JPH0261151B2 - - Google Patents
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- JPH0261151B2 JPH0261151B2 JP28874386A JP28874386A JPH0261151B2 JP H0261151 B2 JPH0261151 B2 JP H0261151B2 JP 28874386 A JP28874386 A JP 28874386A JP 28874386 A JP28874386 A JP 28874386A JP H0261151 B2 JPH0261151 B2 JP H0261151B2
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- silicon
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Landscapes
- Junction Field-Effect Transistors (AREA)
Description
〔概要〕
本発明は、電界効果半導体装置に於いて、
GaAs層とAlxGa1-xAs層とに依るヘテロ界面近傍
のAlxGa1-xAs層側に二次元電子ガスの供給源と
なるシリコン・プレーナ・ドーピング層を形成
し、また、表面側に閾値電圧制御をする為の低
Al含有率且つ低不純物濃度のn型AlyGa1-yAs層
を形成することに依り、閾値電圧が雰囲気温度の
如何でシフトしたり、或いは、光応答性を持つな
どの欠点がないようにしたものである。 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電子親和力の差に起因して生成され
る二次元電子ガス層をチヤネルとして利用する電
界効果半導体装置の改良に関する。 〔従来の技術〕 前記のような電界効果半導体装置として高電子
移動度トランジスタ(high electron mobility
transistor:HEMT)が知られている。 その基本的構造は、電子親和力が大きい、例え
ばノン・ドープGaAs能動層上に、それより電子
親和力が小さい、例えばn型AlGaAs電子供給層
を形成し、そのヘテロ界面近傍に於ける能動層側
に生成される二次元電子ガス層をチヤネルとして
電子を高速走行させるものである。 〔発明が解決しようとする問題点〕 ところで、HEMTを普遍化するには未だ解決
すべき問題が存在する。 例えば、低温と室温とでは閾値電圧が大きくシ
フトする為、室温で動作するように設計した集積
回路は低温で動作しない場合がある。通常、
HEMTは液体窒素温度である77〔K〕のような低
温の雰囲気で特に高性能を発揮することができる
ので、低温で動作する高性能のHEMT集積回路
を開発することが急務である。 通常、低温用HEMT集積回路を開発する際、
室温で動作させて特性評価を行つている。従つて
低温と室温とで特性の相違が小さいHEMTが必
要になる。 また、HEMTは低温動作時に光が入射すると
特性が大きく変動し、電源を切らないと復帰しな
い光応答性を示すことが知られている。 本発明は、液体窒素温度のような低温で動作さ
せるのに好適な前記種類の電界効果半導体装置を
提供しようとする。 〔問題点を解決するための手段〕 前記したHEMTの問題は、全て、電子供給層
であるAlxGa1-xAs(x>0.2)にドープしたシリ
コン・ドナーが生成する凖位、即ち、DXセンタ
に起因していることが明らかにされている。 従つて、この問題に対処するには、電界効果半
導体装置の構造を改善し、DXセンタの影響を受
けないか、或いは、軽減できるようなものにする
必要がある。 そこで、本発明に依る電界効果半導体装置に於
いては、 半絶縁性GaAs基板(例えば半絶縁性GaAs基
板1)の上に ノン・ドープGaAs能動層(例えばノン・ドー
プGaAs能動層2)と ノン・ドープAlxGa1-xAsスペーサ層(例えば
ノン・ドープAlxGa1-xAsスペーサ層3)と シリコン・プレーナ・ドーピング層(例えばシ
リコン・プレーナ・ドーピング層4)と ノン・ドープAlxGa1-xAs分離層(例えばノ
ン・ドープAlxGa1-xAs分離層5)と n型AlyGa1-yAs閾値電圧制御層(例えばn型
AlyGa1-yAs閾値電圧制御層6)と が順に形成された構成になつている。 〔作用〕 前記のような手段を採ることに依り、本発明の
電界効果半導体装置では、二次元電子ガス層の電
子供給源となるシリコン・ドナーの殆どが常にイ
オン化されていて、また、閾値電圧制御層に於け
るAl含有率及び不純物濃度は最もDXセンタが少
なくなるように選択されているので、動作雰囲気
温度の如何に依つて閾値電圧がシフトする欠点や
光応答性があるなどの欠点は殆ど無視できる程度
に改善された。 〔実施例〕 第1図は本発明一実施例の半導体層構成を解説
する為の要部説明図を表し、横方向に半導体装置
の厚さ方向の距離を、また、縦方向にAlAsのモ
ル比をそれぞれ採つてある。 図に於いて、 1は半絶縁性GaAs基板、 2は高純度GaAs能動層、 3はi型AlxGa1-xAsスペーサ層、 4はシリコン・プレーナ・ドーピング層、 5はi型AlxGa1-xAs分離層、 6はn型AlyGa1-yAs閾値電圧制御層、 7はn型GaAs電極コンタクト層 をそれぞれ示している。 前記各半導体層の主要データを例示すると次の
通りである。 (1) 能動層2について 厚さ:約1〔μm〕程度 (2) スペーサ層3について x値:約0.3〜0.2程度 厚さ:約30〔Å〕程度 (3) シリコン・プレーナ・ドーピング層4につい
て ドーピング量:1×1012〜3×1012〔cm-2〕 (4) 分離層5について x値:約0.3〜0.2程度 厚さ:約30〜200〔Å〕程度 (5) 閾値電圧制御層6 y値:約0.2〜0.15程度 不純物:シリコン 不純物濃度:3×1017〜1×1018〔cm-3〕 厚さ:約100〜500〔Å〕程度 (6) 電極コンタクト層7について 不純物:シリコン 不純物濃度:1〜2×1018〔cm-3〕 厚さ:約200〜500〔Å〕程度 尚、電極コンタクト層7はソース電極形成領域
及びドレイン電極形成領域のみに存在し、ゲート
電極形成領域に於いては除去される。 斯かる諸半導体層は分子線エピタキシヤル成長
(molecular beam epitaxy:MBE)法を適用し
て容易に形成することができ、このうち特徴的で
あるのは、シリコン・プレーナ・ドーピング層4
の形成であり、これは、厚さが約30〔Å〕程度の
AlxGa1-xAsからなるスペーサ層3を成長させて
からAlとGaの分子ビームを遮断し、As分子ビー
ム照射の下で、Siの分子ビームのみを照射するこ
とで達成され、そして、シリコン・プレーナ・ド
ーピング層4の成長が終了した後、Siの分子ビー
ムを遮断し、Al及びGaの分子ビーム照射を再開
し、i型AlxGa1-xAsからなる分離層5を厚さ約
30〜200〔Å〕程度の範囲で選択して成長させれば
良い。 このようにして形成されたシリコン・プレー
ナ・ドーピング層4は電子親和力が大きいノン・
ドープGaAs能動層2に電子を供給して二次元電
子ガス層を生成させる役割を果すものであり、そ
のシリコン・ドナーはヘテロ界面のごく近傍に在
る為、エネルギ・バンドに於けるフエルミ・レベ
ルがドナー・レベルより下にあるので、その殆ど
が常にイオン化した状態にある。 第2図は第1図に見られる諸半導体層にバイア
ス電圧が印加された場合に於けるエネルギ・バン
ド・ダイヤグラムを表し、第1図に於いて用いた
記号と同記号は同部分を示すか或いは同じ意味を
持つものとする。 図に於いて、EFはフエルミ・レベル、2DEGは
二次元電子ガス層、+はイオン化したSiドナー、
〇は中性のSiドナー、斜線部分は例えばAlなど
のゲート用金属をそれぞれ示している。 図から明らかなように、プレーナ・ドープされ
たSiのドナー・レベルはフエルミ・レベルEFより
上になつている為、全てイオン化される。 このように、プレーナ・ドープしたシリコン・
ドナーの殆どがイオン化した状態にあると、光が
照射されることに依つて新たにイオン化するもの
はないから、従来のものの欠点であつた光応答性
は解消される。 さて、前記説明したシリコン・プレーナ・ドー
ピング層4についで特徴的であるのはn型Aly
Ga1-yAsからなる閾値電圧制御層6の存在であ
る。 本発明に依る電界効果半導体装置では、この閾
値電圧制御層6の厚さ及び不純物濃度に依つて閾
値電圧Vthの制御を行うのであるが、その場合、
n型AlyGa1-yAsに於けるy値とドナー濃度Nに
依存してDXセンタが増減するので、その値を適
切に選択してDXセンタを少なくすることが肝要
である。 第3図はAlxGa1-xAs中にシリコン・ドナーを
ドーピングした場合に於けるDXセンタが全ドナ
ーに対して占める割合を測定した結果を表す線図
である。 図では、横軸には全ドナーの濃度、即ち、DX
センタの濃度NDXと浅いドナーの濃度NDSを、ま
た、縦軸にはNDX/(NDX+NDS)をそれぞれ採つ
てあり、パラメータはy値になつている。尚、N
=NDX+NDS=Nであることは勿論である。 図からすると、ドナー濃度Nが低くても、Al
の量が大であるとDXセンタも多くなつてしまう
ことが知得される。 このデータから、 0.15<y<0.2 及び 3×1017〔cm-3〕<N<1×1018〔cm-3〕 の範囲でy値及びドナー濃度Nを選択するとDX
センタを低減できることが明らかであり、前記の
実施例もそのような範囲を選択している。 〔発明の効果〕 本発明に依る電界効果半導体装置に於いては、
GaAs層とAlxGa1-xAs層とに依るヘテロ界面近傍
のAlxGa1-xAs層側に二次元電子ガスの供給源と
なるシリコン・プレーナ・ドーピング層を形成
し、また、表面側に閾値電圧制御をする為の低
Al含有率且つ低不純物濃度のn型AlyGa1-yAs層
を形成してある。 前記のような構成を採ることに依り、本発明の
電界効果半導体装置では、二次元電子ガス層の電
子供給源となるシリコン・ドナーの殆どが常にイ
オン化されていて、また、閾値電圧制御層に於け
るAl含有率及び不純物濃度は最もDXセンタが少
なくなるように選択されているので、動作雰囲気
温度の如何に依つて閾値電圧がシフトする欠点や
光応答性があるなどの欠点は殆ど無視できる程度
に改善された。
GaAs層とAlxGa1-xAs層とに依るヘテロ界面近傍
のAlxGa1-xAs層側に二次元電子ガスの供給源と
なるシリコン・プレーナ・ドーピング層を形成
し、また、表面側に閾値電圧制御をする為の低
Al含有率且つ低不純物濃度のn型AlyGa1-yAs層
を形成することに依り、閾値電圧が雰囲気温度の
如何でシフトしたり、或いは、光応答性を持つな
どの欠点がないようにしたものである。 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電子親和力の差に起因して生成され
る二次元電子ガス層をチヤネルとして利用する電
界効果半導体装置の改良に関する。 〔従来の技術〕 前記のような電界効果半導体装置として高電子
移動度トランジスタ(high electron mobility
transistor:HEMT)が知られている。 その基本的構造は、電子親和力が大きい、例え
ばノン・ドープGaAs能動層上に、それより電子
親和力が小さい、例えばn型AlGaAs電子供給層
を形成し、そのヘテロ界面近傍に於ける能動層側
に生成される二次元電子ガス層をチヤネルとして
電子を高速走行させるものである。 〔発明が解決しようとする問題点〕 ところで、HEMTを普遍化するには未だ解決
すべき問題が存在する。 例えば、低温と室温とでは閾値電圧が大きくシ
フトする為、室温で動作するように設計した集積
回路は低温で動作しない場合がある。通常、
HEMTは液体窒素温度である77〔K〕のような低
温の雰囲気で特に高性能を発揮することができる
ので、低温で動作する高性能のHEMT集積回路
を開発することが急務である。 通常、低温用HEMT集積回路を開発する際、
室温で動作させて特性評価を行つている。従つて
低温と室温とで特性の相違が小さいHEMTが必
要になる。 また、HEMTは低温動作時に光が入射すると
特性が大きく変動し、電源を切らないと復帰しな
い光応答性を示すことが知られている。 本発明は、液体窒素温度のような低温で動作さ
せるのに好適な前記種類の電界効果半導体装置を
提供しようとする。 〔問題点を解決するための手段〕 前記したHEMTの問題は、全て、電子供給層
であるAlxGa1-xAs(x>0.2)にドープしたシリ
コン・ドナーが生成する凖位、即ち、DXセンタ
に起因していることが明らかにされている。 従つて、この問題に対処するには、電界効果半
導体装置の構造を改善し、DXセンタの影響を受
けないか、或いは、軽減できるようなものにする
必要がある。 そこで、本発明に依る電界効果半導体装置に於
いては、 半絶縁性GaAs基板(例えば半絶縁性GaAs基
板1)の上に ノン・ドープGaAs能動層(例えばノン・ドー
プGaAs能動層2)と ノン・ドープAlxGa1-xAsスペーサ層(例えば
ノン・ドープAlxGa1-xAsスペーサ層3)と シリコン・プレーナ・ドーピング層(例えばシ
リコン・プレーナ・ドーピング層4)と ノン・ドープAlxGa1-xAs分離層(例えばノ
ン・ドープAlxGa1-xAs分離層5)と n型AlyGa1-yAs閾値電圧制御層(例えばn型
AlyGa1-yAs閾値電圧制御層6)と が順に形成された構成になつている。 〔作用〕 前記のような手段を採ることに依り、本発明の
電界効果半導体装置では、二次元電子ガス層の電
子供給源となるシリコン・ドナーの殆どが常にイ
オン化されていて、また、閾値電圧制御層に於け
るAl含有率及び不純物濃度は最もDXセンタが少
なくなるように選択されているので、動作雰囲気
温度の如何に依つて閾値電圧がシフトする欠点や
光応答性があるなどの欠点は殆ど無視できる程度
に改善された。 〔実施例〕 第1図は本発明一実施例の半導体層構成を解説
する為の要部説明図を表し、横方向に半導体装置
の厚さ方向の距離を、また、縦方向にAlAsのモ
ル比をそれぞれ採つてある。 図に於いて、 1は半絶縁性GaAs基板、 2は高純度GaAs能動層、 3はi型AlxGa1-xAsスペーサ層、 4はシリコン・プレーナ・ドーピング層、 5はi型AlxGa1-xAs分離層、 6はn型AlyGa1-yAs閾値電圧制御層、 7はn型GaAs電極コンタクト層 をそれぞれ示している。 前記各半導体層の主要データを例示すると次の
通りである。 (1) 能動層2について 厚さ:約1〔μm〕程度 (2) スペーサ層3について x値:約0.3〜0.2程度 厚さ:約30〔Å〕程度 (3) シリコン・プレーナ・ドーピング層4につい
て ドーピング量:1×1012〜3×1012〔cm-2〕 (4) 分離層5について x値:約0.3〜0.2程度 厚さ:約30〜200〔Å〕程度 (5) 閾値電圧制御層6 y値:約0.2〜0.15程度 不純物:シリコン 不純物濃度:3×1017〜1×1018〔cm-3〕 厚さ:約100〜500〔Å〕程度 (6) 電極コンタクト層7について 不純物:シリコン 不純物濃度:1〜2×1018〔cm-3〕 厚さ:約200〜500〔Å〕程度 尚、電極コンタクト層7はソース電極形成領域
及びドレイン電極形成領域のみに存在し、ゲート
電極形成領域に於いては除去される。 斯かる諸半導体層は分子線エピタキシヤル成長
(molecular beam epitaxy:MBE)法を適用し
て容易に形成することができ、このうち特徴的で
あるのは、シリコン・プレーナ・ドーピング層4
の形成であり、これは、厚さが約30〔Å〕程度の
AlxGa1-xAsからなるスペーサ層3を成長させて
からAlとGaの分子ビームを遮断し、As分子ビー
ム照射の下で、Siの分子ビームのみを照射するこ
とで達成され、そして、シリコン・プレーナ・ド
ーピング層4の成長が終了した後、Siの分子ビー
ムを遮断し、Al及びGaの分子ビーム照射を再開
し、i型AlxGa1-xAsからなる分離層5を厚さ約
30〜200〔Å〕程度の範囲で選択して成長させれば
良い。 このようにして形成されたシリコン・プレー
ナ・ドーピング層4は電子親和力が大きいノン・
ドープGaAs能動層2に電子を供給して二次元電
子ガス層を生成させる役割を果すものであり、そ
のシリコン・ドナーはヘテロ界面のごく近傍に在
る為、エネルギ・バンドに於けるフエルミ・レベ
ルがドナー・レベルより下にあるので、その殆ど
が常にイオン化した状態にある。 第2図は第1図に見られる諸半導体層にバイア
ス電圧が印加された場合に於けるエネルギ・バン
ド・ダイヤグラムを表し、第1図に於いて用いた
記号と同記号は同部分を示すか或いは同じ意味を
持つものとする。 図に於いて、EFはフエルミ・レベル、2DEGは
二次元電子ガス層、+はイオン化したSiドナー、
〇は中性のSiドナー、斜線部分は例えばAlなど
のゲート用金属をそれぞれ示している。 図から明らかなように、プレーナ・ドープされ
たSiのドナー・レベルはフエルミ・レベルEFより
上になつている為、全てイオン化される。 このように、プレーナ・ドープしたシリコン・
ドナーの殆どがイオン化した状態にあると、光が
照射されることに依つて新たにイオン化するもの
はないから、従来のものの欠点であつた光応答性
は解消される。 さて、前記説明したシリコン・プレーナ・ドー
ピング層4についで特徴的であるのはn型Aly
Ga1-yAsからなる閾値電圧制御層6の存在であ
る。 本発明に依る電界効果半導体装置では、この閾
値電圧制御層6の厚さ及び不純物濃度に依つて閾
値電圧Vthの制御を行うのであるが、その場合、
n型AlyGa1-yAsに於けるy値とドナー濃度Nに
依存してDXセンタが増減するので、その値を適
切に選択してDXセンタを少なくすることが肝要
である。 第3図はAlxGa1-xAs中にシリコン・ドナーを
ドーピングした場合に於けるDXセンタが全ドナ
ーに対して占める割合を測定した結果を表す線図
である。 図では、横軸には全ドナーの濃度、即ち、DX
センタの濃度NDXと浅いドナーの濃度NDSを、ま
た、縦軸にはNDX/(NDX+NDS)をそれぞれ採つ
てあり、パラメータはy値になつている。尚、N
=NDX+NDS=Nであることは勿論である。 図からすると、ドナー濃度Nが低くても、Al
の量が大であるとDXセンタも多くなつてしまう
ことが知得される。 このデータから、 0.15<y<0.2 及び 3×1017〔cm-3〕<N<1×1018〔cm-3〕 の範囲でy値及びドナー濃度Nを選択するとDX
センタを低減できることが明らかであり、前記の
実施例もそのような範囲を選択している。 〔発明の効果〕 本発明に依る電界効果半導体装置に於いては、
GaAs層とAlxGa1-xAs層とに依るヘテロ界面近傍
のAlxGa1-xAs層側に二次元電子ガスの供給源と
なるシリコン・プレーナ・ドーピング層を形成
し、また、表面側に閾値電圧制御をする為の低
Al含有率且つ低不純物濃度のn型AlyGa1-yAs層
を形成してある。 前記のような構成を採ることに依り、本発明の
電界効果半導体装置では、二次元電子ガス層の電
子供給源となるシリコン・ドナーの殆どが常にイ
オン化されていて、また、閾値電圧制御層に於け
るAl含有率及び不純物濃度は最もDXセンタが少
なくなるように選択されているので、動作雰囲気
温度の如何に依つて閾値電圧がシフトする欠点や
光応答性があるなどの欠点は殆ど無視できる程度
に改善された。
第1図は本発明一実施例の半導体層構成を解説
する為の要部説明図、第2図は第1図に見られる
諸半導体層にバイアス電圧が印加された場合に於
けるエネルギ・バンド・ダイヤグラム、第3図は
DXセンタが全ドナーに対して占める割合を示す
線図をそれぞれ表している。 図に於いて、1は半絶縁性GaAs基板、2は高
純度GaAs能動層、3はi型AlxGa1-xAsスペーサ
層、4はシリコン・プレーナ・ドーピング層、5
はi型AlxGa1-xAs分離層、6はn型AlyGa1-yAs
閾値電圧制御層、7はn型GaAs電極コンタクト
層をそれぞれ示している。
する為の要部説明図、第2図は第1図に見られる
諸半導体層にバイアス電圧が印加された場合に於
けるエネルギ・バンド・ダイヤグラム、第3図は
DXセンタが全ドナーに対して占める割合を示す
線図をそれぞれ表している。 図に於いて、1は半絶縁性GaAs基板、2は高
純度GaAs能動層、3はi型AlxGa1-xAsスペーサ
層、4はシリコン・プレーナ・ドーピング層、5
はi型AlxGa1-xAs分離層、6はn型AlyGa1-yAs
閾値電圧制御層、7はn型GaAs電極コンタクト
層をそれぞれ示している。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 半絶縁性GaAs基板の上に ノン・ドープGaAs能動層と ノン・ドープAlxGa1-xAsスペーサ層と シリコン・プレーナ・ドーピング層と ノン・ドープAlxGa1-xAs分離層と 該分離層よりもAlの含有率が低いn型Aly
Ga1-yAs閾値電圧制御層と が順に形成されてなることを特徴とする電界効果
半導体装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28874386A JPS63142682A (ja) | 1986-12-05 | 1986-12-05 | 電界効果半導体装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28874386A JPS63142682A (ja) | 1986-12-05 | 1986-12-05 | 電界効果半導体装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63142682A JPS63142682A (ja) | 1988-06-15 |
JPH0261151B2 true JPH0261151B2 (ja) | 1990-12-19 |
Family
ID=17734121
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28874386A Granted JPS63142682A (ja) | 1986-12-05 | 1986-12-05 | 電界効果半導体装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS63142682A (ja) |
Families Citing this family (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20100122155A (ko) * | 2009-05-12 | 2010-11-22 | 엘지전자 주식회사 | 냉장고 |
CN102116554A (zh) | 2010-01-04 | 2011-07-06 | Lg电子株式会社 | 电冰箱 |
US9046294B2 (en) | 2010-02-01 | 2015-06-02 | Lg Electronics Inc. | Refrigerator and method for controlling the same |
AU2011269999B2 (en) | 2010-06-22 | 2015-01-22 | Lg Electronics Inc. | Refrigerator and method of manufacturing the same |
EP2613112B1 (en) | 2012-01-03 | 2019-10-30 | LG Electronics, Inc. | Refrigerator having storage container |
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-
1986
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