変化させた場合のW値を第6図に
示す。 図から明らかなように、F2は最適範囲で、W
値に極大値を有しており、4〜13%でW値は85以
上である。このF2の量は、添加時の理論値とし
ての値であり、このフリツトを化学分析によつて
F2量を求めると、2〜10%であつた。 したがつて最適な範囲は2〜10%である。2%
より少ないと、W値は低く、逆に10%(理論値と
して13%)を超えると、表面に発泡がみられ密着
強度も×であつた。 実施例 8 実施例7のフリツトの構成成分において、F2
を7.5〜7.8%にして、P2O5を変化させた場合のW
値を第7図に示す。 図から明らかなようにP2O5の添加効果は0.5%
以上で認められ、量が増大してもW値には大きな
変化が認められない。しかし2.5%を超えると、
表面に発泡が認められ、密着強度も×であるた
め、最適範囲は0.5〜2.5%である。 実施例 9 フリツトの構成として、SiO233%、B2O317%、
Na2O9%、ZrO28%、TiO212%、K2O10%、F27
%、P2O52%をベースとし、これにAl2O3を2%
添加した。このフリツトを用いて、実施例1にし
たがつて試料を作成し、W値を測定したところ91
であり、光沢は101、表面状態、密着強度とも〇
であつた。 実施例 10 実施例9において、Al2O3を同量のZrOに置き
換えて、同様にして作成した試料のW値は91.5
で、光沢は100、表面状態、密着強度とも〇であ
つた。 実施例 11 実施例9において、Al2O3を同量のMgOに置き
換えて、同様にして作成した試料のW値は89で、
光沢は97、表面状態、密着強度とも〇であつた。 実施例 12 実施例9においてAl2O3を同量のBaOに置き換
えて同様にして作成した試料のW値は88で、光沢
は96、表面状態、密着強度とも〇であつた。 以上の実施例からも明らかなように、本発明に
よれば低融乳白ホウロウは得ることができる。本
発明のフリツトの軟化点は600℃以下で、本発明
の組成範囲内で比較的軟化点の低いものと用いれ
ば通常のホウロウ用鋼板のみならず、アルミニウ
ム、アルミナイズド鋼板のようなものにも適用で
きる。また、軟化点の高いものであれば、ステン
レス鋼にも使用できる。 本発明のフリツトは、単に化粧用としてばかり
ではなく、種々の基板の絶縁性を向上させる目的
でのコーテイングガラスとしての使用も可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
図面はフリツトの構成成分の量と得られるホウ
ロウの白度(W値)との関係を示すもので、第1
図はNa2O量とW値の関係を示す図、第2図は
K2O量とW値の関係を示す図、第3図はLi2O量
とW値の関係を示す図、第4図はZrO2量とW値
の関係を示す図、第5図はTiO2量とW値の関係
を示す図、第6図はF2量とW値の関係を示す図、
第7図はP2O5量とW値の関係を示す図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 少なくともSiO2、B2O3、Na2O、ZrO2
    TiO2、K2O、F2、P2O5を必須成分とし、これら
    の含量が重量比で、SiO230〜36%、B2O315〜20
    %、Na2O7〜9%、ZrO25〜10%、TiO210〜17
    %、K2O7〜15%、F22〜10%、P2O50.5〜2.5%で
    ある低融乳白ホウロウフリツト。 2 Na2OとK2Oの含量の和〔Na2O+K2O〕が
    14〜20%、TiO2とZrO2の含量の和〔TiO2
    ZrO2〕が15〜20%、含量の比SiO2/B2O3が1.0〜
    2.5、Na2O/K2Oが0.6〜1.0、〔Na2O+K2O〕/
    〔TiO2+ZrO2〕が0.7〜1.2である特許請求の範囲
    第1項記載の低融乳白ホウロウフリツト。 3 Li2Oを3重量%以下含む特許請求の範囲第
    1項記載の低融乳白ホウロウフリツト。 4 含量の比Li2O/〔Na2O+K2O+Li2O〕が
    0.025〜0.150である特許請求の範囲第3項記載の
    低融乳白ホウロウフリツト。 5 CaO、Al2O3、ZnO、MgO及びBaOよりなる
    群から選んだ少なくとも1種を総量で5%以下の
    範囲で含む特許請求の範囲第1項記載の低融乳白
    ホウロウフリツト。
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