JPH027260Y2 - - Google Patents

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JPH027260Y2
JPH027260Y2 JP1983033088U JP3308883U JPH027260Y2 JP H027260 Y2 JPH027260 Y2 JP H027260Y2 JP 1983033088 U JP1983033088 U JP 1983033088U JP 3308883 U JP3308883 U JP 3308883U JP H027260 Y2 JPH027260 Y2 JP H027260Y2
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valve
passage
spring
fuel
needle valve
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Description

【考案の詳細な説明】 本考案はデイーゼルエンジン(機関)等に具備
される燃料噴射弁に関する。
デイーゼルエンジンでは燃料を直接燃焼室に噴
射して燃焼するため均一混合気を吸入するガソリ
ンエンジン等に比べ低温時の始動性が悪く、この
ため、従来より低温時に燃料供給量を増加したり
(特開昭57−18873号公報)、燃料の噴射タイミン
グを早めたりしていた(実開昭56−39862号公
報)。特に、実開昭56−39862号公報の技術によれ
ば、針弁を閉弁方向に付勢するバネと、バネ受け
との間に感温作動部材を配設して、針弁の開弁圧
力を低温時に常温時より低下させるように構成
し、低温時における噴射タイミングを早めるよう
にしたものである。
しかしながら、低温時において、機関は着火遅
れが著しいので、多量の燃料を低圧で早めのタイ
ミングで供給しても、噴射の終了時期に集中燃焼
することになり、所謂デイーゼルノツクが発生
し、燃焼騒音が大きくなるという不具合が起き
る。
上記着火遅れ時間を短縮するには燃料噴射弁の
開弁圧を高く設定し、ノズルから燃料を高圧で噴
射して霧化を良好にし、空気との混合を促進させ
る必要がある。
上述の問題に対処するため、従来例えば実開昭
57−84358号公報に開示された「燃料噴射弁装置」
がある。この装置は、針弁の圧力バネを収容した
ノズルホルダ内のバネ室へ漏れる針弁からの漏れ
油を燃料タンクへ戻す戻り口に絞り孔を有する逆
止弁を設け、初期燃料噴射時のみ上記逆止弁の絞
に孔の流通抵抗により上記ノズルホルダに形成し
た噴孔から噴射される燃料の噴射率を低くして着
火遅れを解消するようにしたものである。即ち、
バネ室の液圧を利用して針弁の開弁圧をバネによ
る設定値よりも高めることにより、燃料噴射率を
低くするようにしたものである。
ところで、この装置における逆止弁は、バネに
よつて常に戻り口を閉塞するように付勢されてい
るものであるから、機関が暖気運転時にあろう
と、定常運転時であろうと、均一の効果をもたら
すことになる。しかしながら、機関において、定
常運転時に燃料噴射弁の開弁圧が必要以上の高く
設定されると、不斉噴射による異常燃焼を起こし
て振動を発生してしまう。
本考案は上記事情に鑑みてなされたもので、機
関の暖気運転時のみ開弁圧を高めて燃料の霧化を
良好にし、着火遅れによる燃焼騒音の発生を防止
し得るようにした燃料噴射弁を提供することを目
的とする。
以下本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。
まず、第1図及び第2図を基に本考案の一実施
例を説明する。第1図は本考案の燃料噴射弁の縦
断面図であり、同図中1は燃料噴射弁で、そのノ
ズルホルダ2の下端面にはデイスタンスピース3
を介してノズルボデー4がリテーニングナツト5
により締着され、該ノズルボデー4の中心孔6に
は針弁7が摺動可能に挿入されている。該針弁7
の下部には、テーパ状の受圧部8が形成され、そ
の下部のテーパ状の弁座部9は前記ノズルボデー
4側のテーパ状の弁座10に接離する。前記針弁
7の先端にはスロツトル型のピン部11が形成さ
れ、該ピン部11は前記ノズルボデー4先端部の
噴孔12に嵌入している。前記針弁7上部の頭軸
13は前記デイスタンスピース3の中心孔14に
おいて、上端部にバネ受け15を介して前記ノズ
ルホルダ2のバネ室16内に縮設されたバネ17
のバネ力を受け、前記針弁7の弁座9が前記ノズ
ルボデー4側の弁座10に圧接している。前記針
弁7の受圧部8に面して前記ノズル本体4内には
油溜り18が形成され、この油溜り18は前記ノ
ズルボデー4、デイスタンスピース3及びノズル
ホルダ2を貫通する高圧油路19により、前記ノ
ズルホルダ2上端部の燃料油入口20に通じてい
る。該燃料油入口20は高圧パイプ40により燃
料噴射ポンプ41に接続される。前記ノズルホル
ダ3のバネ室16は前記ノズルホルダ2内に穿設
されたオーバフロー通路21によりオーバフロー
出口22に連通され、該オーバフロー出口22は
オーバフローパイプ42により燃料タンク43等
の低圧側に接続される。
上記の構成は従来公知の燃料噴射弁と同様であ
るが本考案に係る燃料噴射弁1ではオーバフロー
通路21に切換弁30を配設する。該切換弁30
は第2図に詳細を示すように、前記ノズルホルダ
2内のオーバフロー通路21の途中に直交して穿
設したスリーブ31にスプール32と、該スプー
ル32を作動させる公知の形状記憶合金をコイル
状に巻回して形成した押圧部材33を挿入し、前
記スリーブ31の開口部をプラグ34で閉塞して
成る。前記スプール32は環状溝よりなる開放通
路35と径方向に貫通する小径孔よりなる絞り通
路36とが互いに軸方向に所定間隔を存して形成
されている。そして、第2図Aに示すごとく前記
開放通路35全体が前記オーバフロー通路21と
合致連通した時前記オーバフロー通路21は通路
抵抗なく開放される。また、前記スプール32が
スライドして、第2図Bに示すごとく絞り通路3
6がオーバフロー通路21と合致連通した時は該
オーバフロー通路21は前記絞り通路36により
大きな流通抵抗が与えられる。この場合、前記押
圧部材33は低温時にはコイル形状を軸方向に短
縮し、高温時にはコイル形状を軸方向に伸長する
2方向性(可逆性)の形状記憶合金を用い、高温
時には第2図Aに示すように前記開放通路35が
前記オーバフロー通路21と連通し、低温時には
第2図Bに示すごとく前記絞り通路36がオーバ
フロー通路21と連通する位置に前記スプール3
2が切り換えられるように配設されている。尚、
前記スプール32の開放通路35は環状溝に限ら
ず、径方向に貫通する孔であつても差支えない
が、この場合、流通抵抗を小さくすることが必要
である。
上記構成の燃料噴射弁1において、機関によつ
て駆動される燃料噴射ポンプ41から圧送される
燃料が高圧パイプ40を介して燃料噴射弁1に流
入し、高圧油路19から油溜り18を通つて針弁
7の受圧部8に作用し、その燃料圧がバネ17に
より設定された針弁7の開弁圧に達すると該バネ
17を圧縮して針弁17を押し上げ、ノズルボデ
ー4先端の噴孔12から機関の燃焼室に燃料が噴
射される。ここで機関暖気運転後の定常運転時に
は切換弁30の押圧部材33は高温環境にあつて
コイル形状を軸方向に伸長し、第2図Aに示すご
とく切換弁30のスプール32を、開放通路35
がオーバフロー通路21と連通する第1位置に切
り換え、オーバフロー通路21を開放通路35に
よつて通路抵抗なく連通させている。従つて、ノ
ズルボデー4と針弁7との間を潤滑してバネ室1
6に流入した燃料油は、オーバフロー通路21を
通りオーバフローパイプ42を経て燃料タンク4
3へ戻される。即ち、機関の暖気運転後の定常運
転時には、バネ17にて設定された通常の開弁圧
で燃料が噴射され燃料の不斉噴射による異常燃焼
に伴う振動の発生が避けられる。
エンジンの低温始動時には押圧部材33は低温
環境にあつてコイル形状を軸方向に短縮し、第2
図Bに示すごとく切換弁30のスプール32を、
絞り通路36がオーバフロー通路21に連通する
第2位置に切り換えている。従つて、ノズルボデ
ー4と針弁7との間からバネ室16に流入し、オ
ーバフロー通路21から燃料タンク43へ戻され
る燃料油は、スプール32の絞り通路36により
大きな流通抵抗が与えられるので針弁7に背圧が
与えられる。このため針弁7の開弁圧は上昇し、
燃料は定常運転時より高圧で機関の燃焼室に噴射
され、燃料の霧化が良好に行なわれて空気とよく
混合され、着火が早められて始動後の暖気運転時
のデイーゼルノツクによる燃焼騒音が防止され
る。暖気運転に依り機関の温度が所定温度に上昇
すると、押圧部材33は即座に作動してスプール
32を、開放通路35がオーバフロー通路21に
連通する位置に切り換え、これにより針弁7の開
弁圧はバネ17により設定される通常の設定圧に
戻される。
第3図は切換弁の他の実施例を示し、この切換
弁30′ではスプール32′は絞り通路36のみが
設けられ、開放通路はスプール32′全体がオー
バフロー通路21より一側方に位置した状態に移
動することによつて構成される。又、この実施例
においては互いに相反する方向に作動する一方向
性の形状記憶合金よりなる2つの押圧部材33
a,33bを相互に作用させるように互いに対向
して配設する。即ち、第3図Aは高温時オーバフ
ロー通路21を開放通路状態に、第3図Bは低温
時オーバフロー通路21を絞り通路36状態に切
り換えられた状態であつて、下部の押圧部材33
aは高温時コイル形状を軸方向に伸長し、上部の
押圧部材33bは低温時コイル形状を軸方向に伸
長する形状記憶合金を採用することによつて、上
記切り換え動作が得られる。又、逆に上部の押圧
部材33bが高温時コイル形状を軸方向に短縮
し、下部の押圧部材33aが低温時コイル形状を
軸方向に短縮する形状記憶合金を採用しても同様
の切り換え動作が得られる。尚、スプール32′
の開放及び絞り通路の切り換え位置は、スプール
32′の両端面に形成されたストツパ32a及び
32bによつて規制される。この切換弁30′を
用いた燃料噴射弁のその他の作動は上述した第1
図及び第2図の実施例の場合と全く同様であるか
らその説明を省略する。
以上述べたように本考案の燃料噴射弁は、針弁
の開弁圧を設定するバネが収納されると共に前記
針弁からのリーク燃料が収容されるバネ室と連通
して前記リーク燃料を燃料タンクへ戻すオーバフ
ロー通路中に、該通路を開放連通する第1位置と
絞り連通する第2位置とに切り換える切換弁を配
設し、該切換弁を少なくとも1つの形状記憶合金
からなる押圧部材により切換作動せしめ、機関の
暖気運転時には前記切換弁を前記第2位置に切り
換えて前記針弁の開弁圧をバネによる設定値より
も高め、前記機関の暖気運転後には前記切換弁を
前記第1位置にして前記針弁の開弁圧を前記バネ
による設定値に戻すようにしたことを特徴とする
ものである。
従つて、簡単な構成で暖気運転時のデイーゼル
ノツクによる燃焼騒音が防止され、暖気運転後の
定常運転時には燃料の不斉噴射による異常燃焼に
伴う振動の発生が防止される。そして温度による
開弁圧の切り換え動作は形状記憶合金よりなる押
圧部材に依り自動的に即座になされ、かつ、特に
低温時、低回転時でも高圧噴射がなされるため、
燃焼が良好で燃焼騒音が少なく、スモークの発生
も少ない。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は本考案の一実施例を示し、
第1図は燃料噴射弁の縦断面図、第2図は切換弁
の作動説明図、第3図は切換弁の他の実施例を示
す作動説明図である。 7……針弁、16……バネ室、17……バネ、
21……オーバフロー通路、30……切換弁、3
3,33a,33b……押圧部材、43……燃料
タンク。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 針弁の開弁圧を設定するバネが収納されると共
    に前記針弁からのリーク燃料が収容されるバネ室
    と連通して前記リーク燃料を燃料タンクへ戻すオ
    ーバフロー通路中に、該通路を開放連通する第1
    位置と絞り連通する第2位置とに切り換える切換
    弁を配設し、該切換弁を少なくとも1つの形状記
    憶合金からなる押圧部材により切換作動せしめ、
    機関の暖気運転時には前記切換弁を前記第2位置
    に切り換えて前記針弁の開弁圧をバネによる設定
    値よりも高め、前記機関の暖気運転後には前記切
    換弁を前記第1位置にして前記針弁の開弁圧を前
    記バネによる設定値に戻すようにしたことを特徴
    とする燃料噴射弁。
JP3308883U 1983-03-08 1983-03-08 燃料噴射弁 Granted JPS59139576U (ja)

Priority Applications (1)

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JP3308883U JPS59139576U (ja) 1983-03-08 1983-03-08 燃料噴射弁

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Families Citing this family (1)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008163829A (ja) * 2006-12-28 2008-07-17 Denso Corp 燃料噴射ポンプ

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JPS5631656B2 (ja) * 1975-08-05 1981-07-22
JPS5639862B2 (ja) * 1979-05-31 1981-09-16

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JPS5941331Y2 (ja) * 1979-09-04 1984-11-28 三菱重工業株式会社 ディ−ゼル機関の燃料噴射弁
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