JPH027979B2 - - Google Patents

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JPH027979B2
JPH027979B2 JP62257437A JP25743787A JPH027979B2 JP H027979 B2 JPH027979 B2 JP H027979B2 JP 62257437 A JP62257437 A JP 62257437A JP 25743787 A JP25743787 A JP 25743787A JP H027979 B2 JPH027979 B2 JP H027979B2
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JP
Japan
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nitric acid
graphitized
fibers
fiber
carbon
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JP62257437A
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JPH01101343A (ja
Inventor
Setsujiro Hashimoto
Masahiro Kanda
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Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
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Publication date
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  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Inorganic Fibers (AREA)
  • Conductive Materials (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔発明の目的〕 産業上の利用分野 本発明は導電性の成形品や塗料、接着剤などに
有用な導電性の複合材料に関する。 従来の技術 エレクトロニクス技術の発展に伴い、静電気や
電磁波のシールド材として軽量で高導電性の材料
が求められるようになつてきた。このような材料
として金属や炭素等の粉末や繊維等をゴムやプラ
スチツク等と配合した樹脂複合材料があるが、金
属を用いたものは重くかつ高価であるという欠点
がある。また、炭素系の導電材料は金属よりも導
電性が低く、たとえばカーボンブラツク等の粒子
状炭素材料によつて高導電性のものを得ようとす
ると配合量を多くする必要があり、加工性が著し
く低いばかりでなく混練時または成形時のせん断
力によつて導電性が変化しやすく、性能の安定し
た製品が得にくい欠点がある。 一方、黒鉛化炭素繊維を導電材料として用いよ
うとすると、たとえばポリアクリロニトリル繊維
やピツチなどを炭素化し更に黒鉛化して得たもの
では導電性が不充分であるうえ加工性も低い。こ
れに対して、特定の有機金属化合物を触媒として
炭化水素を熱分解して得られた、直径0.05〜4μ
m、アスペクト比が20〜1000で枝分れの殆んどな
い均一な太さの、炭素の層が長手軸に平行に年輪
状に配列して形成された炭素繊維を用いることに
より樹脂組成物の導電性及び複合化操作性を改善
することが提案されている(特開昭61−218661)。
しかし、これとても電気抵抗率は10-2Ω・cmの水
準にしか達せず、またこのような値を得るために
は炭素繊維を多量に配合しなければならないので
加工性が悪くなり実用に供し得ないという問題が
あつた。 解決しようとする問題点 そこで本発明は、このような従来技術の組成物
より更に導電性および加工性に優れかつ性能の安
定した、炭素質繊維―樹脂系の導電性組成物を提
供することを目的としたものである。 〔発明の構成〕 問題点を解決するための手段 前述のような本発明の目的は、高温帯域中に浮
遊した超微粒金属触媒と炭化水素化合物とを接触
させて得た気相成長炭素繊維の黒鉛化物を硝酸処
理してなる層間化合物繊維であつて結晶のc軸方
向の繰返し周期の長さが21〜25オングストローム
の範囲内にあるものが、合成樹脂マトリツクス中
に分散されている導電性樹脂組成物によつて達成
される。 本発明において導電材料として用いられる炭素
質の層間化合物繊維は、高温帯域中に浮遊した超
微粒金属触媒と炭化水素化合物とを接触させて得
た気相成長炭素繊維の黒鉛化物を硝酸処理するこ
とによつて得られる。 かかる気相成長炭素繊維は、トルエン、ベンゼ
ン、ナフタレン等の芳香族炭化水素やプロパン、
エタン、エチレン等の脂肪族炭化水素などの炭化
水素化合物、好ましくはベンゼンまたはナフタレ
ンを原料として用い、かかる原料をガス化して水
素などのキヤリヤガスと共に900〜1500℃の反応
帯域中に分散浮遊させた超微粒金属からなる触
媒、たとえば粒径100〜300オングストロームの
鉄、ニツケル、鉄―ニツケル合金などと接触、分
解させることにより得られるものである。 こうして得た炭素繊維は必要に応じてボールミ
ル、ロータースピードミル、カツテイングミルそ
の他の適宜の粉砕機を用いて粉砕する。かかる粉
砕は必須ではないが、層間化合物の形成し易さや
他の材料との複合化の際の分散性が改良されるか
ら実施することが好ましい。 更に、こうして得た炭素繊維を、1500〜3500
℃、好ましくは2500〜3000℃の温度で、10〜120
分間、好ましくは30〜60分間、アルゴン等の不活
性ガスの雰囲気下で熱処理することにより、炭素
六角網面が繊維軸に対して実質的に平行で年輪状
に配向した結晶構造を有する黒鉛化繊維が得られ
る。この場合、熱処理温度が1500℃より低いと、
炭素の結晶構造が充分に発達せず、一方3500℃を
超えても特に効果は増進せず経済的でない。ま
た、熱処理時間が10分間より短いと熱処理効果が
充分でなく結晶構造の発達度合のばらつきが大き
く、一方120分間を超えても更なる改善はみられ
ない。 このようにして得た黒鉛化繊維を硝酸処理する
に当つては、温度0〜80℃において20時間を超え
ない範囲で硝酸を接触させる。 この際に使用される硝酸は、できるだけ濃度の
高いものが好ましく、できれば水を含まないもの
がよく、濃度99%以上の発煙硝酸などを用いるこ
とが適当である。かかる硝酸は黒鉛化繊維と接触
させるに当つて液状であつてもよく、または蒸気
状であつてもよい。液状の場合には黒鉛化繊維を
液状の硝酸中に浸漬するなどの方法が用いられる
が、硝酸中に含有される不純物も黒鉛化繊維と接
触するから、硝酸イオンが黒鉛結晶層間に浸透拡
散することを阻害したり、それ自身が黒鉛結晶層
間に入るような不純物は避けることが望ましい。
一方、硝酸蒸気を使用する場合にも、前記同様の
注意が必要であるが、不揮発性の不純物は自然に
排除されるから、硝酸蒸気の発生源の純度や形態
に対する制約が少いという利点がある。 黒鉛化繊維と硝酸との接触に当つては、温度が
0〜80℃、好ましくは5〜60℃であり、接触時間
が20時間を超えないことが必要である。温度が低
すぎるときは、硝酸イオンの黒鉛結晶層内への拡
散に長時間を要するのみならず温度管理が困難で
ある不利があり、温度が高すぎるときは、繊維の
破壊が起り易くまた破壊しないまでも機械的強度
が損われる。 黒鉛化繊維と硝酸との接触時間は20時間を超え
ないことが必要であり、好ましくは15時間以内で
ある。これ以上の長時間にわたつて接触させる
と、生成する硝酸処理黒鉛化繊維の結晶構造が21
〜25オングストロームの範囲を外れるc軸方向の
繰返し周期の長さを持つようになり、結果として
導電性の低下を超くばかりでなく熱や湿度に対す
る安定性もまた低下し、室内に保存したときでも
性状の経時変化が大きくなる。また、接触時間が
短かすぎるときは品質のばらつきが大きいから、
少くとも0.1時間以上接触させることが望ましい。
しかしながら、これ以下の接触時間では、操作上
意味のある時間制御は不可能であり、また接触時
間を短縮しても経済上の利点は殆んどないから、
好ましい接触時間としては0.2時間以上であり、
この範囲内で生成する硝酸処理黒鉛化繊維の結晶
構造はc軸方向の繰返し周期の長さが21〜25オン
グストロームであるものとなる。しかし、このよ
うな硝酸処理黒鉛化繊維の品質のばらつきを満足
できる程度まで減少させるのに必要な接触時間
は、液状硝酸を使用する場合が最も短くてよく、
蒸気状硝酸を使用する場合は、その蒸気の濃度が
低くなるに従つて長時間を要する。従つて、夫々
硝酸の濃度や温度などの製造条件に応じて、必要
最短の接触時間を選択するのがよい。 このようにして得た硝酸処理黒鉛化繊維は合成
樹脂マトリツクス中に添加分散されて本発明の組
成物が得られる。 ここで用いられる合成樹脂としては、たとえば
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリスチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合
樹脂、エチレン・アクリル酸エステル共重合樹脂
などの熱可塑性プラスチツクス、たとえばシリコ
ーン樹脂、フエノール樹脂、尿素樹脂、エポキシ
樹脂、ウレタン樹脂などの熱硬化性プラスチツク
ス、またたとえばクロロスルホン化ポリエチレ
ン、塩素化ポリエチレン、エチレン・プロピレン
ゴム、クロロプレンゴム、アクリルゴム、シリコ
ーンゴム、フツ素ゴムなどのゴムが使用できる。 このような合成樹脂に対して硝酸処理黒鉛化繊
維を分散させる方法には特に制限はないが、たと
えば2本ロール、ニーダー、インターミツクス、
バンバリーミキサーなどの公知の混練機が使用で
きる。 また、硝酸処理黒鉛化繊維と合成樹脂との配合
割合は特に制限はないが、電気抵抗率および加工
成形性の面から、樹脂100重量部に対して繊維が
5〜200重量部程度がよく、更には10〜100重量部
であるのが好ましい。 このような本発明の樹脂組成物には、それぞれ
使用した樹脂の種類に応じて充填剤、加工助剤、
可塑剤、酸化防止剤、架橋剤等の適宜の添加剤や
配合剤または溶剤などが含有されていて差支えな
い。また、本発明の樹脂組成物は、押出し成形、
射出成形、トランスフアー成形、プレス成形等、
適宜の成形方法を選択して所望の形状の物品等を
形成することができる。 実施例 1 1000〜1100℃に温度調節した縦型管状電気炉中
に、下方から水素を流しつつ粒径100〜300オング
ストロームの金属鉄触媒粒子を浮遊させておき、
これにベンゼンと水素の混合ガスを下方から導入
して分解させ、長さ10〜1000μm、径0.1〜0.5μm
の炭素繊維を得た。次に、この炭素繊維を遊星型
ボールミル(フリツチユ・ジヤパン株式会社、P
―5型)を用いて回転数500RPMで20分間粉砕し
た。 この粉砕炭素繊維を電気炉に入れ、アルゴン雰
囲気下で2960〜3000℃に30分間保持して黒鉛化し
た。得られた繊維は、X線回折および電子顕微鏡
によつて、炭素六角網面が繊維軸に平行で年輪状
に配向した結晶構造を有しており、長さが3〜
5μmに粉砕されていることが確かめられた。 こうして得た黒鉛化繊維を、発煙硝酸(濃度99
%)を入れた容器中に密閉し、23℃で3時間保持
した。所定時間経過後硝酸中から黒鉛化繊維を濾
過分離し、蒸留水により充分洗浄し、デシケータ
中で24時間乾燥した。 得られた硝酸処理黒鉛化繊維についてX線回折
法により測定した結晶のc軸方向の繰返し周期の
長さは24.44オングストロームであつた。 こうして得た硝酸処理黒鉛化繊維を、付加反応
型液状シリコーンゴム(トーレ・シリコーン社、
DY35―055)に対して第1表に示す配合に従つ
て添加し、6インチロールミルで30分間混練し
た。次に架橋速度制御用のインヒビター(トー
レ・シリコーン社、MR―23)および架橋触媒
(トーレ・シリコーン社、SRX―212)を第1表
の配合に従つて添加し、均一混練して導電性シリ
コーンゴム組成物を得た。ただし、配合の数字は
重量部である。 また、比較のために前述のようにして得た黒鉛
化繊維で硝酸処理を行わないもの、導電性カーボ
ンブラツク(ライオンアクゾ社、ケツチエンブラ
ツクEC)、およびPAN系炭素繊維の粉砕品(東
レ社、MLD―300)についても第1表の配合に従
い、同様に混練を行なつてそれぞれシリコーンゴ
ム組成物を調製した。 これらのシリコーンゴム組成物をモールド中で
100℃、20分間プレス成形して100mm×10mm×1mm
の架橋シートを作成し、それらの体積固有抵抗を
測定した。その結果は第1表に示す通りである。 次に、前記のシリコーンゴム組成物を径180μ
mの芳香族ポリアミド繊維(デユポン社、ケブラ
ー)3本からなる撚芯線上に押出し被覆し、200
℃で30秒間加熱して外径0.90mmの線状架橋体を得
た。このようにして組成物B、D、F、およびH
について成形試験を行ない成形性の評価を行なつ
た。その結果は第2表に示す通りである。
【表】 *は比較例である。
第1表より、硝酸処理黒鉛化繊維を配合したも
のは、体積固有抵抗が非常に小さいことが判る。
【表】 第2表より、本発明品は成型性も非常に優れて
いることが判る。 実施例 2 実施例1で用いた硝酸処理黒鉛化繊維を、エポ
キシ樹脂(油化シエルエポキシ社、エピコート
828)に第3表の配合に従つて添加し、撹拌機に
より60分間混練したのち3本ロールを5回通過さ
せた。その後酸無水物系硬化剤(油化シエルエポ
キシ社、エピキユアYH―307)および硬化促進
剤(油化シエルエポキシ社、エピキユアEMI―
24)を添加し、3本ロールを5回通して導電性エ
ポキシ樹脂組成物を得た。なお、配合の数字は実
施例1と同様に重量部を表わす。 また、比較のために、実施例1におけると同様
に硝酸処理しない黒鉛化繊維およびPAN系炭素
繊維の粉砕品を用い、第3表の配合に従つて同様
に混練し、それぞれエポキシ樹脂組成物を調製し
た。 これらのエポキシ樹脂組成物を用い、トランス
フアー成形により80℃3時間の条件でJISK6301
による4号ダンベル試験片をそれぞれ成形した。
これらの試験片について体積固有抵抗の測定を行
なつた結果および成形品の外観を、第3表に合せ
て示した。
【表】
【表】 外観 良好 良好
良好 良好 ザラツキ 不良

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 高温帯域中に浮遊した超微粒金属触媒と炭化
    水素化合物とを接触させて得た気相成長炭素繊維
    の黒鉛化物を硝酸処理してなる層間化合物繊維で
    あつて結晶のc軸方向の繰返し周期の長さが21〜
    25オングストロームの範囲内にあるものが、合成
    樹脂マトリツクス中に分散されていることを特徴
    とする導電性樹脂組成物。
JP62257437A 1987-10-14 1987-10-14 導電性樹脂組成物 Granted JPH01101343A (ja)

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JP62257437A JPH01101343A (ja) 1987-10-14 1987-10-14 導電性樹脂組成物

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JP62257437A JPH01101343A (ja) 1987-10-14 1987-10-14 導電性樹脂組成物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05180136A (ja) * 1991-12-26 1993-07-20 Yazaki Corp 雑音防止用素子及び雑音防止型高圧ケーブル装置

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JPH01101343A (ja) 1989-04-19

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