JPH0269628A - 温度検知体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （イ）発明の目的 し産業上の利用分野１ 本発明は低温状態に保持されている物品が、それより高
いある温度を超えた状態に置かれた事実を嗅覚的に確認
することを可能とする検知体に関するものであり、例え
ば冷凍食品がその貯蔵中に何らかの理由によって気付か
ないうちに解凍状態に置かれたような場合に、本発明の
温度検知体を使用していれば、解凍状態に至った事実を
簡単に認識することができ、冷凍食品の品質管理を容易
にかつより完全に行うことができる。

［従来技術］ 温度上昇または温度上昇の履歴を明らかにする検知体と
しては、特定の温度以上で化学反応を開始し、色相が変
化する化学物質を塗布したラベルが知られている。

Ｌ本発明が解決しようとする課題１ しかしこのラベルは化学反応を利用しているため、高価
な点に問題がある。

（ロ）発明の構成 ［課題を解決するための手段］ 本発明は、香料を含有する水系液体を内包物とし、壁膜
は香料が実質的に不透過の材質からなる凍結破壊性カプ
セル体ど、当該香料を拡散可能な液状物質とを閉鎖容器
内に両者を接触させて収納してなり、閉鎖容器は少なく
とも一部が前記香料を透過させることが可能な＋／ｌ質
によって構成されていることを特徴とする温度検知体に
関するものである。

以下、図面に従って本発明を具体的に説明する。

第１図は、本発明に係る検知体の説明図であり、第２図
は第１図の中央縦断面図である。

各図中、■は水系液体を内包物とする凍結破壊性カプセ
ル体である。

このカプセル体は凍結破壊性すなわち内包物である水系
液体が凍結したとき、その体積膨張によって壁膜の一部
ないし全部が破壊される性質を有するものであって、例
えば疎水性溶媒に壁膜を形成する樹脂を溶解した溶液に
、水系液体を微滴状に分散させ、得られた懸濁液を更に
水媒体中に分散させ、次いで疎水性溶媒を除去する方法
（水中乾燥法）により生産性よく得ることができる。

後述のとおり水系液体中には、香料が溶解又は分散して
存在している。

本発明で用いられる香料としては、例えばアルコール、
エステル或いはケトン類等が挙げられるが、特に水溶性
でかつ食品添加用の各種のエツセンス、例えばシトロン
エツセンス、レモンエンセンス、コーラエツセンス或い
はコーヒーエンセンスが、無害であると同時に、これを
内包するカプセル体の製造が容易で好ましい。

水系液体のヘースとなるのは、水の他にその融点を下げ
ることを目的としてエタノール、酢酸またはブドウＩＪ
ａ等の水溶性有機物；食塩、塩化カリウム、塩化マグネ
シウム、鉄（ＩＩ）塩または鉄（■）塩等の水溶性無機
物を混合溶解して使用することができ、これらの有機物
または無機物の種類と含有量を選択することにより、水
系液体の岸点を検知したい温度に応じて自由に設定する
ことができる。

特に該有機溶媒としてグリセリンを用い、水中乾燥法に
よって製造すると、カプセル体の内包物の含有率が大き
くなり、生産性が著しく向上するので好ましい。

凍結破壊性カプセル体の壁膜は、香料を実質的に不透過
の材質からなるもので、これを形成する樹脂としては、
ポリスチレン系樹脂が本発明に適したカプセル体を生産
性よく得ることができて好ましい。

ポリスチレン系樹脂としては、ポリスチレン以外に、ス
チレン置換体の単独重合体、スチレンまたはスチレン置
換体と他の単量体との共重合体が挙げられ、具体的には
ポリビニルＩ・ルエン、スチレンとメチルメタクリレー
トの共重合体、スチレンとα−メチルスチレンとの共重
合体、ｐ−クロロスチレン等が挙げられる。

各図中、２は液状物質である。

カプセル内の水系液体が一度凍結した時、内包物の象、
激な体積膨張によりカプセル壁膜に微細なりラックが発
生する。その後解凍した時、水系液体は液状物質と接触
し、その結果水系液体中に存在する香料が液状物質に溶
解又は分散し、閉鎖容器まで拡散される。

液状物質としては、水系液体の融点付近において水系液
体中に存在する香料を拡散できる物質からなり、融点が
液状物質の融点に近く、かつカプセル壁膜に悪影音を与
えないものが好ましく、具体的には、水、水と親水性有
機溶剤との混合溶液、含水状の有機または無機のゲル状
物質等が挙げられる。

また液状物質は、当該香料を拡散し、収納容器外に香気
を発散させることを容易にする作用以外に、カプセル体
を衝撃から保護するクツション材としての作用も有する
。

各図中、３はカプセル体及び液状物質を接触収納させる
閉鎖容器である。

この閉鎖容器は、容器の全面又は少なくとも一部が前記
香料を透過させることが可能な材質によって構成されて
いるもので、液状物質が透過しないことが好ましい。

このような材質としては、膜厚の薄いポリエチレン、ポ
リプロピレン、セロファン或いはワンクスでコーティン
グされた紙等が挙げられる。

容２ｇの形状は自由であるが、耐久性、安価な点、軽量
及び小型化が容易な点等からポリオレフィンフィルムか
ら得られる袋状の容器が最も好ましい。

閉鎖容器に収納させるカプセル体は、１種類でもよいが
、融点が異なる水系液体及び種類が異なる香料を内包物
とするカプセル体を２種または３種以上収納させること
によって、いく１かの異なる温度の状態を一つの検知体
で感知することができる。

更に本発明の検知体を他の物品に貼着できるように、裏
側に粘着剤を存在させることもできる。

〔作用］ カプセル体を低温下に置くと内包する水系液体は凍結し
、象、激な体積膨張によってカプセル体皮膜に微細なり
ランクが発生する。

その後解凍すると、水系液体中に存在する香料がクラン
ク部からカプセル外に漏出し、カプセル外に存在する液
状物質に溶解又は分散し、拡散することにより、閉鎖容
器の芳香成分の透過部より外へ蒸散を生じる。

従って本発明の検知体を他の物品に付着させることによ
り、この物品の温度が低温度域を超えて上昇したときに
も嗅覚により容易に感知することができる。

［実施例］ 以下に実施例を示して、本発明を更に具体的に説明する
が、これらの例によって本発明が限定されるものではな
い。

実施例１ 櫂型撹拌翼を有する攪拌機、窒素吹き込み用ノズル及び
液面に純水を散水するためのリング状散水機を付帯した
３ｆ２ビーカーにスタイロン６７９（数平均分子量１０
万のポリスチレン、旭化成（ｆｆｅ製）１０５ｇと塩化
メチレン９２０ｇからなる）８液を仕込み、６００ｒｐ
ｍの攪拌下でレモンエツセンスＳＰ（高砂香料工業（ｌ
（１）製）２５０ｇ及びグリセリン１１０ｇよりなる水
系液体を加え、２分間攪拌した。その後、１重量％濃度
ゼラチン水溶液１４００ｇを投入し、投入後ただちに窒
素を液中に吹き込み、同時に液面に皮膜が形成しないよ
う純水を散布して４５°Ｃで３時間保持した。

生成した懸濁状のカプセルを真空濾過機で濾過し、水で
洗浄し、再度同様に濾過して平均膜厚２０μｍのカプセ
ル体を得た。

次に縦マＱｍｍ、横５０ｍｍ、厚さ４μｍの上端でシー
ル可能なポリエチレン製袋に、上記のカプセル体０．２
０　ｇ及び３０重量％濃度グリセリン水？８液０、４０
　ｇを入れ、シールして、本発明の検知体を得た。

この検知体を一１５°Ｃに冷却して、７日間保持した後
、徐々に昇温して室温に到らしめたところ、１０゛Ｃに
おいて液状物質にレモン臭が認められた。

実施例２ コーヒーエツセンスＰ−１０４０（高砂香ｆ’ｌ工業Ｃ
勾製）３２０ｇ及びグリセリン４０ｇよりなる水溶液を
用いた以外は実施例１と同し条件でカプセル体を製造し
た。

次いで実施例１で使用したものと同じ袋を用いて、上記
カプセル体０．２０　ｇ及び１０重量％濃度グリセリン
水溶液０．４０を入れ、シールし、検知体を得た。

この検知体を一５°Ｃまで冷却して７日間保持した後、
徐々に昇温したところ、０°Ｃにおいて液状物質にコー
ヒーの臭いが認められた。

（ハ）発明の効果 本発明の検知体は、その付着した物品または置かれた雰
囲気の温度の上昇を嗅覚により認めることができ、安価
であるため、冷凍食品等の品質管理等に広く用いられる
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明に係る検知体の説明図であり、第２図
は第１図の中央縦断面図である。 １・・・水系液体を内包物とする凍結破壊性カプセル体 ２・・・液状物質 ３・・・カプセル体および液状物質を収納する閉鎖容器

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、香料を含有する水系液体を内包物とし、壁膜は香料
   が実質的に不透過の材質からなる凍結破壊性カプセル体
   と、当該香料を拡散可能な液状物質とを閉鎖容器内に両
   者を接触させて収納してなり、閉鎖容器は少なくとも一
   部が前記香料を透過させることが可能な材質によって構
   成されていることを特徴とする温度検知体。