JPH0257246B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、サポートと、このサポートに対して
測定方向に可動の少くとも１本のアームと、測定
される部品と接触するために可動アームに取付け
られたフイーラ要素と、２個の複動要素を備え、
一方の複動要素は可動アームに連結される様にし
た測定部品の寸法に対応する信号を発生するため
の位置トランスジユーサと、可動アームに対する
フイーラ要素の位置または２個のトランスジユー
サ要素の相対位置を調整することによつてトラン
スジユーサ信号を零位設定するためのネジ／ナツ
ト型機械的零位設定装置とを備えた機械部品の直
線寸法測定装置に関するものである。

機械部品の直線寸法を測定するための種々のゲ
ージが公知である。トランスジユーサ信号が測定
される部品の測定寸法に近似的に対応する所定値
を有する様に、組合わされた可動アームに対する
フイーラ要素の位置および／または２個のトラン
スジユーサ要素の相互位置を調整するための機械
的零位設定装置を有する。

この型のゲージは米国特許第1928457号に記載
されている。

また零位設定操作はきわめて頻繁に実施され、
従つてこれらのゲージが容易、急速かつ安定な調
整を可能とする零位設定装置を有することが重要
である。公知のゲージにおいて、これらのゲージ
特性は十分に満たされていない。

本発明の目的は、多数回の調整操作ののちにお
いても容易急速に操作され安定な調整を保証する
ことのできる零位設定装置を備えたゲージを提供
するにある。

この目的およびその他の目的ならびに利点は下
記の説明から更に明白になろうが、本発明によれ
ば零位設定装置がネジとナツトとの間に配置され
たそれ自体公知のネジ山インサートを含み、この
インサートは安定零位設定を保証するため少くと
も１個の摩擦コイルを有する様にした前記の型の
ゲージによつて達成される。

本発明の非制限的実施例を示す付図について、
本発明の２種の好ましい実施態様を説明する。

第１図〜第３図は移動機械上に使用するに適し
たプラグゲージを示す。このゲージは可動スライ
ド（図示されず）上に装着され、上ベース１を含
み、この上ベースに対してサポート２が連結さ
れ、このサポートは二部分３，４によつて２本の
可動アーム５，６を支持している。連結部分３と
４は、それぞれアーム５と６の回転軸線を限定す
る薄い弾性可撓部を有する。

アーム５と６の中間に、これらのアームを相互
に離間する方向に弾発する圧縮バネ７が配置され
ている。

アーム５の孔８の中に、支持部材または支持要
素９が配置され、この要素９は差動変圧器型の誘
導トランスジユーサ１０の巻線を収容している。
トランスジユーサ１０は、前記支持部材９の中に
収容された巻線の中を可動の（図示されない）電
磁コアを担持した支持ステム１１から成る第２部
材または第２要素を含む。

このステム１１は、ネジ山を切られた円筒体１
２の形のネジに固着され、この円筒体１２は、第
４図と第５図の図示のネジ山インサート１３によ
つて、ナツト１４と連結されている。このナツト
１４のネジ山は、アーム６の孔１６の中に収容さ
れたブツシユ１５から成る要素の中に備えられて
いる。

前記の部材９とブツシユ１５はそれぞれアーム
５と６に対してロウ付けされている。これらの部
材９とブツシユ１５に対して、可撓性ベロー型の
ゴムガスケツト１７の両端が固着されている。

アーム５と６は更に２個のナツト−ネジ孔、す
なわちネジ孔１８と１９を有し、その内部に２個
のネジ２０と２１が収容されている。これらのネ
ジ２０，２１とネジ孔１８，１９との間に、第４
図および第５図のネジ山インサート１３と類似の
２個のネジ山インサート１３′，１３″が配置され
ている。

ネジ２０と２１のネジ頭はリミツタとして作用
する。なぜなら、これらのネジ頭は、ベース１に
固着された円筒形保護ケーシング２２の内壁によ
つて限定されたリミツタストツプ面に当接するか
らである。

ケーシング２２は下方有孔ベース２３を有し、
この下ベースに対して保護ノーズピース２５のフ
ランジ２４が固着されている。

アーム５と６の下端に、２本の延長部２６，２
７がそれぞれ固着され、これらの延長部はそれぞ
れの末端にフイーラ２８，２９を担持し、これら
のフイーラは、検査される工作物の孔の直径方向
に対向する二点と接触するため、ノーズピース２
５のそれぞれの孔３０，３１を通過している。

ケーブル３２がトランスジユーサ１０を、それ
ぞれ図示されない電源と検出ユニツトに接続して
いる。

このプラグゲージの零位設定は、フイーラ２８
と２９が正常値に等しい径を有する孔の内面の直
径方向対向点と接触するときにトランスジユーサ
の出力信号が近似的にゼロ値に達する様に、ケー
シング２２の孔３３の中にねじ回しを通して、ス
テム１１とトランスジユーサ１０のコアとを担持
したシリンダ１２の軸方向位置を調整することに
よつて実施される。次にトランスジユーサ１０の
信号を正確にゼロ値と成す様に、（図示されてい
ない電位差計をもつて）電気的零位設定を実施す
ることができる。

フイーラ２８と２９がその休止状態から電位設
定状態まで移動する行程量は、ねじ回しをケーシ
ング２２の孔３４，３５の中に挿入してリミツタ
ネジ２０，２１を調整することによつて設定する
ことができる。

ネジインサート１３，１３′，１３″は公知の型
のものであつて、それぞれナツトとネジに係合す
る内側と外側の、きわめて正確な同心ネジ山を備
えた鋼バネの形状を有する。更に、ネジインサー
ト１３，１３′および１３″は少くとも１個の六角
形コイル３６を有し、このコイルはネジとナツト
のネジ山に当接することによつて、トランスジユ
ーサ１０またはリミツタネジ２０，２１調整を安
定にする。

本発明によつて使用するに適した弾性ネジイン
サートは、イタリーにおいてミラノのケラダフア
スナー社によつて市販されている“Heli−Coil”
（発録商標）“Screw−Lock”型のものである。

第６図と第７図においては、ハンドル３７を備
えた手動型プラグゲージが図示されている。この
ハンドルはサポートリング３８に連結され、この
サポートリング３８は、ノーズピース４０を備え
た保護ケーシング３９を支持している。またこの
リング３８にはアームセツトが連結されている。
このアームセツトは第６図において、一部、立
面、一部、断面で示され、１枚の成形板または打
抜き板から得られた２本の可動アーム４１，４２
を有する部材である。第６図に図示のものと類似
のアームセツトは米国特許第4348814号に記載さ
れている。

位置トランスジユーサの２個の複動式要素４
３，４４が前記の可動アーム４１，４２に対して
固着されている。この位置トランスジユーサはケ
ーブル４５によつて、図示されていない電源と検
出ユニツトに接続されている。アーム４１と４２
との間に配置された圧縮バネ４６がこれらのアー
ムを相互に離間する方向に弾発している。

アーム４１と４２はＣ形断面を有し、また屈曲
されたエンドウイング４７と４８を有する。アー
ム４１，４２のＣ形断面の中心側面とウイング４
７，４８の中に形成された孔を通して、小型シリ
ンダ４９，５０が挿入され、それぞれのアーム４
１と４２にロウ付けされている。シリンダ４９と
５０は内側ナツトネジ山を備え、これらのネジ山
は、第４図と第５図のネジインサート１３と類似
のネジインサート５２を介して、延長要素５５，
５６のネジ山付きロツド５３，５４から成るネジ
に係合している。これらの延長要素５５，５６は
ロツド５３，５４に対して直角の部分５７，５８
を含んでいる。これらの直角部分５７，５８はネ
ジ孔５９を有し、これらのネジ孔５９は、第４図
と第５図に図示のインサート１３と類似のネジイ
ンサート６０を介して、フイーラ要素６１，６２
に係合するナツトを成し、これらのフイーラはノ
ーズピース４０の孔６３，６４を貫通している。
フイーラ要素６１，６２は、放射方向に、プラグ
ゲージの縦軸線および垂直部分５７，５８に対し
て直角方向に移動することができる。

１つのフイーラ要素６１を第８図において詳細
に図示する。フイーラ要素６１は第１部分、すな
わち鋼から成るネジまたはネジ山付きステム６５
と、第２部分、すなわちカーバイドなどの焼結物
質から成るフイーラ本体６６とを含む。このフイ
ーラ本体６６は、実際のフイーラを限定するエン
ドキヤツプ６７と、六角形頭部６８と、ステム６
５の孔７０の中にロウ付けされたロツド６９とを
含む。

種々の径の孔の測定のためにプラグゲージを適
合させるため、適当外径のノーズピース４０と適
当長さのフイーラ要素６１，６２（これらは半製
品のステム６５を適当に切断することによつて得
られる）を使用し、そのプラグゲージの零位設定
を実施する必要がある。

零位設定操作は、キーを使用して六角形頭部６
８を回転させることによつてフイーラ要素６１，
６２の測定方向における位置を調整し、また延長
要素５５，５６をフイーラ要素６１，６２と共
に、ロツド５３，５４の軸線回りに回転させるこ
とによつて実施される。この第２操作は、ロツド
５３，５４の部分７１，７２と協働することので
きるキーを用いて実施され、フイーラ要素６１，
６２を測定される孔の直径方向に配置するのに役
立つ。

ネジインサート５２，６０の寸法とこれらのイ
ンサートによつて係合されるネジ山部分の寸法
は、フイーラ要素６１，６２の調整に要するトル
クが延長要素５５，５６の調整に要するトルクよ
り小となる様に選定される。

第８図に図示のフイーラ要素の構造は、六角形
頭部６８が極度の抵抗性の素材から成り、この頭
部の寸法が小さく調整が反覆実施される場合でも
その変形が防止されることが特別の利点を成す。
同時に、ステム６５を頭部６８より柔性の物質で
作成することによつて、ステム６５をインサート
６０のネジ山と正しく一致する様に正確にねじ込
むことができ、また各種の径を測定する様にステ
ム６５を正確に切断することができる。

前述の零位設定装置の調整の簡単さ、迅速さお
よび安定性のほか、もう１つの利点は全体寸法の
小さいことにある。

一本の可動アームと対応のフイーラ要素とを備
えたゲージについて前記と同一または類似の零位
設定装置を使用できることは明白である。

【図面の簡単な説明】

第１図は機械部品の例えば15mm以下の比較的小
さい孔の径を測定するための本発明の第１実施態
様によるプラグゲージの部分破断側面図、第２図
は第１図の−線に沿つてとられた拡大断面
図、第３図は第１図の−線に沿つてとられた
他の部分の拡大断面図、第４図は第１図〜第３図
のプラグゲージの零位設定装置に使用されるそれ
自体公知のネジインサートの側面図、第５図は第
４図に図示のネジインサートの端面図、第６図は
機械部品の孔例えば100mmより大なる径の測定に
適した本発明の第２実施態様によるプラグゲージ
の部分断面図、第７図は第６図の投影方向に対し
て直角に見た立面図、第８図は第６図と第７図の
プラグゲージのフイーラの部分断面図である。 ２……サポート、５，６……可動アーム、８…
…孔、９……支持要素、１０……トランスジユー
サ、１１……ステム、１２……ネジ、１３，１
３′，１３″……ネジ山インサート、１４……ナツ
ト、１６……孔、１８，１９……ネジ孔、２０，
２１……リミツタネジ、２８，２９……フイー
ラ、３６……コイル、４１，４２……アーム、４
９，５０……シリンダ、５２……ねじ山インサー
ト、５３，５４……ネジ、５５，５６……延長
部、５７，５８……垂直部、５９……ネジ孔（ナ
ツト）、６０……インサート、６１，６２……フ
イーラ、６５……ネジ（ステム）、６６……フイ
ーラ本体、６７……キヤツプ、６８……調整用頭
部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ サポートと、測定方向にこのサポートに対し
   て可動の少なくとも１本のアームと、測定部品と
   接触するために可動アームに取付けられたフイー
   ラ要素と、２つの往復動する可動要素を備え一方
   の可動要素が可動アームに連結され測定部品の寸
   法に対応する信号を発生するための位置トランス
   ジユーサと、可動アームに対するフイーラ要素の
   位置または２個のトランスジユーサ要素の相対位
   置を調整することによつてトランスジユーサ信号
   を零位設定するためのネジナツト型機械的零位設
   定位置とを備えた機械部品の直線寸法測定ゲージ
   において、前記零位設定装置はネジとナツトとの
   間に位置するネジインサートを有し、このネジイ
   ンサートはネジとナツトに弾性的に係合する部分
   を有する少なくとも１個の摩擦コイルを備えたら
   せん状ばねを有することを特徴とする直線寸法測
   定ゲージ。 ２ ネジインサートは外側と内側の同心ネジ山を
   備えた鋼ばねを有し、この鋼ばねは摩擦コイルを
   備え、この摩擦コイルは多角形状であることを特
   徴とする特許請求の範囲第１項に記載のゲージ。 ３ 零位設定装置はフイーラ要素の位置を調整す
   るために設けられ、フイーラ要素は、ネジ、ナツ
   トおよびネジインサートによつて可動アームに連
   結される第１部分と、前記第１部分より相当に硬
   質の素材からなる第２部分とを有し、第２部分は
   第１部分に固着され、この第２部分は測定される
   部品と接触するエンドフイーラと、キーまたはそ
   の他の工具によつてフイーラ要素を調整するため
   の部分とを有することを特徴とする特許請求の範
   囲第１項に記載のゲージ。 ４ 第１部分は鋼からなり、第２部分はカーバイ
   ドなどの焼結物質からなり、第１部分に対してろ
   ー付けによつて固着されていることを特徴とする
   特許請求の範囲第３項に記載のゲージ。 ５ 第２部分のフイーラ調整用部分は六角形頭部
   をなしていることを特徴とする特許請求の範囲第
   ４項に記載のゲージ。 ６ フイーラ要素を可動アームに連結するための
   延長要素を有し、フイーラ要素は実質的に測定方
   向に沿つて延び、前記延長要素は、測定方向に対
   して実質垂直方向に延びた部分を有し、前記零位
   設定装置は、測定方向に沿つたフイーラ要素の位
   置を調整するように前記フイーラ要素と延長要素
   に組合わされ、またネジ、ナツトおよびネジ山イ
   ンサートを備えた第２零位設定装置を有し、この
   第２零位設定装置は、フイーラ要素の角度位置を
   調整しこのフイーラ要素を測定される部品の孔の
   直径方向に沿うように整列されるために、前記延
   長要素および可動アームに組合わされることを特
   徴とする特許請求の範囲第３項に記載のゲージ。 ７ 第２零位設定装置は、前記フイーラ要素およ
   び延長要素に組合わされた第１零位設定装置が必
   要とするより大なる調整トルクを必要とすること
   を特徴とする特許請求の範囲第６項に記載のゲー
   ジ。 ８ 零位設定装置はトランスジユーサの２要素の
   相対位置を調整するために備えられ、また少なく
   とも１個の摩擦コイルを有するネジとナツトとネ
   ジインサートからなる第２装置を備え、この第２
   装置のネジは、ネジインサートとナツトを介して
   可動アームに固着され、可動アームの行程を調整
   するための可調整リミツタ要素として作動するこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第１項に記載のゲ
   ージ。 ９ ２個のトランスジユーサ要素の一方は電気巻
   線を備えたサポートを有し、他方のトランスジユ
   ーサ要素は電磁コアを備えた第２サポートを有
   し、これら２個のトランスジユーサ要素の位置を
   調整する零位設定装置は第２サポートと結合され
   ていることを特徴とする特許請求の範囲第８項に
   記載のゲージ。 １０ 可動アームは成形板または打抜き板からな
   る部材によつて形成され、この部材は前記サポー
   トに固着され、可動アームは孔を有し、前記の孔
   の中に挿入され前記可動アームにロウ付けされた
   管状要素を有し、この管状要素はフイーラ要素と
   零位設定装置とに連結されていることを特徴とす
   る特許請求の範囲第１項に記載のゲージ。 １１ サポートと、前記サポートに対して可動の
   ２本のアームと、測定される部品と接触するよう
   に可動アームに対してそれぞれ固着された２個の
   フイーラと、前記フイーラの相互位置のそれぞれ
   の信号を与えるために可動アームに対してそれぞ
   れ固着された２個の要素を有する位置トランスジ
   ユーサと、前記要素に調整自在に固着され位置ト
   ランスジユーサを零位設定のための機械的零位設
   定装置とを備えた機械部品の内径測定用プラグゲ
   ージにおいて、前記零位設定装置は、ネジ、ナツ
   トおよびネジインサートを有し、ネジインサート
   は、ネジとナツトに弾性的に係合する部分を有す
   る少なくとも１個の摩擦コイルを備えたらせん状
   ばねを有し、ネジとナツトの間に配置されて、ナ
   ツトに対するネジの安定調整と可動アームに対す
   るトランスジユーサの調整とを可能にするプラグ
   ゲージ。 １２ サポートと、サポートに対して可動の２本
   のアームと、測定される径の値の信号を発生する
   ようにアームに連結された位置トランスジユーサ
   と、測定部品の面と接触するための２個のフイー
   ラと、前記フイーラを可動アームに対して調整可
   能に固着するための２個の機械的零位設定装置と
   を有し、前記フイーラは測定方向に沿つて可動で
   ある機械部品の内径測定用プラグゲージにおい
   て、各零位設定装置は、ネジと、ナツトと、ネジ
   とナツトの間に配置されたネジインサートとを有
   し、上記ネジインサートはネジとナツトに弾性的
   に係合する部分を有する少なくとも１個の摩擦コ
   イルを備えたらせん状ばねを有し、安定零位設定
   のための摩擦結合部を形成するプラグゲージ。 １３ 零位設定装置とをフイーラを支持する２個
   の延長要素と、前記延長要素を可動アームに対し
   て調整可能に固着するための２個の第２零位設定
   装置とを含み、各第２零設定装置はネジと、ナツ
   トと、摩擦コイルを含むネジインサートとを含
   み、フイーラを可動アームに対して調整可能に固
   着するための前記零位設定装置はフイーラを延長
   要素に対して実質的に測定方向に沿つて調整され
   前記第２零位設定装置はフイーラを測定される部
   品の直径方向対向点と接触配置するように前記延
   長要素を可動アームに対して調整される特許請求
   の範囲第１２項に記載のプラグゲージ。