JPH0259362B2 - - Google Patents

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JPH0259362B2
JPH0259362B2 JP57501243A JP50124382A JPH0259362B2 JP H0259362 B2 JPH0259362 B2 JP H0259362B2 JP 57501243 A JP57501243 A JP 57501243A JP 50124382 A JP50124382 A JP 50124382A JP H0259362 B2 JPH0259362 B2 JP H0259362B2
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JP
Japan
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combustion
oxidizing gas
fuel
head end
slag
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JP57501243A
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JPS58500420A (ja
Inventor
Jon Ei Haadoguroo
Chaaruzu Eru Dairii
Hideo Iwata
Dagurasu Bii Shepaado
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Northrop Grumman Space and Mission Systems Corp
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TRW Inc
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Publication date
Application filed by TRW Inc filed Critical TRW Inc
Publication of JPS58500420A publication Critical patent/JPS58500420A/ja
Publication of JPH0259362B2 publication Critical patent/JPH0259362B2/ja
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F23COMBUSTION APPARATUS; COMBUSTION PROCESSES
    • F23CMETHODS OR APPARATUS FOR COMBUSTION USING FLUID FUEL OR SOLID FUEL SUSPENDED IN  A CARRIER GAS OR AIR 
    • F23C3/00Combustion apparatus characterised by the shape of the combustion chamber
    • F23C3/006Combustion apparatus characterised by the shape of the combustion chamber the chamber being arranged for cyclonic combustion
    • F23C3/008Combustion apparatus characterised by the shape of the combustion chamber the chamber being arranged for cyclonic combustion for pulverulent fuel
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F23COMBUSTION APPARATUS; COMBUSTION PROCESSES
    • F23CMETHODS OR APPARATUS FOR COMBUSTION USING FLUID FUEL OR SOLID FUEL SUSPENDED IN  A CARRIER GAS OR AIR 
    • F23C6/00Combustion apparatus characterised by the combination of two or more combustion chambers or combustion zones, e.g. for staged combustion
    • F23C6/04Combustion apparatus characterised by the combination of two or more combustion chambers or combustion zones, e.g. for staged combustion in series connection
    • F23C6/045Combustion apparatus characterised by the combination of two or more combustion chambers or combustion zones, e.g. for staged combustion in series connection with staged combustion in a single enclosure
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F23COMBUSTION APPARATUS; COMBUSTION PROCESSES
    • F23CMETHODS OR APPARATUS FOR COMBUSTION USING FLUID FUEL OR SOLID FUEL SUSPENDED IN  A CARRIER GAS OR AIR 
    • F23C7/00Combustion apparatus characterised by arrangements for air supply
    • F23C7/02Disposition of air supply not passing through burner
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F23COMBUSTION APPARATUS; COMBUSTION PROCESSES
    • F23JREMOVAL OR TREATMENT OF COMBUSTION PRODUCTS OR COMBUSTION RESIDUES; FLUES 
    • F23J1/00Removing ash, clinker, or slag from combustion chambers
    • F23J1/08Liquid slag removal

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Feeding And Controlling Fuel (AREA)

Description

請求の範囲 1 ヘツド端部及びその反対の位置にある出口端
部とを有する燃焼室と、前記ヘツド端部において
前記燃焼室内に粉体燃料を供給しかつ燃焼室内に
高速回転流が生じるように燃焼室内に酸化用ガス
を供給する燃料及び酸化用ガス入口手段と、前記
燃焼室の出口端部から燃焼生成物を排出するため
の出口と、前記両端部間にある溶滓バツフルと、
前記燃焼室からスラグを除去するためのスラグ・
トラツプとを備えたスラツギング燃料燃焼装置に
おいて、 前記入口手段は、ほぼ接線方向に酸化用ガスを
燃焼室に導入し燃焼室のヘツド端部へ向つてらせ
ん状に流れる第1の部分と燃焼室の出口端部へ向
つてらせん状に流れる第2の部分とに分岐させる
ための酸化用ガス入口を、燃焼室の両端部間に備
え、 一次燃焼段階において、燃料に含まれる不燃焼
無機組成物の大部分が液状化し、スラグ・トラツ
プによる除去のために液状化スラグが燃焼室壁の
上に遠心分離されるように、流入する燃料と酸化
用ガスの第1の部分とが燃焼室のヘツド端部の中
で比較的低い化学量論比及びそれに対応する低い
温度であつて燃料灰の溶融温度より高い温度で反
応し、 二次燃焼段階において、燃焼室の出口端部の近
くで酸化用ガスの第2の部分は一次燃焼生成物と
反応して、一次燃焼の化学量論比より実質的に高
い全化学量論比が得られることを特徴とする燃料
燃焼装置。
2 上記酸化用ガスの第1の部分の流れは、燃料
の流れ及び燃焼室を通る一次燃焼生成物の流れに
対し全体的に逆流する関係にあることを特徴とす
る請求の範囲第1項記載の燃料燃焼装置。
3 流入する酸化用ガスの約半分は前記ヘツド端
部へ流れ、かつ一次の燃焼の化学量論比は前記燃
焼装置についての全化学量論比の約半分であるこ
とを特徴とする請求の範囲第1項または第2項に
記載の燃料燃焼装置。
4 前記入口手段は前記燃焼室内に酸化用ガスを
接線方向に注入するため引つ込めて設置された渦
巻形酸化用ガス入口であることを特徴とする請求
の範囲第1項または第2項に記載の燃料燃焼装
置。
5 前記出口は前記燃焼室の出口端部を通つて軸
方向に開いていることを特徴とする請求の範囲第
1項または第2項に記載の燃料燃焼装置。
6 前記出口は前記燃焼室出口端部から接線方向
に開いて渦巻形出口であることを特徴とする請求
の範囲第1項または第2項に記載の燃料燃焼装
置。
7 前記出口は前記燃焼室出口端部から横方向に
開いていることを特徴とする請求の範囲第1項ま
たは第2項に記載の燃料燃焼装置。
8 前記酸化用ガス入口は前記バツフルよりも前
記ヘツド端部の近くに設置され、前記スラグ・ト
ラツプは前記バツフルの近くに配置されているこ
とを特徴とする請求の範囲第2項記載の燃料燃焼
装置。
9 前記酸化用ガス入口は前記ヘツド端部と前記
バツフルのほゞ中間に設置され、前記スラグ・ト
ラツプは前記バツフルの近くに配置されているこ
とを特徴とする請求の範囲第2項に記載の燃料燃
焼装置。
10 前記酸化用ガス入口は前記燃焼室ヘツド端
部よりも前記バツフルの近くに設置され、前記ス
ラグ・トラツプは前記燃焼室ヘツド端部の近くに
配置されていることを特徴とする請求の範囲第2
項記載の燃料燃焼装置。
11 前記燃焼室は、その前記出口端部に対して
開いている出口端部と反対の位置にあるヘツド端
部とをもつ第二の燃焼室と、前記第二の燃焼室の
ヘツド端部に粉体の炭素を含む燃料を供給しかつ
内部に高速回転流が生じるように第二の燃焼室に
酸化用ガスを供給する第二の燃料および酸化用ガ
ス入口手段と、前記第二の燃焼室の出口端部から
燃焼生成物を排出するための出口と、前記第二の
燃焼室からスラグを除去するスラグ・トラツプと
を有しており、 前記入口手段は、第二の燃焼室のヘツド端部へ
向つてらせん状に流れる第1の部分と第二の燃焼
室の出口端部へ向つてらせん状に流れる第2の部
分とに酸化用ガスを分岐させるための酸化用ガス
の接線方向入口を、第二の燃焼室の両端部間に備
え、 前記酸化用ガスの第1の部分と流入する燃料と
が第二の燃焼室の前記ヘツド端部の中で、比較的
低い化学量論比およびそれに対応する低い温度で
反応して一次の燃焼を起す結果、流入する燃料の
スラグ成分は最小限の燃焼で液状になり、液状の
スラグは燃焼室壁の上に遠心分離され、前記スラ
グ・トラツプによつて除去され、そして流入する
酸化用ガスの第2の部分は第二の燃焼室の前記出
口端部の中で、一次の燃焼生成物と反応して二次
の燃焼を起し、第二の燃焼室において一次の化学
量論比よりかなり高い全化学量論比が得られるこ
とを特徴とする請求の範囲第1項記載の燃料燃焼
装置。
12 前記燃焼室はその出口端部を一番上に、そ
のヘツド端部を一番下にして垂直に配置されてい
ることを特徴とする請求の範囲第1項または第2
項に記載の燃料燃焼装置。
13 前記燃料入口手段は、前記燃焼室のヘツド
端部の周囲に間隔を隔てて配置された複数の燃料
入口ポートから成つていることを特徴とする請求
の範囲第12項記載の燃料燃焼装置。
14 前記スラグ・トラツプは前記燃焼室の底部
の中央に配置されていることを特徴とする請求の
範囲第12項記載の燃料燃焼装置。
15 凝固したスラグが前記燃焼室の壁に付着す
るのを助けるため前記燃焼室の壁に固定された手
段を有していることを特徴とする請求の範囲第1
項または第2項に記載の燃料燃焼装置。
16 全化学量論比は燃料をほゞ完全にガス化さ
せるため十分高いけれども、燃焼温度は液状スラ
グのガス化を避けるため十分低いことを特徴とす
る請求の範囲第1項または第2項に記載の燃料燃
焼装置。
17 粉体の炭素を含む燃料と酸化用ガスを、ヘ
ツド端部とその反対の位置にある出口端部とを有
する反応室の中に室内で高速回転流が生じるよう
な仕方で供給すること、室の出口端部から燃焼生
成物を排出すること、および室からスラグを除去
すること、から成る燃焼方法において、 前記燃料を燃料室のヘツド端部から入れ、ヘツ
ド端部へ向つてらせん状に流れる第1の部分と出
口端部へ向つてらせん状に流れる第2の部分とに
分岐する酸化用ガス流れを用いて、酸化用ガスを
燃料室内に実質的に接線方向に導入し、 一次燃焼段階において、燃料に含まれる不燃焼
無機組成物の大部分が液状化し、除去のために液
状化スラグが燃焼室壁の上に遠心分離されるよう
に、流入する燃料と酸化用ガスの第1の部分とが
比較的低い化学量論比及びそれに対応する低い温
度であつて燃料灰の溶融温度より高い温度で反応
し、 二次燃焼段階において、燃焼室の出口端部の近
くで酸化用ガスの第2の部分が一次燃焼生成物と
反応して、一次燃焼の化学量論比より実質的に高
い全化学量論比が得られる、ことを特徴とする燃
焼方法。
18 前記燃焼室のヘツド端部へ向う酸化用ガス
の第1の部分の流れは、燃料の流れ及び燃焼室を
通る燃焼生成物の流れに対し全体的に逆流する関
係にあることを特徴とする請求の範囲第17項記
載の方法。
19 一次の燃焼は燃焼装置についての全化学量
論比の約半分の化学量論比で起ることを特徴とす
る請求の範囲第17項または第18項に記載の方
法。
発明の背景 この発明は、一般に燃料燃焼装置、より詳細に
は、燃料が微粉炭である湿式燃焼装置に関するも
のである。石炭の燃焼やガス化において、不燃性
の灰や鉱物成分が燃焼室内に堆積するままにして
おくことはできない、動作上重大な問題が生じる
からである。湿式燃焼装置の場合、スラグに働く
せん断力と(または)重力の作用によつてスラグ
が液状で除去されるように燃焼室内の温度は十分
高く維持されている。この溶滓能力は燃焼生成物
の流れと相互作用をする下流側の装置の動作にも
利益を及ぼす。
湿式燃焼装置は、燃焼生成物を用いる下流側の
プロセスの特性によつていろいろな要求条件(た
とえば、全化学量論比など)が課せられるが、こ
れらのいろいろな要求条件の如何によらず、理想
的な湿式燃焼装置は良好なスラグ回収性を有して
いなければならない、また熱損失をできるだけ少
なくして効率をできるだけ大きくするため比較的
低い温度で動作しなければならない。
湿式燃焼装置内の石炭の燃焼の程度は、燃焼生
成ガスの意図された用途によつてある程度決ま
る。たとえば、通常の発電プラントにおいて燃料
として、あるいは化学プロセスにおいて使用する
ガスを製造するため燃焼装置を使用する場合は、
燃焼室から出てくるガスは依然として可燃物を多
く含有していなければならない。したがつて、石
炭燃焼装置をガス発生装置として使用する場合に
は、燃焼プロセスは比較的燃料が十分な環境にお
いて行なわなければならない。化学量論について
は、ガスをボイラ内で続いて燃焼させる場合、あ
るいは化学プロセスにおいて供給原料として使用
する場合には、0.3程度の低い化学量論比である
ことが望ましい。ガスを燃焼プロセスすなわち熱
交換プロセスに直接用いる場合には、ガスは、よ
り高温で、しかしガス可燃物内の等価熱量を小さ
くして供給することが望ましい。これは、湿式燃
焼装置において石炭をより完全に、すなわちより
高い化学量論比で燃焼させることによつて行なう
ことができる。
別の例として、生成ガスを磁気流体(MHD)
発電機に使用する場合には、湿式燃焼装置の望ま
しい化学量論比はかなり違うものになろう。
MHD発電機は磁界を通過する高温、高速のプラ
ズマを用いて、回転機械を使用しないで直接発電
する。このような用途の場合には、湿式燃焼段か
らのガス生成物は可燃物含有率をより低く、温度
と熱含有量をより高くすることになる。燃焼生成
物は湿式燃焼装置を出た後、さらに燃焼させるこ
とがある。このために、追加の酸化剤と時には追
加の燃料を、出てくるガスに追加することがあ
る。燃焼生成物の最終用途や、それによつて燃焼
装置に課せられるいろいろな要求条件の如何によ
らず、理想的な湿式燃焼装置は、良好なスラグ回
収性と、比較的低い動作温度を有していなければ
ならない。
石炭燃焼装置のどの用途においても、燃焼プロ
セスの望ましい化学量論比は、下流側の用途の要
求条件によつて決まる。また、許容できる燃焼装
置の動作および燃焼生成物の諸性質は酸化用ガス
の温度と組成、および石炭粒子の大きさと形式に
よつて決まる。下流側の用途の要求条件を満すた
めいくつかの適当なパラメータを選択した場合、
実際の設計では、多くの引き換えを伴うのが普通
である。たとえば、酸化用ガスをより高い温度に
予熱し、それによつてより小さい化学量論比で反
応するようにすれば、下流側の用途の要求条件は
依然として満すことはできよう。しかし予熱段階
で多くのエネルギ消費が必要であり、または熱交
換器を追加することが必要なことは明らかであ
る。最初の代案は用途の全エネルギ要求条件に合
致するかも知れないし、一致しないかも知れな
い。また、二番目の代案は実現可能とは限らな
い。
さらに、湿式燃焼装置における化学量論比の適
当な選択は、スラグ回収率にとつても極めて重要
なものである。この比があまり小さいと、温度が
低くなり勝ちで、スラグが十分に液化せずその回
収がうまくいかないことがある。逆に、この比が
あまり大きいと、温度が高くなつて大量のスラグ
が蒸発して失われてしままうことがある。理論
上、少なくとも、有効スラギング範囲は燃焼装置
全体に対し0.4〜1.0の間であると考えられてき
た。しかしながら、下流側の用途の要求条件をを
満すために必要な化学量論比はこの理論的スラギ
ング範囲内に入らないことがある。たとえば、燃
焼装置をガス発生装置として使用する場合には、
0.3程度の化学量論比が好ましい。
いずれにせよ、この汎用形石炭燃焼装置は、理
想的には、燃焼装置の全化学量論比やその他の湿
式燃焼装置の諸特性を燃焼装置の下流側の用途の
要求条件に合致させることが可能でなければなら
ないことはわかるであろう。さらに、湿式燃焼装
置は高いスラグ回収率、比較的小さい熱損失つま
り高い熱効率を有していなければならない。その
上、燃料の利用は完全でなければならない、すな
わち、未燃焼の炭素が燃焼装置から出てきてはな
らない。従来の燃焼装置では、以上の目標のすべ
てを同時に満すことは不可能であつた。たとえ
ば、普通の燃焼装置の場合、良好なスラグ回収性
は比較的低い温度および低い化学量論比と両立し
ないのである。
ハージ等に対し特許された米国特許第4217132
号は、燃料粒子が燃焼室の壁に衝突する前に燃料
粒子がほゞ完全に燃焼するように酸化用ガスの軸
方向流と接線方向流とを組合わすことによつて、
以上の問題点を解決する方法を提案している。こ
の方法は多くの点で満足すべきものであるが、以
上述べた特有な問題に対する取り組みが不十分で
ある。少なくとも、ある面において、パージ等の
特許は、ヘツド端部から出口端部へ向う軸方向速
度成分をもつ連続パターンで酸化用ガスが流れる
従来の石炭燃焼方法の典型である。この原理に立
つて動作する燃焼装置は、関連するすべての動作
条件下における良好なスラグ回収性、低い熱損失
および炭素の完全燃焼を兼ね備えてはいない。
したがつて、高い熱力学的効率と、許容できる
高いスラグ除去率を得ることができ、かつ下流側
のプロセスまたは用途の熱力学的要求条件に適合
することが可能な石炭燃焼装置が求められてい
る。この発明はこの要請を満すものである。
発明の要約 この発明は、ヘツド端部と出口端部を有し、少
なくとも酸化用ガスの一部分が出口端部からヘツ
ド端部へ向つて流れるように酸化用ガスが注入さ
れ、ヘツド端部へ向つて流れる酸化用ガスに石炭
が注入されて一次の燃焼がヘツド端部において起
る湿式石炭燃焼装置である。この一次の燃焼は燃
焼装置全体のものよりもかなり小さい化学量論比
で行なうことができる。
石炭燃焼装置で起る問題を解決するために思い
ついたものであるが、この発明は、他の燃料の燃
焼装置にも同様に利用することができる。発明の
不可欠な要素は、大ざつぱに言うと、流れの一部
分がヘツド端部へ向つて流れるように酸化化用ガ
スを注入する手段と、ヘツド端部において一次の
燃焼が起るようにこの酸化用ガスの部分に燃料を
注入する手段である。
基本的には、一般的に述べると、微粉炭燃焼装
置の形式をしたこの発明は、ヘツド端部と出口端
部とをもつ燃焼室、ヘツド端部に微粉炭を注入す
る手段、燃焼室内に周囲より酸化用ガスを注入す
る手段、燃焼室から不燃性のスラグを除去する手
段、および出口端部に配置され本質的にガス状の
燃焼生成物の出口となる手段、から成つている。
もつとも重要なことは、少なくとも酸化用ガスの
一部分が燃焼室のヘツド端部へ向つて流れ、そこ
で石炭燃料と反応して一次の燃焼が起るように、
酸化用ガス注入手段と微粉炭注入手段とが構成さ
れていることである。発明のある実施例では、一
次の燃焼で生じたガスは酸化用ガスの残りの部分
によつてさらに燃焼して、燃焼室の出口端部へ向
つて流れる。この実施例の場合、ヘツド端部にお
ける一次の燃焼の化学量論比は、燃焼装置全体の
場合の全化学量論比の約半分であり、たとえばあ
る設計の場合、0.3程度に低くすることができる。
有効なスラグの除去について一般に許容されてい
る慣例とは対照的に、この低い化学量論比の範囲
できわめて良好なスラグ除去性を得ることができ
る。
高温ガスをMHD発電機に供給するために用い
る場合、この発明の燃焼装置は、ヘツド端部にお
けるスラグ回収性をMHD発電機の要求条件に適
合する出口ガスの条件との最良の組合せが得られ
るように決められた全化学量論比で動作する。こ
の好ましい実施例の場合、約0.6の全化学量論比
が使用され、ヘツド端部における化学量論比は約
0.3である。
酸化用ガスは、燃焼室に接線方向に注入したと
き、二つの流れに分岐する。一つの流れは燃焼室
の出口端部へ向う軸方向速度成分を有し、他の流
れはヘツド端部へ向う軸方向速度成分を有し、燃
料は後者の流れに注入される。発明のある実施例
の場合、二つの流れの体積流量はほゞ等しい。燃
料は、最初に、比較的小体積の酸化用ガスによつ
て燃焼するので、燃焼室のヘツド端部における一
次の燃焼は、比較的低い化学量論比で行なわれ
る。それに対応して反応温度が低く、低い温度で
は熱損失が減るから、比較的高い効率が得られ
る。しかし、これらの条件においても非常に有効
にスラグが除去される。簡単に言うと、この湿式
燃焼段階は熱力学的に効率が良く、スラグの回収
性もすぐれている。一次の燃焼で生じた未燃焼ガ
スは、その後酸化用ガスの残りの部分すなわち出
口端部流と反応する。この二次の燃焼はより高い
化学量論比で行なわれる。たとえば、燃焼装置の
下流側の用途がMHD発電機であれば、全化学量
論比は約0.6〜0.9に、そしてヘツド端部部化学量
論比は0.3〜0.45にすることができる。出口端部
では比較的高温であるから、同じ形式の通常の燃
焼装置で可能であるよりも長さを比較的短かくす
ることができる。この結果、燃焼室からの熱損失
は減少し、燃焼装置の全熱力学的効率は向上す
る。
燃焼装置をガス発生装置として使用する場合
は、酸化用ガスの全部を燃焼室のヘツド端へ向け
て偏向させ、所定の化学量論比を得るため酸化用
ガスの流量を調節することによつて、比較的低い
全化学量論比で燃焼装置を動作させることができ
る。この場合、依然として燃焼室のヘツド端部に
おいて有効なスラグ除去がなされるが、酸化用ガ
スは直接出口端部へ向けて流されないから、高い
全化学量論比を得るための二次の燃焼は起らな
い。したがつて、この実施例の場合、燃焼装置全
体の全化学量論比は、ヘツド端部における燃焼の
局部的化学量論比と同じである。
一次燃焼ゾーンに対する石炭の注入は、ヘツド
端部に軸方向に配置されヘツド端部へ向つて流れ
る酸化用ガスの部分に燃料の流れを向けるとピン
トル・ノズルによつて行なうことができる。代り
に、燃焼室の周囲に配置され酸化用ガス流のヘツ
ド端部へ向う部分に燃料の流れを向ける複数の燃
料入口を通して燃料を注入することができる。
燃焼室の形態は水平と直立の二つが考えられ
る。水平形態の場合は燃焼室からスラグを除去す
る手段は燃焼室の円筒壁の底部に設けられたスラ
グポートである。直立形態の場合は、燃焼室のヘ
ツド端部が一番近く、出口端部は一番高いところ
にある。スラグ・ポートはヘツド端部に配置され
ている。
新規な方法については、この発明は、大ざつぱ
に言えば、少なくとも流れの一部分がヘツド端部
へ向うようにヘツド端部と出口端部とをもつ燃焼
室に周囲から酸化用ガスを注入すること、ガス状
の燃焼生成物の最終的使用の如何によらず、また
燃焼装置の全化学量論比の如何によらず、比較的
低い化学量論比と低い温度で一次の燃焼が起るよ
うに微粉炭などの燃料をヘツド端部内に注入する
こと、燃焼室から不燃性のスラグを除去するこ
と、および本質的にガス状の燃焼生成物が燃焼室
から出ていくようにすること、の諸ステツプから
成つている。さらに詳しく述べれば、酸化用ガス
を注入するステツプと、微粉炭を注入するステツ
プは、酸化用ガス流が反対向きの軸方向成分をも
つほゞ等しい二つの部分に分岐するように燃焼室
のヘツド端部と出口端部間の点で燃焼室内に接線
方向に酸化用ガスを注入すること、およびヘツド
端部へ向つて流れる酸化用ガスの部分に微粉炭を
注入することから成つており、一次の燃焼は、燃
焼装置の場合の全化学量論比のほゞ半分の化学量
論比でヘツド端部において起る。ガス発生装置と
して用いる別の実施例の場合は、酸化用ガス流の
ほとんど全部がヘツド端部へ向けられ、ヘツド端
部の化学量論比はガス発生装置として使用しない
実施例の場合とほとんど同じである。
以上から、この発明は石炭の燃焼とガス化の分
野において重要な進歩を示していることは理解さ
れよう。詳しく述べると、新規な石炭燃焼装置は
良好なスラグ除去率を実現しながら、高い熱効
率、低い熱損失、および炭素の完全燃焼が得られ
る。さらに、この発明の燃焼装置はその熱力学的
特性と所定の下流側のプロセスのそれとをうまく
適合させることができる。この発明のその他の特
徴と利点は添付図面についての以下の詳細な説明
から明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
第1図は湿式燃焼装置とスラグ除去装置を有す
るこの発明を具体化した石炭燃焼装置と、この発
明の一部ではないが出口燃焼段を示す簡単な斜視
図、 第2図は湿式燃焼装置の略図、 第3図は石炭と添加物(MHDやその他の一定
の用途の場合)を燃焼室内に注入するために使わ
れるピントル・ノズルの部分断面図、 第4図は湿式燃焼装置における燃料、酸化用ガ
ス、および燃焼生成物の典型的な流れパターンを
示す略図、 第5図は接線方向の酸化用ガス入口と渦巻形出
口をもつ、発明の第一の実施例の形態を示す略正
面図、 第5a図は第5図の矢印5aの方向に見た第5
図の実施例の端面図、 第6図は接線方向の酸化用ガス入口、対称形出
口ポート、および短縮した出口端部をもつ、発明
の第二の実施例を示す略正面図、 第6a図は第6図の矢印6aの方向に見た第6
図の実施例の端面図、 第7図は出口端部でなくヘツド端部にスラツ
グ・タツプが配置されていることを除き、第6図
の第二の実施例と同様な発明の第三の実施例の略
正面図、 第7a図は第7図の矢印7aの方向に見た第7
図の実施例の端面図、 第8図は引つ込めた渦巻形入口、対称形出口ポ
ート、およびヘツド端部スラグ・タツプをもつ、
発明の第四の実施例を示す略正面図、 第8a図は第8図の矢印8aの方向に見た第8
図の実施例の端面図、 第9図は、各々が引つ込めた渦巻形酸化用ガス
入口と、燃料注入器とスラグ・タツプ付きヘツド
端部とをもつ二つの湿式燃焼装置を有し、二つの
燃焼装置は共通の中央に置かれた出口ポートに結
合されている発明の第五の実施例の略正面図、 第10図は直立した燃焼室、引つ込めた渦巻形
酸化用ガス入口、対称形出口ポート、周囲にある
石炭注入器、およびヘツド端部にスラグ・タツプ
をもつ、発明の第六の実施例の略正面図、 第10a図は第10図の実施例の平面図、 第10b図は第10図の線10b−10bに沿
つた第10図の実施例の断面図、 第11図は酸化用ガス流の全部を燃焼室のヘツ
ド端部へ偏向させる流れ偏向器を有していること
を除き、第10図に示したものと同様な直立した
燃焼室をもつ発明の第七の実施例の略正面図、お
よび 第11a図は第11図の線11a−11aに沿
つた第11図の実施例の断面図である。
好ましい実施例の説明 説明のため図面に記載してあるように、この発
明は基本的には微粉炭燃焼装置、より詳細には湿
式石炭燃焼装置に関するものである。湿式石炭燃
焼装置の場合、不燃性の灰や石炭の鉱物成分は液
状になつて除去されるから、これらの成分は燃焼
装置によつて生成されるガス中には残つていな
い。
これまで、燃焼装置の設計者は、有効なスラグ
除去、低い熱損失、高い熱力学的効率、炭素の完
全燃焼、さらに燃焼装置の熱力学特性を燃焼生成
物を利用する下流側のプロセスの要求条件に適合
させることに努力してきた。理想的には、たとえ
ば、石炭燃焼装置はMHD発電機に対してガスを
提供したり、あるいはボイラやその他の化学プロ
セスにおけるその後の燃焼のため燃料ガスを提供
したりすることにも適応できなければならない
上、なお高いスラグ回収率と高い熱効率を維持し
なければならない。従来の石炭燃焼装置は伝統的
に出口端部へ向う軸方向成分をもつ酸化用ガスの
流れパターンを用いてきたため、理想な諸特性の
望ましい組合せを得ることはできなかつた。
この発明によれば、石炭燃焼装置は、ガス状の
燃焼生成物の最終的用途の如何によらず、また燃
焼装置の全化学量論比の如何によらず、比較的低
い化学量論比で燃焼装置のヘツド端部において一
次の燃焼が起るように、協同動作をする燃料注入
手段と酸化用ガス注入手段を備えている。ヘツド
端部における比較的低い局部化学量論比によつて
きわめて良好なスラグ回収性が得られており、ま
た熱損失が最小になるのに対応して効率は最大に
なつている。二次の燃焼は、たとえばMHD発電
機に使用する場合より高い全化学量論比を得るた
めに選択的に行なうことができる。燃焼装置を合
成用ガス発生装置として動作させる場合など、二
次の燃焼を止めれば、比較的低い全化学量論比が
得られる。
第1図のように、発明に係る装置は、接線方向
の酸化用ガス入口12と軸方向の石炭入口14を
もつ湿式石炭燃焼装置10である。燃焼装置10
は縦軸線が水平になるように置かれた全体的に円
筒形の燃焼室16を有している。燃焼室16は燃
焼生成物が室から出ていく出口端部18と、微粉
炭燃料が注入されるヘツド端部20を有してい
る。この説明のための形態のように、出口端部1
8は通常対称形式と呼ばれる、出口組立体22を
有している。第6a図と第7a図からわかるよう
に、対称形出口は、燃焼生成物のたどる出口通路
が燃焼装置の軸線に対し対称である、すなわち出
口通路が接線形や渦巻形でなく出口組立体の中心
から延びている形式のものである。第1図の実施
例はさらに、入口26を通して追加の酸化用ガス
と(または)燃料を注入することができる別の出
口燃焼段24を有している。この出口燃焼段24
は燃焼装置の代表的な環境の実例であるが、湿式
燃焼装置は出口燃焼段がなくても変らず十分に動
作するから、この発明にとつて不可欠なものでは
ない。
第2図が一番よくわかるが、燃えない鉱物質や
灰は、出口端部18に近い室16の円筒壁の低部
に設けられたスラグ・ポートを通して液状スラグ
として室16から除去される。ポートはスラグ除
去組立体28に通じている。組立体28の詳細は
この発明にとつて重要なものではない。室16の
全体と酸化用ガス入口12は、円筒壁の頂部にあ
る冷却液入口30を通つて、底部にある冷却液出
口(そのうちのいくつかを32で示す)から出てい
く水などの流体によつて冷却される。燃焼室16
を冷却することによつて、室壁にスラグの凝固し
た層が生じる。このスグラ凝固層は液状スラグお
よび燃焼する燃料粒子による腐食から室壁を保護
するとともに、比較的低伝導性の断熱層を提供
し、室からの熱損失を少なくする。室壁に、凝固
したスラグをしつかり付着させるため、第5図に
示すように、多数の直立したピン34が壁に固定
されている。発明のある実施例では、ピピン34
は直径が約1/8インチ(3.2mm)、長さが1/4インチ
(6.4mm)であり、約3/4インチ(19.2mm)の間隔
で室壁に溶接されている。出口燃焼段24は、燃
焼装置の熱力学特性をMHD発電機など下流側の
プロセスに適合させる必要がある場合にのみ使用
される。
第2図は湿式燃焼装置の基本形態を略図で示し
たものである。酸化用ガスはヘツド端部20と出
口端部18の間に設けられた矩形ポートを通して
燃焼室16に接線方向に注入される。燃料は石炭
入口14から、大きな半径方向速度成分をもつほ
ぼ円錐形の噴霧に沿つて散布される。発明のこの
好ましい実施例の場合、円筒室16の中心軸線に
対し約60゜の半円錐角を使つている。第4図に詳
しく示してあるように、酸化用ガス入口12から
の空気は、酸化用ガス流の軸方向成分に関し、二
つ別個な径路に分岐される。ヘツド端部20に向
つて逆流する酸化用ガスの部分は石炭入口14か
らの燃料とぶつかつて、ヘツド端部において、燃
焼装置全体の全化学量論比の約半分の化学量論比
で燃焼が起る。石炭入口(ノズル)14を離れた
燃料粒子は、ヘツド端部を横切つて室壁の近くで
酸化用ガスと出合つたとき実質上加熱される。
MHD発電機の場合のように全化学量論比が0.58
であれば、ヘツド端部における一次の燃焼段階の
化学量論比は約0.29になる。このMHD発電の場
合は、MHD発電機(図示せず)への入口でさら
に酸化用ガスが追加される。
一次の燃焼で生じたガスは、そのあと、軸線に
近いヘツド端部の中央領域に入り、次に、ほゞ軸
線に沿つてその近くと出口端部18へ向つて動
き、ここで、出口端部へ向つて流れる酸化用ガス
の残りの部分ともう一度反応する。この二次の燃
焼によつて全化学量論比は増大し、所定のレベル
になる。第4図に示すように、出口ポートを通つ
て逆流する小さな核流が存在する。第4図を参照
する場合には、ガス流の軸方向成分と半径方向成
分だけが図示されていることに留意しなければな
らない。この流れのパターンには酸化用ガスを接
線方向に導入したことによつて生じた回転流が重
畳されているのである。この回転流すなわち渦流
は、燃料粒子の燃焼を行なうことができ、かつス
ラグを形成することができる比較的長い径路を提
供すということで重要である。その回転運動は燃
料と酸化用ガスとの混合を促進するとともに、流
れに乗つた物質を外向きに壁面へ向わせる。
環状バツフル40は、すべての使用目的に対し
て、湿式燃焼装置の出口端部18を越えてスラグ
が流れ出るのを防止する。
主としてヘツド端部20で生じた液化したスラ
グは、重力、およびスラグと隣接して動いている
燃焼ガス間のせん断力の作用の下でスラグ・タツ
プ28へ向つて流れる。MHDや燃焼装置のその
他の一定の用途の場合、出ていく生成ガスの導電
性を増したり、あるいは排出ガスの種類を別のも
のに変えるため、第2図の41の個所で、石炭燃
料とともに添加物を軸方向に注入することができ
る。流れ出るスラグに捉えられるを避け、高温の
排出ガスと反応させるため十分な速度で注入する
ことを除き、添加物の流れはこの発明においては
重要でない。
第3図は典型的なピントル・ノズルの構造を断
面図で示す。ピントル14は、円筒形をしてお
り、添加物のための軸方向通路42、ピントルの
端45で合流して冷却液通路となる二つの同心環
状通路43,44、および周囲を取り囲んでいる
環状燃料通路46を形作つている多数の環状部材
を有する。環状燃料通路46はピントルのまわり
をぐるつととりまいている円錐形出口ポート48
で終つている。この出口ポート48から円錐シー
ト状に石炭が注入される。燃料通路46とピント
ルの外側表面の間には、別の環状冷却用通路49
がある。
第5図〜第11図に示すように、この発明は関
連する下流側の用途の要求条件に応じていろいろ
な実施例で使用することができる。最初に、発明
の原理を用いた基本形態を第5図に示す。この実
施例は、石炭を注入する石炭ピントル・ノズル1
4、接線方向の入口12、スラグ・タツプ28、
および出口22aを有している。この実施例およ
び説明する他のすべての実施例において、ピント
ル・ノズル14の代りに、複数の周囲燃料ポー
ト、たとえば第10図および第11図の60で示
したポートを通して石炭を注入することができ
る。第5図の実施例と第1図〜第4図について検
討した実施例との唯一の相違点は、第5図に詳し
く示すように、出口22aが渦巻形出口であるこ
とである。渦巻形出口の場合、出口組立体の半径
は最小値から最大値まで増大し、出口ダクトはそ
の最大半径の点で組立体に接線方向に結合してい
る。これは、出口ダクトが対称形にすなわち半径
に沿つて円筒形出口組立体に結合している対称形
出口(第6a図)とは区別される。二つの形式の
出口の目的は、出口ダクトに一様な非回転流を提
供することである。
第6図および第6a図の実施例は二つの点で第
5図の実施例とは異なる。第一は対称形出口22
bが簡単なことである。第二は、もつと重要なこ
とで、出口22bが入口にかなり近く配置されて
いること、すなわち、溶滓段の長さが短かくなつ
ていることである。この短縮が可能であるのは、
室16の出口端部18には高温のガス成分のみが
あり、固体燃料はヘツド端部において事実上完全
に燃料してしまつているため、出口端部18にお
ける二次の燃料が比較的短時間で行なわれるから
である。第6図の実施例はさらにコンパクトな設
計であるため、熱損失がより少なく、効率が高
く、その一方で、なお良好なスラグ回収性を維持
している。
第7図および第7a図の実施例は、スラグ・タ
ツプ28cをヘツド端部に配置した結果、酸化用
ガス入口12cが出口端部18の直ぐ近くに移さ
れているため、出口端部における燃焼がさらに小
さい容積内で行なわれることを除き、第6図の実
施例と同様である。石炭注入器はそれ相当に延長
してあり、入口12cをもつ出口端部の方へ事実
上移されている。スラグ・タツプの再配置によつ
て、ヘツド端部の容積はそれに対応して増加し、
すべての実施例と同様に、スラグ除去機能はほと
んどヘツド端部における一次の燃焼中に行なわれ
る。このようにして、ヘツド端部領域内がより低
い温度であるため、スラグ・タツプ28cによる
熱損失は少ない。また、ヘツド端部20にスラ
グ・タツプ28cを配置することにより、ヘツド
端部がより低い温度になるため、スラグの蒸発が
必然的に少なくなり、その結果スラグ除去効率が
一層高くなる。その上、ヘツド端部の壁に付着し
たスラグは、ヘツド端部20へ入る入口流の軸方
向成分によつてスラグ・タツプへ向つてさらに容
易に移動するはずである。
第8図および第8a図に示した形態は、第7図
の実施例をさらに洗練したものである。詳述する
と、接線方向酸化用ガス入口は、一般に引つ込み
渦巻形式と呼ばれている渦巻形入口12dによつ
置き換えてある。渦巻形入口でも接線形入口でも
同じ体積の酸化用ガスを導入することができる
が、渦巻形入口ダクトは同一サイズの円筒に対し
接線方向入口よりも半径方向に大きくすることが
できるので、入口の軸方向長さは有効に短縮され
ている。このように軸方向長さを短かくすること
は、燃焼装置からの熱損失を減らすから、熱効率
を高めることができる。しかしより重要なこと
は、第8a図に詳しく示した引つ込み渦巻形入口
12dが室16の壁のまわりにより対称的に酸化
用ガスを導入することである。渦巻内を回わる酸
化用ガスは、接線方向入口に近い制限された領域
内で反対の軸方向に出ていく代りに、渦巻の全周
にわたつて渦巻の縁を越えてかなり一様に流れ出
る。言いかえると、渦巻形入口は、角度上限定さ
れた領域で酸化用ガス流を導入する代りに、室の
全周にわつたて一様に酸化用ガス流を導入する。
第9図に示す形態は、中央の出口領域50の各
側に一つづつ、二つのヘツド端部20,20′が
配置されており、第8図の形態において示した引
つ込み渦巻形入口12eが二つある複端部付きの
湿式燃焼装置である。そのほか、二つのスラグ・
タツプ28eと二つの石炭注入器14,14′が
ある。第9図に示す形態の主たる利点は、第8図
の形態の出力端部が省かれているため、熱損失が
さらに少ないことである。第8図の単一端部をも
つ形態の場合、大部分の熱損失は出口端部22a
からであるが、第9図の形態の場合、出口端部を
中央領域50で接合することによつて、そのよう
な熱損失は最小になつている。
第10図は、引つ込み渦巻形入口12f、対称
形出口22f、入口12fからヘツド端部20f
へ向つて少し離れた位置に室16の周囲に配置さ
れた複数の石炭注入器60、およびヘツド端部内
に軸方向に配置されたスラグ・タツプ28fをも
つ直立した燃焼室16を示す。動作原理は既に述
べた基本形態と同じである。石炭は室16のヘツ
ド端部20fへ向つて進む入口流の一部に注入さ
れ、一次の燃焼はヘツド端部において比較的低い
化学量論比で起る。そのあと、燃焼生成物が対称
形出口22fを通つて出ていく前に、二次の燃焼
が燃焼装置の出口端部で起る。
前述した実施例はいずれも、すべての酸化用ガ
ス流を燃焼装置のヘツド端部20へ偏向させる手
段を備えることによつて、ガス発生装置として動
作するように改修することができる。たとえば、
第11図および第11a図は、ヘツド端部20g
と、酸化用ガス入口12g内に配置され流れ偏向
器として機能する円筒形バツフル62とを備えて
いる第10図の直立形実施例を示す。矢印64で
示すように、酸化用ガス流ヘツド端部へ向う軸方
向成分のみをもつている。可燃性ガスを発生する
ために必要な化学量論比が得られるように入口流
が調節されることは勿論である。この手段によつ
て、燃焼装置の出口端部内で起る前に述べた二次
の燃焼はなく、燃焼装置の全化学量論比はヘツド
端部で得られる比較的低い化学量論比と同程度に
なる。この結果、出口ガスは適当な燃料ガスとし
ての熱力学的性質を有している。その他の形態
も、ガス発生装置の動作をさせるため第11図に
示した流れ偏向器62をもつように容易に改修で
きることはわかるであろう。
本願発明は、従来の技術、特に米国特許第
4217132号明細書(特開昭54−96835号公報に対
応)に開示された装置及び方法に比して、著しい
利点を有するものである。特に、酸化用ガスをヘ
ツド端部と出口端部に分けて流すことにより、熱
効率が高くなる。これは、ヘツド端部が比較的低
温度で低化学量論比の燃焼条件にあることに依る
ものであり、ヘツド端部では比較的少量の熱エネ
ルギしか外部に伝達されない。更に、高温度の出
口端部を比較的短くして外部への熱損失を少なく
することができる。また、本発明によりスラグ回
収率が著しく向上する。スラグ回収率を向上させ
ることは、灰が外環境へ排出されないようにする
ために重要である。酸化ガスがヘツド端部と出口
端部に分かれて流れ、出口端部へ流れた酸化ガス
が装置の中心領域を逆流してヘツド端部に戻るこ
とにより、燃料をほぼ完全に利用することが可能
になる。
更に、燃焼装置内、特に比較的長い入口部分に
沿つた部分内の化学量論比が比較的低いことによ
り、酸化窒素物及び酸化硫黄物の排出が少なくな
る。比較的低温度で低化学量論比の一次燃焼条件
により、酸化窒素組成物の生成、すなわち著しい
空気汚染が減少する。また同様に、深刻な空気汚
染の原因である酸化硫黄組成物の生成が軽減され
る。
以上の説明から、この発明は石炭燃焼装置の分
野において大きな進歩を示していることがわかる
であろう。詳述すれば、発明は望ましいスラグ除
去性を有し、比較的低い化学量論比で動作し、し
たがつて熱損失が少なく、効率の高い湿式燃焼装
置を提供する。その上、燃焼装置はMHD発電機
あるいは合成燃料ガスを必要とするプロセスなど
各種の下流側のプロセスの要求条件に合うよう容
易に適応することができる。説明のため発明の特
定の実施例について詳述したが、発明の精神およ
び範囲から逸脱することなくいろいろな修正をな
し得ることは理解されよう。したがつて、発明は
請求の範囲による場合を除き、限定されるべきで
ない。
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