JPH027777Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案に係るブツク型箱は蓋体と箱本体からな
り、その形状がブツク型に構成されているととも
に表紙を兼ねる蓋体を開くことによつて箱本体の
中へ物を出し入れすることができる箱に関する。

（従来の技術） 結婚式や会社の創立記念日など慶事や法事など
弔事の引き出物として贈られ、例えばその中にウ
ヰスキーや菓子或は灰皿といつた記念品を納めて
なる箱であつて、表紙を兼ねる蓋体を開くことに
よつて箱本体の中へ物を出し入れすることが自在
ないわゆるブツク型箱はすでに多く作られ販売さ
れている。そして表紙を兼ねる蓋体と箱本体との
間中味を保護するための中蓋や中表紙を設けた
り、飾り用の薄いトレース紙を挟んだものもすで
に公知とされている。

（考案が解決しようとする問題点） ところが慶事弔事に拘わらず、従来のこれら贈
答品を入れるブツク型箱に関しては、贈る側から
贈られる側に対してその慶弔事の趣旨を良く理解
してもらい、長く記念に残しておいて欲しいとい
う強い意志表示が欠けており、ブツク型箱は単な
る包装用容器であつてこれに積極的な記念的処置
を何ら施そうとはされていなかつた。

即ち中味の品物に記念事の名称や日付けを銘記
したり、その場限りのメツセージを印刷した用紙
を別添で添えることはあつても、ブツク型箱自体
にはせいぜい表紙に「寿」等の字を入れたり、中
表紙にメツセージを印刷する程度に終始していた
のである。

従つて時が経過すると、これらのブツク型箱を
利用する時にしか贈る側からのこれら慶弔事に対
しての趣旨が目にふれられず、自然忘れられて箱
としての利用はあつても贈られた側で記念として
長く保存されるものではなかつた。

（問題点を解決するための手段） 本考案者はこの問題に鑑み、これらブツク型箱
においても、主催者、贈る側の慶弔事に対する趣
旨を贈られる側において長く記念に残せておける
ように積極的利用を創意工夫した。

そして、蓋体と上部開口した箱本体が一体化形
成され前記蓋体を開いて中に物等を入れることが
できるブツク型箱において、予め１枚又はそれ以
上の台紙を前記蓋体と前記箱本体との間に一体的
に挟み込んで堅結し、前記台紙にはミシン目を入
れることによつて前記台紙が前記ブツク型箱から
切り離し自在にしたことを特徴とするブツク型箱
を開示することによつて前述の問題点を解決せん
とするものである。

（実施例） 以下本考案に係るブツク型箱の構成及び作用に
ついてその実施例を結婚式の引き出物を例に採り
添付の図面に従つて説明する。

第１図は本考案に係るブツク型箱１の斜視図で
ある。本実施例ではその大きさが縦21cm、横25
cm、高さ６cm程度の上面を開口した箱本体２と、
それよりやや大きい表紙を兼ねる蓋体３からな
り、この蓋体３と箱本体２との間には本考案に係
る箱の開口部を覆う程度の台紙４が１枚挟み込ま
れ、ブツク型箱１の端部にてハトメ孔５が貫通し
て設けられ、堅結ひも６により３者は製本の形に
て一体に形成されている。

そして、表紙を兼ねる蓋体３と台紙４を開くこ
とによつて箱本体２内部へ引き出物として記念品
７を入れることができるようになつている。

この表紙を兼ねる蓋体３と箱本体２を形成する
材料は本実施例においては厚手のボール紙等を所
定の大きさに切断して組み立て、さらに色紙を貼
つたり塗料を塗ることによつて表装してある。も
ちろんその箱の大きさや中に入れる物によつて
は、例えばウヰスキーや灰皿など重い物を入れる
場合には前述のボール紙ではなく、強度を増すた
めに木の板や合成樹脂であつてもよい。

そして本実施例では前記箱本体２の開口部を覆
う大きさの台紙４は第２図に示すように、左端に
ミシン目８が入れてある台紙４であつて、中央部
には写真９を挟むためのスリツト１０が４ケ所入
れてある。

尚、この台紙４は例えば記念品７の上に中蓋等
が設けられている時にはその大きさは箱本体２の
開口部より小さくてもよい。

この台紙４におけるミシン目８の位置は、その
切り離し易さからも後日のブツク型箱１の利用し
易さからも前記表紙を兼ねる蓋体３が開く折れ線
部１１の位置と合致させるのが望ましいが特に限
定されるものではない。又、必要に応じて台紙４
の２ケ所以上にミシン目８を設けてもよい。

４ケ所のスリツト１０の位置は添付する写真９
の大きさに合わせて入れることが望ましく、例え
ばサービス版用、手札版用と各種変化を持たせて
作製してもよく、スリツト１０の代りに第３図に
示すようにコーナー紙１２を貼り付けて利用する
ことも考えられる。

特に結婚式の場合、この引き出物を入れるブツ
ク型箱１に写真９を添付することは、通常結婚式
の参加者の殆んどが花嫁花婿の片方のみの知り合
いであることから、披露宴から帰宅後すぐに家人
等に花嫁又は花婿の印象を口で説明することなく
添付の写真を見せるだけで事足り、更には通常の
場合参加者のすべてが後日記念写真を見るわけで
はないので好適である。

この写真９は前以つて引き出物を注文する際に
適当な写真９を贈る側で必要枚数準備してもらつ
てもよいし、当日ポロライドカメラ等で写したも
のを添してもよい。結婚式に限らず出産祝いや入
学祝い等においても、この写真９を添付すること
で引き出物としての価値が高まることはもちろん
であるが、写真９の代りに例えば第３図に示すご
とく例えば自筆の色紙１３にすることも考えられ
る。

但し、当初はメツセージを印刷したカード等を
このスリツト８に留めておき、贈る側の希望に応
じてその時に合つた写真９や色紙１３をそのカー
ドと入れ替えることもできる。

更に、前述のスリツト１０やコーナー紙１２に
よつて写真９や色紙１３を貼り付ける形式に限ら
ず、台紙４にミシン目８が設けられている限りに
おいて事前にこの台紙４に直接写真を焼き付けた
り、適宜な言葉やメツセージを直接印刷してもよ
い。又、当該ブツク型箱１への台紙４の挟み込み
枚数は本実施例の１枚に限らず、必要に応じて２
枚或いはそれ以上であつても適宜である。

この台紙４の裏側はそのまま白紙状態でもよ
く、又慶弔事の日付けやその名称又はその他必要
事項をを記載するようにしてもよい。

そして、前述のごとくこのブツク型箱１は蓋体
３と箱本体２との間にこの台紙４を挟み込み、ハ
トメ孔５を貫通させて堅結ひも６にて製本する形
にて堅結、完成させてあるが、この堅結はハトメ
孔５と堅結ひも６に限らず例えばのり付け等でも
よい。又この堅結時にこの台紙４の上によごれを
防止したり体裁を良くするため、第１図に示した
ように薄葉紙１４を挟み込んでもよい。

この様に必要枚数の台紙４を蓋体３と箱本体２
との間に挟み込み、箱本体２に記念品７を入れた
このブツク型箱１は、台紙４にミシン目８が設け
られていることにより、贈られた側は後日容易に
これら写真９や色紙１３等を備えた台紙４をブツ
ク型箱１から切り離すことができ、額等に入れて
壁掛けとしたり、或は机上に飾ることによつて、
その意義趣旨が埋もれることなく長く記念として
残すことができるのである。

他方、この台紙４を切り離されたブツク型箱１
は箱として、適宜物を入れることによつて本来的
に利用できるのである。

尚本考案は前述のごとく、本実施例の結婚式の
引き出物に限らず、誕生祝、入学記念や会社の創
立記念品等の慶事にも或いは弔事にも利用できる
ものである。

更にはその台紙４の大きさを変えたり、台紙４
表面に模様を入れたり、或いは写真９や色紙１３
等の用途の限らず種々変更することができる。第
４図は３ケ所のミシン目を入れ台紙４を抽選券付
き優待券として印刷した実施例である。

（考案の効果） 以上詳述したように本考案に係るブツク型箱
は、１枚又はそれ以上の台紙を表紙と箱本体との
間に挟み込み前記台紙にはミシン目を入れること
によつて切り離し自在にしたことを特徴としてい
るため、前述のように記念写真等をとめた台紙を
切り離して額に入れて壁掛けにしたり、或いは机
等の上に飾ることができ、主催者の慶弔事に対す
る趣旨を長く記念に残せておけるという効果を奏
する。もちろん箱本体はそのまま物入れに利用で
きる一方、この台紙が切り離されているのでその
贈り主の趣旨は箱の中に埋もれてしまわないので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るブツク型箱を表す斜視
図、第２図は台紙にミシン目とスリツトを入れた
実施例の正面図、第３図はスリツトの代りに色紙
を留めるためのコーナー紙を貼り付けた実施例の
正面図、第４図は３ケ所のミシン目を入れ台紙を
抽選券付き優待券として印刷した実施例である。 符号の説明、ブツク型箱……１、箱本体……
２、蓋体……３、台紙……４、ハトメ孔……５、
堅結ひも……６、記念品……７、ミシン目……
８、写真……９、スリツト……１０、蓋体折れ線
部……１１、コーナー紙……１２、色紙……１
３、薄葉紙……１４。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 蓋体と上部開口した箱本体が一体化形成され前
   記蓋体を開いて中に物等を入れることができるブ
   ツク型箱において、 予め１枚又はそれ以上の台紙を前記蓋体と前記
   箱本体との間に一体的に挟み込んで堅結し、 前記台紙にはミシン目を入れることによつて前
   記台紙が前記ブツク型箱から切り離し自在にした
   ことを特徴とするブツク型箱。