JPH05180136A - 雑音防止用素子及び雑音防止型高圧ケーブル装置 - Google Patents

雑音防止用素子及び雑音防止型高圧ケーブル装置

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JPH05180136A
JPH05180136A JP34458491A JP34458491A JPH05180136A JP H05180136 A JPH05180136 A JP H05180136A JP 34458491 A JP34458491 A JP 34458491A JP 34458491 A JP34458491 A JP 34458491A JP H05180136 A JPH05180136 A JP H05180136A
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JP
Japan
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noise
cable device
high pressure
voltage cable
pressure cable
Prior art date
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Pending
Application number
JP34458491A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiaki Jinno
敏明 神野
Makoto Katsumata
信 勝亦
Hitoshi Ushijima
均 牛島
Hidenori Yamanashi
秀則 山梨
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】温度に対して安定した雑音放射防止性能を有
し、しかも軽量でかつ任意の形状に小型化できて、高圧
ケーブル装置に組み込むに適した雑音防止用の抵抗素子
を提供し、併せて雑音放射防止性能が優れていて軽量で
ある雑音防止型高圧ケーブル装置を提供する。 【構成】熱硬化性樹脂マトリックス中に5〜80重量%
の気相成長炭素繊維を分散含有した電気抵抗体を、場合
により端部に端子部を形成し、あるいは端部に対して高
圧ケーブル端末を結合するように一体成形するなどして
雑音防止用素子とする。そしてこのように構成された雑
音防止用素子を高圧ケーブル装置に内蔵させることよっ
て、軽量で性能の優れた雑音防止型高圧ケーブル装置を
得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高周波雑音の放射を抑制
するに利用される雑音防止用素子、及び自動車の点火時
に発生する雑音の放射を防止するための雑音防止型高圧
ケーブル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用エンジンの高性能化に伴ってエ
ンジンの点火に用いられるエネルギーレベルが著しく増
大しており、点火プラグから発生する電磁波雑音のレベ
ルも大きくなってきている。そこでこのような電磁波雑
音の放射を防止することがますます重要となっている。
そのため雑音の放射を防止する手段として、高圧ケーブ
ルに雑音放射防止用の電気抵抗体を直列に組み込むこと
が提案されている(例えば、実開昭49−11746
9、実開昭50−6778など)。
【0003】ところでエンジンの点火電流は高電圧であ
るとともに高周波であって、そのエネルギーレベルが特
に大きいために、雑音放射防止用として通常の金属皮膜
型や酸化皮膜型の抵抗体を用いると破壊されやすくて使
用に耐えない。そのため従来は、高圧ケーブル装置に組
み込まれる抵抗体として金属巻線型やセラミック体型の
抵抗体を用いることが普通であった。しかし、金属巻線
型抵抗素子は重量が大きく小型化が困難であって製造コ
ストも高くなる欠点があり、セラミックのソリッド抵抗
素子は温度の上昇とともに抵抗値が低下して雑音防止効
果も低下するという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような事情におい
て、本発明は温度に対して安定した雑音放射防止性能を
有し、しかも軽量でかつ任意の形状に小型化できて、高
圧ケーブル装置に組み込むに適した雑音防止用の抵抗素
子を提供すること、及び雑音放射防止性能が優れていて
軽量である雑音防止型高圧ケーブル装置を提供すること
を目的としたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
熱硬化性樹脂マトリックス中に5〜80重量%の気相成
長炭素繊維を分散含有した電気抵抗体を備えてなる雑音
防止用素子によって達成することができる。
【0006】そして更には、かかる熱硬化性樹脂マトリ
ックス中に5〜80重量%の気相成長炭素繊維を分散含
有した電気抵抗体を雑音防止用素子として高圧ケーブル
装置に内蔵させることよって性能の優れた雑音防止型高
圧ケーブル装置を得ることができる。
【0007】本発明の雑音防止用素子を構成する電気抵
抗体は、熱硬化性樹脂マトリックス中に気相成長炭素繊
維を分散して成形してなるものであるが、かかる熱硬化
性樹脂としては、例えばエポキシ樹脂、フェノール樹
脂、キシレン樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポ
リエステル樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂などが
挙げられる。
【0008】また上記のような熱硬化性樹脂中に配合分
散される気相成長炭素繊維は、例えば900〜1200
℃の高温度の下で、例えば遷移金属の微粒子等の熱分解
触媒の存在下にベンゼンやメタン等の炭化水素を気相熱
分解して、生成する炭素を繊維状に成長させたものなど
である。このような気相成長炭素繊維は、反応条件によ
っては径50μm、長さ数cmのものも得られるが、本発
明においては径1μm以下、アスペクト比が30以上の
ものが好適に使用できる。更には、熱処理して黒鉛化し
たものであってもよい。
【0009】熱硬化性樹脂に対する気相成長炭素繊維の
配合割合は5〜80重量%であることが必要で、この範
囲を外れると電気抵抗体としての性能が劣るばかりでな
く、加工成形性や機械的物性などが不十分となる。また
配合に際しては、必要に応じて導電性付与材、補強材、
加工助剤、酸化防止剤、難燃剤等を用いることができ、
これらの配合量は成形方法によって適宜増減することが
できる。
【0010】前記のような熱硬化性樹脂と気相成長炭素
繊維との配合組成物は従来から公知の成形方法、例えば
射出成形法、トランスファー成形法、圧縮成形法等を適
宜利用することができ、また成形後に切削などの後加工
を加えることもできる。こうして得られる電気抵抗体
は、所望の抵抗値、例えば1〜30kΩ、更に好ましく
は3〜15kΩの抵抗値を持ち、かつ高圧ケーブル装置
に組み込むに適した形状に形成されて、本発明の雑音防
止用素子が得られる。
【0011】こうして形成された本発明の雑音防止用素
子は、点火プラグと高圧ケーブルとの間にそれらと直列
に接続されるが、その接続にあたっては雑音防止用素子
の端部に導電性接着剤などを用いて結合することがで
き、あるいは雑音防止用素子の端部を点火プラグ接続端
子や高圧ケーブル端末に嵌着できる端子の形状に成形し
てこれを接続に利用することもできる。更にまた、雑音
防止用素子の端部に高圧ケーブル端末を接続した状態に
一体にインサート成形することによって一挙に組立体を
得ることもできる。
【0012】本発明の雑音防止型高圧ケーブル装置は、
例えば図1に示すように構成することができる。即ち図
1における高圧ケーブル装置1は、点火プラグに嵌着で
きる接続端子2と高圧電源に接続される高圧ケーブル3
とを本発明の雑音防止用素子6によって直列に連結し
て、弾性樹脂被覆4によって一体に被覆されたうえ、ケ
ーシング5内に装着されたものである。ここで7は位置
決めクランプである。
【0013】なお、本発明の雑音防止型高圧ケーブル装
置において用いられる高圧ケーブルは、好ましくは抵抗
電線、特に巻線式の抵抗電線が用いられるが、これに限
らず高圧ケーブル用の電線であればどのようなものであ
っても利用可能である。
【0014】
【作用】本発明の雑音防止用素子は抵抗値が安定であっ
て周波数特性もよく、優れた雑音放射防止性能を有する
から、自動車用の高圧ケーブル装置の雑音放射防止用と
してに好適に利用することができる。
【0015】
【実施例】以下、更に本発明を実施例に基づいて具体的
に説明するが、本発明はこれら実施例によって何等限定
されるものではない。
【0016】〔実施例1〕フェノール樹脂(群栄化学工
業、PGA2165)100重量部に、直径0.5〜
0.1μm、長さ500〜100μmの気相成長炭素繊
維10重量部を加えて充分に混合して成形用組成物を調
製した。この組成物を圧縮成形して硬化させたのち、抵
抗部分の直径5mm、長さ15mmとなるように切削して両
端間の抵抗値が5.2kΩである電気抵抗体を作成し、
更にその両端に点火プラグ接続端子用雌端子と高圧ケー
ブル端末用雌端子とをそれぞれ導電性接着剤を用いて接
着して、雑音防止用素子を作成した。
【0017】こうして得た雑音防止用素子を用いて図1
のような本発明の雑音防止型高圧ケーブル装置Aを組み
立てた。また、比較のために市販のセラミックソリッド
抵抗器(KOWA、5.0kΩ)を用いて同様な雑音防
止型高圧ケーブル装置Bを組み立てた。これらをそれぞ
れ図2に示す測定装置に取り付けて高電圧放電を行い、
高圧ケーブルの端末から50mmの位置における100M
Hzの電界強度を測定し、放電頻度(放電回数/毎分)を
変化させて雑音放射特性を調べた。
【0018】その結果を図3に対比して示したが、従来
型のセラミックソリッド抵抗器を用いた高圧ケーブル装
置では放電頻度が毎分1500回を超えると急激に雑音
放射が増大するのに対して、本発明の高圧ケーブル装置
では雑音放射の増大が抑制されていることがわかる。
【0019】なお図2において、aはエンジンホール、
bは点火プラグ、cは高圧ケーブル装置、dは高圧コイ
ル、eは電界強度検出装置である。
【0020】〔実施例2〕実施例1で調製した成形用組
成物を用いて、高圧ケーブル端末に電気抵抗体が固着結
合しかつその先端に雌端子部を形成した実施例1と同様
な形状の雑音防止用素子を、射出一体成形法により作成
した。この雑音防止用素子の抵抗値は5.0kΩであっ
た。
【0021】この雑音防止用素子を用いて組み立てた本
発明の雑音防止型高圧ケーブル装置Cについて雑音放射
特性を調べたところ、実施例1の高圧ケーブル装置Aと
同等の結果が得られた。
【0022】
【発明の効果】本発明の雑音防止用素子は熱硬化性樹脂
と気相成長炭素繊維とからなる組成物を成形してなるも
のであって、雑音放射を抑制する効果が良好であるばか
りでなく、雑音防止型高圧ケーブル装置に組み込むに適
した形状に成形できる特長があり、またかかる本発明の
雑音防止用素子を内蔵した本発明の雑音防止型高圧ケー
ブル装置は、前記の雑音防止用素子の特長に伴う利点を
有するとともに部品点数の削減が可能となって、組立て
工数が少なくなると同時に軽量化が達成できる利点があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の雑音防止型高圧ケーブル装置の例の断
面図である。
【図2】雑音防止型高圧ケーブル装置の放射雑音レベル
測定装置の概念図である。
【図3】本発明の雑音防止型高圧ケーブル装置Aと比較
例の雑音防止型高圧ケーブル装置Bとの雑音放射特性を
比較して示すグラフである。
【符号の説明】
1 高圧ケーブル装置 2 接続端子 3 高圧ケーブル 4 弾性樹脂被覆 5 ケーシング 6 雑音防止用素子 7 位置決めクランプ a エンジンホール b 点火プラグ c 高圧ケーブル装置 d 高圧コイル e 電界強度検出置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01B 7/18 D 7244−5G (72)発明者 山梨 秀則 静岡県御殿場市川島田252 矢崎部品株式 会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱硬化性樹脂マトリックス中に5〜80
    重量%の気相成長炭素繊維を分散含有した電気抵抗体を
    備えてなる雑音防止用素子。
  2. 【請求項2】 熱硬化性樹脂マトリックス中に5〜80
    重量%の気相成長炭素繊維を分散含有した電気抵抗体を
    雑音防止用素子として内蔵したことを特徴とする雑音防
    止型高圧ケーブル装置。
  3. 【請求項3】 雑音防止用素子を高圧ケーブル端末と接
    続するように一体成形したことを特徴とする請求項2記
    載の雑音防止型高圧ケーブル装置。
JP34458491A 1991-12-26 1991-12-26 雑音防止用素子及び雑音防止型高圧ケーブル装置 Pending JPH05180136A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4975173B1 (ja) * 2011-03-04 2012-07-11 三菱電機株式会社 内燃機関の点火コイル装置

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Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 19970218