JPH0269306A - 表面被覆されたAlN粉体及びその製造方法 - Google Patents

表面被覆されたAlN粉体及びその製造方法

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JPH0269306A
JPH0269306A JP63221871A JP22187188A JPH0269306A JP H0269306 A JPH0269306 A JP H0269306A JP 63221871 A JP63221871 A JP 63221871A JP 22187188 A JP22187188 A JP 22187188A JP H0269306 A JPH0269306 A JP H0269306A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [a業上の利用分野] 本発明は表面被覆された窒化アルミニウム(AjZN)
粉体及びその製造方法に係り、特にAlN粉体の水分や
酸素に対する安定性を改善するために、その表面に被膜
を形成したAlN粉体及びその製造方法に関する。
[従来の技術] AlN粉体は、大気中で熱力学的に極めて不安定であり
、特にその微粉体は容易に酸素や水分と反応する。例え
ば、AlN粉体は、30℃、80%相対湿度雰囲気下で
40日程度保持すると、以下に示す反応によりBaye
rite。
Boehmi te等の水酸化アルミニウムCAB (
Of() 2)へと変化してしまう。
AfLN+3H20AX (OH)2 +NH3このた
め、Aj2N粉体を保存する場合には、乾燥後、容器に
完全密封するか、N2又はNH3ガス雰囲気下で保管す
る必要があり、管理が困難である。仮に貯蔵時にA11
(OH)a等への分解が実質的に防止できたとしても、
焼結体製造時の焼成前の諸工程において分解不純物が発
生することは避けられない。即ち、水を媒質としてA!
tN粉体のスラリーを調製すると、Al2.Hに一部生
成したAl1(OH)3が混入するため、このようなス
ラリーを成形、焼結した場合、焼成中にAll (OH
)3がα−アルミナ(AJZ203 )に変化し、得ら
れる焼結体中のAjZ203が増加する。このため、熱
伝導率等の焼結体の特性を著しく損なう結果となる。こ
のようなことから、従来においては、水系スラリーとす
ることができず、有機溶媒及び成形用バインダーを用い
て成形しているため、処理コストが高くつくという欠点
があった。
そこで、AlN粉体の安定化のために、粉体表面に″f
ri、覆膜を形成する提案がなされており、最近では、
AflN粉体表面に疎水性被膜を形成した後、親木性被
膜を形成したもの、具体的には第1次の表面処理として
AλN粉体の表面を、無機、有機の表面処理剤で覆い、
水との反応性を抑制した後、第2次の表面処理として、
この第1次処理粉体を、水を媒質とした界面活性剤中で
処理し、水に対する分散性を向上させたAJlN粉体が
提案されている(特開昭62−207770号)。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、特開昭62−207770号に開示され
るAJlN粉体では ■ 被膜の耐熱性が乏しい(200℃に耐えることがで
きない。)。
■ 被膜の機械的強度、耐薬品性、耐久性が十分でない
■ ■、■より、ミルやスプレードライヤを用いてミリ
ングする場合等に被膜が破損してAlxの水和が起こり
易い。
等の欠点があった。
本発明は上記従来の問題点を解決し、AlN粉体に、耐
熱性に優れ機械的強度が高く、著しく耐久性に優れた、
耐水保護被膜を形成し、AfLN粉体の水系での処理、
成形を可能とし、もって高特性Al1N焼結体を低コス
トで製造することができる、表面被覆されたAlN粉体
及びその製造方法を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 請求項(1)の表面被覆されたAfLN粉体は、粒子表
面がポリアミド樹脂で被覆されたことを特徴とする 請求項(2)のAjZN粉体の製造方法は、請求項(1
)のAlN粉体な製造するにあたり、疎水処理されたA
lN粉体の粒子表面に界面重合法によりポリアミド樹脂
被膜を生成させることを特徴とする 請求項(3)のAlN粉体の製造方法は、請求項(2)
の方法を実施するにあたり、カップリング剤により疎水
処理されたAJIN粉体を二塩基酸又はその誘導体の溶
液、に分散させた後、このAJZN粉体分散液にジアミ
ン類又はジアミン誘導体を添加して、AlN粉体の粒子
表面で重合反応させることによりポリアミド樹脂被膜を
生成させることを特徴とする。
以下に本発明を図面を参照して詳細に説明する。
第1図及び第2図は本発明のAl1N粉体の一例を示す
模式的断面図である。図示の如く、本発明の表面被覆さ
れたAλN粉体は、AJZN粉体粒子2の表面に好まし
くはカップリング剤FI3等の疎水処理剤層を介してポ
リアミド樹脂被膜4が形成されたものであり、製造条件
等により、カップリング剤層3に直接ポリアミド樹脂被
膜4が形成されたAILN粉体IB(第2図)あるいは
、カップリング剤層3との間に、被膜形成時の残留モノ
v−Qび有m溶媒5を包含してポリアミド樹脂液g4が
形成されたAILN粉体IA(第1図)などがある。
本発明において、AJZN粉体粒子の直径や形成される
被膜の厚さ等には特に制限はないが、一般には直径0.
1〜10μm程度、特に0.5〜3μm程度のAj2N
粉体粒子に、厚さ0201〜1.0μm5特に0.05
〜0.3μm程度のカップリング剤層及び厚さ0.01
〜0. 2μm1特に0.02〜0.1μm程度のポリ
アミド樹脂被膜を形成したものが好適である。
なお、本発明において、カップリング剤層等を形成せず
に、即ち、AfLN粉体をカップリング剤等により疎水
性処理を施すことなく、ポリアミド樹脂被膜を形成した
ものとしても良い。しかしながら、AfLN粉体の表面
は親水性であるため、後述の如くポリアミド樹脂被膜を
界面重合法により製造するに際し、Aj2N粉体の混合
溶媒に対する濡れ性が悪く、AlN粉体の分散性が悪い
ことから、形成される被膜も不均一なものとなり易い。
従って、本発明のAλN粉体は、カップリング剤等の疎
水性層を介してポリアミド樹脂被膜を形成したものであ
ることが好ましい。
次に、請求項(2)の表面被覆されたAfLN粉体の製
造方法について説明する。
請求項(2)の方法においては、まずAJZN粉体を疎
水処理する。疎水処理を行なうには原料AfLN粉体の
適当量を採取し、これにアセトン等の非水溶媒を加えて
混練した後、カップリング剤等の疎水処理剤を加え、混
練、乾燥し、必要に応じて粉砕する。この場合、AlN
粉体に対する溶媒の使用量はAj2N100gに対して
100〜200mft程度、また、AJZN粉体に対す
るカップリング剤の使用量はAJZN粉体100gに対
して1.O〜2.0mft程度とするのが好ましい。
なお、本発明において、カップリング剤としては具体的
には、KBM1003 (信越化学工業■製、ビニルト
リメトキシシラン)、KR44(味の素■製、イソプロ
ピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチル)チタネー
ト)、AL−M(味の素■製、アセトアルコキシアルミ
ニウムジイソプロピレート)等を用いることができる。
このようにしてAlN粉体の疎水性処理を施した後は、
AlN粉体粒子表面に界面重合法によりポリアミド樹脂
被膜を生成させる。具体的には次の■〜■に挙げる反応
をAIN粉体粒子表面で起こさせることにより、ポリア
ミド樹脂被膜を生成させる。なお、本発明において、ポ
リアミド樹脂被膜の形成方法は何ら■〜■の方法に限定
されるものではない。
■ ジアミン類又はジアミン誘導体と二塩基酸又は二塩
基酸誘導体の重縮合反応 ■ ジニトリル又はジアミドとホルムアミドとの反応 ■ ジイソシアナートと二塩基酸との重付加反応 ■ アミノ酸又はその誘導体の自己縮合■ ラクタムの
開81重合 次に上記■〜■の方法のうち、■の方法、即ち請求項(
3)の方法について説明する。
請求項(3)の方法においては、疎水処理したA1N粉
体を二塩基酸又はその誘導体の溶液に分散させた後、と
のAnN粉体分散液にジアミン類又はジアミン誘導体を
添加して、AILN粉体の粒子表面で重合反応させる。
具体的には次のような方法で行なう。
まず、1.8−オクタンジカルボニルクロリド等の二塩
基酸又はその誘導体を、シクロヘキサン/クロロホルム
=3=1の混合溶媒等の有機溶媒に、0.2moJZ/
u程度溶解する(溶液I)。
別に、1.6−ジアミツヘキサン等のジアミン類又はそ
の誘導体を水(蒸留水)に0.04moIL/λ程度溶
解する(溶液II )。疎水処理したAjZN粉体を溶
液Iに加えて攪拌し十分に分散させる(分散液m)、A
lN粉体の添加量は溶液110mj2に対して10〜2
0g程度とするのが好ましい。次に、この分散液III
に、界面活性剤の水溶液(2〜10体積%程度)を加え
て乳化させる。この場合、界面活性剤溶液の量は乳化が
起こる程度で良く、その添加量を適宜調整することによ
り乳化液を調製する(乳化液■)、一般には、界面活性
剤の量がAILN粉体15gに対して2〜4m11程度
となるように界面活性剤溶液を添加する。
次に乳化液■を攪拌しながら、これに前記溶液IIを加
えて重合反応を起こさせる。この場合、溶液IIは、乳
化液■中の1.8−オクタンジカルボニルクロリド等の
二塩基酸又はその誘導体と重合反応を起こすに十分な量
の1.6−ジアミツヘキサン等のジアミン類又はその誘
導体が添加されるようにその添加量を適宜調製する。
このようにして界面重合法によりAfLN粉体粒子の表
面にポリアミド樹脂被膜を形成させた後、シクロヘキサ
ン/クロロホルム= 3 : 1(体fa比)からなる
混合溶媒等の有機溶媒を加えて反応を終了させる。
なお、上記界面重合法において、二塩基酸又はその誘導
体としては、1.8−オクタンジカルボニルクロリドの
他、1,4−ブタンジカルボン酸、1,7−へブタンジ
カルボン酸、1,5−ペンタンジカルボン酸、1.6−
ヘキサンジカルボン酸及びその塩化物等を用いることが
できる。
また、ジアミン類又はジアミン誘導体としては1.6−
シアミツヘキサンの他、1,7−ジアミノへブタン、1
.8−ジアミノオクタン、1.9−ジアミノノナン、1
.10−ジアミノデカン、エチレンジアミン、トリメチ
レンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレ
ンジアミン及びその誘導体等を用いることができる。
[作用コ ポリアミド樹脂によれば耐水性、耐熱性に優れ、しかも
機械的強度も著しく高い被膜が形成される。
特に、請求項(2)の方法によりとりわけ請求項(3)
の方法により、疎水処理したAILN粉体表面に界面重
合法によりポリアミド樹脂被膜を形成することにより、
被膜の密着性が良く、しかもその膜厚も薄く均一で、粒
子が小さくほぼ単粒子毎の被覆がなされた高特性AlN
粉体が得られる。
[実施例] 以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の
実施例に限定されるものではない。
なお、以下の実施例及び比較例において、用いた試薬は
下記の通りである。
1亙星】 ■ 1.8−オクタンジカルボニルクロリド:塩化セバ
コイル(和光純薬味製) CILCO(CH2)a C0CJ2=239.1■ 
1,6−シアミツヘキサン(ヘキサメチレンジアミン)
(和光純薬味製) NH2(CH2)aNH2=116.21■ クロロホ
ルム(和光純薬味製) CHCj23 =119 ■ シクロヘキサン(和光純薬味製) C8H12=84.2 ■ 界面活性剤 エマルゲンA−80(■花王製) (ポリオキシエチレン誘導体、HLB=12.8)■ 
カップリング剤 KBM1003 (信越化学工業■製)CH2CHS 
i (OCH3)3 =148.2また、原料のAλN
粉体としては、次の■又は■を、焼結助剤としては次の
■を用いた。
■ TOYALNITE、F (東洋アルミニウム■製) ■ 高純度窒化アルミニウム、F (徳山ソーダ■製) ■ Y203 (信越化学工業■製) 実施例1.比較例I AlN粉本の疎  工里 AlN粉体(徳山ソーダ■製、高純度窒化アルミニウム
、F)25gにアセトン5omf1.を加え、ガラス乳
鉢にて混練した後、カップリング剤0.25mu (1
,0%(体積−溶媒/重量−AlN))を添加し、更に
5分間混練し、次いで10分間乾燥後粉砕した。
ポリアミド7膜のン 塩化セバコイル25gをシクロヘキサン/クロロホルム
−3:1(体積比)の混合溶媒500m1に溶解して、
0.2Mの溶液を調製した(溶液■)。
別に、1,6−ジアミツヘキサン2.32gを蒸留水5
00mfLに溶解して、0.04Mの溶液を調製した(
溶液II )。上述の方法で疎水処理したAiN粉体(
実施例1)及び疎水IA埋をしていないA、QN粉体(
比較例1)15gをそれぞれ溶液Iに加えて良く攪拌し
、十分に分散させた(分散液m )。次にこの分散液I
IIを、界面活性剤1.0mAを蒸留水50m1に加え
て激しく攪拌して得られた液に加えて乳化させた(乳化
液■)。次いで、この乳化液■を攪拌しながら、これに
前記溶液11を加えて重合反応を生起させ、AlN粉体
表面にポリアミド樹脂の被膜を形成させた。最後に、前
記混合溶媒を加えて反応を終了させた。
ポリアミド 脂?膜の ! 実施例1及び比較例!で得られたスラリーから、それぞ
れ粉体粒子を取り出し、光学顕微鏡にて被膜形成の様子
を調べた。各々の光学顕微鏡写真を第3図(a)〜(C
)(実施例1)及び第4図(a)〜(C)(比較例1)
に示す。
第3図(a)〜(C)より、実施例1で得られたものは
、原料のAlN粉体が疎水処理により溶媒との馴染み(
濡れ性)が向上され分散性が高められていることから、
形成された被膜は膜厚が薄く均一で、しかも粒子の粒径
も小さく、はぼ単粒子毎に被膜形成がなされていること
が確認された。
一方、第4図(a)〜(C)より、比較例1で得られた
ものは、原料のAλN粉体が親水性で溶媒との馴染みが
悪く、分散性が低いことから、形成された被膜も不均一
で、また粒子の粒径の大きいものが存在し、粒子集合体
に被膜が形成されているものがあることが確認された。
五」」■【基型 ■ 80℃、24時間大気中乾燥 実施例1で得られたスラリーを少量ビーカーに採り、8
0℃で24時間エアバス中にて乾燥し、AfL(OH)
aの生成状況をX線回折(CuKα、以下同様、)によ
り調べた。
また、未処理のAILN粉体の水溶液についても同様の
処理を施し、Al1(OH)sの生成状況をX線回折に
より調べた。
結果を第5図に示す。
この結果から明らかなように、未処理AiNではAJl
 (OH)3  (BayeritexBY)が生成し
ているのに対し、実施例1で得られた表面被覆AiNに
はAfl(OH)3のピークは全く検出されなかった。
■ 200℃急熱乾燥 実施例1で得られたスラリーをそのまま200℃に加熱
したホットプレート上で急激に乾燥させ、An(OH)
3の生成状況をX線回折により調べた。
また、未処理のAlN粉体の水溶液についても同様の処
理を施し、AJl(O)I)sの生成状況をX線回折に
より調べた。
結果を第6図に示す。
この結果から明らかなように、未処理AINではAJl
 (OH)3  (Bayeri te=BY。
Boehmi te=+Bo)が生成しているのに対し
、実施例1で得られた表面液1iAj!NにはAfL(
O)I)3のピークは全く検出されなかった。
■ ミリング処理 実施例1で得られた表面被覆A1.N粉体を200℃で
急熱乾燥させた後、アルミナポット(粉体:50g、水
:50g、5mmφの玉石:150g)にて24時間ミ
リングした後、上記■と同様の200℃急熱乾燥処理を
行ない、AJZ(OH)aの生成状況をX線回折により
調べた。
また、未処理のAJIN粉体についても同様の処理を施
し、A1(OH)3の生成状況をX線回折により調べた
結果を第7図に示す。
この結果から明らかなように、未処理AJINではAl
Nの全てがAll (OH)x  (Bays−r i
 te=BY)に変化してしまっているのに対し、実施
例1で得られた表面被覆AINにはAjL(OH)aの
ピークは全く検出されなかった。
■ 焼成 200℃乾燥程度では、結晶性の低い水酸化アルミニウ
ムのX線のピークは検出されないため、1850℃で焼
成(窒素雰囲気中)し、コランダムの生成状況からAJ
l(OH)、の有無を調べてみる。即ち、実施例1で得
られたスラリーに前記■の200℃急熱乾燥処理を行な
フた後、1850℃で、N2雰囲気中にて焼成し、コラ
ンダムの生成状況をX線回折により調べ、焼成前のもの
と比較した。
結果を第8図に示す。
第8図により次のことが明らかである。焼成後のAIl
、Nは結晶性が良くなったためにAJ:LNのピークが
大きくなり、また2θ=25(deg、)以下のブロー
ドなピーク(ポリアミドと推定される。)が消失してい
る。焼成前のAlNに非晶質AIL(OH)3が存在す
るならば、焼成後のAλNにα−A1203のピークが
現れるはずであるが、焼成後のAINにはコランダム、
水酸化アルミニウムのピークは共に検出されなかった。
従って、焼成前のAlNの20=25 (deg、)以
下のブロードのピークの中には非晶質Afl(OH)3
のピークは含まれておらず、A Jl(OH) 3は存
在しないことが明らかである。
比較例2(特開昭62−207770号)実施例1にお
いて疎水処理して得られたAJZN粉体を特開昭62−
207770号記載の方法に従ってオレイン酸ナトリウ
ムで処理した。
得られたAl1N粉体を、アルミナポット(粉体:50
g、水:50g、5mmφの玉石:150g)で72時
間ミリング処理した後、実施例1の■と同様の200℃
急熱乾燥処理を行ない、Au (OH)aの生成状況を
X線回折により調べた。
また、実施例1で得られた表面被覆A4N粉体について
も同様の処理を行ない、Afl(OH)3の生成状況を
X線回折により調べた。
結果を第9図に示す。
第9図より、比較例2のA4N粉体は機械的強度が低く
、ミリング処理により改質被膜が破壊するため、Afl
Nが全てAn(OH)3(Bayerite=BY、G
ibbsite=Gl)に変わっていることが認められ
る。これに対し、実施例1で得られた表面被覆AfLN
ではAl2(OH)3は生成しておらず、本発明のAλ
Nは機械的強度に優れ、耐久性が著しく高い。
実施例2 TOYALNITE、Fに焼結助剤としてY2O3を5
瓜量%加え、ブタノール中、72時間ボールミル(アル
ミナポット)で混合した後200℃で急熱乾燥した。
得られたAj2N  Y2O3粉体を原料として、実施
例1と同様の方法で疎水処理及びポリアミド被膜の形成
を行なフた。
得られた表面被覆AλN粉体な、耐水性の評価のために
水中にて1時間攪拌した後、200℃で急熱乾燥した。
次いで、粉体を10mmφの成形型を用いてプレス成形
し、窒素雰囲気中、1850℃で2時間焼成した。
得られた焼結体について、真空理工社製「レーザーフラ
ッシュ熱定数測定装置(TC−3000Jを用いて熱伝
導率を測定した。
結果を第1表に示す。
実施例3 AILN粉体として、徳山ソーダ■製高純度AnN、F
を用いたこと以外は、実施例1と同様にして焼結体を得
、その熱伝導率を測定した。
結果を第1表に示す。
比較例3 TOYALNITE、Fに焼結助剤としてY203を5
重量%加え、ブタノール中、72時間ボールミル(アル
ミナポット)で混合した後200℃で急熱乾燥した。
得られたA II N −Y 203粉体に成形用バイ
ンダーを4重量%添加(ブタノール中)した後、実施例
1と同様にして成形、焼成を行ない、得られた焼結体の
熱伝導率を測定した。
結果を第1表に示す。
比較例4 AJZN粉体として、徳山ソーダ@製置純度AfLN、
Fを用いたこと以外は、比較例3と同様にして焼結体を
得、その熱伝導率を測定した。
結果を第1表に示す。
第1表 第1表より明らかなように、実施例2.3の焼結体は原
料粉体に水中での処理を施しているにもかかわらず、水
中での処理を行なっていない比較例3.4の焼結体に比
べ高い熱伝導率が得られている。
[発明の効果] 以上詳述した通り、本発明の表面被覆されたAlN粉体
の表面被膜は耐水性に優れるだけでなく、耐熱性、機械
的強度にも著しく優れる。このため、AlN粉体粒子を
十分に保護することができるので、AJZN粉体の水系
での処理、成形が可能となり、しかも加熱処理やミリン
グ処理等にも高い耐久性を示す。
従って、本発明の表面被覆されたAJZN粉末によれば
、水系処理、加熱処理、ミリング処理等の処理工程にお
いて保護被膜が破壊されることがないため、これらの処
理工程でAj2N粉体がAJ:L(OH)aに変化する
のが防止され、Al1203の生成のない、熱伝導率が
高く、諸特性に優れたAJZN焼結体を得ることが可能
とされる。
しかして、このような本発明の表面被覆されたAlN粉
体は、請求項(2)の方法により、特に請求項(3)の
方法により効率的に製造することができ、高特性ポリア
ミド樹脂被膜を高い密着性にてAlN粉体粒子表面に形
成することが可能とされる。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は本発明の表面被覆されたAJZN粉
体の一例を示す模式的な断面図である。 第3図(a)〜(C)及び第4図(a)〜(c)は各々
実施例1及び比較例1で得られたAlN粉体の粒子構造
を示す光学顕微鏡写真である。第5図、第6図、第7図
及び第8図は各々実施例1における測定結果を示すX線
回折線図である。第9図は比較例2のAitN粉体と実
施例1のAlN粉体との特性を比較するX線回折線図で
ある。 IA、IB・・・表面被覆されたAlN粉体、2・・・
AlN粉体粒子、 3・・・カップリング剤層、 4・・・ポリアミド樹脂被膜。 実用新案登録出願人 株式会社イナックス代理人  弁
理士  重 野  剛 ζ号 Sζ (a) (b) 第 図 (&) (b) 第 図 第 図 手続補正書 事件の表示 昭和63年特許願第221871、 発明の名称 表面被覆されたAIN粉体及びその製造方法補正をする
者 事件との関係 特許出願人

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)粒子表面がポリアミド樹脂で被覆されたAlN粉
    体。
  2. (2)疎水処理されたAlN粉体の粒子表面に界面重合
    法によりポリアミド樹脂被膜を生成させることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項に記載のAlN粉体の製造方
    法。
  3. (3)カップリング剤により疎水処理されたAlN粉体
    を二塩基酸又はその誘導体の溶液に分散された後、この
    AlN粉体分散液にジアミン又はジアミン誘導体を添加
    して、AlN粉体の粒子表面で重合反応させることによ
    りポリアミド樹脂被膜を生成させることを特徴とする特
    許請求の範囲第2項に記載のAlN粉体の製造方法。
JP63221871A 1988-09-05 1988-09-05 表面被覆されたAlN粉体及びその製造方法 Granted JPH0269306A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5395694A (en) * 1992-09-21 1995-03-07 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Aluminum nitride powder having surface layer containing oxynitride
CN104448799A (zh) * 2014-11-25 2015-03-25 浙江俊尔新材料股份有限公司 一种耐水解氮化铝填充聚酰胺基导热塑料及其制备方法

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