JPH026848A - 吸水シート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は吸水性シートに関し、特に生肉や生鮮魚介類等
の生鮮食料品より生ずる水を吸収して生鮮食料品の鮮度
維持に有効なシートに関する。

（従来の技術） 吸水性材料としてはポリアクリル酸やポリアクリルアミ
ド等が知られており、使い捨ておむつ、生理用品等に用
いられている。

又、生肉や生鮮魚介類等の生鮮食料品より生ずる水につ
いてはあまり対策がとられておらず、ブロック状の生肉
や魚の切り身はそのままポリスチレン製等のトレイに入
れられ上からラッピングフィルムでラップされた状態で
冷凍あるいは冷蔵状態で店頭に陳列され、消費者が購入
後はポリエチレン製等の袋に入れた状態で家庭に持ち帰
っている。このような状態で保存された生鮮食料品は時
間と共にその内部より血、肉汁等の液状物が外部に徐々
に流出してくる離水現象が生ずる。この離水現象の対策
として一部、紙や不織布をトレイの中に妓＜という試み
がなされている。

（発明が解決しようとする問題点） 従来知られている吸水性材料は通常は粉末であり、その
ため、おむつや生理用品ではこれらの粉末が外部に漏れ
出ることがないように両側をシートで挟んで固着する必
要があり、製造に多額のコストを必要とするものであり
、又、これらの吸水剤は吸水性が非常に大きいが、吸水
すると元の大きさの数百倍にも膨潤し、形態が非常にで
こぼこしてしまい、外観が悪くなるという問題があり、
又、吸水したものに圧縮力が働くと吸収した水かにじみ
出すという現象があり、又、これらの吸水性材料は有毒
なものも多く、上記の生鮮食料品の離水の吸収用に用い
ることを考えると万一この吸水剤が食料品に付着して食
用に供されると毒性の問題が生ずるので用い難いという
問題がある。又、上記のトレイ内に紙や不織布を敷いた
ものは離水が多い場合には吸収しきれずに、この離水が
トレイの底にたまり、雑菌の繁殖の原因になって食料品
の鮮度を低下させる原因にもなり、又、傾けた場合に液
がラップフィルムから爛れ出て他の品物本発明者等はこ
の様な状況に鑑み、特に生鮮食料品の離水の吸収用に用
いた場合、離水の吸収性に優れ、上記のような問題のな
い吸水性シートにつき鋭意検討した結果、本発明に到達
した。即ち、本発明の要旨は多孔質基材と、該基材の少
なくとも一方の表面及び／又は多孔部に冷水不溶性の天
然酸性多糖類、キトサン、寒天又はゼラチンが付着・含
有されてなることを特徴とする吸水シートにある１本発
明に用いる多孔質基材としては紙類５不織布、織布、発
泡性プラスチックシート等を例示でき、発泡プラスチッ
クシートの場合は少なくとも一方の面は発泡が開口して
いるものであることが好ましい。この多孔質基材はその
少なくとも９一方の表面及び／又は多孔部に天然酸性多
糖類、キトサン、寒天又はゼラチンの含水物を維持して
形態を保持する役割りであるので材質や多孔部分の大き
さ（１Ｍ維製品であれば目付け）等は任意でよく、厚み
は０．１〜０．２ｍｍ程度のものでよい。

多孔質基材として発泡プラスチックシートを用いた場合
は該シートを成形してトレイとしてもよい。

即ち、ここでいうシートとしてはトレイ等の実質的に全
体がほぼ同じ厚ざの成形品も含まれる。多孔性基材の多
孔部に収納する吸水性材料としてはカラギーナン、アル
ギン酸及びその塩類、ファーセレラン、ペクチン等の天
然酸性多糖類や寒天、キトサン及びゼラチンを挙げるこ
とができる。これらは喫食可能であるため万一食料品に
同伴されても何等問題を生じないという特徴を有する。

又、これらのものはいずれも吸水性を有し、かつ冷水に
不要であるという特徴を有しているため、離水を吸収し
ても溶解することなく、従って、吸水した状態で多孔質
基材の多孔部あるいは表面に固着して留まフているとい
う特徴を有する。又、これらのものは吸水量が適度であ
るため、離水を吸収してもその箇所だけ膨潤してでこぼ
こになるようなことはなく実質状形態が変らないという
特徴も有している。本発明において、冷水不溶性を維持
する限りはグアガム、ローカストビーンガム、アラビア
ガム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチル
セルロース等の冷水可溶性のものを添加してもよく、グ
リセリン、プロピレングリコール等の湿潤剤を添加して
もよい。又、殺菌剤、防腐剤等を含有していると、雑菌
の繁殖をより抑えることができるので好ましい。湿潤剤
を添加した場合は得られる吸水性シートの柔軟性が向上
するという特徴を有する。殺菌剤、防腐剤としては食品
添加が許可されているものを用いることが好ましいが、
該多糖類や寒天、キトサン、ゼラチン等から溶出して食
品に移行することがなければこれに限定されるものでは
ない。

多孔質基材の多孔部に収納する上記物質の量は目的とす
る吸水量、用いる素材の吸水性により異なるが、これら
の吸水性はｇ当り数十ｇであることから、絶乾状態換算
でｔｒｎ”当り１０〜１０００ｇであればよく、１５〜
３００ｇであることが好ましい。収納量が１０ｇ未満で
ある場合は吸水性が充分でなく、１０００ｇを超えても
それにつれてトータルの吸水量は大きくなるがそれ程の
吸水性を必要とするケースは少なく、コスト高、重量増
となるデメリットが生ずる。

該物質は多孔質基材の多孔部に′収納された状態で含水
率３０％以下にしておくことが好ま１７・い。

含水率が３０％を超えるとその分だけ吸水性が低下し、
かつ、湿った感じを与えるので好ましくない。該物質は
該多孔部に収納さねた状、聾で多孔質基材と一体化して
いるか、多孔質基材表面に接着していることが好ましい
。

本発明の吸水シートは多孔質基材であるシートに上記多
糖類あるいはゼラチンを水溶液の状態で塗布し、あるい
は浸漬により多孔質基材に含浸せしめ、水分含量を所定
の値となるよう乾燥してもよく、紙や不織布の製造時に
上記物質を混入させてもよく、多孔質基材を濡らしてお
いて、これに該物質粉体を付着せしめて基材についた水
分で該粉体を部分的に溶解して該粉体を基材に接着せし
める方法（必要に応じてその後に乾燥してもよい）をと
ることもできる。

（実施例） 以下に実施例を用いて本発明をさらに具体的に説明する
。

実施例１ 目付け４０　ｇ／ｒｎ’、厚さ０．２ｍｍのレーヨン製
不織布にカッパカラギーナン２重量％、グリセリン５重
量％、塩化カリウム０．２％及び防腐剤として安息香酸
ナトリウムをカラギーナンに対して０．１％になるよう
に添加した水溶液を調製し、これをカラギーナンが絶乾
状態で３７ｇ／ｒｎ’となるように塗布してシートを作
成し、このシートの水分率が３０％となるように８０℃
の熱板上で乾燥した。本シートをガラス板の上に置き、
青インクで着色した純水及び生理食塩水を各々スポイト
で滴下して５分後にシートを除いてその下を観察し、シ
ートを元のように置き直して先の滴下と同じ場所に滴下
することを繰り返した。その結果、純水、生理食塩水共
０．２５ｍｊ２迄シートの下のガラス板表面の着色はな
かった。又滴下部の目立った膨潤は見られなかった。

比較例１ 水溶液の塗布前の実施例！で用いた不織布を用い実施例
１と同様の純水及び生理食塩水の滴下実験を行なったと
ころ、０．０１ｍＩＬでガラス板表面に着色が見られた
。

実施例２ 水溶液としてカッパカラギーナン１％、ローカストビー
ンガム１％、グリセリン５％、塩化カリウム０．２％よ
りなる水溶液を用い、絶乾状態でのカラギーナンとロー
カストビーンガムの量が３７８／ｒｎ’となるように塗
布した以外は実施例１と同様にしてシートを作成し、滴
下実験を行なったところ、純水、生理食塩水共０．２５
ｍｕ迄シートの下のガラス板表面の着色はなかった。

実施例３ カッパカラギーナン３重量％、グリセリン５重量％、塩
化カリウム０．２％よりなる水溶液を用い、カラギーナ
ンの絶乾状態での塗布量が１４０３７ｇ／ｒｎ’となる
ようにした以外は実施例１と同様にしたところ、純水、
生理食塩水共０．３ｍｆｔ迄シートの下のガラス板表面
の着色はなかった。

（発明の効果） 以上述べたように、本発明の吸水シートは吸水性に富み
、しかも吸水してもめだつ程の膨潤もなく、しかも冷水
不溶性でありその上に食料品を載せた後にこれを取り除
いても食料品への付着もなく、又、多孔質基材に収納し
た物質が実質的に可食性であるため万一付着しても問題
が生じないという優れた特性を有し、食品の離水吸収用
途のみならず、種々の吸水用途に使用可能な優れたシー
トである。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １）多孔質基材と、該基材の少なくとも一方の表面及び
   ／又は多孔部に冷水不溶性の天然酸性多糖類、キトサン
   、寒天又はゼラチンが付着・含有されてなることを特徴
   とする吸水シート。