JPH0264133A - サイズされた炭素繊維チョップドストランド及び樹脂組成物 - Google Patents

サイズされた炭素繊維チョップドストランド及び樹脂組成物

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JPH0264133A
JPH0264133A JP21550488A JP21550488A JPH0264133A JP H0264133 A JPH0264133 A JP H0264133A JP 21550488 A JP21550488 A JP 21550488A JP 21550488 A JP21550488 A JP 21550488A JP H0264133 A JPH0264133 A JP H0264133A
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JP
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resin
carbon fiber
resins
carbon
chopped
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Application number
JP21550488A
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English (en)
Inventor
Katsumi Nakama
中間 克美
Yoichi Maeda
前田 容一
Katsutoshi Watanabe
勝利 渡辺
Yoshihisa Shinagawa
佳久 品川
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Chemicals Ltd
Toho Rayon Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、熱可塑性樹脂をマトリックス樹脂とする複合
材料の強化材として用いるのに適したサイズされた炭素
繊維チョツプドストランド、及び、サイズされた炭素繊
維チョツプドストランドと熱可塑性樹脂(マトリックス
樹脂)とを含む樹脂組成物に関するものである。さらに
詳しくは、マトリックス樹脂と炭素繊維との接着性を向
上し、かつ、コンパウンド時の作業性が向上した炭素4
a雑チヨツプドストランドと、この炭素繊維チョツプド
ストランドを強化材とした優れた特性を有する成形材料
に関するものである。
〔従来の技術〕
従来、熱可塑性樹脂をマトリックス樹脂とする短炭素繊
維強化熱可塑性樹脂は、射出成形が可能なため生産性が
高く、かつ、従来の未強化熱可塑性樹脂や短ガラスa維
強化熱可塑性樹脂と比較して、機械特性・摺動特性・電
気特性・寸法安定性などに優れた高性能のエンジニアリ
ング材料として注目され、その需要が急激に増加してい
る。
これらに用いられる熱可塑性樹脂としては、ポリプロピ
レンなとの所謂汎用熱可塑性樹脂、又は、ポリアミド樹
脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、飽和
ポリエステル樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂な
どの所謂工ンシニアリングプラスチックが一般的である
しかしながら、近年は、さらに耐熱性に優れるスーパー
エンジニアリングプラスチックと呼称されるポリフェニ
レンサルファイド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹
脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリ
エーテルサルホン樹脂、ボリアリレート樹脂などが開発
されるとともに、金属ダイキャストと比較して生産性が
高く金属ダイキャスト材料の耐熱性に匹敵づる材料とし
て金属ダイキャスト材料の代替をめざして、スーパーエ
ンジニアリングプラスチックを炭素繊維で強化した材料
の開発が進められている。
また、自己強化型樹脂と呼称される高強度・高弾性ポリ
エステル系液晶ポリマーが開発され、その易成形性を利
用してこれらの液晶ポリマーを炭素繊維で強化した材料
の開発も進められている。
特にポリカーボネート樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリエ
ーテルサルホン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂などの非
品性熱可塑性樹脂を炭素繊維で強化した複合材料は、成
形収縮率が小さくなるため超精密成形材料として広く使
用されている。
熱可塑性樹脂を炭素繊維で強化する場合、適当な長さ(
例えば3〜10nm)に切断された炭素5iuiチヨツ
プドストランドを樹脂ベレット又は樹脂パウダーととも
に押出機で溶融混練して旦ベレット化(コンパウンド)
した後に射出成形・押出成形するか、又は、これらの樹
脂と炭素繊維チョツプドストランドをトライブレンドし
た混合物を直接、射出成形・押出成形して成形するのが
一般的である。
このような場合、使用する炭素uA雑チョツプドストラ
ンドの嵩密度が低く集束性が不十分であると、炭素繊維
チョツプドストランドはコンパウンド前に樹脂等との1
1!擦力により開繊して綿状になりやすく、その結果、
押出機や射出成形機のホッパー内で浮き上って定量的に
供給されなくなって均一な樹脂組成物を定常的に得るの
が困難になり、また、作業効率も低下する。
したがって、炭素繊維強化熱可塑性樹脂のコンパウンド
時には、炭素繊維を合成樹脂で被覆しく所謂サイジング
)、集束性(嵩密度)が高い炭素繊維チョツプドストラ
ンドを使用する必要がある。
また、繊維強化樹脂複合材料においてその繊維の補強効
果を有効なものにするために、例えば、繊維強化樹脂複
合材料の破壊強さをより高くするために、繊維とマトリ
ックス樹脂との界面結合力を高める必要があることは周
知である。
特に、本発明の対象である石炭素繊維強化熱可塑性樹脂
の破壊強さは、炭素繊維の強さに依存しない(叩ら、炭
素繊維強化熱可塑性樹脂の破壊は炭素繊維が破断する前
に界面結合が破壊すめことにより起る。)という報告も
あり(例えば、昭和60年 高分子学会 第5同焦機高
分子シンポジウム予稿集)、その界面結合力の向上は重
要な技術的課題となっている。
繊維強化樹脂の界面結合力のドライビングフォースは、
まだ完全には解明されていない。
しかし、炭素繊維の表面を酸化処理して、水酸基、カル
ボニル基又はカルボキシル基などの活性基を多くするこ
とによって界面結合力が増加することが知られている。
この現象から、炭素繊維強化熱硬化性樹脂においては、
成形前のマトリックス樹脂は完全には架橋反応していな
いので、化学的に活性な基も多数残存しており、また、
分子量も低く、成形時の温度でも分子鎖が比較的自由に
動けるので、この化学的に活性な基が炭素m紺表面の活
性基と反応して共有結合が生じ界面結合力が向上すると
も考えられている。共有結合に至らないまでも、樹脂と
炭素II雑衣表面活性基との水素結合やファン・デル・
ワールス力のような2次結合力も界面結合力に寄与して
いるとも考えられている。さらに、炭素88表面の凹凸
のアンカー効果も界面結合力に寄与しているとも考えら
れている(例えば、特開昭49−72496号公報)。
方、炭素繊維強化熱可塑性樹脂においては、熱硬化性樹
脂の場合と異なり分子量が高いことから化学的に活性な
基(末端Sりの絶対量も少なく、また、成形時の温度に
おいては分子鎖の動きが制限されることから、熱可塑性
樹脂と炭素繊維との界面結合力のドライビングフォース
は、主に樹脂分子の主鎖中又は側鎖中の活性基と炭素繊
維表面の活性基との水素結合や)?ン・デル・ワールス
力のような2微結合力によると発明者等は考えている。
したがって、炭素繊維と熱可塑性樹脂を単に押出機等で
機械的に溶融混練するだけでは、使用する熱可塑性樹脂
の高分子量に起因する分子鎖の動きの悪さによって、分
子鎖中の活性基と炭素繊維表面の活性基の2凍結合数が
制限されるため界面結合力が不十分で補強効果が向上し
ない。この改良のため、炭素111M強化熱可塑性樹脂
においても、マトリックス樹脂と同種又は異種のポリマ
ーでサイズすることが行なわれている。このサイズ処理
は、もちろん前述の炭素繊維チョツプドストランドの集
束性を高める目的もあるが、サイジングは一般的にサイ
ズ剤のポリマーを溶剤に溶解した20重量%以下のサイ
ズ液を使用して行なわれるため、溶融ポリマーと比較し
て溶液中のポリマーは分子運動が活発になり、ポリマー
鎖中の活性基と炭素繊維表面の活性基とが2凍結合を形
成する確率が高くなり、脱溶剤時及び加工時にもその結
合が維持されるならば、その結果、界面結合力を向上す
る可能性があると本発明者等は考えており、税意検討中
である。
このような炭素繊維チョツプドストランドのサイズの機
能(即ち、集束性及び界面結合力の向上)をもたせるた
めのサイズの社としては、繊維長にもよるが、通常0.
3〜10重量%程度のサイズ剤を付与するのが一般的で
ある。
また、このような炭素m維チョツプドストランドのサイ
ズ剤としては、例えば、ポリアミド樹脂、変性ポリアミ
ド樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、変性エポキ
シ樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリカーボネート
樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、
ポリエーテルイミド樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイ
ミド樹脂などが使用されている(例え1、特開昭62−
299580号公報)。
〔発明が解決しようとしている問題点〕ポリカーボネー
ト樹脂をマトリックス樹脂とする炭素繊m強化複合材料
では、炭素繊維のサイズ剤として、エポキシ樹脂、変性
エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカ−ボネート樹
脂などが使用されている。
ポリカーボネート樹脂は一般に300℃以下で成形加工
される。しかし、炭素繊維で強化されたポリカーボネー
ト樹脂組成物は炭素繊維の存在のためその溶融粘度が、
未強化ポリカーボネート樹脂と比較して高くなる。その
ため、炭素繊維強化ポリカーボネート樹脂の成形加工温
度は300℃以上、場合によっては350℃近くまで上
げられる。
このような場合、炭J!1iRa維のサイズ剤としてエ
ポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂を使
用すると、これらの樹脂は250℃近辺で熱分解を生じ
、300℃以上では激しく分解する。また、これらの分
解物がポリカーボネートの劣化分解を促進する。そのた
め、これらのサイズ剤を使用した炭jliii繊維で強
化したポリカーボネート樹脂組成物を300℃以上で成
形加工ダると、成形加工中に発生した分解物が、金型内
に固化堆積して成形物の寸法精度を損ねたり、成形物表
面に同化付着して成形物表面の外観を悪くするなどの問
題が生じる。その結果、金型を頻繁に掃除する必要が生
じ、生産性が著しく低下する。光学機器、家電機器や事
務機器などの超精密性を要求される分野においては、炭
素繊維強化ポリカーボネート樹脂を使用する例が多(、
この成形不良・生産性低下は大きな問題となっている。
一方、ポリカーボネート樹脂でサイズした炭素繊維を用
いると、前述の如くサイズ剤の分解に起因する問題は生
じないが、炭素繊維強化により朋持される引張り強さ、
曲げ強さ及びアイゾツト衝撃値が得られないという問題
が生じる。
この原因としては、炭素繊維とポリカーボネート樹脂と
の界面結合が主として前記2次結合力によることと、炭
素繊維の表面に僅かながら存するカルボニル基や含窒素
基によって、界面のポリカーボネートが多少のダメージ
をう番ノることが考えられる。炭素繊維強化ポリカーボ
ネート樹脂を使用する分野は、寸法精度だけではなく機
械特性も要求されていることから、このような場合、炭
素繊維の量を増やす必要があるが、これはコストアップ
になり、また、溶融粘度が上がるため、成形性が悪くな
り、かつ、樹脂系の流動方向とその直角方向の各種特性
の差が大きくなるという異方性の問題が発生する。
ざらに、ポリカーボネートでサイズされた炭素繊維チョ
ツプドストランドのサイズ層は、他のエポキシ樹脂、変
性エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂などでサイズした炭
素繊維チョツプドストランドのサイズ層と比較して脆い
。そのため、同じような方法でサイズ処理し切断すると
、サイズ後工程やカット時にポリカーボネートのサイズ
層が破砕されやすくなり、カット後の炭$fllAHチ
ョツプドストランドの集束性が悪くなり、フンバウンド
時の作業性が低下するという問題が生じる。
マトリックス樹脂がポリカーボネート樹脂以外の場合で
も、殊に成形加工温度が300〜350℃である熱可塑
性樹脂、例えばポリフェニレンサルファイド樹脂、ボリ
アリレート樹脂、液晶ポリマーなどの場合には、同様の
現象が生じる。
(発明の目的) 本発明の目的は、以上の問題を解決し、熱可塑性樹脂強
化用炭素m維において、コンパウンド時の作業性が良好
で、高温で成形加工する時の分解物発生が少なく、かつ
、マトリックス樹脂との結合力を高めるようサイズ処理
された炭immチョツプドストランドを提供すること及
び、この炭素繊維を用いた高温で成形加工する時の分解
物発生が少ない熱可塑性樹脂組成物を提供することにあ
る。
特に、成形加工温度が300〜350℃である熱可塑性
樹脂、例えば、ポリカーボネート樹脂、ボリフェニレン
サルフ1イド樹脂、ボリアリレート樹脂、液晶ポリマー
などの樹脂に適したサイズされた炭素繊維チョツプドス
トランド、及び、その炭素繊維強化樹脂組成物を提供す
るにある。
c問題点を解決するための構成及び手段〕上述の目的達
成のため、本発明者等は鋭意検討した結果、本発明に至
った。
即ち、本発明は下記の通りである。
(1)ポリカーボネート樹脂とエポキシ樹脂でサイズさ
れた炭1AaiHチョツプドストランド。
(2)ポリカーボネート樹脂とエポキシ樹脂でサイズさ
れた炭素m維チョツプドストランド3〜50重量%と熱
可塑性樹脂97〜50重量%とを含む炭素III強化熱
可塑性樹脂組成物。
本発明においてサイズ剤は、ポリカーボネート樹脂とエ
ポキシ樹脂から構成されていることがポイントである。
エポキシ樹脂の存在によって、炭素IIHチョツプドス
トランドの集束性を高め、ポリカーボネート樹脂単独を
サイズ剤とした場合よりも炭素繊維とマトリックス樹脂
との接着性を改善し、エポキシ樹脂の比率を適宜選ぶこ
とによってコンパウンド時及び成形時の分解物発生を抑
制することができる。
ポリカーボネート樹脂とエポキシ樹脂からなるサイズ剤
を炭素繊維に付与する具体的な方法としては、ポリカー
ボネート樹脂とエポキシ樹脂を同時に適当な溶剤、例え
ば、塩化メヂレンやN−メチルピロリドン、テトラヒド
ロフランなどの単独溶剤又はアセトン、エタノール、メ
タノールなどの他の溶剤との混合溶剤に溶解して調製し
た混合樹脂サイズ液を使用する方法や。
ポリカーボネート樹脂又はエポキシ樹脂を前述の溶剤に
溶解した単独樹脂サイズ液を使用して、先ずエポキシ樹
脂でサイズして加熱脱溶剤後、ポリカーボネート樹脂で
サイズする方法などがある。また、水を分散媒とする水
系エマルジョンでサイズする方法もある。さらに、これ
らの樹脂のパウダーを炭素RMMに付着した後250〜
300℃に加熱したゾーンを通過せしめて、これらの樹
脂を融着する乾式法もある。
溶剤や水を使用する湿式法においては、連続炭素繊維を
サイズ液に浸積後加熱により脱溶剤し、所定の長さ、好
ましくは3〜10−mにカットすることにより、本発明
の炭素繊維チョツプドストランドを得ることができる。
この場合の加熱温度は、使用する溶剤又は分散媒の沸点
以上に加熱するのが好ましい。さらに、使用する溶剤と
脱溶剤条件によっては、ポリカーボネート樹脂が結晶化
して脆くなり炭素繊維チョツプドストランドの集束性が
悪くなることから、これを防ぐため、ポリカーボネート
樹脂の融点以上ないし300℃以下の温度に約10〜3
0秒程度滞留させて再溶融し非晶化することが好ましい
上述の乾式法においては、同融点以上ないし300℃以
下の温度に約30秒〜1分程度滞留させて再溶融してサ
イズすることが好ましい。
本発明に用いるポリカーボネート樹脂としては、芳香族
ジヒドロキシ化合物とカーボネート前駆体、例えば、ホ
スゲン、ジフェニルカーボネート等から溶液法又は溶融
法で製造されるものが好ましい。この場合、芳香族ジヒ
ドロキシ化合物としては、2.2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン(一般名ビスフエノールA)、1
.1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1゜1
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2
.2−ビス(4−ヒトOキシー3−メチルフェニル)プ
ロパン、2.2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン、2.2−ビス(3,5−ジメ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−
ヒドロキシフェニル)サルファイド、ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)スルホン等が挙げられる。また、異なっ
たジオキシ化合物を原料とするコポリカーボネート樹脂
(例えば、ビスフェノールAと1.1−ビス〈4−ヒド
ロキシフェニル)エタンからのコポリカーボネート樹脂
等)や、カーボネート結合と他の結合を主鎖中にもつヘ
テロ結合共重合体(例えば、エステル結合、ウレタン結
合等を持ったポリカーボネート樹脂)、さらには2種以
上のポリカーボネートの混合物等も使用できる。これら
樹脂の粘度平均分子団は、好ましくは15 、000〜
100,000である。
最も好ましいポリカーボネート樹脂としては、熱重量分
析による空気中減量開始温度が350℃以上であるもの
であり、例えば、2.2−ビス(4ヒドロキシフエニル
)アルカン系、とりわけビスフェノール八を主成分とす
るポリカーボネート樹脂である。
本発明で用いるエポキシ樹脂は、ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ノボラ
ック型エポキシ樹脂、ウレタン変性ビスフェノールA型
エポキシ樹脂、エステル変性ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂、脂環式エポキシ樹脂等の単独又は混合エポキシ
樹脂である。
本発明における炭素繊維のサイジングは、ポリカーボネ
ート樹脂とエポキシ樹脂の混合溶液による方法及びエポ
キシ樹脂溶液でサイズした後、ポリカーボネート樹脂溶
液でサイズする方法が好ましい。そして、エポキシ樹脂
は炭素繊維と共有結合によって界面結合する一方、ダメ
ージをうけた及びうけていないポリカーボネート樹脂と
結合接着しながら、熱可塑性樹脂組成物の成形の際に発
生する分解を低減するために、その差は少ない方がよい
。かくて1.ポリカーボネート樹脂とエポキシ樹脂の比
率は、エポキシ樹脂が2〜25重量%の範囲が好ましい
。エポキシ樹脂が2重量%未満では、エポキシ樹脂を使
用する効果が低下して、この樹脂系でサイズした炭素繊
維チョツプドストランドは、本発明による炭1g繊維チ
ョツプドストランドと比較して集束性が低く、また、こ
の炭素lIHチョツプドストランドを用いた熱可塑性樹
脂組成物の引張り強さ、曲げ強さ、アイゾツト衝撃値の
値が十分ではない。エポキシ樹脂が25重量%超では、
コンパウンド時及び成形時に発生する分解物が多くなり
、特に、射出成形金型内に堆積する固化物の影響(例え
ば、成形物寸法精度不良、成形物外観不良等)が大きく
なる。より好ましいエポキシ樹脂の比率は5〜15重量
%である。
本発明においては、サイズ樹脂at(ポリカーボネート
樹脂とエポキシ樹脂の合計量)は、サイズされた炭素繊
維チョツプドストランドを基準にして3〜10重間%の
範囲である。サイズ樹脂量が3重量%未満では、炭素繊
維チョツプドストランドの集束性が不十分でコンパウン
ド時の作業性が悪(、また、これを用いた樹脂組成物の
引張り強さ、曲げ強さ、アイゾツト衝撃値が不十分であ
る。サイズ樹脂量が10重陽%超では、サイズ剤中のエ
ポキシ樹脂の絶対量が増えコンパウンド時及び成形時の
分解物発生が多くむる。
本発明で用いる炭素繊維は、特に制限がなく、公知の各
種炭素繊維、例えば、ポリアクリロニトリル、ピッチ、
レーヨン、リグニン、炭化水素ガス等を用いて製造され
る炭素質[1iや黒鉛質繊維であり、また、これらの&
amを金属でコートした繊維でもよい。
本発明で用いるマトリックス樹脂である熱可塑性樹脂と
しては、炭素繊維を含んだ状態で加工温度か300〜3
50℃である樹脂が好ましく用いられ、市販の熱可塑性
樹脂の例を挙げれば、ポリカーボネート樹脂、ポリフェ
ニレンサルファイド樹脂、ボリアリレート樹脂、液晶ポ
リマーなどがあり、特にポリカーボネート樹脂が好まし
く用いられる。また、勿論、加工温度が300℃より低
い熱可塑性樹脂も使用することができる。
本発明による炭素NIH強化熱可塑性樹脂組成物は、上
述処理された炭素[!t 3〜50重量%と熱可塑性樹
脂97〜50重間%とを含むものである。
樹脂組成物中の炭素繊維含有量が3重量%未満のときは
強化材としての効果が小さ(、5Qtfi吊%を超える
ときは成形性が箸しく悪化し、いずれにしても好ましく
ない。
本発明にかかる熱可塑性樹脂組成物の製造には、一般的
に行なわれている方法が適用される。
例えば、炭素繊維チョツプドストランドとマトリックス
樹脂のトイブレンド物又はそれぞれ単独物を押出機に供
給し、溶融混練してストランド状に押出し、次いで、冷
却し長さ 1〜10mmにカットする。また、本発明の
主旨を逸脱しない範囲で、一般的に用いられる充填物、
例えば、ガラス繊維、アラミド繊維、金属酸化物などの
フィラーを添加することができる。
〔発明の効果〕
本発明の炭素繊維チョツプドストランドは、集束性が高
く、サイズ剤の特性に由来して高温下での熱安定性に優
れ、かつ、ポリカーボネート樹脂単独でサイジングした
場合よりも、マトリックス樹脂との接犠牲に優れている
したがって、本発明の炭素繊維チョツプドストランドを
用いて繊維強化熱可塑性樹脂成形材料を製造りる場合、
集束性が高いため押出機への均一供給が安定に行なわれ
るので、この成形材料の生産性が大幅に向上する。
また、本発明の炭素繊維チョツプドストランドは、これ
を加工fu11f300〜350℃の樹脂の強化材とし
て用いた場合にも、主として、加工時のサイズ剤に起因
する分解物発生による工程トラブル、又は、成形物寸法
精度不良、成形物外観不良等の問題がなく、また、その
成形物に対する機械特性の補強効果に優れるため、生産
性が高くかつ金属ダイキャストに匹敵する耐熱性の優れ
た樹脂組成物を提供することができる。
〔実施例及び比較例〕
以下に実施例によって本発明をさらに具体的に説明する
が、本発明はこれら実施例により限定されない。
(炭素繊維チョツプドストランドの嵩密度測定法)50
0m(lのビーカーに、上部約30cmより炭素繊維チ
ョツプドストランドを落して山盛り状態まで充填する。
その後、500m Qのビーカーの上面以上の炭素繊維
チョツプドストランドをガラス棒で除去し、この場合の
炭素繊維チョツプドストランドの重量とビーカーの容積
から、嵩密度を1リットル当りのma (g/Q )で
表す。
実施例1 ポリカーボネート樹脂(帝人化成(株)製パンライトL
 −1250) 50(lとビスフェノールA型エポキ
シ樹脂(油化シェルエポキシ(株)エピコート1002
) 7ウレタン変性エポキシ樹脂〔旭電化〈株)アデカ
レジンEPU−6)= 1/2混含物5gを塩化メチレ
ン100OCCの割合に溶解してサイズ液を調製した。
このサイズ液にアクリル系高強度タイプの炭素繊維ロー
ビング(12000フイラメント)を浸漬し、次いで、
80℃の熱風乾燥機に2分間滞留させて脱溶剤し、冷却
模6mlにカットして炭素繊維チョツプドストランドを
作成した。この場合のサイズ量は5重問%で、嵩密度は
440(1/ Qであった。
この炭素繊維チョツプドストランドと十分に乾燥したポ
リカーボネート樹脂ペレツ叶(余人化成(株)製 パン
ライトL −1250)を炭素繊維がそれぞれ10.2
0.301 m%になるように(それぞれ合計20kg
 )をタンブラ−に仕込みトライブレンドした後、この
トライブレンド物20ttgを4OR111オ一プンベ
ント式押出機の、外径80mm・内径40+sl・ピッ
チ80++nのスクリューフィーダーがついたホッパー
に全量入れ、シリンダー−度300℃で溶融混練してス
トランド状に押出し、水冷後3m−長のベレット状に切
断して炭素繊維強化ポリカーボネート成形材料を得た。
このコンパウンド時に、押出機のホッパー内に残った炭
素繊維チョツプドストランドは殆どなく、押出し間もほ
ぼ一定で安定していた。
このようにして得た成形材料を、射出成形機〔東芝機械
(株)製l5−100E)でシリンダー温度320℃で
試験片を成形した。試験片寸法はJISに準拠した。こ
の試験片の特性を表1にホす。
比較例1 サイズ剤として、ポリカーボネート樹脂53gを100
0CCjl化メチレンに溶解してサイズ液とした(この
場合のサイズ量は5重量%で、嵩密度は340(J/ 
12であった。)以外は、実施例1と同様にポリカーボ
ネート樹脂でサイズした炭素繊維チョツプドストランド
を作成した。この場合のサイズ量は5重量%で、嵩密度
は340M I2であった。
この炭素繊維チョツプドストランドを用いて、実施例1
と同様に、炭素II維がそれぞれ10.20130重量
%になるように(それぞれ合計20k(J )をタンブ
ラ−にてトライブレンドした。炭素$1111が10重
量%のトライブレンド物は、炭素繊維チョツプドストラ
ンドの開繊による毛玉状物は見られず、実施例1と同様
に安定したコンパウンドが行なえた。しかし、炭素繊維
が20.30重分%の系は、炭11uAMチョツプドス
トランドの開繊による毛玉が発生し、トライブレンド物
の供給停止による押出ストランドの切断が多発した。
また、押出終了後、ホッパー内に残った炭素繊維チョツ
プドストランドは、炭素域@20.30重川用系でそれ
ぞれ1201350Qであった。
そこで、炭素繊維が20.30重量%の系では、1回の
トライブレンドの邑とホッパー投人聞をそれぞれ5.3
kgとしたところ、はぼ安定な]ンバウンドが行なえた
のでこれらの系においても、数回のコンパウンドを繰返
して、それぞれ約20に9のトライブレンド物を得た。
このようにして、安定した炭素8Mが10.20.30
重澁%のポリカーボネート樹脂組成物を用いて、実施例
1と同様にして炭素繊維強化ポリカーボネートの試験片
を作成し、その特性を測定した。その結果を表1に示す
実施例2 実施例1と同様にして得た炭素繊維30重量%の炭素繊
維強化ポリカーボネート樹脂成形材料を用いて、シリン
ダー温度をそれぞれ280. 300.325.350
.310℃にて 1ショット当り約50gの板状成形物
を1000シヨツト成形し、1000シヨツト成形終了
後、金型キセビティー内に堆積した固化物をへらで注意
深く採取して、その重量を測定した。その結果を表2に
示す。
比較例2 実施例1のビスフェノールA型エポキシ樹脂/ウレタン
変性エポキシ樹脂−1/2n合物をサイズ剤とし、実施
例1に準拠して炭素繊維チョツプドストランド(この場
合のサイズ量は5ffi量%で、嵩密度は430Q/ 
Qであった。)を作成し、さらに炭素@@30重邑%の
炭素III強化ポリカーボネート樹脂成形材料を作成し
た。これを用いてシリンダー温度をそれぞれ280.3
00.325.350.370℃にて1ショット当り約
50gの板状成形物を1000シヨツト成形し、100
0シヨツト成形終了後、金型キャビティー内に堆積した
固化物をへらで注意深く採取して、その重量を測定した
。その結果を表2に示す。
実施例3 実施例1のサイズ剤の混合エポキシ樹脂の比率を種々に
変更してサイズ組成の異なる炭素繊維チョツプドストラ
ンドを作成した。この場合の炭素繊維チョツプドストラ
ンドの嵩密度を表3に示す。実施例1と同様に、これら
を用いて炭素線@30重量%の炭素繊維強化ポリカーボ
ネート樹脂成形材料を約60kg作成し、次いで、試験
片を成形してその特性を測定した。但し、エポキシ樹脂
が1重量%の炭素m雑チョツプドストランドは、集束性
が悪かったので、比較例1と同様に 1回のトライブレ
ンドの量と押出機ホッパー内への投入量を3kgとする
ことで安定なコンパウンドが行なえ、この樹脂組成物を
用いて同様の評価を行なった。これらの結果を表3に小
す。
また、これらの炭素線@30重量%の炭素m維強化ポリ
カーボネート樹脂成形材料を実施例2と同様に、シリン
ダー温度をそれぞれ280.300.325.350.
370℃にて1ショット当り約50gの板状成形物を1
000シヨツト成形し、1000シヨツト成形終了後、
金型キャビティー内に堆積した固化物をへらで注意深く
採取して、その表  4 特許出願人  東邦レーヨ′/神式会社特許出願人  
帝人化成株式会社 代理人弁理士  土 居 三 部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ポリカーボネート樹脂とエポキシ樹脂でサイズさ
    れた炭素繊維チョップドストランド。
  2. (2)ポリカーボネート樹脂とエポキシ樹脂でサイズさ
    れた炭素繊維チョップドストランド3〜50重量%と熱
    可塑性樹脂97〜50重量%とを含む炭素繊維強化熱可
    塑性樹脂組成物。
JP21550488A 1988-08-30 1988-08-30 サイズされた炭素繊維チョップドストランド及び樹脂組成物 Pending JPH0264133A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004244522A (ja) * 2003-02-14 2004-09-02 Nagano Japan Radio Co 炭素繊維複合材料の製造方法および炭素繊維複合材料
JP2021519870A (ja) * 2018-03-28 2021-08-12 ゾルテック コーポレイション 炭素繊維用導電性サイジング
WO2022004275A1 (ja) 2020-06-30 2022-01-06 出光興産株式会社 樹脂組成物、成形体及び樹脂組成物の特性を改善する方法

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