JPH02104445A - 鋼の連続鋳造用鋳型および連続鋳造方法 - Google Patents

鋼の連続鋳造用鋳型および連続鋳造方法

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JPH02104445A
JPH02104445A JP25484588A JP25484588A JPH02104445A JP H02104445 A JPH02104445 A JP H02104445A JP 25484588 A JP25484588 A JP 25484588A JP 25484588 A JP25484588 A JP 25484588A JP H02104445 A JPH02104445 A JP H02104445A
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solidified shell
grooves
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space part
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JP25484588A
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Hiroshi Murakami
洋 村上
Mikio Suzuki
幹雄 鈴木
Takashi Mori
孝志 森
Hitoshi Kobayashi
日登志 小林
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D11/00Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths
    • B22D11/04Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths into open-ended moulds
    • B22D11/059Mould materials or platings

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野コ 本発明は、炭素含有量0.10〜0.15%の亜包晶凝
固する鋼種の初期凝固シェルの縦割れを防止できる鋼の
連続鋳造用鋳型および連続鋳造方法に関する。
[従来の技術] 近年、鋳片を製造するには垂直もしくは湾曲型の連続鋳
造機を使用した連続鋳造工程が不可欠となっている。こ
のような連続鋳造によってブルームやビレット等の鋳片
を製造しようとすると、鋳片表面に縦割れや横割れが発
生することがある。
第15図は従来の鋳型銅板を用いて鋳造した時の、スラ
ブの炭素含有量と表面割れ指数との関係を示す図である
。この図のように、炭素含有量が0.10〜0.15%
の亜包晶凝固する鋼種で表面割れが多く発生している。
この理由は、上記炭素含有量の鋼種が凝固する際、 L→δ+L→包晶反応(δ+L→γ)→δ+γ→γとい
う変態過程を経るためである。このうちδ相は体心立方
(bcc)、γ相は面心立方(fcc)の結晶構造を有
し、δ→γの変態時にはこの結晶構造差に起因した体積
収縮が起こり大きな変態応力が発生する。又、このδ→
γの包晶反応、時には液相が消滅していくため収縮によ
る歪を吸収してくれるものがなく、凝固シェルそのもの
が不均一な凝固形態をとり、上記応力が凝固シェルの薄
い部分にかかって割れが発生すると考えられる。従来、
上記鋼種の表面割れ防止のために、 ■最適なモールドパウダーを試行錯誤によって選定し、
割れ感受性の低いものに変えて鋳造したり、 ■鋳型抜熱を落として低速鋳造を行うこと等が□゛実施
れていた。
[発明が解決しようとする課題] しかし、モールドパウダーの選定によって表面縦割れを
防止するためには、モールドパウダーはすべての鋳造条
件を満足させることが要求され、この条件を具備したモ
ールドパウダーを選定するためには多大の時間と費用を
要する。又、鋳型抜熱を落として低速鋳造を行うと、熱
間圧延機と同期させるのが困難になって、鋳片の熱間直
送圧延やホットチャージ圧延ができなくなり、鋳片製造
工程の省力化や省エネルギー化の障害となると同時社、
製品の歩留も低下するという問題があった。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、炭
素含有量0.10〜0.15%の亜包晶凝固する鋼種の
初期凝固シェルの縦割れを防止し、鋳片表面欠陥の発生
を防止するための鋼の連続鋳造用鋳型および連続鋳造方
法を提供することを目的としている。
[課題を解決するための手段] 上記の目的を達成するために、本発明の連続鋳造用鋳型
は、鋳型内溶鋼のメニスカス近傍に位置する鋳型表面側
に深さ0.5〜1、0mm、幅0.3〜1.0+u+の
溝を鋳片の引抜き方向と平行に5〜10IImの間隔で
設け、この溝を設けた鋳型表面側にメッキ層を設けて前
記溝を覆い、鋳型表面側に空間部を形成している。
又、本発明の連続鋳造方法は、表面側に、鋳片の引抜き
方向と平行に深さ0.5〜1.0g+n、幅0.3〜1
.0m転間隔5〜10s+mの溝が設けられ、この溝が
設けられた表面側にメッキ層が設けられて前記溝が覆わ
れ、表面側に空間部が形成された鋳型を使用し、鋳造時
の鋳型の振動周期(f)と鋳造速度(Vc)との関係を 10>Vc(m/分)/f(1/分)X100Oとする
[作用] 本発明の鋼の連続鋳造用鋳型においては、鋳型の表面側
に空間部が形成されているが、この空間部を設けること
によって、空間部を設けた箇所と設けていない箇所との
間に冷却能力の差が生じる。そして、空間部を設けた部
分は弱冷部となり、この箇所の初期凝固シェルは凝固が
わずかに遅れる。このため、多数の空間部を設けておく
と、一定間隔毎に液相が残り、この液相部分が収慎時の
歪を吸収して初期凝固シェルの曲がりを抑え、局部的に
鋳型と凝固シェルがとの間に空隙が形成されることがな
くなる。従って抜熱が均一となり、凝固シェル厚が均一
に成長する。このように、初期凝固シェル厚みが均一に
なるので、凝固収縮やδ→γ変態に伴う変態応力が発生
しても局所的に凝固シェル厚の薄い部分がなくなり、応
力が一点に集中することがなくな、る。
上記の作用は、空間部の大きさが深さ0.5〜1.0■
、幅0.5〜1.0mmで、溝の間隔が5〜10■層の
範囲内において効率よく発揮される。
すなわち、空間部の大きさについては深さが0゜51未
満では浅すぎて緩冷却の作用をなさず、1.0mmを超
えると鋳型全面が緩冷却となり、凝固シェル厚が薄くな
る。そして、幅が0.5龍未満では凝固シェルの収縮を
吸収するのに十分ではないため不均一成長となり、1.
Onを超えると鋳型全面が緩冷却となり凝固シェル厚が
薄くなるため鋳造速度を上げることができない、溝の間
隔については、あまり狭くすると、鋳型全体の抜熱が低
下して緩冷却になり過ぎ、熱間直送圧延に必要な鋳造速
度を確保できなくなる。又、あまり広くすると、鋳型の
緩冷却部が不足して初期凝固シェルの厚みが不均一にな
る。
鋳型表面側につけた溝を覆って空間部を形成させるため
のメッキ金属としてはNi、Cr、等が用いられる。
本発明の鋼の連続鋳造方法においては、表面側に空間部
を設けた鋳型を使用し、鋳造速度VCに合わせて鋳型の
振動周期fを調節するが、前記関係式におけるV c 
/ fの値は鋳片表面に生成するオシレーションマーク
の間隔と同じであり、これを10關未満にする必要があ
る。
オシレーションマークは鋳片引き抜き方向と直角に形成
され、オシレーションマーク部分は鋳型表面側に設けた
空間部と同じ作用によって緩冷却となる。このオシレー
ションマークの間隔を10龍以下に限定した理由は10
關より大きい場合には鋳型に設けた溝の間隔と同様に緩
冷却部が不足して初期凝固シェルの鋳片引き抜き方向の
厚みが不均一になるからである。また、本発明の鋳型と
組み合わせて鋳造することにより、鋳片幅方向の初期凝
固シェルの厚み不均一を解消することができる。
[実施例] 本発明者らは本発明に至るまでの過程において、表面割
れは凝固シェル厚の薄いところで発生し、表面縦割れの
防止は不均一凝固をなくすことによって達成することが
できるとの知見を得ている。
この知見に基づいて、凝固シェル厚が不均一となる原因
を調査するため、各種の実験を行った。
実験は、まず、100mmX 360mmの浸漬体(水
冷した平板の浸漬体で冷却水は9011/win)を1
00kgの溶解炉直上からエアーシリンダ、−を用いて
溶鋼中に浸漬して一定時間保持し、凝固シェルの凹凸度
を調べた。凝固シェル厚不均一度はΔd/IIで表す、
但し、Δd:隣り合う凹凸の厚み差d凸−d凹、ρ:隣
り合う凹凸間の距離である。
第4図は凝固シェル厚不均一度を測定する方法を示した
図である。即ち、溶鋼中に浸漬して一定時間保持した浸
漬体の表面に生成した凝固シェル11を浸漬体から剥離
して平板上に置き、凝固シェルの隣り合う凹凸の高さ(
図中、凸はd2凹はdt、ds)と隣り合う凹凸間の距
離!;1..J2を測定し、凹凸の高さの差Δd(例え
ばΔd=d2 dt)と凹凸間の距離(例えばρ1)と
の比(Δd/41 )の積分値を測定個数で割った値を
平均凝固シェル厚不均一度とした。
実験条件としては溶鋼中の炭素含有量と浸漬体の表面性
状とを変えた。溶鋼中の炭素含有量は0.01〜0,5
0%の範囲で変化させた。
この際、他の成分は、 Si:0.20%、  Mn:0.60%。
P:0.015%、  S:0.010%。
5oJAf  :  0. 005〜0. 1 5%と
し、はぼ一定に保った。
第5図は溶鋼中の炭素含有量と平均凝固シェル厚不均一
度の関係を示す図である。この図は、銅製で平板の浸漬
体(厚みは10mm)を用いて、8〜9秒間浸漬した後
浸漬体を引き上げ、浸漬体の表面に形成した凝固シェル
の平均凝固シェル厚不均一度を測定した結果である0図
中直線は平均凝固シェル厚不均一度のバラツキを示し、
・印はその平均値を示す、この図から明らかなように、
溶鋼中の炭素含有量が0.10〜0.15%の範囲にお
いて平均凝固シェル不均一度は大きく、凹凸の激しい凝
固シェルが形成されていることを示している。上記溶鋼
中の炭素含有量が0.10〜0.15%の範囲の鋼種に
おいては初期凝固シェル表面(浸漬体側の表面)に特徴
的な亀甲状の凹凸模様が観察された。この亀甲状の凹凸
模様は中央部が高く周辺が溝状に凹んでいる。また、炭
素含有量が0.15%以上の過包晶凝固する鋼種では0
.10〜0.15%の亜包晶凝固する鋼種と同様にδ→
γ変態するにもかかわらず、亀甲状の凹凸模様は観察さ
れなかった。これは、過包晶凝固する鋼種ではδ→γ変
態の際にも液相が残っており、δ→γ変態の際の大きな
変態応力を液相部分で吸収できるためである。
第6図は、浸漬体の浸漬時間と初期凝固シェル溶鋼側の
凹凸の大きさ及び浸漬体側凹凸の大きさの関係を示す図
である。浸漬体は第5図と同一のものを使用した0図中
、iIPは初期凝固シェル溶鋼側の凹凸の大きさく隣り
合う凹−口開の距離=麿騰)を示し、AMは初期凝固シ
ェル浸漬体側の亀甲状凹凸の大きさ(円相5径=mm)
を示す。・印は溶鋼側の凹凸の大きさρpを示し、その
大きさは凝固初期にできたまま′a固待時間対して変化
していなかった。Q印は溶鋼側の凹凸の大きさIMを示
し、その大きさは凝固が進むにつれて大きくなっていた
第7図は浸漬体に設けた溝の種類と凝固シェル側の亀甲
状凹凸模様の大きさの関係を示す図である。浸漬体は、
銅の平板、銅の平板に縦溝(A)をつけたもの1、銅の
平板に縦溝(B)をつけたも、のの3種類を使用した。
縦溝(A)をつけた浸漬体12には表面に縦の溝13が
設けてあり、こ−の溝13は深さ0.5+am、幅0.
5+u+、溝13の間隔を0.7mmにした。縦溝(B
)をつけた浸漬体の溝13は深さ0.5m、幅0.5@
m、その間隔を1.0騰mにした。亀甲状凹凸模様の大
きさは円相5径(am)で示した。
この図かられかるように、浸漬体側の亀甲模様の大きさ
は、浸漬体12の表面の溝の有無に関係なく、はぼlO
〜15m++であった。これらの知見から、炭素含有量
0.10〜0,15%の亜包晶凝固する鋼種において、
凝固シェル不均一成長を抑えるには、初期凝固シェルの
形成時に、凝固シェル表面浸漬体側の亀甲状の凹凸模様
を形成させないか、あるいは限りなく小さくし、浸漬体
の表面と凝固シェルの間に空隙を形成させないようにす
ればよい、但し、第7図に示したような間隔が0.71
@とか1.0mmの緻密な縦溝をつけても浸漬体側表面
の亀甲状凹凸模様の大きさは変わらない。
そこで本発明者等は、亀甲状凹凸模様よりも小さい範囲
で不均一抜熱するように、銅製の浸漬体表面の溝を格子
状に付けた浸漬体についての実験を試みた。
第8図は浸漬時間と平均凝固シェル厚不均一度の関係を
示す図である。この図において、・印は、厚みが8mm
、冷却水量が9 Q −417sinの銅の平板の浸漬
体を使用した場合の結果を示し、O印は銅板の表面に格
子状の溝を設け、溝の深さ0.5s’m、幅0.5vs
、間隔5mmの浸漬体を使用した場合の結果を示す、直
線は平均凝固シェル厚不均一度のバラツキを示す、この
図から明らかなように、銅板の表面に格子状の溝を付け
た浸漬体の方が、銅平板の浸漬体より平均凝固シェル不
均一度は小さくなり、バラツキも小さい、 ・又、第9
図は凝固シェル厚と浸漬体の浸漬時間の関係を示す図で
ある。O印は銅平板の浸漬体を使用した場合の結果を示
し、・印は銅板の表面に格子状の溝を設け、溝の深さ0
.5mm、幅0.5鵬m、間隔51朧の浸漬体を使用し
た場合の結果を示し、ム印は上記格子状の溝の間隔を1
011I!Iにした浸漬体を使用した場合の結果を示す
、この図から明らかなように、格子溝があることによっ
て緩冷却となり、凝固シェル厚が薄くなることはない。
従って、格子溝を入れた鋳型を用いることによって、凝
固シェル厚の不均一度が小さくなるため、前記鋼種の表
面割れは低減でき、緩冷却ではないため鋳造速度を下げ
る必要もない。
次に、表面割れ低減のための格子溝の最適条件を調査し
た。
(1)格子溝の間隔の影響 第10図は格子溝の間隔と平均凝固シェル厚不均一度の
関係を示す図である。この図は、銅の平板の浸漬体と、
深さ0.5m+a、幅は0.5mmの格子状をつけ、こ
の溝の間隔を5〜30mm(5゜10.15.30+m
)に変えた4種類の浸漬体とを使用した場合の結果であ
る。この際の浸漬体の浸漬時間は8〜9秒とした。この
図から明らかなように、格子溝の間隔を第7図の実験に
おいて銅の平板を使用した際にできた亀甲模様の凹凸間
の大きさ(10〜15 m+a )より小さくすれば、
平均凝固シェル厚不均一度は大幅改善できることが判る
(2)格子溝の形状の影響 第11図は格子溝の形状と平均凝固シェル厚不均一度の
関係を示す図である。この図は溝の形をV型、U型、角
型にした3種類浸漬体を使用し、それぞれの浸漬体の溝
について深さを0.5mm。
1.0mm、1.5mmに変え、幅を0.5mm。
1.0mm、1.5ml11に変え、間隔を5mmにし
た場合の結果である。浸漬体の浸漬時間は8〜9秒にし
た。この図から明らかなように、溝の深さが1.5mn
+で幅が1.5mmの場合の平均凝固シェル厚不均一度
は0.1以上で不適であり、又、溶鋼の差し込みが認め
られた。しかし、溝の深さが1.0mm以下で幅が1.
0mm以下の場合は、格子溝の断面形状にかかわらず、
どれも平均凝固シェル厚不均一度は良好であった。
(3)格子溝の範囲 凝固初期における浸漬体側に凹凸模様を生成させないよ
うにすれば、その後は不均一成長は完全に防止できる。
従って、凹凸生成を抑えるために必要な格子溝の範囲は
、凝固初期のメニスカス直下だけであり、メニスカスか
ら60mm程度までの範囲でよいが、溶鋼湯面の変動を
考慮して実際には鋳型上面から300 mm付近までの
範囲にするのがよい。
(4)メッキ層の効果 前述のように、浸漬体に溝をつけると凝固シェル不均一
の低減に大きな効果を示す6しかし、この溝をつけた浸
漬体を使用した場合には溝内への溶鋼の差し込みもあり
、連続鋳鋳造時には拘束性ブレークアウト発生の危険が
ある。
そこで、溝をつけた浸漬体にメッキを施して溝を覆い、
溝を空洞化させて空間部を形成した浸漬体を製作し、こ
の浸漬体を使用した実験を行った。
第12図は空間部を設けた浸漬体の部分断面図である。
溝加工された浸漬体11の表面にメッキ層4が設けられ
、空間部2が形成されている。
第13図はメッキ層を設けた浸漬体とメッキ層を設けな
い浸漬体について平均凝固シェル不均一度を比較した図
である。メッキ層を設けない浸漬体には深さ1.0■、
幅0.5m+n、間隔5.0i+mの格子溝を設け、メ
ッキ層を設けた浸漬体は上記と同じ溝をつけた浸漬体に
メッキ層を設けて格子状の空間部を形成させた。この図
によれば、両者の間に平均凝固シェル不均一度の差はな
く、メッキ層を設けた場合でも平均凝固シェル不均一度
を低減できることが判った。
次に、本発明者らは、連続鋳造時の鋳型振動によってオ
シレーションマークが発生し、格子溝のうちの鋳片引き
抜き方向に垂直な溝は、オシレーションマークが同じ緩
冷却の働きをするため必要ないと考え、鋳片引き抜き方
向に平行な溝を設けた鋳型を使い、鋳造試験を行った。
この鋳造試験は小型連続鋳造機を用い、鋳造速度(Vc
)と鋳型振動周期(f)を調整してオシレーションマー
クの間隔が5mmになるようにした。
第14図は空間部を設けた鋳型を使用し、鋳造速度(V
c)と鋳型振動周期(f>を変えて鋳造試験した時の平
均凝固シェル厚不均一度との関係を示す図である。使用
した鋳型には、上端から300mmの表面側に深さ0.
5mm、幅0.5mm、間隔5■で鋳片引き抜き方向と
平行の溝を設けた後、表面側にCrメッキを施して溝を
空洞化させ、空間部を形成させた。この図において、鋳
造速度(Vc)と鋳型振動周期(f)で表した値(■。
/fX1000>が10より小さい時に平均凝固シェル
厚不均一度が小さくなっている。このVc/fX100
0の値は鋳片にできたオシレーションマークの間隔を表
している。すなわち、鋳片引抜き速度が一定の場合、鋳
型振動周期を大きくすると鋳型表面に生成するオシレー
ションマークの間隔は小さくなる。このオシレーション
マークの間隔が10mm以下の場合には、オシレーショ
ンマークは格子状の空間部のうち横の空間部と同じ働き
をするため、平均凝固シェル厚不均−度が小さくなって
いる。従って、実機の連続鋳造においては、鋳型の空間
部は、格子状に配置する必要はない。すなわち、鋳型の
空間部を縦方向にだけ配置しても、鋳造速度に合わせて
鋳型の振動周期を変えれば、オシレーションマークで横
に配置すべき空間部を代用できる。
第1表は空洞部を設けた鋳型と溝をつけただけの鋳型と
のブレークアウトの発生率を指数化して比較したもので
ある。鋳型は、深さIII+!、幅0.5mm、間隔5
 +uの縦溝を鋳型上端から300龍の範囲につけたメ
ッキ無しの鋳型と、これ同じ溝をつけた鋳型にメッキを
施して空間部形成させたメッキ有りの鋳型を使用した。
この表のように、ブレークアウトの発生率の指数化は、
メッキ無しの場合を100とするとメッキ有りの場合は
23であり著しく減少している。この結果から、メッキ
をして空間部を設ければ、安全な連続鋳造操業を確保す
ることができる。
第1表 本発明は以上の知見に基づいてなされたものである。
第1図は本発明の一実施例に係わる鋳型の上部を示す模
式図で、(a)図は正面図、(b)図は(a)図のA−
A断面図、(c)図は上面図である。第1図において、
溝をつけた鋳型1の表面側にメッキ層4が設けられ、空
洞部2が形成されている。この空間部2は鋳片の引抜き
方向と平行に線状に配置されている。前記メッキ層4を
説けることによって、鋳型表面側につけた溝は覆われる
ので、溶鋼が溝部へ差し込むことはなくなる。3は冷却
水用スリット、5は鋳型冷却面で、この部分に冷却水用
スリット3が配置され鋳型1が冷却される。
(実施例1) 第2図は本発明を実施した鋳型の上部示す模式図で、(
a)図は正面図で、(b)図は(a)図のA−A断面図
、(c)図は上面図、td1図は(b1図B−B断面の
部分拡大図である。図に示すように、鋳型1の上端から
50〜300mmの溶鋼が接する表面側に、鋳型1の中
央から1000m+aづつ(合わせて幅方向に2000
mm>の範囲に、深さ0.5mm、幅0.5mmの角型
の溝を5ma+間隔で鋳造方向に平行につけ、溝をつけ
た表面側に一様の厚みのメッキを施し、溝を空洞化させ
て空間部2が形成されている。この鋳型1の大きさは鋳
込み方向の長さ950mm、幅2320m■、厚さ40
mmで冷却水用スリット3の深さは21mmである。
この鋳型を使用し、実際に炭素含有量0.10〜0.1
5%の鋼種を鋳造した。この際、鋳造速度に合わせて鋳
型振動周期を変更し、オシレーションマークの間隔が常
に8mmになるようにした。
また、従来技術による鋳造も比較例として実施した。従
来技術の鋳造においては、表面に空間部を設けない銅製
鋳型を使用し、オシレーション周期を100 cycl
e/winにした。この結果を第3図に示す。
第3図は本発明の連続鋳造用鋳型を使用した場合の鋳造
速度とスラブ表面割れ指数の関係を示した図である。・
印は従来法で、○印は本発明である。この図から明らか
なように、この本発明は従来法と比較してスラブ表面割
れ指数は大幅に低下しており、高速鋳造時(1,5m/
m以上)でもスラブ表面割れ指数は上昇していない。
[発明の効果] 本発明による鋼の連続鋳造用鋳型は、鋳片引き抜き方向
と平行な溝を設たメニスカス位置近傍の鋳型表面側にメ
ッキ層を設けているので、溶鋼中の炭素含有量が081
0〜0.15%の亜包晶凝固する鋼種の不均一凝固を改
善することができる。この結果鋳片の結果の発生を防止
することができる。
また、本発明による鋼の連続鋳造方法は、表面側に、鋳
片引き抜き方向と平行な溝が設けられ、この溝を設けら
れた表面側にメッキ層が設けられた鋳型を使用し、鋳造
速度と鋳型の振動周期を調節してオシレーションマーク
の大きさを所定値以下にする方法であるので、初期凝固
の際のシェルが鋳型から浮き上がることを防止でき、均
一なシェル成長となる。このため、炭素含有量が0.1
0〜0.15%の亜包晶凝固する鋼種の高速鋳造及び直
送圧延が可能となった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係わる鋳型の上部を示す模
式図、第2図は本発を実施した鋳型の上部を示す模式図
、第3図は本発明の方法により連続鋳造を行った際のス
ラブ表面割れ指数と鋳片引抜き速度の関係を示す図、第
4は凝固シェル厚不均一度を測定する方法をポロ、第5
図は溶鋼中の炭素含有量と平均凝固シェル厚不均一度の
関係を示す図、第6図は浸漬体の浸漬時間と亀甲状凹凸
の大きさの関係を示す図、第7図は溝の種類と亀甲状模
様大きさの関係を示す図、第8図は浸漬時間と平均凝固
シェル厚不均一度の関係を示す図、第9図は凝固シェル
厚と浸漬体の浸漬時間の関係を示す図、第10図は格子
溝の間隔と平均凝固シェル厚不均一度の関係を示す図、
第11図は格子溝の形状と平均凝固シェル厚不均一度の
関係を示す図、第12図は空間部を設けた浸漬体の部分
断面図、第13図は浸漬時間と平均凝固シェル厚不均一
度の関係をメッキ層の有無について比較した図、第14
図は空間部を設けた鋳型を使用し、(鋳造速度/鋳型振
動周期)の値と平均凝固シェル厚不均一度との関係を示
す図、第15図は従来の鋳型銅板の炭素含有量と表面縦
割れ指数との関係を示す図である。 1・・・鋳型、2・・・空間部、3・・・冷却水用スリ
ット、4・・・メッキ層、5・・・鋳型の冷却面。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)銅製の連続鋳造用鋳型において、鋳型内溶鋼のメ
    ニスカス近傍に位置する鋳型表面側に深さ0.5〜1.
    0mm、幅0.3〜1.0mmの溝を鋳片引抜き方向と
    平行に5〜10mmの間隔で設け、この溝を設けた鋳型
    表面側にメッキ層を設けて前記溝を覆い、鋳型表面側に
    空間部を形成したことを特徴とする鋼の連続鋳造用鋳型
  2. (2)表面側に、鋳片引抜き方向と平行に深さ0.5〜
    1.0mm、幅0.3〜1.0mm、間隔5〜10mm
    の溝が設けられ、この溝が設けられた表面側にメッキ層
    が設けられて前記溝が覆われ、表面側に空間部が形成さ
    れた鋳型を使用し、鋳造時の鋳型の振動周期(f)と鋳
    造速度(V_c)との関係を 10>V_c(m/分)/f(1/分)×1000とす
    ることを特徴とする鋼の連続鋳造方法。
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KR102033639B1 (ko) * 2018-06-29 2019-11-08 주식회사 포스코 주조용 몰드

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