JPH0280645A - エアージェットルーム用筬 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は補助ノズル併用型エアージェットルームに使用
される変形筬、更に詳しくは、高速化した場合の緯入れ
安定性、並びに圧気消費量削減機能を有する変形筬に関
するものである。

〔従来の技術〕

本発明でいう変形筬とは第２図に示す上あご部Ａと下あ
ご部Ｂ、そして奥部Ｃで形成される溝部Ｇを持った筬羽
１が第３図の如く筬長手方向に同ピツチ同高さで平行配
列されているものである。

また、この筬の下あご部Ｂの前方長手方向（第２図）に
任意の距離をもって補助ノズル２が複数本配置されてい
る。

補助ノズル併用型エアージェットルームは各種革新織機
の中でも比較的容易に高速回転が可能である上に、設備
価格面でも他の革新織機に比べて有利であるため、定番
織物の製織合理化に最も多（適用されている。

従来、補助ノズル併用型エアージェットルームの織機回
転数は大部分が５００〜６００ｒｐｍの範囲にあったが
、最近はさらに高速タイプのものが開発実用化されるよ
うになった。ところが、エアージェットルームはエネル
ギー多消費型であるので、織機を高速化するほど１ピツ
ク当たりの圧気消費量が増大し、かつ、緯糸飛走性もそ
れと共に不安定になる為、織機の高速化が、期待される
コストの合理化に反映されていないのが実状である。そ
のため、ノズルの噴射タイミング、サブノズルの配列ピ
ッチ、サブノズルの噴射口径等が種々検討されている。

また、変形筬内に噴射された圧気流バランスの検討が進
められている。一般に筒内においては第４図に示すよう
に、サブノズル２から噴射された圧気流は、案内溝内を
緯糸飛走力向に流れる気流ｇ、簡明１の前面へ跳ねかえ
る気流ｆ、簡明１の列の間から上方、下方へ流れる気流
ａ。

ｂ、簡明Ｉの列の間から筬の背面へ流れる気流Ｃに分か
れる。ここで、織機回転数を高（する為にノズル噴射圧
力を高くすると筬羽前面へ跳ね返る気流ｆが増大する。

このため、空気流速の分布において高速流域部がより筬
羽前面へ移動し、緯糸が抜溝Ｇ内から飛びだしやすくな
り、緯入れが不安定となる。

実開昭６３−８５６８６号公報には、上あご部Ａ及び下
あご部Ｂを反ノズル側に向けて溝が広がるように、且つ
奥部も又反ノズル側に向けて溝が広がるように形成した
変形筬が開示されている。このような簡明は簡明の前面
の上下へはねかえる気流を減少することができ且つ緯入
れ飛走状態は安定化するが圧気消費量が増大する傾向を
有し、好ましくない。

本発明は従来公知の捕助ノズル併用型エアージェットル
ームの変形筬の有する問題点を解決して高速下において
も緯入れ安定性に優れ、且つ圧気消費量削減機能を有す
る変形筬を提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

本発明の目的は、筬を構成する各簡明の案内溝を形成す
る上あご部と下あご部では反ノズル側に向けて溝が狭め
られるように、且つ奥部では溝が広がるように、それぞ
れの簡明の厚さ方向で主ノズル側と反ノズル側の溝形状
を変えていることを特徴とするエアージェットルーム用
変形筬によって達成される。

以下本発明の変形筬の一例を示す添付図面を参照して本
発明を詳述する。

第１図に本発明の変形筬を構成する簡明の一例の溝部Ｇ
を拡大して示す。第１図に示すように、簡明１には上あ
ご部Ａ、下あご部Ｂおよび奥部Ｃに囲まれた溝部Ｇを有
する。第１図に示す本発明の簡明１では図面で手前側に
主ノズル（図示せず）があり、したがって主ノズルから
のジェット流は緯糸を伴って図面の上方から下方に流れ
るものとする。第１図において簡明の溝部Ｇの主ノズル
側の表面の輪郭を実線３ｆ−４ｆ−５ｆで示し、反ノズ
ル側の表面の輪郭を破線３ｂ−４ｂ−５ｂで示す。した
がって第１図から明らかなように溝部Ｇの奥部Ｃでは反
ノズル方向で溝が広がるように、溝部Ｇの上あご部Ａお
よび下あご部Ｂでは反ノズル方向で溝が狭められるよう
に形成されている。

第５図に圧気噴射方向に対する簡明１の溝部の傾斜形状
を示し、第５図（ａ）は圧気噴射方向に対して溝部が狭
められている場合を示し、この場合は筒内を流れる気流
ｇは集束される。一方第５図（ｂ）に圧気噴射方向に対
して溝部が広げられている場合を示し、この場合は筒内
を流れる気流ｇは拡散される。集束される場合の角度を
θ１とし、拡散される場合の角度を０２とする。

本発明の変形筬における簡明１は上あご部Ａと下あご部
Ｂには集束型のテーパー（第５図（ａ））を設け、底部
Ｃには拡散型のテーパー（第５図（ｂ））を設けること
を特徴とする。このように簡明の溝部Ｇの圧気噴射方向
での形状を変えることにより、圧気流が拡散せず抜溝内
Ｇに集束しやすくなるために、より速い流速を持つ、高
密度の圧気流を得ることが可能になる。さらに、筬背面
側に抜ける圧気流Ｃが増大する。これによって緯糸案内
溝内Ｇの空気流速分布において、高速流域部が筬の奥部
Ｃの方へ移動し、抜溝内Ｇからの緯糸飛び出しが解消さ
れ、安定的に緯糸を飛走させることができ、同時に圧気
消費量を削減することができる。

また、ここで上あご部Ａ、下あご部Ｂに付与する集束角
θ１が２°より小さい場合、空気流集束効果がほとんど
得られない。一方θ、が３０°を越えると簡明の溝部で
のｅｄｇｅによって製織時に緯糸及び経糸を傷つけ、毛
羽及び切断の原因となる。

従って集束角θ１の許容範囲は２〜３０°であり、３〜
２０°の範囲で好ましい。

拡散角θ２を奥部Ｃに付与する場合、θ２が２゜より小
さいと筬背面へ流れる気流が少ないので効果がない。又
、拡散角θ、が３０°を越えると筬背面へ流れる気流が
著しく増加し、圧気ロスが多くなる。あるいは簡明の溝
部のｅｄｇｅで毛羽が発生する。従ってθ２の許容範囲
は２°〜３０°であり３°〜２０°の範囲か゛好ましい
。

なお筬を構成する複数の簡明の溝部の形状を全て同一に
してもよく、又主ノズルからの距離および／又は補助ノ
ズルからの距離に応じて溝部の形状を適切に変更して用
いてもよい。

〔実施例〕

以下、本発明を実施例により、具体的に説明する。第１
表左側は、簡明２の上あご部Ａ、下あご部Ｂ、奥部Ｃに
おける、集束角θ１、テーパー付与なしくＯ）、拡散角
θ２の組み合わせを示したものである。角度はθ１　、
θ２どちらも１０°に設定しである。これらの組み合わ
せで溝の形状を変えた各々の筬を、織機回転数６００ｒ
ｐ＋＊　、　８００ｒｐｏ＋の２水準について製織評価
を行った。

尚、製織条件を下記に示す。

（１）織物：経糸　ベンベルブ糊付糸５０デニル／４５
フィラメント 緯糸　ベンベルグア５デニール１ ５４フイラメント （２）経密度：　５０．３本／ｃａ （３）緯密度：　３２．６本／ｃＩＩＩ（４）製品規格
：　　１２２ＣＩ１幅　平織その結果を第１表に示す。

尚、安定製織時圧気使用量とは、３日間連続運転し、そ
こで発生した線部・停台回数の平均が各々１個／ｍ以下
、１回／台・日収下という条件を満たすための必要最少
限の圧気使用量を言う。

第１表より、上あご部Ａ１下あご部Ｂに付与された角度
に着目すると、集束角θ、を付与した筬が最も安定製織
圧気使用量が少なく、゛テーパーなしくＯ）、拡散角θ
２の順序で圧気使用量が増大している。これは、集束角
θ１によって空気流が集束され、流速が速くなり、緯糸
飛走をスムーズにするからである。一方、拡散角θ２は
、空気流を拡散させる。そこで抜溝内Ｇの流速を補うた
めに、ノズル噴射圧を高くすると、結果的に圧気消費量
が増大する。

次に、上あご部Ａ１下あご部Ｂが集束角θ、の場合につ
いて、奥部Ｃの角度を比較する。安定製織時圧気使用量
が少ないのは、拡散角θ２の付与された筬隘３である。

磁１のようにＡ、Ｂ、Ｃいずれも集束角θ１を付与した
筬は、空気流集束効果が高まり、圧気使用量が減少する
かと思われるが実際には緯入れ安定性が著しく悪くなる
。これは、筬背面へ流れる気流Ｃが減少し、筬前面へ跳
ね返る気流ｆが増大するために緯糸が液溝から前面へ飛
び出すからである。そこで、緯糸の飛び出しを防ぐため
にサブノズルの噴射口をより筬側へ向け、ノズル配列の
ピッチを短くすることが必要となり、これによって逆に
圧気使用量を増大させることになる。

奥部Ｃが拡散角θ２の場合は、筬背面へ流れる気流Ｃの
増大によって空気流分布における最高流速域が奥部Ｃ側
へ移動するため、Ｐ糸飛走の安定性が確保できる。

このように第１表より、上あご部Ａ、下あご部Ｂに集束
角θ１、奥部Ｃに拡散角θ２を付与した筬Ｎ１３が少な
い圧気使用量で安定した製織を行うことがわかる。

第１表 安定製織圧気使用量：　　（Ｎｎ？／ｌｌｒ・台〕〔発
明の効果〕 本発明の筬は前述のように構成されているので、圧気消
費量の削減、緯入れ安定といった効果を同時に達成でき
る。このような機能を備えた筬を用いることによって、
いかなる回転数に於いても、圧気量削減効果をもたらし
、かつ安定的に緯糸を供給し、経済的にも優れた効果を
奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の筬を構成する簡明の溝部の拡大図であ
る。 第２図は変形筬を構成する各部の名称、及び補助ノズル
を示す図である。 第３図は簡明で構成される変形筬の水平断面図及び補助
ノズルの配置を示す図である。 第４図は、補助ノズルから噴射された空気流の分散を示
した層別側面図である。 第５　（ａ）図および第５図（ｂ）は簡明の溝部の広・
袂の態様を説明する簡明断面図である。 １・・・簡明、　　　　　２・・・補助ノズル、３ｆ−
４ｆ−５ｆ・・・主ジエツト側の溝部の輪郭、３ｂ−４
ｂ−５ｂ・・・反主ジェット側の溝部の輪郭。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　補助ノズル併用型エアージェットルーム用変形筬にお
   いて、筬を構成する各筬羽の案内溝を形成する上あご部
   と下あご部では反ノズル側に向けて溝が狭められるよう
   に、且つ奥部では溝が広がるように、それぞれの筬羽の
   厚さ方向で主ノズル側と反ノズル側の溝形状を変えてい
   ることを特徴とするエアージェットルーム用変形筬。