JPH0270357A - 鋼の連続鋳造用鋳型 - Google Patents
鋼の連続鋳造用鋳型Info
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- JPH0270357A JPH0270357A JP21970888A JP21970888A JPH0270357A JP H0270357 A JPH0270357 A JP H0270357A JP 21970888 A JP21970888 A JP 21970888A JP 21970888 A JP21970888 A JP 21970888A JP H0270357 A JPH0270357 A JP H0270357A
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B22—CASTING; POWDER METALLURGY
- B22D—CASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
- B22D11/00—Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths
- B22D11/04—Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths into open-ended moulds
- B22D11/059—Mould materials or platings
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Continuous Casting (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
本発明は、炭素含有量0.10〜0.15%の亜包晶凝
固する鋼種の初期の凝固シェル縦割れが防止できる鋼の
連続鋳造用鋳型に関する。
固する鋼種の初期の凝固シェル縦割れが防止できる鋼の
連続鋳造用鋳型に関する。
[従来の技術]
近年、鋳片を製造するには垂直もしくは湾曲型の連続鋳
造機を使用した連続鋳造工程が不可欠となっている。こ
のような連続鋳造工程によってブルームやビレット等の
鋳片を製造しようとすると、鋳片表面に縦割れや横割れ
が発生することがある。第12図は従来の鋳型銅板を用
いて鋳造した際の、スラブの炭素含有量と表面割れ指数
との関係を示すグラフ図である。この図から明らかなよ
うに、炭素含有量が0.10〜0.15%の亜包晶凝固
する鋼種では表面割れが多く発生している。この理由は
上記の炭素含有量の鋼種が凝固する際、L→δ+L→包
晶反応(δ+L→γ)→δ+γ→γという変態過程を経
ることによるものである。このうちδ相は体心立方(b
cc)、γ相は面心立方(fcc)の結晶構造であり、
δ→γの変態時にはこの結晶構造の差に起因した体積収
縮が起こって大きな変態応力が発生する。また、このδ
→γの包晶反応時には液相が消滅していくため、収縮に
よる歪を吸収してくれるものがなく、凝固シェルそのも
のが不均一な凝固形態をとり、上記応力が凝固シェルの
薄い部分にががって割れが発生するものと考えられる。
造機を使用した連続鋳造工程が不可欠となっている。こ
のような連続鋳造工程によってブルームやビレット等の
鋳片を製造しようとすると、鋳片表面に縦割れや横割れ
が発生することがある。第12図は従来の鋳型銅板を用
いて鋳造した際の、スラブの炭素含有量と表面割れ指数
との関係を示すグラフ図である。この図から明らかなよ
うに、炭素含有量が0.10〜0.15%の亜包晶凝固
する鋼種では表面割れが多く発生している。この理由は
上記の炭素含有量の鋼種が凝固する際、L→δ+L→包
晶反応(δ+L→γ)→δ+γ→γという変態過程を経
ることによるものである。このうちδ相は体心立方(b
cc)、γ相は面心立方(fcc)の結晶構造であり、
δ→γの変態時にはこの結晶構造の差に起因した体積収
縮が起こって大きな変態応力が発生する。また、このδ
→γの包晶反応時には液相が消滅していくため、収縮に
よる歪を吸収してくれるものがなく、凝固シェルそのも
のが不均一な凝固形態をとり、上記応力が凝固シェルの
薄い部分にががって割れが発生するものと考えられる。
従来、上記鋼種の表面割れを防止するために、割れ感受
性の低いモールドパウダーを試行錯誤によって選定して
鋳造したり、あるいは鋳型抜熱を落として低速鋳造を行
っていた。
性の低いモールドパウダーを試行錯誤によって選定して
鋳造したり、あるいは鋳型抜熱を落として低速鋳造を行
っていた。
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、モールドパウダーの選定によって表面縦
割れを防止するためには、モールドパウダーはすべての
鋳造条件を満足させることが要求され、この条件を具備
したモールドパウダーを選定するためには、多大の時間
と費用を要する。
割れを防止するためには、モールドパウダーはすべての
鋳造条件を満足させることが要求され、この条件を具備
したモールドパウダーを選定するためには、多大の時間
と費用を要する。
又、鋳型抜熱を落として低速鋳造を行うと、熱間圧延機
と同期させるのが困難になって、鋳片の熱間直送圧延や
ホットチャージ圧延ができなくなり、鉄鋼製造工程の省
力化や省エネルギー化の障害となると同時に製品の歩留
も低下するという問題があった。
と同期させるのが困難になって、鋳片の熱間直送圧延や
ホットチャージ圧延ができなくなり、鉄鋼製造工程の省
力化や省エネルギー化の障害となると同時に製品の歩留
も低下するという問題があった。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、炭
素含有量0.10〜0.15%の亜包晶凝固する鋼種の
初期の凝固シェル縦割れを防止し、鋳片表面の欠陥を防
止することができる連続鋳造用鋳型を提供することを目
的としている。
素含有量0.10〜0.15%の亜包晶凝固する鋼種の
初期の凝固シェル縦割れを防止し、鋳片表面の欠陥を防
止することができる連続鋳造用鋳型を提供することを目
的としている。
[課題を解決するための手段]
上記の目的を達成するために、この発明の連続鋳造用鋳
型は、メニスカス位置近傍の鋳型表面に、深さ0.5〜
3.0mm、幅0.3〜2.0mg+の大きさの溝を格
子状に設け、この溝の間隔を3〜15s■にし、前記鋳
型表面に厚み50μm〜1000μmの銅あるいは他の
異種金属よりなるメッキ層を設けて前記溝を空洞化し、
前記鋳型表面内部に格子状の空間を形成している。
型は、メニスカス位置近傍の鋳型表面に、深さ0.5〜
3.0mm、幅0.3〜2.0mg+の大きさの溝を格
子状に設け、この溝の間隔を3〜15s■にし、前記鋳
型表面に厚み50μm〜1000μmの銅あるいは他の
異種金属よりなるメッキ層を設けて前記溝を空洞化し、
前記鋳型表面内部に格子状の空間を形成している。
[作用コ
本発明に係わる鋼の連続鋳造用鋳型においては、メニス
カス位置近傍の鋳型表面に空洞化させた溝を設け、鋳型
表面内部に格子状の空間を形成しているが、この空洞化
させた溝を設けることによって、鋳型表面の溝部分と溝
を設けてない部分との間には冷却能力の差が生じる。そ
して、溝を設けた部分は弱冷却部となり初期の凝固シェ
ルの凝固が僅かに遅れる。このため、一定間隔毎に液相
が残り、この液相部分が凝固シェルの収縮時の歪を吸収
し、初期の凝固シェルの曲がりを抑え、局部的に鋳型と
凝固シェルが離れることがなくなる。従って抜熱が均一
となり、凝固シェル厚が均一に成長する。このように、
初期の凝固シェルが均一の厚みになるので、凝固収縮や
δ→γ変態に伴う変態応力が発生しても局所的に凝固シ
ェル厚の薄い部分がなくなり、応力が一点に集中するこ
とがなくなる。
カス位置近傍の鋳型表面に空洞化させた溝を設け、鋳型
表面内部に格子状の空間を形成しているが、この空洞化
させた溝を設けることによって、鋳型表面の溝部分と溝
を設けてない部分との間には冷却能力の差が生じる。そ
して、溝を設けた部分は弱冷却部となり初期の凝固シェ
ルの凝固が僅かに遅れる。このため、一定間隔毎に液相
が残り、この液相部分が凝固シェルの収縮時の歪を吸収
し、初期の凝固シェルの曲がりを抑え、局部的に鋳型と
凝固シェルが離れることがなくなる。従って抜熱が均一
となり、凝固シェル厚が均一に成長する。このように、
初期の凝固シェルが均一の厚みになるので、凝固収縮や
δ→γ変態に伴う変態応力が発生しても局所的に凝固シ
ェル厚の薄い部分がなくなり、応力が一点に集中するこ
とがなくなる。
上記の作用は、溝の大きさが、深さ0.5〜3.0龍、
幅0.3〜2.0msであり、かつ溝の間隔が3〜15
韻の範囲内において、効率よく発揮される。
幅0.3〜2.0msであり、かつ溝の間隔が3〜15
韻の範囲内において、効率よく発揮される。
すなわち、溝の深さについては、0.5龍未満では、溝
部が浅さすぎて緩冷却の作用をなさず、3.01−を越
えると、鋳型全面が緩冷却となり、凝固シェル厚が薄く
なる。そして、溝の幅については、0.3s+s未満で
は、凝固シェルの収縮を吸収するのに十分の幅が確保で
きず、不均一成長とり、2.0龍を越えると、鋳型全面
が緩冷却となり、凝固シェル厚が薄くなるため鋳造速度
を上げることができない。
部が浅さすぎて緩冷却の作用をなさず、3.01−を越
えると、鋳型全面が緩冷却となり、凝固シェル厚が薄く
なる。そして、溝の幅については、0.3s+s未満で
は、凝固シェルの収縮を吸収するのに十分の幅が確保で
きず、不均一成長とり、2.0龍を越えると、鋳型全面
が緩冷却となり、凝固シェル厚が薄くなるため鋳造速度
を上げることができない。
溝の間隔については、あまり小さくし過ぎると、鋳型全
体の抜熱が低下して緩冷却となり、熱間直送圧延に必要
な鋳造速度を確保できなくなる。また大きくし過ぎると
、鋳型の緩冷却部が不足して初期の凝固シェルの厚みが
不均一になる。
体の抜熱が低下して緩冷却となり、熱間直送圧延に必要
な鋳造速度を確保できなくなる。また大きくし過ぎると
、鋳型の緩冷却部が不足して初期の凝固シェルの厚みが
不均一になる。
溝を格子状にすれば、弱冷却部の配置を緻密にすること
ができ、また溝を緻密に設けるための切削が容易である
ことによる。
ができ、また溝を緻密に設けるための切削が容易である
ことによる。
溝を設ける範囲をメニスカス近傍だけに限定した理由は
、亜包晶凝固は鋳造開始後の掻く短時間に起こるため、
鋳型の表面に弱冷却部設ける必要がある範囲はメ′ニス
カスから若干下部だけでこと足りる。
、亜包晶凝固は鋳造開始後の掻く短時間に起こるため、
鋳型の表面に弱冷却部設ける必要がある範囲はメ′ニス
カスから若干下部だけでこと足りる。
また、溝を設けた鋳型表面に金属層を設けたのは、溝を
空洞化させるとともに鋳型表面を平滑にするためである
。溝を設けただけで金属層を設けない鋳型の場合には、
溝の中に溶鋼が差し込んで拘束性のブレークアウト引き
起こす恐れがあるため、溝の表面を平滑にし、この種の
ブレークアウトの防止を図っている。
空洞化させるとともに鋳型表面を平滑にするためである
。溝を設けただけで金属層を設けない鋳型の場合には、
溝の中に溶鋼が差し込んで拘束性のブレークアウト引き
起こす恐れがあるため、溝の表面を平滑にし、この種の
ブレークアウトの防止を図っている。
金属層の厚みが1000μmを越えると、溝部分での緩
冷却がなされず、溝の作用が発揮されないので、初期の
凝固シェルの厚みが不均一になる。また50μm未満で
は、金属層の強度が小さいので剥がれ易く、あるいは鋳
造中に削り取られ、溝部が露出する恐れがある。
冷却がなされず、溝の作用が発揮されないので、初期の
凝固シェルの厚みが不均一になる。また50μm未満で
は、金属層の強度が小さいので剥がれ易く、あるいは鋳
造中に削り取られ、溝部が露出する恐れがある。
[実施例]
亜包晶凝固する鋼種は、初期凝固シェルが形成すると熱
歪とδ→γ変態による変態応力により凝固シェルが曲げ
られ、局部的に凝固シェル厚と鋳型壁との間に空隙が形
成され、これによって局部的に凝固シェル厚が不均一に
なる。ここで、本発明者らは本発明に至るまでの過程に
おいて、表面割れは凝固シェル厚の薄いところで発生し
ており、不均一凝固を防ぐことによって表面割れが防止
できるという知見を得ている。
歪とδ→γ変態による変態応力により凝固シェルが曲げ
られ、局部的に凝固シェル厚と鋳型壁との間に空隙が形
成され、これによって局部的に凝固シェル厚が不均一に
なる。ここで、本発明者らは本発明に至るまでの過程に
おいて、表面割れは凝固シェル厚の薄いところで発生し
ており、不均一凝固を防ぐことによって表面割れが防止
できるという知見を得ている。
この知見に基づいて、凝固シェル厚が不均一となる原因
を調査するため、各種の実験を行った。
を調査するため、各種の実験を行った。
実験は、100ma+X360s+mの浸漬体(水冷し
た平板:浸漬体の冷却水は90 J / m )を10
0−の溶解炉直上からエアーシリンダーを用いて溶鋼中
に浸漬し、一定時間保持した後引き上げて、凝固シェル
の凹凸度(凝固シェル不均一度はΔd/Jで表す、Δd
:隣り合う凹凸の厚み差d凸−d凹、j:隣り合う凹凸
間の距離)を調べた。第4図は凝固シェル不均一度を測
定する方法を示す図である。即ち、浸漬体を溶鋼中に一
定時間浸漬し、浸漬体の表面に生成した凝固シェル11
を浸漬体から剥離して平板上に置き、隣り合う凹凸間の
凝固シェル11厚(ここでは凸はd2凹はdl、d3)
と隣り合う凹凸間の距離<i>を測定し、隣り合う凹凸
間の凝固シェル11厚の差(例えばΔd+ =d2
dB )と隣り合う凹凸間の距離(例えばjet)との
比(例えば、Δd/1IK)の積分値を測定個数で割っ
た値を平均凝固シェル不均一度とした。
た平板:浸漬体の冷却水は90 J / m )を10
0−の溶解炉直上からエアーシリンダーを用いて溶鋼中
に浸漬し、一定時間保持した後引き上げて、凝固シェル
の凹凸度(凝固シェル不均一度はΔd/Jで表す、Δd
:隣り合う凹凸の厚み差d凸−d凹、j:隣り合う凹凸
間の距離)を調べた。第4図は凝固シェル不均一度を測
定する方法を示す図である。即ち、浸漬体を溶鋼中に一
定時間浸漬し、浸漬体の表面に生成した凝固シェル11
を浸漬体から剥離して平板上に置き、隣り合う凹凸間の
凝固シェル11厚(ここでは凸はd2凹はdl、d3)
と隣り合う凹凸間の距離<i>を測定し、隣り合う凹凸
間の凝固シェル11厚の差(例えばΔd+ =d2
dB )と隣り合う凹凸間の距離(例えばjet)との
比(例えば、Δd/1IK)の積分値を測定個数で割っ
た値を平均凝固シェル不均一度とした。
平均凝固シェル不均一度=
実験条件としては、溶鋼中の炭素含有量と浸漬体の表面
の状態を変更した。溶鋼中の炭素含有量は0.01〜0
.50%の範囲で変化させ、他の成分はSi :0.2
0%、Mn:0.60%、P:0.015%、S:0.
010%、5ofAjl :0.01〜0.20%にし
てほぼ一定に保った。
の状態を変更した。溶鋼中の炭素含有量は0.01〜0
.50%の範囲で変化させ、他の成分はSi :0.2
0%、Mn:0.60%、P:0.015%、S:0.
010%、5ofAjl :0.01〜0.20%にし
てほぼ一定に保った。
以下、これらの実験結果について説明する。
第5図は溶鋼中の炭素含有量と平均凝固シェル不均一度
の関係を示すグラフ図である。この図は、銅製で平板の
浸漬体(厚み10鳳■)を8〜9秒問溶鋼中に浸漬した
後引き上げ、浸漬体の表面に形成した凝固シェルの平均
凝固シェル不均一度を測定した結果である0図中、矢印
は平均凝固シェル不均一度のバラツキを示し、・印はそ
の平均値を示す。
の関係を示すグラフ図である。この図は、銅製で平板の
浸漬体(厚み10鳳■)を8〜9秒問溶鋼中に浸漬した
後引き上げ、浸漬体の表面に形成した凝固シェルの平均
凝固シェル不均一度を測定した結果である0図中、矢印
は平均凝固シェル不均一度のバラツキを示し、・印はそ
の平均値を示す。
この図から明らかなように、溶鋼中の炭素含有量が0.
10〜0.15%の範囲においては平均凝固シェル不均
一度は大きく、凹凸の激しい凝固エルが形成しているこ
とを示している。そして、この鋼種においては、初期凝
固シェル表面(浸漬体側の表面)に、特徴的な亀甲状の
凹凸模様が観察された。この亀甲状の凹凸模様は中央部
が高く周辺が溝状に凹んでいる。また、炭素含有量が0
.15%以上の過包晶凝固する鋼種は、0.10〜0.
15%の亜包晶凝固する鋼種と同様にδ→γ変態するに
もかかわらず、凝固シェル表面浸漬体側に亀甲状の凹凸
模様は観察されなった。これは、過包晶凝固する鋼種に
おいては、δ→γ変態の際にも液相が残っており、δ→
γ変態の際の大きな変態応力が液相部分に吸収されるた
めである。
10〜0.15%の範囲においては平均凝固シェル不均
一度は大きく、凹凸の激しい凝固エルが形成しているこ
とを示している。そして、この鋼種においては、初期凝
固シェル表面(浸漬体側の表面)に、特徴的な亀甲状の
凹凸模様が観察された。この亀甲状の凹凸模様は中央部
が高く周辺が溝状に凹んでいる。また、炭素含有量が0
.15%以上の過包晶凝固する鋼種は、0.10〜0.
15%の亜包晶凝固する鋼種と同様にδ→γ変態するに
もかかわらず、凝固シェル表面浸漬体側に亀甲状の凹凸
模様は観察されなった。これは、過包晶凝固する鋼種に
おいては、δ→γ変態の際にも液相が残っており、δ→
γ変態の際の大きな変態応力が液相部分に吸収されるた
めである。
第6図は、浸漬時間と初期凝固シェル溶鋼側の凹凸の大
きさ(隣り合う凹−6間の距離=■)及び初期凝固シェ
ル浸漬体側(亀甲状)凹凸の大きさ(円相5径=mm)
の関係を示すグラフ図である。浸漬体は第5図の実験と
同一のものを使用した、・印は凝固シェル浸漬体側の凹
凸の大きさ(凝固シェル浸漬体側の亀甲状凹凸模様の凹
−凹間の距離=jlp )を示しており、その大きさは
初期凝固で生成したまま時間の経過に対して変化しない
、O印の凝固シェル溶鋼側の凹凸の大きさ(凝固シェル
溶鋼側の凸−6間の距離=II工)を示しており、この
大きさは凝固が進むにつれて大きくなっている。
きさ(隣り合う凹−6間の距離=■)及び初期凝固シェ
ル浸漬体側(亀甲状)凹凸の大きさ(円相5径=mm)
の関係を示すグラフ図である。浸漬体は第5図の実験と
同一のものを使用した、・印は凝固シェル浸漬体側の凹
凸の大きさ(凝固シェル浸漬体側の亀甲状凹凸模様の凹
−凹間の距離=jlp )を示しており、その大きさは
初期凝固で生成したまま時間の経過に対して変化しない
、O印の凝固シェル溶鋼側の凹凸の大きさ(凝固シェル
溶鋼側の凸−6間の距離=II工)を示しており、この
大きさは凝固が進むにつれて大きくなっている。
第7図は浸漬体の溝の種類と凝固シェルの亀甲模様の大
きさ(円相当径=龍)の関係を示すグラフ図である。浸
漬体は、銅の平板、銅板に縦溝Aを設けたもの、銅板に
縦溝Bを設けたものの3種類を使用した。縦溝Aの浸漬
体12は表面に縦の溝13を設けてあり、縦溝13の大
きさは深さ0.5+u、幅0.5+n、縦溝13の間隔
は0.7mmにした。縦溝Bは縦溝13の大きさが深さ
0.5u+、幅が0.51、縦溝13の間隔が1、Ou
+にした。
きさ(円相当径=龍)の関係を示すグラフ図である。浸
漬体は、銅の平板、銅板に縦溝Aを設けたもの、銅板に
縦溝Bを設けたものの3種類を使用した。縦溝Aの浸漬
体12は表面に縦の溝13を設けてあり、縦溝13の大
きさは深さ0.5+u、幅0.5+n、縦溝13の間隔
は0.7mmにした。縦溝Bは縦溝13の大きさが深さ
0.5u+、幅が0.51、縦溝13の間隔が1、Ou
+にした。
この図かられかるように、縦溝13を緻密に付けた浸漬
体を使用した場合と溝を付けない平板の浸漬体を使用し
た場合との間に、凝固シェル浸漬体側の亀甲模様の大き
さに差はなく、約10〜15龍の大きさであった。この
結果から、炭素含有JI0.10〜0.15%の亜包晶
凝固する鋼種では、初期凝固シェルの形成時に、熱歪と
δ→γ変態による変態応力によって凝固シェルが曲げら
れ局部的に凝固シェルと鋳型壁との間に空隙が生じるこ
とが明らかになった。これが亀甲状凹凸模様となって凝
固シェル浸漬体表面に観察され、この凹凸模様は一旦形
成されるとその後ずつと残る。この空隙のために凝固シ
ェル成長時に抜熱が低下し、凝固シェル不均一成長が起
こる。従って、上記鋼種の凝固シェル不均一を抑えるに
は、初期凝固の際の凝固シェル表面浸漬体側の亀甲状の
凹凸模様を形成させないか、あるいは限りなく小さくし
、浸漬体12の表面と凝固シェルの間に空隙を形成させ
ないようにすればよい。但し、第7図に示したような縦
溝13の間隔が0.71園とか1.0龍の緻密な縦溝を
浸漬体12に付けても凝固シェル浸漬体側表面の亀甲状
凹凸模様の太きさは変わらない。
体を使用した場合と溝を付けない平板の浸漬体を使用し
た場合との間に、凝固シェル浸漬体側の亀甲模様の大き
さに差はなく、約10〜15龍の大きさであった。この
結果から、炭素含有JI0.10〜0.15%の亜包晶
凝固する鋼種では、初期凝固シェルの形成時に、熱歪と
δ→γ変態による変態応力によって凝固シェルが曲げら
れ局部的に凝固シェルと鋳型壁との間に空隙が生じるこ
とが明らかになった。これが亀甲状凹凸模様となって凝
固シェル浸漬体表面に観察され、この凹凸模様は一旦形
成されるとその後ずつと残る。この空隙のために凝固シ
ェル成長時に抜熱が低下し、凝固シェル不均一成長が起
こる。従って、上記鋼種の凝固シェル不均一を抑えるに
は、初期凝固の際の凝固シェル表面浸漬体側の亀甲状の
凹凸模様を形成させないか、あるいは限りなく小さくし
、浸漬体12の表面と凝固シェルの間に空隙を形成させ
ないようにすればよい。但し、第7図に示したような縦
溝13の間隔が0.71園とか1.0龍の緻密な縦溝を
浸漬体12に付けても凝固シェル浸漬体側表面の亀甲状
凹凸模様の太きさは変わらない。
そこで本発明者らは亀甲状凹凸模様よりも小さい範囲で
不均一抜熱させるように、浸漬体表面の溝を格子状に付
けた浸漬体についての実験を試みた。
不均一抜熱させるように、浸漬体表面の溝を格子状に付
けた浸漬体についての実験を試みた。
第8図は浸漬時間と平均凝固シェル不均一度の関係を示
すグラフ図である。この図において、・印は、厚みが8
II11、冷却水量が90 J / rimの銅の平板
の浸漬体を使用した場合の結果を示し、○印は、銅板に
、深さ0.5鰭、幅0.5+s■の大きさの溝を設け、
この溝を格子状に配置し、溝の間隔を5龍にした浸漬体
を使用した場合の結果を示す、矢印は平均凝固シェル不
均一度のバラツキを示す、この図から明らかなように、
格子状の渭を付けた浸漬体の方が、平版の浸漬体より平
均凝固シェル不均一度は小さく、バラツキも小さくなっ
ている。
すグラフ図である。この図において、・印は、厚みが8
II11、冷却水量が90 J / rimの銅の平板
の浸漬体を使用した場合の結果を示し、○印は、銅板に
、深さ0.5鰭、幅0.5+s■の大きさの溝を設け、
この溝を格子状に配置し、溝の間隔を5龍にした浸漬体
を使用した場合の結果を示す、矢印は平均凝固シェル不
均一度のバラツキを示す、この図から明らかなように、
格子状の渭を付けた浸漬体の方が、平版の浸漬体より平
均凝固シェル不均一度は小さく、バラツキも小さくなっ
ている。
第9図は浸漬時間と凝固シェル厚との関係を示すグラフ
図である0図において、0印は銅平板の浸漬体を使用し
た場合の結果を示し、・印は、深さ0.5關、幅0.5
mmの大きさの溝を設け、この溝を格子状に配置し、溝
の間隔を5−一にした浸漬体を使用した場合の結果を示
す、また、ム印は、深さ0.5鰭、幅0.5龍の溝を設
け、この溝を格子状に配置し、溝の間隔を10+uにし
た浸漬体を使用した場合の結果を示す、この図から明ら
かなように、格子溝を設けた浸漬体を使用した場合には
、凝固シェルの表面に亀甲状の凹凸ができないため、凝
固シェルと鋳型の接触が良好になり、この結果、抜熱量
が大きくなり、凝固シェル厚は亀甲状の凹凸ができる平
板の浸漬体を使用した場合よりも大きくなる。従って、
格子状の溝を付けた鋳型を用いることによって、凝固シ
ェル厚の不均一度が小さくなり、これによって前記鋼種
を鋳造した際の表面割れは低減できる。また、凝固シェ
ルと鋳型との接触が良好になって抜熱量が増大するため
に凝固シェル厚が厚くなり、鋳造速度を下げることなく
、熱間直送圧延を行うことができる。
図である0図において、0印は銅平板の浸漬体を使用し
た場合の結果を示し、・印は、深さ0.5關、幅0.5
mmの大きさの溝を設け、この溝を格子状に配置し、溝
の間隔を5−一にした浸漬体を使用した場合の結果を示
す、また、ム印は、深さ0.5鰭、幅0.5龍の溝を設
け、この溝を格子状に配置し、溝の間隔を10+uにし
た浸漬体を使用した場合の結果を示す、この図から明ら
かなように、格子溝を設けた浸漬体を使用した場合には
、凝固シェルの表面に亀甲状の凹凸ができないため、凝
固シェルと鋳型の接触が良好になり、この結果、抜熱量
が大きくなり、凝固シェル厚は亀甲状の凹凸ができる平
板の浸漬体を使用した場合よりも大きくなる。従って、
格子状の溝を付けた鋳型を用いることによって、凝固シ
ェル厚の不均一度が小さくなり、これによって前記鋼種
を鋳造した際の表面割れは低減できる。また、凝固シェ
ルと鋳型との接触が良好になって抜熱量が増大するため
に凝固シェル厚が厚くなり、鋳造速度を下げることなく
、熱間直送圧延を行うことができる。
次に、表面割れ低減のための格子溝の最適条件を調べた
。
。
(1)格子状の溝の間隔
第10図は格子状の溝の間隔と平均凝固シェル不均一度
の関係を示すグラフ図である。この図は、深さ0.5m
m、幅0.5m−の大きさの溝を設け、この溝を格子状
に配置し、溝の間隔を変えた各種の浸漬体を使用し、8
〜9秒浸漬した場合の°結果である。この図から明らか
なように、平均凝固シェル不均一度の許容限界である0
、1以下にするための溝の間隔は3〜15mmである。
の関係を示すグラフ図である。この図は、深さ0.5m
m、幅0.5m−の大きさの溝を設け、この溝を格子状
に配置し、溝の間隔を変えた各種の浸漬体を使用し、8
〜9秒浸漬した場合の°結果である。この図から明らか
なように、平均凝固シェル不均一度の許容限界である0
、1以下にするための溝の間隔は3〜15mmである。
また、溝の間隔を、第7図の実験における銅の平板を使
用した場合にできた亀甲模様の凹凸部の大きさ10〜1
5龍より小さくすれば、平均凝固シェル不均一度は大幅
に改善されることが判る。
用した場合にできた亀甲模様の凹凸部の大きさ10〜1
5龍より小さくすれば、平均凝固シェル不均一度は大幅
に改善されることが判る。
12) 溝の大きさおよび形状
第1表は格子状の溝の大きさと平均凝固シェル不均一度
の関係を示す表である。この表は、深さがそれぞれ0.
5mm、1.0■鳳、2.0腸謹。
の関係を示す表である。この表は、深さがそれぞれ0.
5mm、1.0■鳳、2.0腸謹。
3.0腸謹、幅がそれぞれ0.3鰭、0.5mm。
1.0wm、2.0wm、3.0龍、間隔5龍の格子状
の溝を設けた浸漬体を使用し、8〜9秒浸漬した場合の
結果である。第2表は溝の断面形状がV型、U型、角型
の浸漬体をそれぞれ使用して比較した結果である。
の溝を設けた浸漬体を使用し、8〜9秒浸漬した場合の
結果である。第2表は溝の断面形状がV型、U型、角型
の浸漬体をそれぞれ使用して比較した結果である。
第 1 表
(鳳■) 溝の形;U型、溝の間隔;5謙量第
2 表 溝の幅;0.5mm、溝の深さ;0.5−一、溝の間隔
;51鳳 第1表で明らかなように、幅が3.01■の場合は平均
凝固シェル不均一度が0.1以上であって好ましくなく
、又、溶鋼の差し込みも認められた。そして、溝の深さ
0.5m1以上、幅2.0−■以下の場合においては良
好の結果が得られた。第2表によれば、溝の断面形状に
かかわらず、平均凝固シェル不均一度は良好であった。
2 表 溝の幅;0.5mm、溝の深さ;0.5−一、溝の間隔
;51鳳 第1表で明らかなように、幅が3.01■の場合は平均
凝固シェル不均一度が0.1以上であって好ましくなく
、又、溶鋼の差し込みも認められた。そして、溝の深さ
0.5m1以上、幅2.0−■以下の場合においては良
好の結果が得られた。第2表によれば、溝の断面形状に
かかわらず、平均凝固シェル不均一度は良好であった。
次に、本発明者らは、鋳型表面に溝があると、溝中に溶
鋼が差し込み、連続鋳造の際に拘束性のブレークアウト
が発生し易くなるものと考え、小型の連続鋳造機で実際
の鋳造実験を行った。
鋼が差し込み、連続鋳造の際に拘束性のブレークアウト
が発生し易くなるものと考え、小型の連続鋳造機で実際
の鋳造実験を行った。
第3表は幅400龍、長さ520璽鳳、厚さ25禦會の
平板の鋳型と、鋳型の上端から240+■まで範囲に、
幅1.0龍、深さ1.0wm、の角型の溝を格子状に設
け、溝の間隔を51−にした鋳型と、前記と同じ格子溝
を設けた鋳型表面に厚さ500μmのCrのメッキ層を
設けた鋳型の3種類について平均凝固シェル不均一度、
表面割れ個数、及びブレークアウト発生率を比較した結
果である。
平板の鋳型と、鋳型の上端から240+■まで範囲に、
幅1.0龍、深さ1.0wm、の角型の溝を格子状に設
け、溝の間隔を51−にした鋳型と、前記と同じ格子溝
を設けた鋳型表面に厚さ500μmのCrのメッキ層を
設けた鋳型の3種類について平均凝固シェル不均一度、
表面割れ個数、及びブレークアウト発生率を比較した結
果である。
第 3 表
格子溝を設けただけの鋳型と平板の鋳型とを比較すると
、平均凝固シェル不均一度、表面割れ個数については減
少しているが、ブレークアウトの発生率はむしろ高くな
っている。これに対し、格子溝を設け、さらにCrのメ
ッキ層を設けた鋳型の場合は、ブレークアウトの発生率
も低く、他のいずれの測定値も良好な結果が得られた。
、平均凝固シェル不均一度、表面割れ個数については減
少しているが、ブレークアウトの発生率はむしろ高くな
っている。これに対し、格子溝を設け、さらにCrのメ
ッキ層を設けた鋳型の場合は、ブレークアウトの発生率
も低く、他のいずれの測定値も良好な結果が得られた。
第11図は金属層の厚みと平均凝固シェル不均一度の関
係を表したグラフ図であり、鋳型の上端から240mm
まで表面に、幅1.0龍、深さ1.0關の角型の溝を格
子状に設け、溝の間隔を5■−間隔に配置した後、その
表面にメッキ層を設けた場合の結果である。第11図に
よれば、メッキ層の金属の種類(Cr、Ni、Cu)に
関係なく、メッキ層の厚さが1000μm以下では、良
好な結果となっている。しかし、メッキ層厚が1000
μmを越えると、内部に空洞化させて形成させた溝部の
効果が発揮されず、平均凝固シェル不均一度は大きくな
る。従って、メッキ層の厚みは1000μm以下にする
必要がある。
係を表したグラフ図であり、鋳型の上端から240mm
まで表面に、幅1.0龍、深さ1.0關の角型の溝を格
子状に設け、溝の間隔を5■−間隔に配置した後、その
表面にメッキ層を設けた場合の結果である。第11図に
よれば、メッキ層の金属の種類(Cr、Ni、Cu)に
関係なく、メッキ層の厚さが1000μm以下では、良
好な結果となっている。しかし、メッキ層厚が1000
μmを越えると、内部に空洞化させて形成させた溝部の
効果が発揮されず、平均凝固シェル不均一度は大きくな
る。従って、メッキ層の厚みは1000μm以下にする
必要がある。
次に、溝を設ける範囲について述べる。
前述したように、不均一凝固を防止するためには、凝固
シェル浸漬体側表面に亀甲状凹凸模様を形成させないこ
とが必要である。これは第6図に示すように凝固初期に
凝固シェル浸漬体側に亀甲模様が形成し、この大きさは
凝固シェル成長とともに変化しない、これに対して、溶
鋼側の凹凸は凝固初期は凝固シェル表面浸漬体側亀甲状
凹凸模様に対応した大きさであり、凝固シェル成長とと
もにその間隔は大きくなる。従って、溶鋼側の凹凸は浸
漬体側の凹凸模様さえできなければ凝固初期から生成せ
ず、均一な凝固シェル成長となる。
シェル浸漬体側表面に亀甲状凹凸模様を形成させないこ
とが必要である。これは第6図に示すように凝固初期に
凝固シェル浸漬体側に亀甲模様が形成し、この大きさは
凝固シェル成長とともに変化しない、これに対して、溶
鋼側の凹凸は凝固初期は凝固シェル表面浸漬体側亀甲状
凹凸模様に対応した大きさであり、凝固シェル成長とと
もにその間隔は大きくなる。従って、溶鋼側の凹凸は浸
漬体側の凹凸模様さえできなければ凝固初期から生成せ
ず、均一な凝固シェル成長となる。
つまり凝固初期に浸漬体側の凹凸模様の形成さえ防げば
、その後は不均一成長は完全に防止される。
、その後は不均一成長は完全に防止される。
従って、凹凸を抑えるために格子状の溝は、メニスカス
直下の鋳型内面のみに必要であり、その範囲はメニスカ
スから60s+m程度でよいが、溶鋼湯面の変動を考慮
した実用上の範囲は、鋳型上端から300■■付近まで
にするのがよい。
直下の鋳型内面のみに必要であり、その範囲はメニスカ
スから60s+m程度でよいが、溶鋼湯面の変動を考慮
した実用上の範囲は、鋳型上端から300■■付近まで
にするのがよい。
おこの発明は以上の知見に基づいてなされたものである
。
。
第1図はこの発明の実施例に係わる鋳型上部の模式図で
あり、(a)は正面図、(b)は(a)のA−A断面図
、(C1は(alのB−B断面図である。1は鋳型、2
は溝、3は冷却水用スリットであり、溝2は格子状に配
置されている。4は鋳型溶鋼面のメッキ層で、鋳型1の
溶鋼側表面に格子状の溝2を施工した部分に設けたある
。このメッキ層4の存在によって、溝2が直接溶鋼と接
することがなくなり、溶鋼の溝2へ差し込みが防止され
る。5は鋳型の冷却面であり、この部分に冷却水用スリ
ットが配置され、鋳型1が冷却される。
あり、(a)は正面図、(b)は(a)のA−A断面図
、(C1は(alのB−B断面図である。1は鋳型、2
は溝、3は冷却水用スリットであり、溝2は格子状に配
置されている。4は鋳型溶鋼面のメッキ層で、鋳型1の
溶鋼側表面に格子状の溝2を施工した部分に設けたある
。このメッキ層4の存在によって、溝2が直接溶鋼と接
することがなくなり、溶鋼の溝2へ差し込みが防止され
る。5は鋳型の冷却面であり、この部分に冷却水用スリ
ットが配置され、鋳型1が冷却される。
(実施例1)
第2図は本発明の一実施例に係わる鋳型上部の模式図で
あり、(atは正面図、(b)は(alのA−A断面図
、(C1は上面図、(dlはtelの部分拡大図である
。溝2を設けた範囲は、鋳型1の溶鋼側表面の最上端か
ら300 amまで、幅方向には鋳型中央から1000
龍づつ(幅方向2000■量長さの範囲)である、渭2
は、深さ2,0■l、幅1.0龍の大きさの角型であり
、5龍間隔で格子状に配置されている。溝2を設けた面
にはメッキ層4が形成されており、このメッキ層として
Niが500μmの厚さに施されている。
あり、(atは正面図、(b)は(alのA−A断面図
、(C1は上面図、(dlはtelの部分拡大図である
。溝2を設けた範囲は、鋳型1の溶鋼側表面の最上端か
ら300 amまで、幅方向には鋳型中央から1000
龍づつ(幅方向2000■量長さの範囲)である、渭2
は、深さ2,0■l、幅1.0龍の大きさの角型であり
、5龍間隔で格子状に配置されている。溝2を設けた面
にはメッキ層4が形成されており、このメッキ層として
Niが500μmの厚さに施されている。
上記の構成による鋳込み方向の長さ950−■、幅23
20龍、厚さ40龍、冷却水用スリットの深さ21龍の
鋳型を使用して、実際に、炭素含有量0.10〜0.1
5%の鋼種を鋳造した。第3図は本発明の実施例に係わ
るスラブ表面割れ指数と鋳造速度の関係を示すグラフ図
である。O印は本発明の実施例であり、・印は従来技術
による結果である。この図で明らかなように、本発明の
実施例は従来技術と比較し、スラブ表面割れ指数が著し
く低く、鋳造速度1.5m/分以上の高速鋳造時におい
ても、低値を維持している。この結果、直送圧延が可能
となり、生産性も向上した。
20龍、厚さ40龍、冷却水用スリットの深さ21龍の
鋳型を使用して、実際に、炭素含有量0.10〜0.1
5%の鋼種を鋳造した。第3図は本発明の実施例に係わ
るスラブ表面割れ指数と鋳造速度の関係を示すグラフ図
である。O印は本発明の実施例であり、・印は従来技術
による結果である。この図で明らかなように、本発明の
実施例は従来技術と比較し、スラブ表面割れ指数が著し
く低く、鋳造速度1.5m/分以上の高速鋳造時におい
ても、低値を維持している。この結果、直送圧延が可能
となり、生産性も向上した。
[発明の効果コ
本発明による鋼の連続鋳造用鋳型は、メニスカス位置近
傍の鋳型内面に、格子状の溝を設け、さらに前記渭を設
けた鋳型表面にメッキ層を設けているので、溶鋼中の炭
素含有量が0.10〜0.15%の亜包晶凝固する鋼種
の不均一凝固を改善することができる。この結果、鋳片
表面の欠陥を防止することができる さらに、下記の効果を奏する。
傍の鋳型内面に、格子状の溝を設け、さらに前記渭を設
けた鋳型表面にメッキ層を設けているので、溶鋼中の炭
素含有量が0.10〜0.15%の亜包晶凝固する鋼種
の不均一凝固を改善することができる。この結果、鋳片
表面の欠陥を防止することができる さらに、下記の効果を奏する。
(1)上記鋼種の高速鋳造が可能となる。
(2) 直送圧延が可能になるとともに、拘束性のブ
レークアウトの発生率が低減し、生産性が向上する。
レークアウトの発生率が低減し、生産性が向上する。
第1図はこの発明の実施例に係わる鋳型上部の模式図、
第2図はこの発明の一実施例に係わる鋳型全体の模式図
、第3図はこの発明の一実施例に係わるスラブ表面割れ
指数と鋳造速度の関係を示すグラフ図、第4図は凝固シ
ェル不均一度を測定する方法を示す図、第5図は溶鋼中
の炭素含有量と平均凝固シェル不均一度の関係を示すグ
ラフ図、第6図は凝固時間と亀甲状の凹凸の大きさとの
関係を示すグラフ図、第7図は溝の種類と亀甲模様のの
大きさの関係を示すグラフ図、第8図は浸漬時間と平均
凝固シェル不均一度の関係を示すグラフ図、第9図は凝
固シェル厚と浸漬体の浸漬時間の関係を示すグラフ図、
第10図は格子溝の間隔と平均凝固シェル不均一度の関
係を示すグラフ図、第11図はメッキ層の厚みと平均凝
固シェル不均一度の関係を示すグラフ図、第12図は従
来の鋳型銅板を用いて鋳造した時のスラブの炭素含有量
と表面割れ指数との関係を示すグラフ図である。 1・・・鋳型、2・・・溝、4・・・メッキ層、5・・
・鋳型の冷却面、11・・・凝固シェル。
第2図はこの発明の一実施例に係わる鋳型全体の模式図
、第3図はこの発明の一実施例に係わるスラブ表面割れ
指数と鋳造速度の関係を示すグラフ図、第4図は凝固シ
ェル不均一度を測定する方法を示す図、第5図は溶鋼中
の炭素含有量と平均凝固シェル不均一度の関係を示すグ
ラフ図、第6図は凝固時間と亀甲状の凹凸の大きさとの
関係を示すグラフ図、第7図は溝の種類と亀甲模様のの
大きさの関係を示すグラフ図、第8図は浸漬時間と平均
凝固シェル不均一度の関係を示すグラフ図、第9図は凝
固シェル厚と浸漬体の浸漬時間の関係を示すグラフ図、
第10図は格子溝の間隔と平均凝固シェル不均一度の関
係を示すグラフ図、第11図はメッキ層の厚みと平均凝
固シェル不均一度の関係を示すグラフ図、第12図は従
来の鋳型銅板を用いて鋳造した時のスラブの炭素含有量
と表面割れ指数との関係を示すグラフ図である。 1・・・鋳型、2・・・溝、4・・・メッキ層、5・・
・鋳型の冷却面、11・・・凝固シェル。
Claims (1)
- 銅製の連続鋳造用鋳型において、メニスカス位置近傍の
鋳型表面に、深さ0.5〜3.0mm、幅0.3〜2.
0mmの大きさの溝を格子状に設け、この溝の間隔を3
〜15mmにし、前記鋳型表面に厚み50μm〜100
0μmの銅あるいは他の異種金属よりなるメッキ層を設
けて前記溝を空洞化し、前記鋳型表面内部に格子状の空
間を形成したことを特徴とする鋼の連続鋳造用鋳型。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21970888A JPH0270357A (ja) | 1988-09-02 | 1988-09-02 | 鋼の連続鋳造用鋳型 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21970888A JPH0270357A (ja) | 1988-09-02 | 1988-09-02 | 鋼の連続鋳造用鋳型 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0270357A true JPH0270357A (ja) | 1990-03-09 |
Family
ID=16739723
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21970888A Pending JPH0270357A (ja) | 1988-09-02 | 1988-09-02 | 鋼の連続鋳造用鋳型 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0270357A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6024162A (en) * | 1994-12-28 | 2000-02-15 | Nippon Steel Corporation | Continuous casting method for billet |
-
1988
- 1988-09-02 JP JP21970888A patent/JPH0270357A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6024162A (en) * | 1994-12-28 | 2000-02-15 | Nippon Steel Corporation | Continuous casting method for billet |
US6112805A (en) * | 1994-12-28 | 2000-09-05 | Nippon Steel Corporation | Continuous casting mold for billet |
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