JP2830458B2 - 強化繊維複合ペレット混合物 - Google Patents

強化繊維複合ペレット混合物

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【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> この発明は、熱可塑性樹脂とガラス繊維および炭素繊
維とを複合してなる繊維強化熱可塑性樹脂(FRTP)成形
品を得るときに使用するペレット混合物に関する。
<従来の技術> 射出成形によってFRTP成形品を製造するとき、熱可塑
性樹脂にガラス繊維や炭素繊維等の強化繊維を単独で複
合してなるペレットがたびたび使用される。
そのようなペレットは、多くが、強化繊維の平均長が
0.3mm程度の短繊維複合ペレットと呼ばれるもので、強
化繊維の長さが短いことから成形時の流動性がよく、比
較的均質で物性むらの少ない成形品を得ることができ
る。しかしながら、強化繊維の長さが短いことと、ただ
1種類の強化繊維を使用していることから、得られるFR
TP成形品の物性は、熱可塑性樹脂のみからなるものにく
らべれば優れているものの、それほど高くはない。
一方、互いに並行する強化繊維を含み、しかも、強化
繊維の平均長(実質的にペレットの長さに等しい)が10
mm程度である長繊維複合ペレットもしられている(特公
昭63−37694号公報)。このペレットを使用して得られ
るFRTP成形品は、強化繊維の平均長が10mm程度と長いこ
とから、上述した短繊維複合ペレットによるものにくら
べて一般的に物性が優れており、注目されている。しか
しながら、残念なことに、大型かつ複雑な形状の成形品
の製造には適していない。
すなわち、得られるFRTP成形品を、たとえば剛性また
は弾性率や耐衝撃性といった物性において短繊維複合ペ
レットを使用したものにくらべて十分に高く、有意差の
あるものとするためには、上述したペレットとして、強
化繊維の含有率が60重量%を超えるような、いわゆる高
繊維含有率のペレットを使用する必要がある。しかる
に、そのような強化繊維の含有率の高いペレットは、成
形機への噛み込み性や溶融時の流動性に劣るので、小型
で、しかも、平板のような比較的単純な形状の成形品を
得るような場合はともかく、自動車のシリンダヘッドカ
バーやバンピービームのような、大型で、かつ、比較的
複雑な形状の成形品を得る場合においては、成形そのも
のが困難になったり、成形は可能であっても物性むらが
大きくなってしまう。物性むらが大きくなるのは、上述
した、成形機への噛み込み性の悪さや溶融時の流動性の
低さに起因して、強化繊維の分布や方向性にむらができ
るからである。
このような長繊維複合ペレットにおける問題点を解決
するために、強化繊維の含有率はあまり高くしないで、
そのことによる物性の不足を、マイカやグラファイト等
のフィラーの併用によって補うことも考えられる(特開
昭56−5714号公報)、しかしながら、マイカやグラファ
イトのフィラーによる物性の向上は、それほど大きくは
ない。
一方、強化繊維の種類も、FRTP成形品の物性に大きく
影響する。たとえば、強化繊維としてガラス繊維を使用
したペレットによばれ、耐衝撃性に優れた成形品を得る
ことが可能になる。しかしながら、剛性または弾性率は
それほど高くはならない。また、炭素繊維を使用したペ
レットによれば、剛性または弾性率に優れた成形品を得
ることが可能であるが、耐衝撃性においては、ガラス繊
維を使用したペレットによるものにくらべてかなり劣
る。そこで、平均長がいずれも10mm前後である、長い炭
素繊維と長いガラス繊維とを同時に含有せしめたペレッ
トも提案されている(特開昭56−5716号公報)。しかし
ながら、やはり長繊維複合ペレットであるため、成形性
の向上と成形品の物性の向上とを、同時に、かつ、十分
に満足するには至っていない。
<発明が解決しようとする課題> この発明の目的は、前記従来のペレットの上述した問
題点を解決し、成形性に優れ、しかも、物性、特に、剛
性または弾性率と耐衝撃性とがともに優れたFRTP成形品
を得ることができる強化繊維複合ペレットを提供するに
ある。
<課題を解決するための手段> 上記目的を達成するために、この発明は、熱可塑性樹
脂および互いに並行するガラス繊維を含み、ガラス繊維
の平均長が5〜15mmの範囲で、ガラス繊維の含有率が30
〜60重量%の範囲にあるガラス繊維複合ペレットと、熱
可塑性樹脂および炭素繊維を含み、炭素繊維の平均長が
0.1〜1mmの範囲で、炭素繊維の含有率が15〜45重量%の
範囲にある炭素繊維複合ペレットとの混合物からなり、
かつ、混合物中におけるガラス繊維と炭素繊維との合量
に対する炭素繊維の割合が15〜50重量%の範囲にある強
化繊維複合ペレット混合物を提供する。上記炭素繊維
は、通常は、三次元的に無作為な方向に向ける。そうし
て、この発明の強化繊維複合ペレット混合物を溶融し、
射出成形すれば、FRTP成形品を得ることができる。
この発明は、互いに並行する、特定範囲の平均長をも
つガラス繊維を特定の範囲で含むガラス繊維複合ペレッ
トと、特定範囲の平均長をもつ炭素繊維を特定の範囲で
含む炭素繊維複合ペレットとを、ガラス繊維と炭素繊維
との合量に対する炭素繊維の割合が特定の範囲になるよ
うに混合してなるペレットを使用することで、成形性が
向上し、合わせて、得られるFRTP成形品の物性、特に、
剛性または弾性率と耐衝撃性とをバランスよく向上させ
ることができるものである。
さて、この発明において、熱可塑性樹脂としては、ナ
イロン6、ナイロン66、ナイロン46、ナイロン610、ナ
イロン612等のポリアミドや、これらのポリアミドの共
重合ポリアミドを使用することができる。また、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等
のポリエステルや、これらポリエステルの共重合ポリエ
ステルを使用することができる。さらに、ポリカーボネ
ト、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリフェ
ニレンスルフィド、ポリフェニレンオキシド、ポリスル
ホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケ
トン等を使用することができる。さらにまた、ポリウレ
タンエラストマー、ポリエステルエラストマー、ポリア
ミドエラストマー等に代表される熱可塑性エラストマー
を使用することができる。
また、同一の系に属する異種の熱可塑性樹脂の混合樹
脂を使用することもできる。たとえば、ナイロン6とナ
イロン66との混合樹脂を使用したり、ポリエチレンテレ
フタレートとポリブチレンテレフタレートとの混合樹脂
を使用することができる。このように、同一の系に属す
る異種の熱可塑性樹脂の混合樹脂を使用すると、たとえ
ば、原料コストの上昇を抑えつつ耐熱性等の諸性質を改
善することができるようになる。
ガラス繊維複合ペレットと酸素繊維複合ペレットに
は、通常、同一種類の熱可塑性樹脂を使用する。しかし
ながら、上記と同様の理由で、同一の系に属する異種の
熱可塑性樹脂を使用することもできる。たとえば、ガラ
ス繊維複合ペレットにナイロン6を使用し、炭素繊維複
合ペレットにナイロン66を使用することができる。ま
た、ガラス繊維複合ペレットにポリエチレンテレフタレ
ートを使用し、炭素繊維複合ペレットにポリブチレンテ
レフタレートを使用することができる。
熱可塑性樹脂は、ガラス繊維複合ペレットにおいて
は、溶融粘度が500〜5000ポイズの範囲にあるものを使
用するのが好ましい。
すなわち、得られるFRTP成形品の物性をより向上させ
るためには、熱可塑性樹脂は、分子量が高いもの、すな
わち、溶融粘度が高いものであるのが好ましく、溶融粘
度が500ポイズよりも低い熱可塑性樹脂によっては、成
形品の、特に耐衝撃性が十分に向上しないことがある。
また、5000ポイズよりも高い熱可塑性樹脂を使用する
と、ガラス繊維との濡れ性や接着性が低下することがあ
り、その場合、ペレットに、ガラス繊維に沿った、いわ
ゆる縦割れが発生したり、ガラス繊維の毛羽が発生した
りして、成形品の物性が十分に向上しなかったり、成形
品の品位が低下することがある。なお、溶融粘度は、成
形あるは後加工に適用される温度の下で、キャピラリー
型粘度計を使用して、剪段速度が零sec -1か、その近辺
において測定する。
さて、ガラス繊維複合ペレットにおいては、ガラス繊
維は、ペレットの長さ方向に引き揃えられ、互いに並行
している。したがって、ガラス繊維の長さとペレットの
長さは実質的に等しい。なお、ガラス繊維複合ペレット
の直径は、1〜5mm程度である。
ガラス繊維の単繊維径は、7〜24μm程度である。な
お、ガラス繊維には、通常、ハンドリング性を改善する
ための、アクリルやポリウレタン等のバインダーや、複
合される熱可塑性樹脂との接着性を改善するための、シ
ランカップリング剤等を付与しておく。バインダーやカ
ップリング剤の種類、付与量は、使用する可塑性樹脂の
種類等に応じて選択すればよい。
ガラス繊維の平均長は、5〜15mmの範囲になければな
らない。
すなわち、5mmよりも短いと、物性、特に、耐衝撃性
に優れたFRTP成形品を得ることができなくなり、また、
15mmよりも長いと、成形機への噛み込み性が不安定にな
り、物性に優れ、しかも、均質な成形品を得ることがで
きなくなって、いずれの場合もこの発明の目的を達成す
ることができなくなる。
ガラス繊維複合ペレットにおけるガラス繊維の含有率
は、30〜60重量%の範囲になければならない。
すなわち、ガラス繊維の含有率が30重量%未満では、
高い剛性または弾性率と高い耐衝撃性、特に高い耐衝撃
性を有するFRTP成形品を得ることができなくなる。一
方、60重量%よりも高くなると、溶融時の流動性が著し
く低下し、また、成形機への噛み込み性が不安定になっ
て、物性に優れ、しかも、均質な成形品を得ることがで
きなくなる。成形品の寸法精度や表面状態も悪くなる。
また、ペレットに、縦割れができたり、ガラス繊維の毛
羽が発生したり、成形機への噛み込み性が不安定になっ
て、成形品の物性が十分に向上しなかったり、成形品の
品位が低下することがある。
ガラス繊維複合ペレットは、よく知られた方法、たと
えば特公昭63−327694号公報に記載された方法によって
製造することができる。すなわち、ガラス繊維のストラ
ンドを連続的に走行させながら溶融した熱可塑性樹脂を
含浸し、熱可塑性樹脂が固化した後、5〜15mmの範囲の
一定長に切断することによって得ることができる。この
とき、含浸条件を選定して、1本1本のガラス繊維、す
なわち単繊維の回りに熱可塑性樹脂が配されるようにす
ると、ガラス繊維の毛羽の発生が抑制され、また、成形
時における、成形機への噛み込み性や溶融時の安定性等
が向上するようになるので好ましい。
一方、炭素繊維複合ペレットにおいては、炭素繊維
は、互いに並行であっても悪くはないが、通常は、三次
元的に全く無作為な方向に向けられる。そのような、炭
素繊維が三次元的に全く無作為な方向に向いているよう
なペレットは、たとえば、上述した熱可塑性樹脂のペレ
ットとチョップド炭素繊維とを押出機を使用して溶融混
練し、麺状に押し出した後、任意の一定長に切断するこ
とによって製造することができる。なお、炭素繊維複合
ペレットの直径は1〜5mm程度、長さは、2〜10mm程度
でよい。
炭素繊維としては、ポリアクリロニトリル系炭素繊維
やピッチ系炭素繊維等を使用することができるが、成形
品の物性をより向上させるためには、引張強度が300kgf
/mm2以上、引張弾性率が20トン/mm2以上であり、かつ、
表面電解酸化処理等によって熱可塑性樹脂との接着性を
改善した炭素繊維を使用するのが好ましい。なお、炭素
繊維の単繊維径は、5〜7μm程度である。
炭素繊維複合ペレット中における炭素繊維の平均長
は、0.1〜1mmの範囲になければならない。
すなわち、炭素繊維の平均長が0.1mmよりも短いと、
物性、特に弾性率に優れたFRTP成形品を得ることができ
ない。また、1mmよりも長いと、物性的には問題ない場
合もあるが、表面状態、特に表面平滑性の悪い成形品と
なってしまう。
そのような炭素繊維は、炭素繊維複合ペレット中に15
〜45重量%の範囲で含まれていなければならない。
すなわち、炭素繊維の含有率が15重量%よりも低い
と、高い剛性または弾性率や高い耐衝撃性、特に高い剛
性または弾性率を有するFRTP成形品を得ることができな
くなる。また、45重量%よりも高いと、物性、特に耐衝
撃性に優れた成形品を得ることができなくなる。
さて、この発明のペレット混合物は、上述したガラス
繊維複合ペレットと炭素繊維複合ペレットとの混合物か
らなる。これは、別々に用意したガラス繊維複合ペレッ
トと炭素繊維複合ペレットとを混合することによって得
られるが、この混合に際して、単位繊維の割合が、ガラ
ス繊維と炭素繊維との合量に対して15〜50重量%の範囲
になるようにする。
すなわち、この発明は、ガラス繊維複合ペレットによ
っても、また、炭素繊維複合ペレットによっても、いず
れによっても得ることができない、成形性に優れ、ま
た、優れた物性、特に剛性または弾性率と耐衝撃性とに
優れ、さらには表面状態の優れた成形品を得るためのペ
レット混合物を提供するが、そのためには、上述した2
種類のペレットを、炭素繊維の割合がガラス繊維と炭素
繊維との合量に対して15〜50重量%の範囲になるように
混合して併用する必要がある。
この点について詳述するに、一般に、熱可塑性樹脂に
ガラス節異と炭素繊維とを複合すると、熱可塑性樹脂の
剛性や弾性率は向上するが、これらの物性の向上は、高
い弾性率を有する炭素繊維によるところが大きい。一
方、耐衝撃性の向上は、ほとんどガラス繊維に依存し、
炭素繊維は耐衝撃性を低下させる。そこで、この発明
は、特定の平均長をもつガラス繊維を特定の範囲で含む
ガラス繊維複合ペレットと、特定の平均長をもつ炭素繊
維を特定の範囲で含むガラス繊維複合ペレットとを、炭
素繊維の含有率が特定の範囲になるように混合、併用し
てなるペレット混合物によれば、成形性に優れ、しか
も、剛性または弾性率と耐衝撃性とがともに優れたFRTP
成形品を得ることができることに着目したのである。そ
のためには、ガラス繊維と炭素繊維との合量に対する炭
素繊維の割合が15〜50重量%の範囲になければならな
い。15重量%よりも低いと、耐衝撃性は向上するもの
の、剛性または弾性率が低下し、一方、50重量%を超え
ると、剛性または弾性率は向上するものの耐衝撃性が急
激に低下し、いずれの場合も、優れた成形性を確保しつ
つ高い剛性または弾性率と高い耐衝撃性とを有する成形
品を得ることができなくなる。
この発明のペレット混合物を使用したFRTP成形品の製
造は、周知の射出成形法によることができる。ペレット
混合物をそのまま成形に供してもよいし、押出機等で溶
融混練した後に成形するようにしてもよい。
<実施例および比較例> 実施例1〜5および比較例1〜4 日本電子硝子社製ガラス繊維ストランド(単繊維径:1
7μm、単繊維数:2000本)を、4本束ねて、押出機のヘ
ッドに設けたダイ(温度:280℃)に連続的に導きなが
ら、ダイに、押出機から、東レ社製ナイロン6“アミラ
ン”(280℃における溶融粘度:1000ポイズ)を供給して
ガラス繊維に含浸し、ナイロン6が固化した後、長さ10
mmに切断して、縦割れやガラス繊維の毛羽のない、ガラ
ス繊維複合ペレットを得た。このペレットの直径は約3m
mであり、ガラス繊維の含有率は45重量%であった。以
下、これをガラス繊維複合ペレットAという。
一方、東レ社製炭素繊維“トレカ"T300−6K(単繊維
径:7μm、単繊維数:6000本、引張強度:360kgf/mm2、引
張弾性率:24トン/mm2)をウレタン収束剤で収束した
後、長さ6mmにカットしてチョップド炭素繊維を得た
後、これと上述したナイロン6とを押出機で溶融混練
し、麺状に押し出し、ナイロン6が固化した後に切断し
て、長さが5mmで、炭素繊維の含有率が30重量%である
炭素繊維複合ペレットを得た。このペレット中における
炭素繊維の平均長は、約0.2mmであった。以下、これを
炭素繊維複合ペレットAという。
全く同様にして、しかしながら、こんどは、炭素繊維
の含有率が42重量%である炭素繊維複合ペレットを得
た。このペレット中における炭素繊維の平均長は、やは
り約0.2mmであった。以下、これを炭素繊維複合ペレッ
トBという。
次に、上記ガラス繊維複合ペレットAと、炭素繊維複
合ペレットA、Bとを、表に示す組み合せ、含有率にな
るように混合し、強化繊維複合ペレット混合物を得た。
次に、上記ペレット混合物を、東芝社製IS100FI−5A
型射出成形機を使用して、シリンダー温度を290℃、金
型温度を80℃、射出/冷却時間を13/20秒として射出成
形し、短冊上の試験片を得た。
次に、上記試験片について、曲げ試験とノッチ付アイ
ゾット衝撃試験とを行い、曲げ強度と、曲げ弾性率と、
ノッチ付アイゾット衝撃強さとを求めた。曲げ試験は、
ASTM D790によった。アイゾット衝撃試験は、ASTM D256
によった(試験片の厚み:1/8インチ)。試験結果を表に
示す。
比較例5 上述した日本電気硝子社製ガラス繊維ストランドを使
用し、実施例1〜5および比較例1〜4において炭素繊
維複合ペレットA、Bを得たのと同様にして、ガラス繊
維の平均長が0.3mmで、ガラス繊維の含有率が45重量%
であるガラス繊維複合ペレットを得た。以下、このペレ
ットをガラス繊維複合ペレットBという。
次に、上記ガラス繊維複合ペレットBと炭素繊維複合
ペレットAとの等量混合ペレットを使用したほかは実施
例1〜5および比較例1〜4と同様にして試験片を成形
し、試験した。試験結果を表に示す。
比較例6 実施例1〜5および比較例1〜4と同様の条件で、し
かしながら、炭素繊維複合ペレットAのみを使用して試
験片を成形し、試験した。試験結果を表に示す。
上表から明らかなように、この発明のペレット混合物
によるときは、成形性に優れ、しかも、剛性または弾性
率と耐衝撃性とがともに優れたFRTP成形品の得ることが
できる。
<発明の効果> この発明の強化繊維複合ペレットは、熱可塑性樹脂お
よび互いに並行するガラス繊維を含み、ガラス繊維の平
均長が5〜15mmの範囲で、ガラス繊維の含有率が30〜60
重量%の範囲にあるガラス繊維複合ペレットと、熱可塑
性樹脂および炭素繊維を含み、炭素繊維の平均長が0.1
〜1mmの範囲で、炭素繊維の含有率が15〜45重量%の範
囲にある炭素繊維複合ペレットとの混合物からなり、か
つ、混合物中におけるガラス繊維と炭素繊維との合量に
対する炭素繊維の割合が15〜50重量%の範囲にあるもの
であるから、実施例と比較例との対比からも明らかなよ
うに、成形性に優れ、しかも、剛性または弾性率と耐衝
撃性とがともに優れたFRTP成形品を得ることができるよ
うになる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29B 9/00 - 9/16

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性樹脂および互いに並行するガラス
    繊維を含み、ガラス繊維の平均長が5〜15mmの範囲で、
    ガラス繊維の含有率が30〜60重量%の範囲にあるガラス
    繊維複合ペレットと、熱可塑性樹脂および炭素繊維を含
    み、炭素繊維の平均長が0.1〜1mmの範囲で、炭素繊維の
    含有率が15〜45重量%の範囲にある炭素繊維複合ペレッ
    トとの混合物からなり、かつ、混合物中におけるガラス
    繊維と炭素繊維との合量に対する炭素繊維の割合が15〜
    50重量%の範囲にある強化繊維複合ペレット混合物。
  2. 【請求項2】炭素繊維が三次元的に無作為な方向を向い
    ている請求項(1)の強化繊維複合ペレット混合物。
  3. 【請求項3】請求項(1)または(2)の強化繊維複合
    ペレット混合物を溶融し、射出成形することを特徴とす
    る繊維強化熱可塑性樹脂成形品の製造方法。
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