JPH0260398B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は手紙、小包み等の略偏平な物品を分
配あるいは分類するための分類システムに関す
る。

上記のような物品の分類に使用される従来の分
類システムは、コンベア上に載置された多数の容
器を備えている。このコンベアは少なくとも１つ
の荷積みステーシヨンおよび少なくとも１つの分
類ステーシヨンを通過し、各容器は荷積ステーシ
ヨンにおいてそれぞれ物品を受け取る。各容器は
単箱形状に形成され、その移動方向と直交する最
大の表面を有している。また、各容器は、上記分
類ステーシヨンにおいて物品を収集容器内へ排出
するための開放可能な底壁を有している。

このような周知の分類システムにおいては、容
器内の物品を下方へ容易に排出できるようにする
ため、容器は駆動機構あるいはガイド機構の下方
に位置していることが望ましいという共通の要望
がある。しかしながら、このような要望を満たす
ように分類システムを構成する場合、容器の上部
から物品を容器内へ投入する際、ガイド機構ある
いは駆動機構が障害となつて物品の投入作業が困
難になるという問題が生じる。

この問題を解決するための種々の手段が提供さ
れており、例えば、容器の各サイドに設けられた
平行な支持トラツクを用いたもの（米国特許第
2689657号）、上記サイドから容器に荷積みするも
の（イギリス特許明細書No.1466223）、更に、片持
ち梁状の支持体上に設けられたガイドの一側へ容
器を搬送するもの（イギリス特許明細書No.
2047189A）等が知られている。

容器用の平行な支持ガイドを用いると三次元的
な通路を有する回路を構成することが難しく、こ
のようなシステムは一平面内のみに位置した通路
に沿つたガイドを持つて構成されている。残りの
二つの装置は、三次元的な通路を有する回路を容
易に使用でき、この通路は各容器間に適当な間隔
を置いて容器が曲線を通過できるようにしてい
る。特に垂直平面における曲線を通過させるため
には、大きな間隔が必要とされる。これらの装置
は連続して分類作業を行うもので、もし全ての容
器が有効な分類を行うのであればかなり長い通路
が必要となる。

この発明は以上の点に鑑みなされたもので、そ
の目的は小型で高い処理能力を有する分類システ
ムを提供することにある。

この発明によれば、略平坦な物品を分類する分
類システムは、コンベアに吊るされた多数の容器
を備え、各容器は被搬送物品を受け取り、被搬送
物品の最大表面がコンベアの搬送ラインと直交し
て位置した状態で被搬送物品を搬送する。また、
それぞれの容器はコンベアの長手方向に沿つて延
びた軸を中心として２つの位置の間を回動可能で
あり、これらの位置において、容器の制御可能
な、つまり、開閉可能な排出口は、コンベアの対
向するそれぞれのサイドに位置される。

以下図面を参照しながらこの発明の分類システ
ムを郵便小包の分類用に適用した実施例について
詳細に説明する。

第１図ないし第３図に示すように、分類システ
ムは、所定の通路に沿つて走行するオーバーヘツ
ドコンベア１を備えており、このコンベアから多
数の蓋付きの容器２が吊るされている。これらの
容器２はコンベア１により荷積ステーシヨン３と
到着ステーシヨン４とを通つて搬送される。第３
図からよくわかるように、コンベア１は従来型の
ローラオーバーヘツドチエーン６を収容したオー
バーヘツドガード５を有し、このチエーン６から
ブラケツトが吊るされている。ブラケツト７は一
対づつ配設され、各対のブラケツトはそれらの間
に容器２を支持している。各容器２は平板により
直方体形状に形成され、その上端が開口してい
る。これらの容器２は並列に配設されており、小
包みの最大表面がコンベアの搬送ラインと垂直に
位置した状態で小包みを受け取り搬送する。ま
た、これらの容器は、小包しの最も短い部分の寸
法に基づいて決められたピツチを置いて密接して
配置されている。例えば小包の最も短い部分の寸
法が約12.5cmの場合容器２間のピツチは約20cmに
設定される。

これらの容器２は、それぞれブラケツト７に回
動可能に取付けられ、コンベアの長手方向に延び
る軸の回りで保持手段としてのストツパ８によつ
て規定される２つの傾斜位置間を移動可能となつ
ている。これらの傾斜位置において、各容器の上
端開口は、コンベアの両サイドにそれぞれ位置す
る。各容器２の回動中心は、容器の重心の略下方
に位置されており、一方の傾斜位置から他方の傾
斜位置へ回動される際、容器の重心は各傾斜位置
方向へ片寄り、それにより容器は一方の傾斜位置
に安定してセツトされる。各容器２は、上部開口
と対向した端部に制御可能な排出口を有してい
る。つまり、この排出口は、ちようつがいで容器
２に取付けられた排出フラツプ９によつて開閉さ
れる。容器２の２つの傾斜位置において、この排
出口もコンベアの両サイドにそれぞれ位置され
る。例えば、容器２が一方の傾斜位置にセツトさ
れると、上端開口および排出口はコンベア１の左
サイド及び右サイドに位置し、また、容器が他方
の傾斜位置にセツトされると、上端開口及び排出
口はコンベアの右サイド及び左サイドにそれぞれ
位置する。

到着ステーシヨン４は、容器２の下方に設けら
れ小包みを郵便袋１１へ導く排出シユート１０を
備えている。

容器２を上記のように配設した目的は、容器へ
の荷積はコンベア１の一方のサイドからのみ行わ
れるにもかかわらず、到着ステーシヨンをコンベ
アの両サイドに設置できるようにすることにあ
る。また、その目的は、所望の容器２を一方の傾
斜位置、つまり、定位置から他方の傾斜位置へ回
動させるための末端手段を、各荷積セクシヨン３
とこれに続く到着セクシヨン４の連続したグルー
プとの間に設置可能とすることにある。

第４図ないし第７図に示すように、各末端手段
は２つのスクロールランプ１２，１３を有するス
クロールランプ装置を備えている。これらのスク
ロールランプ１２，１３は容器２の直ぐ上方でコ
ンベア１の両サイドにそれぞれ設けられている。
スクロールランプ１２は容器２の移動方向に沿つ
た始端から終端に向つて上方に傾斜し、スクロー
ルランプ１３は逆に始端から終端に向つて下方に
傾斜している。更に、各容器２はスクロールラン
プ装置と協働する２つのローラ１４，１５を支持
している。ローラ１４，１５は容器２の上端部に
取付けられて上端開口の両側にそれぞれ位置し、
それぞれスクロールランプ１２，１３と係合可能
となつている。スクロールランプ１２は、その始
端に回動部分１２ａ（第８図）からなるセレクタ
ーを備え、このセレクターによつて再定位される
容器が選択される。スクロールランプ装置の動作
において、スクロールランプ１２の回動部分１２
ａは第８図に実線で示す位置に回動され、ローラ
１４の移動路から退避している。そして、回動さ
せるために選択された１つの容器２がスクロール
ランプ１２へ到着すると、回動部分１２ａは第８
図に破線で示された位置にセツトされる。そのた
め、ローラ１４はスクロールランプ１２内へ入り
込み、コンベア１に沿つた容器２の移動が続けら
れるに従つて、スクロールランプ１２内を移動ロ
ーラ１４が第７図において１４の位置から１４′
の位置へ到達すると、この間、容器２は実線で示
された一方の傾斜位置から一点鎖線で示された直
立位置まで回動される。続いて、ローラ１５は、
１５′で示されるようにスクロールランプ１３内
へ入り込み、容器２の移動に伴つてスクロールラ
ンプ１３内を移動する。そして、それぞれのロー
ラ１４，１５が１４″および１５″の位置に到達す
るまでのコンベア１と共に容器２が移動すると、
容器は直立位置から他方の傾斜位置へ回動され
る。なお、各ローラ１４，１５は静かな動作を確
保できるようにプラスチツクで形成されていても
よい。

もし必要であれば、スクロールランプの回動部
分１２ａは、第８図に示された端と反対側の端を
支点として回動可能に設けられていてもよい。ま
た、第９図に示すように、スクロールランプ１２
のセレクタは平行移動可能に設けられた部分１２
ｂで構成されてもよい。

各荷積セクシヨン３の前には、他方の傾斜位置
へ回動された容器２を元の傾斜位置へ戻す手段が
配置されている。この手段は、上述したスクロー
ルランプ装置と同様に構成されているが、セレク
ター機構は備えていない。そのため、他方の傾斜
位置へ回動されていた容器のみがこのスクロール
ランプ装置によつて一方の傾斜位置へ戻され、す
でに正しく定位された容器は妨害なくこれらの固
定されたスクロールランプ装置を通過する。

都合が良いことには、ローラ１４，１５は、荷
積セクシヨン３および到着セクシヨン４内に設け
られたガイドレールと協働し、これらのセクシヨ
ンを通る通路内に容器２を安定されて支持させ
る。必要であれば、容器２がスクロールランプ装
置を通過する部分を除いて、コンベア１の全域に
わたつてガイドレールを設けてもよい。

到着ステーシヨン４において小包みを容器２か
ら排出するために、各容器は掛け金機構（図示せ
ず）を備え、この機構はブラケツト７の一方に取
付けられ、作動されると容器の排出フラツプ９を
離して開放させる。また、掛け金機構は、容器２
の傾斜位置に関係なく排出フラツプ９を開放する
とともに、特定の到着位置に設けられた単一のア
クチユエータによつて操作される。また、容器２
の排出フラツプ９は、特定の到着セクシヨンの端
部に配置されたスプリングランプによつて閉じら
れる。このスプリングランプはからの容器２の排
出フラツプを押し上げてかけ金を掛けるもので、
この操作は所望の容器の再定位の後に行われる。

上記のように構成された分類システムの操作に
おいて、小包みが各荷積位置に到着すると、オペ
レータは各小包の住所を符号に書き直す。この符
号への書き直しは、種々の方法、例えばキーボー
ドによつてあるいは音声承認システムを使用して
口頭で行われる。次に、オペレータは割り当てら
れた容器２の内、最初に得られる容器内へ小包み
を置く。この作業は、コンベア１のチエンの移動
速度を低くすることにより容易に行われる。この
ステージにおいて、コンベア１は中央制御システ
ムにより制御されており、この制御システムはか
らの容器２を各オペレータに割り当てる。どの容
器２が使用可能であるかをオペレータに知らせる
ため、ライトのようなシステムが用いられてもよ
い。これらのライトは容器２がオペレータの前を
通る際に順次容器を照らす。所定の容器内へ小包
みを置いた後、オペレータは、“小包み送り”キ
ーを押してすでに符号に書き直された住所をその
容器へ指定する。同期式自動入力システムを手動
入力の代わりとして用いることもできる。

帰納セクシヨンつまり荷積セクシヨンを離れる
際、容器２内のいくつかは回動される必要があ
る。この回動は、指定された到着場所を含む到着
セクシヨンの直前に配置されたスクロールランプ
１２，１３によつて行われる。このスクロールラ
ンプ装置は、上記中央制御システムにより制御さ
れる。それにより、容器２は排出位置に到着する
前に一方あるいは他方の傾斜位置に予めセツトさ
れる。到着位置に到着すると、所定の到着位置に
おいて各容器の掛け金機構がアクチユエータによ
り操作され、小包が容器から排出される。

次の荷積セクシヨンへ到着する以前に、荷積の
ための正しい位置への回動が必要な容器２は、所
定の荷積セクシヨンの直前に位置した所定のスク
ロールランプ装置により回動される。この再定位
の後、各容器２の排出フラツプ９はスプリングラ
ンプによつて閉じられる。

もし必要であれば、一層頻繁に使用される多数
の到着動作が種々の到着セクシヨン内でくり返さ
れてもよい。

容器が双安定的な動作を有するように容器を回
動可能に設置する代わりに、容器を別に枢支し、
スプリング戻り止めあるいは他の保持手段を用い
て容器をコンベアの両サイドに位置した上記２つ
の傾斜位置へ保持するようにしてもよい。

上述した分類システムは機械の大きさを小さく
するとともに高い処理能力および各容器を利用で
きる最大分類能力を維持する手段を備え、更に簡
単に荷積作業を行うことができる。0.5m／ｓの
チエーン速度により１時間に約８〜10000個の小
包みを処理することができる。特に、このシステ
ムは各分類出口において各容器から２つの交互の
選択位置の１つを直接分類する手段を備えている
ため、必要な回路の長さを短くすることができ
る。

従来の機械に与えられていたような制約を受け
ると、このシステムは３次元通路に充分追従する
ことができるが、システムの大きさを最も小さく
し、また高い処理能力を得るにはこのシステムを
水平面内でのみ使用することが最も好ましい。

更に、変形した外形の通路を有するコンベアを
有したが、このコンベアは例えば楕円形状の一定
した外形の通路を有していてもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は分類システム全体を概略的に示す平面
図、第２図は分類システムの一部を拡大して示す
斜視図、第３図は分類システムの要部を拡大して
示す斜視図、第４図は分類システムのスクロール
ランプ装置の側面図、第５図は上記スクロールラ
ンプ装置の断面図、第６図は上記スクロールラン
プ装置の平面図、第７図はスクロールランプ装置
と容器との協働動作を概略的に示す断面図、第８
図はスクロールランプ装置の一部を構成するセレ
クタ機構の平面図、第９図はセレクタ機構の変形
例を示す平面図である。 １…コンベア、２…容器、３…荷積ステーシヨ
ン、４…到着ステーシヨン、７…ブラケツト、１
２，１３…スクロールランプ、１４，１５…ロー
ラ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 略平らな物品を分類する分類システムにおい
   て、所定の通路に沿つて配設されたコンベアと、
   上記コンベアから吊されてるとともに、物品の最
   も大きい表面が上記コンベアの搬送方向と直交し
   て位置した状態で物品を受け取り搬送する多数の
   容器と、を備え、上記各容器は、容器内に物品を
   受け入れるための上方を向いた上端開口と下方を
   向いた開閉可能な排出口とを有しているととも
   に、上記コンベアの長手方向に沿つて延びた軸の
   回りで２つの傾斜位置間を回動可能に吊され、上
   記各容器の排出口は上記２つの傾斜位置において
   上記コンベアの異なるサイドにそれぞれ位置され
   ることを特徴とする分類システム。 ２ 上記各容器は、いずれか一方の傾斜位置に回
   動した状態で搬送されることを特徴とする特許請
   求の範囲第１項に記載の分類システム。 ３ 上記各容器は、容器を各傾斜位置に解除可能
   に保持する保持手段を備えていることを特徴とす
   る特許請求の範囲第１項に記載の分類システム。 ４ 上記保持手段はスプリング戻り止め手段を有
   していることを特徴とする特許請求の範囲第３項
   記載の分類システム。 ５ 上記コンベアは、荷積セクシヨンとコンベア
   の両サイドに配置された到着位置とを通つて延
   び、更に、荷積セクシヨンと到着位置との間に設
   けられ容器の内の所定の容器を一方の傾斜位置か
   ら他方の傾斜位置へ転置させる転置手段を有して
   いることを特徴とする特許請求の範囲第２項ない
   し第４項のいずれか１項に記載の分類システム。 ６ 上記転置手段は、選択的に作動するスクロー
   ルランプ装置と容器に設けられスクロールランプ
   装置と協働する部材とを有していることを特徴と
   する特許請求の範囲第５項記載の分類システム。 ７ 上記コンベアは、容器が到着位置を離れた後
   荷積セクシヨンに戻る以前に、転置された容器を
   元の傾斜位置へ復帰させる復帰手段を備えている
   ことを特徴とする特許請求の範囲第５項または第
   ６項のいずれかに記載の分類システム。 ８ 上記復帰手段は、容器に設けられた上記部材
   と協働する他のスクロールランプ装置を有してい
   ることを特徴とする特許請求の範囲第６項または
   第７項のいずれかに記載の分類システム。 ９ 上記容器が転置手段および復帰手段を通過す
   る間を除き、容器に設けられた上記部材と協働し
   て容器をコンベアの少なくとも一部に安定させる
   ガイドライン手段を備えていることを特徴とする
   特許請求の範囲第６項に記載の分類システム。 １０ 上記各到着位置は、所定の容器の排出口を
   開放する手段を有していることを特徴とする特許
   請求の範囲第５項ないし第９項のいずれかに記載
   の分類システム。 １１ 上記各容器は、ブラケツトによりコンベア
   から吊されており、ブラケツトは容器の排出口を
   開放するための機構を支持しているとともに、こ
   の機構は各到着位置においてアクチユエータによ
   り操作されることを特徴とする特許請求の範囲第
   １０項記載の分類システム。 １２ 上記容器は、それぞれ複数の直方形の平板
   で形成されていることを特徴とする特許請求の範
   囲第１項ないし第１１項のいずれか１項に記載の
   分類システム。