JPH025978Y2

JPH025978Y2 -

Info

Publication number: JPH025978Y2
Application number: JP4788884U
Authority: JP
Priority date: 1984-03-30
Filing date: 1984-03-30
Publication date: 1990-02-14
Also published as: JPS60159670U

Description

【考案の詳細な説明】本考案はメツセージ用具に関する。詳細には、
常温時の呈色が支持体の色と異なる可逆熱変色層
を設けた被筆記体と、前記熱変色層の常温時の呈
色と実質的に同一色の筆跡を与える筆記体を組合
せてなり、所定の温度以下又は以上で熱変色層を
変色させ、これにより筆跡を隠顕させるよう構成
したメツセージ用具に関する。

従来、メツセージ用具として、プラスチツクフ
イルムや樹脂コートしたシート材等の被筆記体
と、消去可能な筆記体との組合せによるものが知
られている。

前記は拭き消し可能な便宜があり、繰返しの実
用性を満足させているが、マジツク性、意外性、
アピール性、面白さ等の性能を与えることはでき
なかつた。

本考案は、可逆熱変色材を適用して被筆記体を
特定に構成し、これと特定の筆記体とを組合せる
ことによつて、筆跡の温度変化による隠顕を可能
となし、前記の性能を与える簡便なメツセージ用
具を提供する。近時、可逆熱変色材を適用した印
刷物が実用化されているが、これらにおける像
は、既定印刷による一定形状、大きさの特定像で
あり、ユーザーの好みの文字、英数字、記号、図
柄やメツセージ等を筆記してこれらを温度変化に
より隠顕させる構成でなく、自由度に欠け、オリ
ジナル性、インスタント性、便利性等を満足させ
ていなかつた。

次に本考案の詳細を図面について説明する。第
１図は被筆記体、第２図は筆記体の各斜視図を示
す。

本考案のメツセージ用具は、支持体１面上に、
常温時の呈色が支持体１の色と異なる可逆熱変色
層２を設けた被筆記体３（第１図参照）と、前記
熱変色層２の常温時の呈色と実質的に同一色の筆
跡を与える筆記体４（第２図参照）を組合せて構
成される。

前記において、支持体１は、紙質、プラスチツ
ク、布製品、木材、金属、ガラス、陶磁性のシー
ト状、肉厚状、その他が目的に応じて適用され
る。熱変色層２は、支持体１表面に熱変色インキ
を塗布ないし印刷或いはプラスチツクフイルムに
熱変色インキを塗布ないし印刷してこれを支持体
１に重接して得られる。又、熱変色材を溶融ブレ
ンドしたプラスチツク成形体自体を支持体とな
し、これを熱変色層となしたものでも有効であ
る。

前記に有効な熱変色材として、従来公知の可逆
性熱変色材が適用される。例えば、電子供与性呈
色性化合物と電子受容性顕色剤との組合せをベー
スとしたものが好適であり、具体的には、特公昭
52−7764号公報「印刷インキ」を塗布ないし印刷
用に、特公昭51−35216号公報「熱可塑性重合体
組成物」を溶融ブレンドフイルムに応用できる。

筆記体４は、従来汎用の一般染顔料（非変色性
着色剤）を媒体に溶解または分散させたインキを
軸胴に内蔵させ、ペン先から流出させるよう構成
した、サインペン、水性又は油性のボールペン、
各種マーカー類、色鉛筆、クレヨン等の描画材を
挙げることができる。

前記筆記体による筆跡は、水その他の溶剤や消
しゴム、その他の消去具、乾布等の払拭により消
去できる構成とすれば繰返しの使用が可能であ
る。

次に本考案構成の作用効果を説明する。

可逆性熱変色層２は、常温時（約10〜35℃）に
おいて呈色し、低温ないし高温域では消色（ない
し淡色に変化）するよう構成されており、従つて
前記常温時の呈色と実質的に同一色の筆跡は常温
状態では視覚がさまたげられて判別されず、低温
ないし高温域では筆跡が編色層２の視覚濃度を上
まわつて視覚される。

次に具体例を記載する。

(1) 白色の布地表面に35℃未満の温度で青色を呈
し、35℃以上の温度で消色する可逆性熱変色イ
ンキを塗布し、可逆性熱変色層２を形成して被
筆記体を構成した。

青色の筆跡を与えるサインペンにて、前記被
筆記体表面に文字、記号、英数字、図柄等を筆
記したところ、常温では前記筆跡は視覚され
ず、指触により判読可能であつた。

(2) 合成紙表面に、常温で緑色を呈し５℃以下で
消色する可逆性熱変色層２を設けて被筆記体と
なし、前記に非耐水性の緑色の筆跡を与える筆
記体を組合せてメツセージ用具セツトを構成し
た。

前記における緑色の筆跡は、常温では判読不
可能であつたが、５℃以下の温度域では緑色の
筆跡を視覚できた。該筆跡は水にて消去でき、
合成紙表面には、繰返し筆記して実用に供する
ことができた。

本考案のメツセージ用具は、前記の構成及び機
能を有しており、学童等の遊具、教材や家庭、工
業分野等におけるメツセージ媒体として適用でき
る。

【図面の簡単な説明】

本考案メツセージ用具の、第１図は被筆記体、
第２図は筆記体の各斜視図である。１……支持体、２……可逆性熱変色層、３……
被筆記体、４……筆記体。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

支持体面上に、常温時の呈色が支持体の色と異
なる可逆性熱変色層を設けた被筆記体と、前記熱
変色層の常温時の呈色と実質的に同一色の筆跡を
与える筆記体を組合せてなるメツセージ用具。