JPH0272075A - 水袋の破袋装置および加熱装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、発熱材に水を接触させて水和反応による反応
熱を得る加熱装置に係り、特に水を充填した水袋を簡便
に開封する水袋の破袋装置に関する。

（従来の技術） 店頭販売されるコーヒ、紅茶等の飲物や調理済の持ち帰
り食品等を簡便に加熱する装置として、近時、加温容器
内に被加熱物と区画して収納される加熱装置が多用され
ている。この種の加熱装置は、断熱性を有する加熱ケー
ス内に、生石灰等の発熱材を収納もしくは袋詰して載置
すると共に、この発熱材の誘発液体として水を充填した
水袋を収納している。そして、使用に際しては、破砕棒
等の開封部材を加熱ケースを介して水袋に挿入し、この
水袋を破袋することによって漏出した水を惹起させて反
応熱を得、この反応熱にて被加熱物を加熱するようにし
ている。

（発明が解決しようとする問題点） ところが、水袋を破砕棒で破袋させる場合、水袋の一部
を開封するので、水は開封部分からのみ漏出する。この
ため、発熱材においては、水の接触する部分が限られる
こととなり、水和反応の領域が不均一となっていた。従
って、加熱装置には高温領域と低温領域とが生じ、偏平
な加熱容器を加熱する場合は、被加熱物の加熱むらが生
じるという不具合があった。また、水袋の破袋手段とし
て破砕棒を使用するには、加熱装置または加温容器に破
砕棒を取り付けておく必要があるうえ、操作に際しては
破砕棒を取り外して、所定の位置に挿入する作業が伴う
ので、取り扱いが煩瑣であった。

本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、水袋の開
封操作を容易にすると共に、発熱材の発熱作用を確実に
して、被加熱物を適温に加熱し得る水袋の破袋装置を提
供することを目的としている。

一問題を解決するための手段） 上記目的を達成するため、本発明は水和反応により発熱
する発熱材の誘発液体で、ある水を充填した水袋と、こ
の水袋を開封する糸状開封部材とからなり、この糸状開
封部材の一端が水袋の一端部下面に固着され、さらに水
袋の一端部に掛け廻されて、水袋の上面側に糸状開封部
材の他端が配されていることを特徴としている。

（作　用） 上記のように構成したので、水袋の上面側に配された糸
状開封部材を引っ張ると、水袋の一端部に引張力が作用
し、この一端部はせん殿方を受けて亀裂する。さらに、
糸状開封部材を引き続けることにより水袋は引張力向に
破袋する。このとき、細い糸状開封部材が、水袋の一端
部に集中して作用するものである。

（実施例） 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。本発
明に係る水袋の破袋装置８は、第１図ないし第５図に示
しており、水袋９と糸状開封部材１０とからなり、発熱
材製７と共に加熱装置５を構成するもので、この加熱装
置は被加熱物を加熱する加温容器１に収納される構成と
なっている。

加温容器１は、インスタント食品用のカップ食品容器で
あって、第１図に示すように、容器本体２と、該容器本
体に配設された内容器３とを備えている。前記容器本体
２は、上面開放の略方形箱体で、発泡スチロールからな
り、上部の開口から内容器３が嵌入される。そして、前
記開口の周縁２ａには、縁部２ｂが形成されており、こ
の縁部に内容器３の嵌合部３ｂが嵌合される。なお、前
記縁部２ｂ端縁は、図示省略しているが、緩やかな凹凸
状に形成され、該端縁と前記嵌合部３ｂの端縁との間に
小間隙が生じるようになっていて、該小間隙から外気を
容器３内に導入可能となっている。

内容器３も略方形で、上面に開口を有しており、プラス
チック材により一体形成されている。そして、底板３ａ
に乾燥麺等の被加熱物が収納される一方、外周縁に設け
られた嵌合部３ｂに開口を覆う蓋体４が嵌合されるよう
になっている。なお、前記嵌合部３ｂには、全周にわた
り所定間隔を有して係止リブ３Ｃが突設されている。ま
た前記底板３ａは、断面が波状に形成されている。さら
に、底板３ａの谷部および頂部には、それぞれ透孔３ｄ
が形成されており、加熱装置５の発熱作用によって生じ
た、高温蒸気を多数の透孔３ｄから内容器２側に上昇さ
せるようになっている。蓋体４は、前記内容器３の外形
に等しく形成されたプラスチック製で、外周縁には嵌合
部４ａが形成されている。そして、内容器３の嵌合部３
ｂに蓋体４が嵌合されることによって、前記両容器２．
３の開口を覆い、かつ加温容器１に密封空間１ａを形成
するものである。

加熱装置５は、加熱ケース６に収容された発熱材製７と
水袋の破袋装置８とを具備して構成されている。前記加
熱ケース６は、上方開口の皿状容器で、発泡スチロール
材からなり、水袋９と発熱材製７とからなる発熱源の発
熱による容器本体２の溶融変形を防止可能となっている
。そして、この加熱ケース６の開口面６ａは、防湿性お
よび防水性に優れた材料、例えば塩化ビニールフィルム
等の不通水性シート１１にて覆われ、内容器３の内部に
収容される発熱材が外気に触れないようになされている
。発熱材製７は、水和反応により発熱する生石灰〔酸化
カルシウム（Ｃａｂ）　）等の発熱材を、被加熱物を加
熱するに必要な所定量充填しており、吸水性に富む不織
布にて形成されていて、前記加熱ケース６の底面６ｂに
記載されている。

水袋の破袋装置８は、第１図および第２図に示すように
水袋９と糸状開封部材とからなり、前記加熱ケース６の
上部に配置されている。水袋９は、熱収縮性を有する塩
化ビニールフィルムやポリエチレンフィルムにて形成さ
れ、両端部９ａ、９ｂに波形の延出片９Ｃを設けており
、内部には発熱材の誘発液体である水が所定量充填され
ている。

そして、この水袋９は、前記発熱材製７の上面に載置さ
れ、第３図に示す如く、その一端部９ａが前記加熱ケー
ス６の一端部６Ｃに接着された２枚の接着テープ１２．
１２を介して強固に固着されている。

糸状開封部材１０は、ナイロンやビニール等の糸状物や
麻紐等を２つ折りして形成され、前記加温容器１の外方
に引出し可能な所定の長さを有している。そして、この
糸状開封部材１０の一端部１０ａ、１０ａは、所定の左
右幅を有する接着テープの間隔をあけて強固に接着され
ている（第２図、第３図参照）。また、この糸状開封部
材１０は前記水袋９の一端部下面側から延出部９Ｃを経
て一端部９ａに掛け廻され、前記加熱ケース６の一端部
６Ｃから引き出されて、不通水性シート１１の上面に沿
って加熱ケース６の他端部６ｄ側に配されている。そし
て、２つの折部１０ｂである無端の他端部は前記加熱ケ
ース６の他端部６ｄ側から延出され、さらに、容器本体
２と内容器３との小間隙を通されて、加温容器１の外方
に臨出させている。なお、この２つ折部ｌＯｂは、加温
容器１の外側面に仮接着しておくのが好ましい。

本実施例の水袋の破袋装置８および加熱装置５は、以上
のような構成であり、使用に際しては加温容器１にセッ
トされる。そして、この加温容器には、例えば加温に適
した焼そば等のインスタント食品が収納されて、内容器
３には蓋体４が施蓋される。

次に、上記加熱装置の発熱作用について説明する。まず
、加温容器１から臨出した糸状開封部材１０の２つ折部
１０ｂを第４図に示す矢印方向に引っ張ると、この糸状
開封部材１０は内容器３の底板３ａのコーナ部３ｅに掛
け廻されているので（第１図参照）、加熱ケース６の一
端部６Ｃ側から引張力を受けて、開口面６ａを覆う不通
水性シー１１１が亀裂する。続いて、加熱ケース６に固
着された水袋９の一端部９ａが不通水性シート１１とほ
ぼ同幅で亀裂する。このとき、水袋９の一端部９ａには
、細い糸状開封部材の引張力が集中して加えられるので
亀裂はせん断状態でなされ、強い引張力を要せずして一
端部９ａが破られる。

なお、水袋９が開封されると、接着テープ１３は水袋９
の上面側に移動している。これにより、水袋は不通水性
シート１１と共に、一端側部９ａ側から他端部９ｂ側ま
で所定の左右幅を有して開封される。従って、水袋９は
中央から大きく開封されて、大量の水が漏出する。する
と、発熱材製７の略全面に水が接触し、発熱材の水和反
応によって高温蒸気が発生する。この際、加熱ケース６
に収納された発熱材製７は、不通水性シート１１にて外
気との接触が遮断されていたので湿気の吸い込みによる
異常反応が防止されており、高温蒸気は被加熱物の加熱
に必要な適量が発生する。そして、この高温蒸気により
、水袋９および不通水性シー１−１１が収縮し、第５図
に示すように加熱ケース６の内壁側に収束して、加熱装
置の開口面６ｅが大きく開口される。続いて、この開口
から放散される高温蒸気は、第１図に示す内容器３の底
板３ａに設けた透孔３ｄから上昇して加温容器１の密封
空間１ａに充満する。

なお、上記実施例は、糸状開封部材１０の一端１０ａ、
１０ａを水袋９の一端部下面９ｄに固着する一方、他端
の２つ折部１０ｂを加熱装置５の外方に引き出したが、
糸状開封部材１０を一本の紐状物として、その一端を水
袋９の一端部下面９ｄ、特に中央に固着する一方、他端
を加熱装置５の外方に引き出すようにしてもよい。これ
によって、糸状開封部材の他端を引っ張ることにより、
水袋９の一端部９ａを容易に亀裂して得られ、水袋９の
中央を引張力向に開封することができ、発熱材の水和反
応を十分に惹起させることが可能となる。

（発明の効果） 以上説明したように本発明によれば、糸状開封部材の一
端を水袋の一端部下面に固着し、さらに水袋の一端部に
掛け廻して上面側に他端を配したので、この他端を引っ
張ることにより水袋を太き（開封できる。これにより、
水袋から漏出した水を発熱材に大量に接触し得て、水和
反応をむらなく惹起させることができる。従って、この
水袋の破袋装置を備えた加熱装置は、被加熱物を熱する
のに十分な反応熱を得ることができる。また、糸状開封
部材は、水袋の一端部に掛け廻しているので、糸状開封
部材に集中して作用し、大きい力を要せずして水袋が破
袋する。これによって、水袋の開封操作は軽い力で容易
になされ、取り扱いが極めて簡単である。さらに、水袋
を開封する糸状開封部材は、糸状物であるから、廉価で
あり、水袋の破袋装置および加熱装置を安価に製作でき
る。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第５図は本発明の実施例を示し、第１図（
ａ）（ｂ）は、加熱装置を内蔵した加温容器の断面図、
第２図は水袋の破袋装置を示す平面図、第３図ないし第
５図は加熱装置の発熱作用を説明する斜視図、第６図は
、加熱装置を内蔵した加温容器の分解斜視図である。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）水和反応により発熱する発熱材の誘発液体である
   水を充填した水袋と、この水袋を開封する糸状開封部材
   とからなり、この糸状開封部材の一端が水袋の一端部下
   面に固着され、さらに水袋の一端部に掛け廻されて、水
   袋の上面側に糸状開封部材の他端が配されていることを
   特徴とする水袋の破袋装置。
2. （２）糸状開封部材が一本の糸状物を２つ折りにして形
   成されており、その両端が水袋の一端部下面に間隔をあ
   けて固着され、２つ折部が水袋の上面側に配されている
   特許請求の範囲第１項記載の水袋の破袋装置。
3. （３）水和反応により発熱する発熱材と、この発熱材の
   誘発液体である水を充填した水袋とが加熱ケース内に収
   納され、この加熱ケースの一端部に水袋の一端が固定さ
   れ加熱ケースの開口面には不通水シートが被覆されてい
   る加熱装置。