JPH025963Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は印字装置に関する。

〔従来の技術〕

従来、印字装置として、ロール状記録紙を装置
本体外に支持し、前記記録紙を装置本体に設けら
れた記録紙挿入口から装置本体内に導入して紙送
りローラにより印字部に給送する形式のものがあ
る。この形式は装置本体内にロール状記録紙の装
填スペースを確保することが難かしい小型電子機
器において主に採用されており、例えばプリンタ
付小型電子式計算機などは、そのほとんどがこの
形式とされている。

このような印字装置においては、装置本体外に
支持された記録紙は上部ケースと下部ケースの対
向縁部によつて形成された記録紙挿入口から装置
本体内部に導入されるものとされている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

上記のような印字装置では、記録紙挿入口から
記録紙の挿入を容易に行なえるようにするため
と、記録紙が挿入口の端縁に引掛かるのを防ぐた
めに、上下の開口巾を記録紙の厚さよりも大巾に
大きくする必要があるが、従来では、記録紙挿入
口を上部ケースの下端部と下部ケースの上端部を
上下に対向させて形成するものであつたため、ケ
ース側方からみた場合、記録紙挿入口の上下の開
口巾の大きさそのものが空間部となるため、装置
内部が記録紙挿入口の開口巾分見えてしまい外観
上好ましくないという欠点を有していた。

この考案は上記事情に基づいてなされたもの
で、記録紙の挿入が容易で挿入口での引掛りも防
止でき、且つ、記録紙挿入口付近における外観を
好ましいものとすることができる印字装置を提供
することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

上記の目的を達するためにこの考案の印字装置
は、上部ケースの記録紙挿入口形成部に下方向に
突出する上側ガイド部を形成するとともに、下部
ケースの記録紙挿入口形成部に、上端部が前記上
側ガイド部の下端部よりも外方に位置する下側ガ
イド部を上方向に突出して形成したである。

〔作用〕

このようにすれば、記録紙挿入口は上側ガイド
部と下側ガイド部の間隔により形成されるため、
上側ガイド部の下端部と下側ガイド部の上端部
は、装置の側方から見た場合、重なり合う程度に
まで接近させて配設することができるから、上下
のガイド部により記録紙挿入口付近を好ましい外
観とすることができ、しかも、記録紙挿入口の開
口間隔は上側ガイド部と下側ガイド部の間隔によ
つて決定されるものであるから、記録紙の挿入は
容易で且つ挿入口における引掛かりも防止可能な
ものにすることができる。

〔実施例〕

以下、この考案の一実施例を図面を参照して説
明する。

図において、１は印字装置を示し、１ａはその
上部ケース、１ｂはその下部ケースであり、これ
らケース１ａ，１ｂはそれぞれ合成樹脂製とされ
ている。２は前記上部ケース１ａの側面を切欠し
て形成された記録紙挿入口であり、この記録紙挿
入口２は上部ケース１ａの成形時に形成されたも
ので、この記録紙挿入口２の下縁は前記下部ケー
ス１ｂの上端によつて構成されている。３，３は
前記下部ケース１ｂの側面に着脱可能に取付けら
れて上記記録紙挿入口２の前方に延出する一対の
記録紙支持アームであり、ロール状記録紙４はこ
の支持アーム３，３の先端部にロール軸５を支持
させて装填されるようになつている。６は装置本
体１内に前記記録紙挿入口２と対向させて設けら
れた紙送りローラ、７は印字機構部、８は回路基
板であり、前記紙送りローラ６の駆動部（図示せ
ず）及び印字機構部７は、それぞれ前記回路基板
８上の配線と接続されている。また、前記紙送り
ローラ６は、その軸受部材９，９を介して下部ケ
ース１ｂの底面に設置されており、この紙送りロ
ーラ６の一端には、ダイヤル形の手動紙送り用操
作つまみ部１０が取付けられている。この操作つ
まみ１０は、前記記録紙４の先端４ａを印字機構
部７の印字部に通して記録紙送出口１１に導出す
る記録紙セツト時や、印字終了後に記録紙４の印
字部終端を上記記録紙送出口１１まで送り出す記
録紙フイード時に手動によつて回転操作されるも
ので、この操作つまみ１０は、その外周部の一部
が上部ケース１ａに設けた開口１２から外部に露
出する状態で設けられ、指先の腹部によつて回転
操作されるようになつている。

一方、前記記録紙挿入口２は、その上縁部を両
側縁及び下縁部より凹入させたやや上方に向つて
開口するように形成されたもので、この記録紙挿
入口２の口巾は記録紙４の巾より十分広く形成さ
れており、この記録紙挿入口２の上下縁部内側に
は、それぞれその全巾にわたつて櫛歯状の記録紙
ガイド部１３，１４が設けられている。前記記録
紙挿入口２の上縁部に設けられた上側ガイド部１
３は、記録紙挿入口２の上縁部に沿わせて多数の
記録紙ガイド片１５，１５を配列したもので、こ
れらガイド片１５，１５は記録紙挿入口２の下縁
近くまで下向きに突出されており、また各ガイド
片１５，１５の外側縁は下端縁が装置本体１内側
に傾斜するテーパー縁とされている。また、前記
記録紙挿入口２の下縁部に設けられた下側ガイド
部１４は、記録紙挿入口２の下縁部に沿わせて多
数の記録紙ガイド片１６，１６を前記上側のガイ
ド片１５，１５と正対させて配列したもので、こ
れらガイド片１５，１５の上縁は、記録紙挿入口
２の下縁から装置本体１内側に向つて低くなるよ
うに傾斜されている。前記上側のガイド片１５，
１５及び下側のガイド片１６，１６はそれぞれ上
部ケース１ａ及び下部ケース１ｂと一体に成形さ
れたもので、これらガイド片１５，１５及び１
６，１６は記録紙挿入口２から装置本体１内に導
入される記録紙４を横ずれしないように案内する
だけでなく、記録紙挿入口２の上下縁部を補強す
る補強リブともなるものである。

また、上部ケース１ａの記録紙形成部に下方向
に突出して形成された上側ガイド部１３の下端に
対して、下部ケース１ｂの記録紙形成部に上方向
に突出して形成された下側ガイド部１４の上端
は、装置の側方から見た場合に殆んど上側ガイド
部１３の下端に重なり合う程度にまで接近して突
出され、且つ、装置外方の位置にずらして設けら
れている。そして、上側ガイド部１３のガイド片
１５，１５の外面と下側ガイド部１４のガイド片
１６，１６の内面は、記録紙の厚さに対して十分
な間隔をもつて配設されている。

すなわち、この印字装置は、上記のように記録
紙挿入口２の上下縁部に、該縁部に沿わせて多数
の記録紙ガイド片１５，１５または１６，１６を
配列した櫛歯状のガイド部１３，１４を上下に対
向させて設けたものであるから、記録紙挿入口２
の上下縁部に設けられた前記櫛歯状のガイド部１
３，１４が外部から見える（真上または真横から
見ると一方のガイド部だけが見え、斜め上方から
見ると両方のガイド部が見える）から、記録紙挿
入口２付近に好ましい外観を備えさせることがで
きる上、記録紙は、上側ガイド部１３と下側ガイ
ド部１４との間に十分な間隔を設けて挿通するこ
とができるので、記録紙は挿入が容易で且つ挿入
口での引掛りを防ぐことができる。

〔考案の効果〕

以上の通り、この考案の印字装置は、下部ケー
スの記録紙挿入口形成部に、上端部が上側ガイド
部の下端部よりも外方に位置する下側ガイド部を
上方向に突出して形成したものであるから、上下
のガイド部により記録紙挿入口付近を好ましい外
観とすることができ、しかも記録紙は挿入が容易
で且つ挿入口での引掛りを防止することができる
という効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の印字装置の一実施例を示すも
ので、第１図は分解斜視図、第２図は縦断正面
図、第３図は側面図である。 １…装置本体、１ａ…上部ケース、１ｂ…下部
ケース、２…記録紙挿入口、４…記録紙、６…紙
送りローラ、７…印字機構部、１３…上側ガイド
部、１４…下側ガイド部、１５，１６…記録紙ガ
イド片。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 装置本体外部の記録紙を上部ケースと下部ケー
   スの対向端部で形成した記録紙挿入口から機器本
   体内部に導入する印字装置において、 前記上部ケースの記録紙挿入口形成部に下方向
   に突出する上側ガイド部を形成するとともに、前
   記下部ケースの記録紙挿入口形成部に、上端部が
   前記上側ガイド部の下端部よりも外方に位置する
   下側ガイド部を上方向に突出して形成したことを
   特徴とする印字装置。