JPH0274693A - 緯糸摩耗型製紙用織物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、製紙用織物に関する。

〔従来の技術〕

製紙用織物に対しては従来より多くの要求かある。大別
すると、（イ）ワイヤーマークの発生防止、紙繊維の十
分な絡み合い、紙の品質そのものに関する問題または製
紙の歩留りの問題、（ロ）耐牽耗性の向上、織物の使用
寿命の延長、（ハ）良好なＰ水性の問題、などがある、
それぞれの量産は互いに関連する点が多いが、大雑把に
いえば、（イ）の問題は主として織物の製紙面の構造が
大きく関係する問題であり、（ロ）は織物の走行側表面
の構造に関係が深く、（ハ）は織物全体に間する問題で
ある。

この様な問題は多重織りの織物だけでなく、重織りの織
物においてら同様に解決しなければならない問題である
。

従来（イ）の解決には多くの提案がなされてきた、しか
しながら、（ロ）の間層すなわち製紙用織物の耐摩耗性
の向上については十分な工夫かなされておらす、製紙用
ｍ物の走行側を緯糸摩耗型として、経糸の摩耗を防ぐ程
度に止まっている。

しかしながら、近年製紙スピードの高速化、填料の使用
量の増大、中性紙の製造の必要性の増大などの諸条件が
要求され、製紙用織物の耐摩耗性か大きな問題となって
いる。

第５図は経糸緯糸１６本の従来使用されている製紙用ｍ
物を示す完全意匠図である０図中、○印は経糸が走行面
の緯糸を織込んでいる位置を示しＸ印は経糸が製紙面の
緯糸を織込んでいる位置を示す、したがって、Ｏ印と○
印との間は走行面の緯糸のクリップの長さを示す、第５
図の従来の製紙用織物においては走行面の隣り合う緯糸
のクリップの長さは同じである。

このような従来の製紙用織物では、上記のような諸要求
を満たすため、製紙用ｍ物の走行側の緯糸に太い線径の
糸を使用することが試みられていおり、耐摩耗性の改善
はある程度図られるものの、緯糸か太いので緯糸と経糸
とのバランスか崩れ、クリップ性か悪化しワイヤーマー
ク発生の原因となる。

さらに、上記（ハ）の問題から理解されるように走行面
の構造が変化すれば炉水性ら影響があり単に緯糸を太く
する程度の姑息な手段では間Ｕは解決されない。

〔本発明が解決しようとする課題〕

上記のような従来の技術の問題点に鑑みて、本発明は製
紙用織物のＰ水性などの紙を抄造する性能には影響を与
えることなく耐摩耗性を改善しようとするものである。

３課題を解決するための手段〕 本発明は、製紙用織物の走行面に突出する緯糸に長いク
リップの緯糸と短いクリップの緯糸を配置して、製紙用
織物の紙を抄造する製紙面にはまったく影響を与えるこ
となく、耐摩耗性を飛躍的に向上させると共に織物の姿
勢維持性の良好な製紙用織物を提供するものである。

本発明は上記の構造を製紙用ｍ物の走行面に形成するも
のであるから、二重織り、三重織りなどの多重織りの製
紙用織物においては製紙面にはまったく影響を与えず、
また−重織りの製紙用′ａ物においても製紙面への影響
は極めて小さく、製紙面の製紙性にはほとんど影響がな
く、Ｆ水性、ワイヤーマーク性に実質的変化は見られな
い。

〔作用〕

製紙用ｍｅＩの走行面の耐摩耗性は、走行面を形成する
摩耗繊維の摩耗体積を大きくすることにより増大する。

使用中の織物の姿勢の安定性と、使用寿命の延長の点か
ら緯糸に耐摩耗作用を有させることが望ましい、経糸が
摩耗すると織物の寸法の変化や切断が生ずるからである
。

本発明の製紙用ｍ物は、従来の製紙用織物の表面性即ち
、パルプ繊維のサポート性、ワイヤーマーク特性を変え
ること無く走行面の緯糸に長いクリップを例えば−本置
きに形成することによって摩耗体積を増大させ耐摩耗性
を大きく改善するものである。

実際には、経糸と緯糸が交差し糸が急激に曲げられるナ
ックル部においてはそのクリップの形状のため耐摩耗作
用を営まない緯糸部分が存在する。

つまり同じ面積内ではナックルの数の少ない方が耐摩耗
性の点から見て有効摩耗体積は大きくなり、と水性も向
上する。

又　クリップ性すなわち、経糸か緯糸を曲げようとする
とき緯糸の反発力に打ち勝って緯糸を押し曲げることが
できる指標であるが、これはクリップの長さ、つまり緯
糸を押し上げる経糸と経糸の距離が長くなると良好とな
る。そしてクリップ性が向上すると太い緯糸の使用か可
能となる８本発明においては、ｍ物の走行面にクリップ
の長い緯糸を配置しているのでクリップ性は良好であり
、従来使用できなかった太い緯糸か配置できるので摩耗
体積をさらに大きくすることかできる。

尚、摩耗体積の増大については次の実施例の項において
従来例と比較しながら具体的に説明する。

以上説明した本発明の作用は、−重織りのみならず二重
以上の多重織製紙用ａ物において同じである。

〔実施例〕

第１図は本発明の経糸と緯糸かそれぞれ１６本である二
重織り製紙用織物を示す完全意匠図である。

第２図は本発明の経糸緯糸がそれぞれ１４本である二重
織り製紙用ｍ物を示す完全意匠図である。

第３図は本発明の経糸緯糸がそれぞれ８本である３／１
崩し綾織りの一重織り製紙用織物の裏面を示す完全意匠
図である。第４図は本発明の経糸緯糸がそれぞれ１２本
の三重織り製紙用織物を示す完全意匠図である。

第１図、第２図及び第４図中、○印は経糸が走行面の緯
糸を織込んでいる位置を示し、Ｘ印は、経糸か製紙面の
緯糸を織込んでいる位置を示す。

第３図中、Ｘ印は経糸が走行面の経緯糸を織込んでいる
位置を示す。

したがって、短いクリップの場合は各図のＯ印とＯ印と
の間（第３図ではＸ印とＸ印との間）、長いクリップの
場合は各図の完全意匠図の○印と隣りに繰り返す完全意
匠図（図示せず）のＯ印との間（第３図も同様のＸ印と
Ｘ印との間）は製紙用織物の走行面を形成する同一の緯
糸のクリップの長さを示している。

これらの図から明らかなように緯糸のクリップが一本お
きに長く、しかもクリップの長さが長いクリップ同士、
それぞれ同じであることが明示されている。

第６図及び第７図は製紙用織物のナックル部を示すもの
である。１７〜１９は経糸であり、２０は走行面に突出
している緯糸である。第７図は経糸か緯糸の下を通って
緯糸を織込んでいるところを示す、第６図と第７図の斜
線部分がｉｉ１摩耗性を奏していないことは明らかであ
る。即ち、ナックル数か多くなるとｉｉｉ＃摩耗機能を
持たない緯糸部分か増加して有効摩耗体積が減少する。

第８図はクリップの形状を示すものである。経糸２２と
２３が緯糸２１の下を通り緯糸を織込んでいるがこの図
から明らかなように経糸２２と２３は緯糸２５を上方に
押し上げている。、ｔな、経糸２５と２６とは緯糸２１
の反発力を受けているが緯糸を押し下げている。′ｉた
経糸２４は緯糸を下方に押しているかその作用は経糸２
５．２６に比べると小さい、この、経糸が緯糸の反発力
に勝って緯糸を押し曲ける指標をクリップ性というが、
クリップ性が良ければ太い緯糸を使用することができる
わけである。

第８図のクリップの形状から理解できるように経糸２２
と経糸２３の距離が長いはど又経糸２４２５．２６　　
・・・の数の多いほどクリップ性はよくなる。

本発明においては織物の走行側に突出する緯糸のクリッ
プの長さを互いに異ならせているからクリップの長い緯
糸に太い糸を配室することかできるので１ｔＥｉＩ′耗
体積を大きくすることができるのである。

また、本発明においては次に第９図、第１０図第１１図
、第１２図の実施例で説明するように織物の走行側に突
出するクリップの長さの異なる緯糸は互いに隣り合つ、
て配置しなくても、また同本数配置しなくても良い、第
９図の実施例は長いクリップの緯糸を２本配置した次に
短いクリップの緯糸を１本配置した１８シヤフトの１：
２交織製紙用ｍ′＃Ｊである。この実施例では、長いク
リップの緯糸は経糸１７本分、短いクリップの緯糸は経
糸８本分の長さであることが理解される。第１０図の実
施例は長いクリップの縫糸３本を配置した次に短いクリ
ップの緯糸を１本配置しな１６シヤフトのに３交織製紙
用織物である。この実施例では長いクリップの緯糸は経
糸１５本分、短いクリップの緯糸は経糸７本分の長さで
あることが理解される。

第１１図の実施例は、長いクリップの緯糸と短いクリッ
プの緯糸との割合いを３＝２とした２゜シャフトの３＝
２交織製紙用織物である９図において、緯糸１’、３′
、５′、６′、８′、１０’１１′、１３’、１５’、
１６’、１８′、２０’が長いクリップとなっている。

第１２図の実施例は、長いクリップの緯糸と短いクリッ
プの緯糸との割合いを２：３とした２０シヤフトの２＝
３交織製紙用織物である０図において、緯糸２’、４’
、７’、９’、１２′１４′、１７′、１９′が長いク
リップとなっている。

このように本発明においては、走行側に突出する長いク
リップの緯糸と短いクリップの緯糸との割合いが３：１
〜１　：３　（２：１．３：２．１：１　。

２：３，１：２を含む、）とするものである、走行側に
突出する緯糸を、長いクリップの緯糸と短いクリップの
緯糸を３：１〜１：３の割合いにするのは、耐摩耗性の
向上と織物の姿勢維持のバランス上好ましいからである
。即ち長いクリップの緯糸は耐摩耗性の効果は大きい、
しかしながら経糸により織込まれる回数が少ないので織
物の姿勢維持の効果は小さい、一方短いクリップの緯糸
はｍ物の姿勢維持効果は大きいか耐摩耗性は小さい。

長いクリップと短いクリップの比が長いクリップからみ
て３：１以上になると織物の姿勢維持が悪くなり好まし
くない、又両者の比が１：３以下になると耐摩耗性が悪
くなりやはり好ましくない。

耐摩耗面を形成する走行側に突出する緯糸のクリップの
長さを、長いクリップ同志、短いクリップ同志をそれぞ
れ同じ長さにすると、製紙用ｌｌ１ｉ物の姿勢の維持が
良好となる効果があるが必ずしも同じ長さしなければ耐
摩耗性が奏されないということはない、耐摩耗性を奏す
る長いクリップ゛と、姿勢の維持を受は持つ短いクリッ
プが配置されていることが重要なのである。

ただし−重織製紙用１物においては製紙面に影響を与え
ないために長いクリップの緯糸同志、短いクリップの緯
糸同志をそれぞれ同じ長さにすることが望ましい。

このように本発明においては製紙用繊物の走行側の有効
摩耗＃積を従来の＆ｌｌ物に比較して著るしく大きくす
ることができ、耐摩耗性を飛躍的に改善することができ
た。このことは次に比較試験で具体的に示す。

第１図に示す本発明の製紙用織物を代表例とし、第５図
の従来の製紙用ｍ物の耐摩耗性の比較を示す。

まず摩耗体積を比較する緯糸のクリップの（体積の計算
上、クリップは、経糸と経糸の間で円筒状とした。実際
には後で説明するように緯糸の屈曲部や経糸の上方に存
在する摩耗に無関係の部分があるので従来例では摩耗体
積はもつと小さくなる。

本発明ではロングクリップと通常の長さのクリップが１
本置きに形成されているので、隣り合う２本の緯糸に付
いてクリップの摩耗体積を計算したが比較例に付いても
隣り合う２本の緯糸に付いて計算し両者を比較した。

第１図と第５図とに示す同じ１６本の経糸と緯糸で形成
される製紙用ｍ物について、隣り合う２本の緯糸は第５
図の従来例ではクリップを形成する経糸と経糸との間に
は各７本の経糸が配置されているので、７Ｘ４＝２８本
分の長さのクリップが形成されている。したがってその
体積は、経糸の線径が０．１７ｎｎ＋、緯糸の線径が０
．２２ｎｍであるから、２８ｘＯ，１７ｘ　（０，２２
／２）　２π＝　０．１８１止３である。

同様に第１図の本発明の実施例においては１本の緯糸に
対して経糸１５本分の長さのクリップが形成されており
、クリップが長けれはクリップ性が良好となり太い線径
の緯糸が使用できるので、経糸の線径が０．１７ｎｕｎ
、クリップの短い緯糸の線径が０．２２繭、クリップの
長い緯糸の線径がｏ、２５市であれば、クリップの体積
は、 １４ｘ　Ｏ，１７Ｘ　（０，２２／２）２ｙｒ　＋　１
５ｘ　０．１？ｘ　ｆｏ、２５／２）　　ｙｒ　＝　０
．２１６　ｒｕｍ”である、そこで摩耗体積の増加割合
は、（０，２１６÷０．１８１−１　）　ｘ’１００　
＝　１９．３　（％）即ち、単純計算しただけでも本発
明の実施例においては約２０％摩耗体積が大きい。

第１０図の従来例の走行面のクリップの長さは実測によ
れば１．１０５ｍｍであり、第１図の本発明の実施例で
は２．２８市であった。

比較試験の結果を次の第１表にしめす。

第 表 日本フィルコン製摩耗試Ｊｕｌ！ＩＮ（実用新案登録第
１３５０１２４号）を用いて、フィラーには重質炭酸カ
ルシウムを用いて 行った。

試験結果：第１表に示すごとく、本発明品は従来品に比
べて、下緯糸が摩耗切断するま での時間（ワイヤー寿命）が約１．３倍であった。

試験方法： 〔効果〕 以上説明した通り、本発明の製紙用織物は特殊な走行側
の構造によりＩＥｉｉ耗性が飛躍的に改善された、従来
まったく知られなかった新規なかつ優れた作用効果を示
す製紙用織物である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例である経糸と緯糸がそれぞれ１
６本で構成される完全組織の製紙用二重織物の完全意匠
図である。第２図は同じく経糸と緯糸１４本で形成され
た本発明の実施例である二重織製紙用織物を示す完全意
匠図である。第３図は本発明の実施例である経糸と緯糸
がそれぞれ８本の３／１崩し綾織りの一重織製紙用：ａ
物の走行面を示す完全意匠図である。第４図は本発明の
実施例である経糸と緯糸がそれぞれ１２本の三重織製紙
用′ａ′ＰＩＪを示す完全意匠図である。第５図は従来
の経糸と緯糸が１６本である二重織製紙用織物の完全意
匠図である。第６図と７図は製紙用織物のナックル部を
示し８図はクリップの形状を示す。 第９図は本発明の実施例である１８シャフト２；１交織
りの製紙用織物の完全意匠図である。第１０図は本発明
の実施例である１６シヤフト３：１交織りの製紙用織物
の完全意匠図である。第１１図は本発明の実施例である
２０シャフト３：２交織製紙用織物の完全意匠図である
。第１２図は本発明の実施例である２０シャフト２：３
交織製紙用織物の完全意匠図である。 １・・・２６経糸、１′・・・２１′・・・緯糸。 第 図 第 図 第 図 第 図 第 ０召 第 図 第 図 第 図 第 図 １０　１１　１２　１３　１４　１５　１６　１７　１
Ｂ第 図 フ １０１１１＠　１３１４１５１８１７１ｆｌ　１９２０
第 図 ズＳ 図

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）製紙用織物の耐摩耗面を形成する、走行側に突出
   する緯糸が長いクリップの緯糸と短いクリップの緯糸と
   からなる緯糸摩耗型製紙用織物。
2. （２）走行側に突出する長いクリップの緯糸と短いクリ
   ップの緯糸の割合が３：１〜１：３である特許請求の範
   囲第１項の製紙用織物。
3. （３）耐摩耗面を形成する走行側に突出する緯糸のクリ
   ップの長さは、長いクリップ同志、短いクリップ同志は
   それぞれ同じ長さであって長いクリップと短いクリップ
   が交互に配置されている特許請求の範囲第１項乃至第２
   項のいずれか１項に記載された一重織緯糸摩耗型製紙用
   織物。
4. （４）耐摩耗面を形成する、走行側に突出する緯糸の内
   、長いクリップを形成する緯糸が短いクリップを形成す
   る緯糸より太い緯糸である、特許請求の範囲第１項乃至
   第３項のいずれか１項に記載された緯糸摩耗型製糸用織
   物。