JPH025609B2 - - Google Patents

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JPH025609B2
JPH025609B2 JP6777887A JP6777887A JPH025609B2 JP H025609 B2 JPH025609 B2 JP H025609B2 JP 6777887 A JP6777887 A JP 6777887A JP 6777887 A JP6777887 A JP 6777887A JP H025609 B2 JPH025609 B2 JP H025609B2
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vehicle
pressure
torque ratio
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continuously variable
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JP6777887A
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Nobuaki Miki
Shoji Yokoyama
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Aisin AW Co Ltd
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Aisin AW Co Ltd
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  • Control Of Transmission Device (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、車両用Vベルト式無段変速機の変速
制御装置に関する。 〔従来の技術〕 Vベルト式無段変速機は、前進後進切り換え用
の遊星歯車変速機と組み合わせて自動車など車両
の自動変速装置として使用できる。第30図は、
特開昭54−157930号公報に提案されている従来の
無段変速機を示し、入力軸aには固定プーリbと
可動プーリcが設けられ、また、出力軸dには固
定プーリeと可動プーリfが設けられ、入力軸a
と出力軸d間にはベルトgが張設されていて、油
路hおよび油路iにポンプjからの流体を弁k、
lを介して供給、排出させることにより可動プー
リc,fを移動させるようになつている。弁lの
スプールmの一端には、ピトー管nにより入力軸
aの回転数に比例した流体圧が作用しており、ス
プールmの他端には、スロツトルペダルの動きに
連動するカムpの回動による圧力が、レバーq、
スプリングrを介して作用している。さらに、弁
kのスプールsの一端にも、ピトー管nにより入
力軸aの回転数に比例した流体圧が作用してお
り、スプールsの他端には、入力軸aの可動プー
リcと連動して変位される検出ロツドtの圧力
が、レバーu、スプリングvを介して作用してい
る。 上記構成において、スロツトルペダルの動きに
連動するカムpの回動により変化するスプリング
rの荷重と、ピトー管nによる入力軸aの回転数
に応じて発生する流体圧とのバランスによつて、
油路hに発生する油圧を制御し、可動プーリcを
の移動を制御する。そして、この油路hに発生す
る油圧特性は、カムp、レバーq、スプリングr
およびピトー管nの出力油圧特性等によつて変更
されるものである。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかしながら、上記従来の無段変速機における
変速制御は弁lから供給される油圧により可動プ
ーリcを移動させて行われるが、無段変速機が搭
載される車両や、運転者の意志(例えばシフトレ
バーの位置)等による変速特性の変更を行う場合
には、カムp、レバーq、スプリングrおよびピ
トー管nの出力油圧特性等を変更する必要がある
ため、変速特性の変更が容易ではなく、また、運
転状態の相違による変速特性の変更も容易ではな
いという問題を有している。 本発明は上記問題を解決するものであつて、変
速特性の変更が比較的容易に行うことができ、制
御性の良好な車両用Vベルト式無段変速機の変速
制御装置を提供することを目的とする。 〔問題点を解決するための手段〕 そのために本発明の車両用Vベルト式無段変速
機の変速制御装置は、入力軸および出力軸にそれ
ぞれ取付けられ、実効径が可変の入力側プーリお
よび出力側プーリと、これらプーリ間に張設され
た駆動バンドとからなり、前記プーリの実効径を
調節して入出力軸間のトルク比を制御する車両用
Vベルト式無段変速機において、スロツトル開
度、車速、入力側プーリ回転速度等車両の運転状
態を検出する手段と、該車両の運転状態の目標値
を設定する手段と、これら車両の運転状態の目標
値と検出値とを比較し、該比較結果に基いた信号
を出力する電気制御回路と、該電気制御回路の出
力信号により制御されてトルク比を調整するトル
クレシオ制御手段とを備えることを特徴とするも
のである。 〔作用および発明の効果〕 本発明においては、例えば第27図に示すよう
に、トルク比制御装置80の制御は、第17図で
求めた最良燃費入力側プーリ回転数と、実際の入
力側プーリ回転数とを比較することにより、入出
力プーリ間の変速比の増減をトルク比制御装置8
0に設けた2個のソレノイド弁84および85の
作動により行い、実際の入力側プーリ回転数を最
良燃費入力側プーリ回転数に一致させるようにな
される。 すなわち、第18図に示すように、入力側プー
リの回転速度センサ902により実際の入力側プ
ーリ回転数Nを読み込み(923)、つぎにスロツト
ル開度θが0か否かの判別を行い(924)、θ≠0
のとき、第21図に示すサブルーチンに従い予め
データとしてROM913に格納してある第17
図のスロツトル開度θに対応する最良燃費入力側
プーリ回転数N*の設定をする(960)ため、スロ
ツトル開度に対応した入力側プーリ回転数N*
ータの格納アドレスのセツトをし(961)、セツト
したアドレスからN*のデータを読みだし(962)、
読み出したN*のデータをデータ格納用RAM91
4に一時格納する(963)。 そして、実際の入力側プーリ回転数Nと最良燃
費入力側プーリ回転数N*との比較を行い(927)、
N<N*のときはダウンシフトソレノイド弁84
の作動指令を発し(928)、N>N*のときはアツ
プシフトソレノイド弁85の作動指令を発し
(929)、N=N*のときは両ソレノイド弁84およ
び85のOFF指令を発する(920)。 本発明によれば、下記の効果が奏されるもので
ある。 (イ) 目標値の変更のみによつて変速特性を容易に
変更ができるので、異なる車両においても、最
適な燃費、動力性能などの特性を得ることがで
きる。 (ロ) 運転者の意志(例えばシフトレバの位置、
D,L)に応じて変速特性を変更することが容
易にできるので、運転フイーリングが向上され
る。 (ハ) 目標値である入力側プーリ回転速度を、エン
ジンの最良燃費動力線に基づいて求められるエ
ンジン回転速度を流体継手の性能で補正して設
定したので、燃費を向上させることができる。 〔実施例〕 以下本発明の実施例を図面を参照しつつ説明す
る。 第1図は無段変速装置を用いた自動車用伝動装
置の概略図である。 100はエンジン、102はキヤブレタ、20
は該エンジン100と駆動側車軸との間に設けら
れた伝動装置であり、エンジンの出力側101に
連結された流体式フルードカツプリング21、デ
イフアレンシヤルギア22に連結された減速歯車
機構23、およびVベルト式無段変速機30と前
進後進切り換え用遊星歯車変速機40とからなる
無段変速装置により構成される。 フルードカツプリング21は、ポンプインペラ
211およびフルードカツプリング出力軸214
に連結されたタービンランナ212からなる周知
のものである。なおフルードカツプリングの代わ
りに他の流体式トルクコンバータまたは機械的ク
ラツチが用いられてもよい。 Vベルト式無段変速機30は、該無段変速機3
0の入力軸であるフルードカツプリング出力軸2
14に連結された固定フランジ311、該固定フ
ランジ311と、対向してV字状空間を形成する
よう設けられた可動フランジ312、および該可
動フランジ312を駆動する油圧サーボ313か
らなる入力側プーリ31と、無段変速機30の出
力軸である中間軸26に連結された固定フランジ
321、該固定フランジ321と対向してV字状
空間を形成するよう設けられた可動フランジ32
2、および該可動フランジ322を駆動する油圧
サーボ323からなる出力側プーリ32と、これ
ら入力側プーリ31および出力側プーリ32との
間を連結する駆動バンドである所のVベルト33
とで構成される周知のものである。 上記入力側プーリ31および出力側プーリ32
の可動フランジ312および322の変位置Lは
0〜l2〜l3〜l4(0<l2<l3<l4)であり、これによ
り入力軸214と出力軸26との間でトルク比T
がt1〜t2〜t3〜t4(t1<t2<t3<t4)の範囲で変化す
る無段変速がなされる。なお本実施例では入力側
の油圧サーボ313の受圧面積は出力側の油圧サ
ーボ323の受圧面積の2倍程度の大きさとさ
れ、油圧サーボ313に加わる油圧が油圧サーボ
323に加わる油圧と等しいかまたは小さい場合
においても入力側の可動フランジ312は出力側
の可動フランジ322より大きい駆動力を得るよ
うに形成されている。この油圧サーボ313の受
圧面積の増大は、油圧サーボの直径を大きくする
か又は油圧サーボに2重の受圧面積を有するピス
トンを採用することなどにより達成される。 前進後進切り換え用遊星歯車変速機40は、無
段変速機30の出力軸である中間軸26に連結さ
れたサンギア41、変速装置のケース400に多
板ブレーキ42を介して係合されたリングギア4
3、サンギア41とリングギア43との間に回転
自在に歯合されたダブルプラネタリギア44、該
ダブルプラネタリギア44を回転自在に支持する
と共に多板クラツチ45を介して中間軸26に連
結され、さらに遊星歯車変速機40の出力軸であ
る第2中間軸47に連結されたプラネタリキヤリ
ア46、多板ブレーキ42を作動させる油圧サー
ボ48、および多板クラツチ45を作動させる油
圧サーボ49により構成される。この前進後進切
り換え用遊星歯車変速機40は、多板クラツチ4
5が係合し、多板ブレーキ42が解放していると
き減速比1の前進ギアが得られ、多板クラツチ4
5が解放し、多板ブレーキ42が係合していると
き減速比1.02の後進ギアとなる。この後進での減
速比1.02は通常の自動車用変速機の後進時の減速
比に比較し小さいが、本実施例では、Vベルト式
無段変速機において得られる減速比(たとえば
2.4)と、後記する減速歯車機構23において減
速を行つているので、全体として適切な減速比が
得られる。 減速歯車機構23は、Vベルト式無段変速機3
0で得られる変速範囲が通常の車両用変速装置に
より達成される変速範囲より低いことを補うため
のものであり、入出力軸間で減速比1.45の変速を
行いトルクの増大を行つている。 デイフアレンシヤルギア22は車軸(図示せ
ず)と連結され、3.727:1の最終減速を行つて
いる。 第2図は第1図に示した伝動装置における無段
変速装置を制御する油圧制御回路を示す。 油圧制御回路は、油圧源50、油圧調整装置6
0、遊星歯車変速機40における多板ブレーキ4
2および多板クラツチ45の係合のタイミングを
制御し、N―D、N―Rシフト時の衝撃を緩和す
るシフト制御機構70、およびトルク比制御装置
80からなる。 油圧調整装置60は、それぞれシフトレバー
(図示せず)により手動操作されるマニユアル弁
62、キヤブレタ102のスロツトル開度θに応
じデイテント圧およびスロツトル圧を出力するデ
イテント弁64およびスロツトル弁65、出力側
プーリ32の可動フランジ322と連動しその変
位置に応じてデイテント弁64にライン圧を供給
し且つスロツトル弁65に設けた出力油圧フイー
ドバツク油路9を排圧するトルクレシオ弁66、
および油圧源50から供給された油圧を調圧しラ
イン圧として油圧調整装置60の各所に供給する
レギユレータ弁61で構成される。 油圧源50は、オイルストレーナ51からエン
ジンにより駆動されるポンプ52で汲み上げた作
動油を、リリーフ弁53が取り付けられた油路1
1を経て、レギユレータ弁61に供給する。 マニユアル弁62は、運転席に設けたシフトレ
バーのシフト位置P,R,N,D,Lに対応して
第3図に示す如くスプール621がP,R,N,
D,Lの各位置に設定され、表に示す如くライ
ン圧が供給される油路1と出力用油路3〜5とを
連絡する。
【表】 表において〇は油路1との連絡状態を示し、
×は油路3〜5が排圧状態にあることを示す。 レギユレータ弁61は、スプール611と、デ
イテント圧およびスロツトル圧を入力してスプー
ル611を制御するレギユレータバルブプランジ
ヤ612とを備え、スプール611の変位に伴い
第2出力ポート614と連通する隙間面積を調整
し、出力ポート616から油路1にライン圧を出
力する。ポート614からは油路12を経てフル
ードカツプリング、オイルクーラおよび潤滑必要
部へ油を供給する。 デイテント弁64は、キヤブレタ102のちよ
う弁のスロツトル開度θにリンクして連動し第4
図に示す如く移動するスプール641を備え、ス
ロツトル開度が0≦θ≦θ1においては第4図Aに
示す如く油路5とレギユレータ弁61に設けられ
た入力ポート616′に連絡するデイテント圧出
力用油路7とを連通し、θ1<θ≦100%のときは
第4図Bに示す如く油路7とデイテント弁64を
トルクレシオ弁66に連絡する油路6とを連通す
る。なお、スプール641は運転者の操作するア
クセルペダルの踏込みにリンクして連動させても
よい。 スロツトル弁65は、デイテント弁のスプール
641にスプリング645を介して直列されると
共に、他方にスプリング652が背設されたスプ
ール651を備え、スプール641およびスプリ
ング645を介して伝達されるスロツトル開度θ
の変動に応じて動く上記スプール651の作用に
より、油路1と連絡するポート653の開口面積
を調整し、レギユレータ弁61に設けられた入力
ポート618に連絡するスロツトル圧出力用油路
8へスロツトル圧を出力する。スプール651
は、それぞれ油路8から分枝すると共に、オリフ
イス654および655が設けられた出力油圧の
フイードバツク用油路9および10を介してラン
ド656と該ランド656より受圧面積の大きい
ランド657に出力油圧のフイードバツクを受け
ている。 トルクレシオ弁66は、出力側プーリ32の可
動フランジ322に連結ロツドを介してリンクさ
れたスプール662を備え、可動フランジ322
の移動量Lがl3≦l≦l4(トルク比Tがt2≧T≧t1
のときは第5図Aに示す如くスプール662が図
示左側部に位置し、スロツトル弁65に設けられ
た出力油圧のフイードバツク用油路9と連結した
入力ポート664を閉じると共に、デイテント弁
64への出力用油路6をドレインポート665に
連通して排圧する。可動フランジ322の移動量
Lがl2≦L<l3(t3≧T>t2)のときは、第5図B
に示す如くスプール662が中間部に位置し、油
路9と連結するポート664とドレインポート6
66とが連通し油路9は排圧される。移動量Lが
0≦L≦l2(t4≧T>t3)のときは、第5図Cに示
す如くスプール662が図示右側部に位置し、油
路1に連結したポート663と油路6とが連通し
油路6にライン圧が供給される。 また、スプール662は回転状態にある出力側
プーリ32の可動フランジ322と摺動状態にて
連動するのであるが、第5図に示すようにスプー
ル662のバルブ軸方向への移動にはスプリン
グ、油圧等の妨げになるものはない構造をもつて
いるため、可動フランジの移動を妨げないととも
に、大きな相対速度を持つ摺動部の摩耗等を防止
することができる。 シフト制御機構70は、一方にスプリング71
1が背設され他端に設けられた油室713からラ
イン圧を受けるスプール712を備えたシフト制
御弁71、油室713へライン圧を供給する油路
1に設けられたオリフイス72、該オリフイス7
2と油室713との間に取り付けられたプレツシ
ヤリミツテイング弁73、および後記する電気制
御回路により制御され油室713の油圧を調整す
るソレノイド弁74からなる。ソレノイド弁74
が作動してドレインポート741を開き室713
を排圧しているときは、シフト制御弁71のスプ
ール712はスプリング711の作用で図示左方
に移動され、遊星歯車変速機40の多板クラツチ
45を作動させる油圧サーボ49に連絡する油路
13と多板ブレーキ42を作動させる油圧サーボ
48に連絡する油路14とをそれぞれドレインポ
ート714と715とに連絡して排圧させ、多板
クラツチ45または多板ブレーキ42を解放させ
る。ソレノイド弁74が作動していないときはド
レインポート741は閉ざされ、スプール712
は油室713に供給されるライン圧で図示右方に
位置し、それぞれ油路3および油路4を上記油路
13および油路14に連絡し、多板ブレーキ42
または多板クラツチ45を係合させる。本実施例
においてはシフト制御弁71に油路13および油
路14の出力油圧をフイードバツクする油室71
7と油室716を設け、出力油圧の立ち上がりを
緩和し多板クラツチ45および多板ブレーキ42
の係合時のシヨツクを防止している。 トルク比制御装置80は、トルクレシオ制御弁
81、オリフイス82と83、ダウンシフト用ソ
レノイド84、及びアツプシフト用ソレノイド8
5からなる。トルクレシオ制御弁81は一方にス
プリング811が背設されたスプール812、そ
れぞれオリフイス82および83を介して油路1
からライン圧が供給された両端の油室815およ
び816、ライン圧が供給される油路1と連絡す
ると共に、スプール812の移動に応じて開口面
積が増減する入力ポート817およびVベルト式
無段変速機30の入力側プーリ31の油圧サーボ
313に油路2を介して連絡する出力ポート81
8が設けられた油室819、スプール812の移
動に応じて油室819を排圧するドレインポート
814、及びスプール812の移動に応じて油室
815を排圧するドレインポート813を備え
る。ダウンシフト用ソレノイド84とアツプシフ
ト用ソレノイド85とは、それぞれトルクレシオ
制御弁81の油室815と油室816とに取り付
けられ、双方とも後記する電気制御回路の出力で
作動され、それぞれ油室815と油室816とを
排圧する。 第6図は第2図に示した油圧制御回路における
シフト制御機構70のソレノイド弁74、トルク
比制御装置80のダウンシフト用ソレノイド84
およびアツプシフト用ソレノイド85を制御する
電気制御回路90の構成を示す。 901はシフトレバーがP,R,N,D,Lの
どの位置にシフトされているかを検出するシフト
レバースイツチ、902は入力側プーリ31の回
転速度を検出する回転速度センサ、903は車速
センサ、904はキヤブレタのスロツトル開度又
はアクセルペダル踏込量を検出するスロツトルセ
ンサ、905は回転速度センサ902の出力を電
圧に変換するスピード検出処理回路、906は車
速センサ903の出力を電圧に変換する車速検出
回路、907はスロツトルセンサ904の出力を
電圧に変換するスロツトル開度検出処理回路、9
08〜911は各センサの入力インターフエイ
ス、912は中央処理装置(CPU)、913はソ
レノイド弁74,84,85を制御するプログラ
ムおよび制御に必要なデータを格納してあるリー
ドオンメモリ(ROM)、914は入力データお
よび制御に必要なパラメータを一時的に格納する
ランダムアクセスメモリ(RAM)、915はク
ロツク、916は出力インターフエイス、917
はソレノイド出力ドライバであり出力インターフ
エイス916の出力をアツプシフトソレノイド8
5、ダウンシフトソレノイド84およびシフトコ
ントロールソレノイド74の作動出力に変える。
入力インターフエイス908〜911とCPU9
12、ROM913、RAM914、出力インタ
ーフエイス916との間はデータバス918とア
ドレスバス919とで連絡されている。 つぎにトルクレシオ弁66、デイテント弁6
4、スロツトル弁65、マニユアル弁62および
レギユレータ弁61で構成される本実施例の油圧
調整装置60の作用を説明する。 油圧制御回路に供給される作動油は、エンジン
で駆動されるポンプ52を供給源としており、ラ
イン圧が高ければそれに応じてポンプ52により
動力の消耗が増大する。よつて車両を低燃費で走
行させるためには油圧制御回路に供給するライン
圧を必要最小限に近づけることが必要となり、無
段変速装置において該ライン圧は入力側プーリ3
1および出力側プーリ32の各油圧サーボがVベ
ルト33の滑りを生ずることなくトルクの伝達を
行える油圧で規定される。エンジンを最良燃費と
なる状態で作動させた場合入出力軸間のトルク比
Tの変化に対する必要最小限のライン圧をスロツ
トル開度θをパラメータとして第7図の実線で示
す。車両の発進時には両プーリによつて実現可能
なトルク比の範囲では、エンジンを最良燃費の状
態で作動させることが不可能であるから点線で示
す如く上記実線で示した最良燃費の特性曲線より
20%程度大きな破線で示すライン圧とすることが
望ましく、またエンジンブレーキ時にはスロツト
ル開度θ=0においても一点鎖線で示すより高い
ライン圧特性とすることが望ましい。 本実施例においては、レギユレータ弁61の出
力であるライン圧は、油圧調整装置60により、
マニユアル弁62のシフト位置(L,D,N,
R,P)、スロツトル開度θおよび両プーリのト
ルク比(入出力軸間のトルク比)の変化により以
下の如く調整される。 D位置 表1に示すように、マニユアル弁62において
油路3のみが油路1と連通しており油路4および
油路5は排圧されている。このときはシフト制御
機構70において、シフト制御ソレノイド74が
OFF状態で油室713にライン圧が供給されて
いる場合には、スプール712が右方に位置する
ことにより、油路3と油路13とが連絡され、油
路3に供給されたライン圧が油路13を通して前
進用の多板クラツチ45の油圧サーボ49に作用
し、車両は前進可能な状態となる。 (1) トルク比Tがt1≦T≦t2のとき。 第5図Aに示す如くトルクレシオ弁66は、油
路1に連絡したポート663を閉じ、油路6をド
レインポート665と連通して排圧している。こ
れによりスロツトル開度θの何如にかかわらず油
路7にデイテント圧(ライン圧と等しい)は生じ
ない。またスロツトル弁65は、油路9と連絡し
たトルクレシオ弁66のポート664が閉ざされ
ており、スプール651がランド656の他にラ
ンド657にもフイードバツク圧を受けるので、
スロツトル開度θに対し第8図ハに示す特性のス
ロツトル圧を油路8を経て調整弁61のレギユレ
ータバルブプランジヤー612に出力する。これ
により調整弁61の出力するライン圧は第9図の
ヘ域および第10図のホに示す如くなる。 (2) トルク比Tがt2<T≦t3のとき。 第5図Bに示す如くトルクレシオ弁66はポー
ト663を閉じており、油路9とドレインポート
666とを連通させる。また油路6はポート66
5を通して排圧される。よつてデイテント圧は発
生せず、スロツトル圧は油路9が排圧されスプー
ル651のランド657にフイードバツク圧が印
加されなくなつた分だけ増大し、第8図のニに示
す特性曲線で表される。このときのライン圧は第
9図のル域および第10図のトで示す特性を有す
る。 (3) トルク比Tがt3<T≦t4のとき。 第5図Cに示す如く油路9はドレインポート6
66から排圧され、よつてスロツトル圧は上記(2)
と同様第8図のニで表される。しかるにポート6
63が開口し油路1と油路6とが連通するので、
スロツトル開度θが0≦θ≦θ1%の範囲内にあ
り、デイテント弁64のスプール641が、第4
図Aに示す如く図示左側部にある間は、該スプー
ル641により油路6は閉じられ且つ油路7は油
路5を介してマニユアル弁62から排圧されてい
るが、スロツトル開度θがθ1%<θ≦100%のと
きは、第4図Bに示す如くスプール641が動き
油路6と油路7とが連通し、油路7にデイテント
圧が生じる。これによりライン圧は第9図のヲ域
および第10図のリに示す如く、θ=θ1%でステ
ツプ状に変化する特性となる。 L位置 マニユアル弁62において油路5が油路1と連
通する。油路3と油路4はD位置と同じ。 (1) トルク比Tがt1≦Tt2のとき。 スロツトル開度θが0≦θ≦θ1%のとき、デイ
テント弁64において油路5と油路7とが連通
し、デイテント圧が発生してスロツトルプランジ
ヤーを押し上げ、高いライン圧を生ずる。θ1%<
θ≦100%のとき、油路7は油路6および第4図
Bに示す様にトルクレシオ弁のドレインポート6
65を経て排圧されてデイテント圧は発生せず、
またスロツトル圧はD位置の場合と同じである。
よつてライン圧は第11図のルに示す特性とな
る。 (2) トルク比Tがt2<T≦t3のとき。 上記(1)との相違は、トルクレシオ弁66におい
て油路9がドレインポート666と連通して排圧
され、スロツトル弁65が油路8を介して調整弁
61に出力するスロツトル圧が増大することにあ
り、これによりライン圧は第11図のチに示す如
き特性曲線で表される。 (3) トルク比Tがt3<T≦t4のとき。 トルクレシオ弁66によつて油路6と油路1と
が連通され、油路9はドレインポート666から
排圧されている。油路6と油路5の両方にライン
圧が供給されているので、デイテント弁64はス
ロツトル開度に関係なくデイテント圧を出力し、
該デイテント圧および上記(2)と同じスロツトル圧
を入力する調整弁61は第11図ヌに示すライン
圧を出力する。 R位置 表に示すように、マニユアル弁62において
油路4および油路5が油路1と連通し、油路3は
排圧されている。このときシフト制御機構70に
おいて、シフト制御ソレノイド74がOFF状態
で油室713にライン圧が供給されている場合に
は、スプール712が右方に位置することによ
り、油路4が油路14とが連通され、油路4に供
給されたライン圧が油路14を通して後進用多板
ブレーキ42の油圧サーボ48に供給され、車両
は後進状態となる。また、油路5にライン圧が導
かれているため、ライン圧はL位置のときと同一
の特性となる。R位置ではVベルト式無段変速機
30におけるトルク比Tを最大のT=t4として使
用する。このため、遊星歯車変速機40内で変速
(減速)を行う必要はないが、本実施例によれば、
R位置においてトルク比Tを変化させた場合で
も、L位置の場合と同様のライン圧の制御が可能
である。 P位置およびN位置 マニユアル弁62において油路3,4および5
がともに排圧されており、油路5が排圧されてい
るためレギユレータ弁61の出力であるライン圧
はD位置と同じとなる。 このライン圧調整においてマニユアル弁62を
D,N,Pの各シフト位置にシフトしている場
合、トルク比Tがt3<T≦t4の範囲にあるときの
ライン圧を第10図の特性曲線リの如くスロツト
ル開度θ1%以下で低く設定したのは、アイドリン
グなどスロツトル開度θが小さく且つポンプの吐
出量が少ない運転状況においてライン圧を高く設
定していくと、高油温で油圧回路の各所からの油
洩れが大きいときなどはライン圧の保持が困難と
なり、さらにはオイルクーラーへ供給される油量
の減少により油温がさらに上昇してトラブルの原
因となりやすいためである。また、マニユアル弁
62がL,Rの各シフト位置にシフトしている場
合、第11図の特性曲線チ,ルに示す如くトルク
比Tがt1≦T≦t2の範囲で且つスロツトル開度θ
がθ1%以下の運転条件においてライン圧を高く設
定したのは、エンジンブレーキ時においては低ス
ロツトル開度のときも比較的高い油圧が要求され
ることによる。そのときの必要油圧は第7図に一
点鎖線で示されている。このように第9図に示す
如くライン圧を第7図に示す必要最小限の油圧に
近づけることにより、ポンプ52による動力損失
を小さくできるので燃費および燃料消費率が向上
できる。 つぎに、第6図で説明した電気制御回路90に
より制御されるシフト制御機構70およびトルク
比制御装置80の作動を第18図ないし第23図
に示すプログラムフローチヤートとともに説明す
る。 本実施例では電気制御回路90により、各スロ
ツトル開度θにおいて最良燃費となるよう入力側
プーリ回転数Nを制御する例が示されている。 一般に、エンジンを最良燃費の状態で作動させ
る場合、第12図のグラフに示す破線の最良燃費
動力線に従つて運転する。この第12図で横軸は
エンジン回転数(rpm)、縦軸はエンジン出力軸
のトルク(Kg・m)を示し、最良燃費動力線は次
の様にして得られる。すなわち、第12図で実線
で示すエンジンの等燃料消費率曲線(単位はg/
ps・h)と、2点鎖線で示す等馬力曲線(単位は
ps)とから、図中のA点における燃料消費率Q
(g/ps・h)、馬力をP(ps)とすると、A点で
は毎時 S=Q×P (g/h) の燃料を消費することになる。各等馬力曲線上の
全ての点において1時間当たりの燃料消費量Sを
求めることにより、各等馬力線上でSが最小とな
る点が決定でき、これらの点を結ぶことにより各
馬力に対し最良燃費となるエンジン運転状態を示
す最良燃費動力線が得られる。しかるに本実施例
の如く、エンジン100と流体式伝達機構である
フルードカツプリング21とを組合わせた場合に
は同様の方法にて、第13図に示す各スロツトル
開度θにおけるエンジン出力性能曲線と、第14
図に示すフルードカツプリング性能曲線と、第1
5図に示すエンジン等燃費率曲線から第16図に
示すように、フルードカツプリング出力性能曲線
上に最良燃費フルードカツプリング出力線を求め
ることができる。第17図は第16図に示す最良
燃費フルードカツプリング出力線をスロツトル開
度とフルードカツプリング出力回転数の関係にお
きかえたものである。このフルードカツプリング
出力回転数は、本実施例の無段変速装置ではその
まま入力側プーリ回転数となる。 本実施例の無段変速装置においては、以上の様
にして得られた最良燃費入力側プーリ回転数と検
出した実際の入力側プーリ回転数により、入力側
プーリ31および出力側プーリ32間の変速比を
制御する。 トルク比制御装置80の制御は、第17図で求
めた最良燃費入力側プーリ回転数と、実際の入力
側プーリ回転数とを比較することにより、入出力
プーリ間の変速比の増減をトルク比制御装置80
に設けた2個のソレノイド弁84および85の作
動により行い、実際の入力側プーリ回転数を最良
燃費入力側プーリ回転数に一致させようになされ
る。第18図は入力側プーリ回転数制御の全体の
フローチヤートを示す。 スロツトルセンサ904によりスロツトル開度
θの読み込み(921)を行つた後、シフトレバー
スイツチ901によりシフトレバー位置の判別を
行う(922)。判別の結果、シフトレバーがP位置
またはN位置の場合には、第19図に示すP位置
またはN位置処理サブルーチンによりソレノイド
弁84および85の双方をOFFし(931)、Pま
たはN状態をRAM914に記憶せしめる
(932)。これにより入力プーリ31のニユートラ
ル状態が得られる。シフトレバーがP位置または
N位置からR位置に変化した場合、およびN位置
からD位置に変化した場合には、それぞれN―R
シフトおよびN―Dシフトに伴うシフトシヨツク
を緩和するためにシフトシヨツクコントロール処
理を行う(940,950)。シフトシヨツクコントロ
ールは、パルス巾が次第に小さくなつていくパル
スを第20図に示すシフト制御ソレノイド弁74
に加えることによりなされる(以下これをデユー
テイーコントロールという)。このようにシフト
制御ソレノイド弁74をデユーテイーコントロー
ルすることにより、シフト制御弁71の油室71
3にデユーテイーに対応して調整された油圧PS
生じる。 シフト制御機構70は前述した電気制御回路9
0の出力により制御されるソレノイド弁74の作
用で、遊星歯車変速装置40の油圧サーボ48お
よび49への油圧の給排タイミングを調整しシフ
ト時の衝撃を防止すると共に、プレツシヤリミツ
テイング弁73の作用で油圧サーボ48および4
9へ供給される油圧の上限を設定値以下に保つ作
用を有し、クラツチおよびブレーキの係合圧を制
限している。 N―DシフトおよびN―Rシフト時における係
合シヨツクを緩和する場合、油圧サーボ48また
は油圧サーボ49への供給油圧PbまたはPCの立
ち上がりを第24図Bに示す油圧特性曲線の如く
コントロールし、図中、AC間での多板クラツチ
45または多板ブレーキ42の係合を完了せしめ
る。このように油圧サーボ48または49への供
給油圧をコントロールするためのソレノイド弁7
4のデユーテイ(%)とソレノイド弁74の作動
で油室713に生じるソレノイド圧PSとの関係を
第25図に示す。デユーテイ(%)は次式で与え
られる。 デユーテイ(%)= 1周期におけるソレノイドON時間/ソレノイド作動時
間×100 第25図に示すソレノイド圧は、シフト制御弁
71により増幅され、第26図に示す油圧サーボ
48または49への供給油圧PbまたはPCが得ら
れる。 本実施例において、第24図Aに示す如く、シ
フト制御弁71のスプール712に設けたランド
の受圧面積を、図示左側順にS1,S1,S1,S2、ス
プリング711の弾性力をFS1、油室713の油
圧をPsとすると、前進時に係合される多板クラツ
チ45の油圧サーボ49および後進時に係合され
る多板ブレーキ42の油圧サーボ48への供給油
圧PcおよびPbは、それぞれシフト制御弁71の
油圧平衡式である第式および式から次のよう
に与えられる。 前進時 Ps×S1=Pc×S2+Fs1 PC=S1/S2Ps−Fs1/S2 後進時 Ps×S1=Pb×(S1−S2)+Fs1 Pb=S1/S1−S2Ps−Fs1/S1−S2 また、プレツシヤリミツテイング弁73内に挿
設された弁体731の受圧面積をS3、該弁体73
1に背設されたスプリング732の弾性力をFs2
とすると、プレツシヤリミツテイング弁73は油
圧平衡式第式によりPsの最高圧p limitで作
動する。 p limit×S3=Fs2 p limit=Fs2/S3 このときPcおよびPbは第式および第式に
従つて最高圧pc limit、pb limitが制限される。 前進時 pc limit=S1/S2p limit−Fs1/S2 後進時 pb limit=S1/S1−S2p limit−Fs1/S1−S2 第18図に戻つて説明すると、N―Dシフトシ
ヨツクコントロール処理950の次には、入力側
プーリの回転速度センサ902により実際の入力
側プーリ回転数Nを読み込み(923)、つぎにスロ
ツトル開度θが0か否かの判別を行い(924)、θ
≠0のときは、第21図に示すサブルーチンに従
い予めデータとしてROM913に格納してある
第17図のスロツトル開度θに対応する最良燃費
入力側プーリ回転数N*の設定をする(960)た
め、スロツトル開度に対応した入力側プーリ回転
数N*データの格納アドレスのセツトをし(961)、
セツトしたアドレスからN*のデータを読みだし
(962)、読み出したN*のデータをデータ格納用
RAM914に一時格納する(963)。 次に実際の入力側プーリ回転数Nと最良燃費入
力側プーリ回転数N*との比較を行い(927)、N
<N*のときはダウンシフトソレノイド弁84の
作動指令を発し(928)、N>N*のときはアツプ
シフトソレノイド弁85の作動指令を発し
(929)、N=N*のときは両ソレノイド弁84およ
び85のOFF指令を発する(920)。θ=0でス
ロツトル全閉時には、エンジンブレーキの必要性
を判断するためシフトレバーがD位置に設定され
ているかまたはL位置に設定されているかの判別
を行い(926)、必要に応じてエンジンブレーキ処
理970まは980を行う。D位置のエンジンブ
レーキ処理970は、第22図に示す如く、車速
センサ903により車速Vを読み込み(971)、そ
の時点での加速度αを算出し(972)、つぎに該加
速度αが車速に対して適当な加速度Aであるか否
かの判別をする(973)。α>Aのときはダウンシ
フトのコントロール974を行うためN*にNよ
り大きい値を設定した後リターンし、α≦Aのと
きはN*にスロツトル開度0に対応する最良燃費
入力側プーリ回転数N*の設定を行つた(975)後
リターンする。車速と適当な加速度Aとの関係
は、各車両について実験または計算により求めら
れるものであり、第22図のBのグラフに示す。 L位置のエンジンブレーキ処理980では、第
23図に示すように、車速Vの読み込み(981)
をした後、車速Vと入力側プーリ回転数Nからト
ルク比Tを次式から算出する演算を行う(982)。 T=(N/V)×k kはトランスミツシヨン内部の減速歯車機構2
3の減速比、車両の最終減速比およびタイヤ半径
等とから決定される定数である。つぎに現在のト
ルク比Tがその車速Vに対して安全かつ適性なエ
ンジンブレーキが得られるトルク比T*より大き
いか否かの判別を行い(983)、T<T*のときは
ダウンシフトがなされるようにN*にNより大き
い値の設定を行い(984)、T≧T*のときはN*
Nと等しい値の設定を行つて(985)リターンす
る。各車速に対して安全かつ適性なエンジンブレ
ーキが得られるトルク比T*は、各車両について
実験または計算により求められるものであり、第
23図Bのグラフに示す。 次に、トルク比制御装置80の作用を第27図
と共に説明する。 定速走行時 第27図Aに示す如く、電気制御回路の出力に
より制御されるソレノイド弁84および85は
OFFされている。これにより、油室816の油
圧P1はライン圧となり、油室815の油圧P2
スプール812が図示右側にあるときはライン圧
となつている。スプール812はスプリング81
1による押圧力P3があるので図示左方に動かさ
れる。スプール812が左方に移動され油室81
5とドレインポート813とが連通するとP2
排圧されるので、スプール812は油室816の
油圧P1により図示右方に動かされる。スプール
812が右方に移動されるとドレインポート81
3は閉ざされる。よつて、スプール812はこの
場合、第27図に示すように、ドレインポート8
13とスプール812とのランドエツジにフラツ
トな切り欠き812bを設けることにより、より
安定した状態でスプール812を第27図Aの如
く中間位置の平衡点に保持することが可能とな
る。 この状態においては油路2は閉じられており、
入力側プーリ31の油圧サーボ313の油圧は、
出力側プーリ32の油圧サーボ323に加わつて
いるライン圧によりVベルト33を介して圧縮さ
れる状態になり、結果的に油圧サーボ323の油
圧と平衡する。実際上は油路2においても油洩れ
があるため、入力側プーリ31は徐々に拡げられ
てトルク比Tが増加する方向に変化して行く。従
つて第27図Aに示すように、スプール812が
平衡する位置においては、ドレインポート814
を閉じ、油路1はやや開いた状態となるようスプ
ール812とのランドエツジにフラツトな切り欠
き812aを設け、油路2における油洩れを補う
ようにしている。また第29図に示すように切り
欠き812aの代わりに油路1と油路2の間をオ
リフイス821を有する油路822で連結しても
同様な機能を果たすことは明らかである。 アツプシフト時 第27図Bに示す如く電気制御回路の出力によ
りソレノイド弁85がONされる。これにより油
室816が排圧されるため、スプール812は図
示左方に動かされ、スプール812の移動に伴
い、油室815もドレインポート813から排圧
されるが、スプリング811の作用でスプール8
12は図示左端に設定される。 この状態では油路1のライン圧がポート818
を介して油路2に供給されるため油圧サーボ31
3の油圧は上昇し、入力側プーリ31は閉じられ
る方向に作動してトルク比Tは減少する。従つて
ソレノイド弁85のON時間を必要に応じて制御
することによつて所望のトルク比だけ減少させア
ツプシフトを行う。 ダウンシフト時 第27図Cに示す如く電気制御回路の出力によ
りソレノイド弁84がONされ、油室815が排
圧される。スプール812は油室816のライン
圧により図示右方に動かされ、油路2はドレイン
ポート814と連通して排圧され、入力側プーリ
31は拡がる方向に作動してトルク比増大する。
このようにソレノイド弁84のON時間を制御す
ることによりトルク比を増大させダウンシフトさ
せる。 以上のように入力側(ドライブ側)プーリ31
の油圧サーボ312は、トルクレシオ制御弁81
の出力油圧が供給され、出力側(ドリブン側)プ
ーリ32の油圧サーボ323にはライン圧が導か
れており、入力側油圧サーボ312の油圧をPi
出力側油圧サーボ322の油圧をPpとすると、
Pp/Piはトルク比Tに対して第28図のグラフに
示す如く特性を有し、例えば、スロツトル開度θ
=50%、トルク比T=1.5(図中a点)で走行して
いる状態からアクセルを緩めてθ=30%とした場
合、Pp/Piがそのまま維持されるときはトルク比
T=0.87の図中b点に移行し、逆にトルク比T=
1.5の状態を保つ場合には、入力側プーリを制御
するトルク比制御機構80の出力によりPp/Pi
値を増大させ図中c点の値に変更する。このよう
にPp/Piの値を必要に応じて制御することによ
り、あらゆる負荷状態に対応して任意のトルク比
に設定できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は車両用Vベルト式無段変速機の概略
図、第2図は本発明に係わる油圧制御回路の1実
施例を示す図、第3図はマニユアル弁の作動を説
明するための図、第4図はデイテント弁およびス
ロツトル弁の作動を説明するための図、第5図は
トルクレシオ弁の作動を説明するための図、第6
図は本発明に係わる電気制御回路の1実施例を示
す構成図、第7図は油圧制御回路の必要ライン圧
特性を示す図、第8図はスロツトル圧の特性を示
す図、第9図、第10図および第11図は本発明
の制御装置により得られるライン圧特性を示す
図、第12図はエンジンの最良燃費動力線を示す
図、第13図はエンジンの出力性能の特性を示す
図、第14図は流体伝達機構の性能曲線を示す
図、第15図はエンジンの等燃費率曲線を示す
図、第16図は最良燃費フルードカツプリング出
力曲線を示す図、第17図は最良燃費フルードカ
ツプリング出力回転数の特性を示す図、第18
図、第19図、第21図、および第22図A、第
23図Aは電気制御回路における処理の流れを説
明するための図、第20図はソレノイド弁の作用
を説明するための図、第22図Bは設定加速度を
示す図、第23図Bは設定トルク比を示す図、第
24図Aはシフト制御機構の作動を説明するため
の図、第24図Bは入力側および出力側の油圧サ
ーボの供給油圧の特性を示す図、第25図はソレ
ノイド圧の特性を示す図、第26図はシフト制御
弁の出力油圧の特性を示す図、第27図はトルク
比制御装置の作動を説明するための図、第28図
はトルク比と入出力側油圧サーボの圧力比との関
係を示す図、第29図はトルク比制御装置の他の
実施例を示す構成図、第30図は従来の車両用V
ベルト式無段変速機の概略図である。 30…無段変速機、214…入力軸、26…出
力軸、31…入力側プーリ、32…出力側プー
リ、313,323…油圧サーボ、33…駆動バ
ンド、90…電気制御回路、902…入力側プー
リ回転速度センサ、903…車速センサ、904
…スロツトルセンサ、81…トルクレシオ制御
弁、84…ダウンシフトソレノイド弁、85…ア
ツプシフトソレノイド弁。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 入力軸および出力軸にそれぞれ取付けられ、
    実効径が可変の入力側プーリおよび出力側プーリ
    と、これらプーリ間に張設された駆動バンドとか
    らなり、前記プーリの実効径を調節して入出力軸
    間のトルク比を制御する車両用Vベルト式無段変
    速機において、スロツトル開度、車速、入力側プ
    ーリ回転速度等車両の運転状態を検出する手段
    と、該車両の運転状態の目標値を設定する手段
    と、これら車両の運転状態の目標値と検出値とを
    比較し、該比較結果に基いた信号を出力する電気
    制御回路と、該電気制御回路の出力信号により制
    御されてトルク比を調整するトルクレシオ制御手
    段とを備えることを特徴とする車両用Vベルト式
    無段変速機の変速制御装置。 2 前記目標値は少なくとも検出されたスロツト
    ル開度に応じて設定された入力側プーリ回転速度
    であり、前記検出値は検出された入力側プーリ回
    転速度であることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項記載の車両用Vベルト式無段変速機の変速制
    御装置。 3 前記目標値は検出されたスロツトル開度およ
    び車速に応じて設定されたVベルト式無段変速機
    のトルク比であり、前記検出値は検出されたVベ
    ルト式無段変速機のトルク比であることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項記載の車両用Vベルト
    式無段変速機の変速制御装置。 4 前記目標値は検出されたスロツトル開度およ
    び車速に応じて設定された車両の加速度であり、
    前記検出値は検出された車速であることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項記載の車両用Vベルト
    式無段変速機の変速制御装置。 5 前記目標値は少なくとも検出されたスロツト
    ル開度に応じて定められる最良燃費動力線に従つ
    て求められるエンジン回転速度を流体継手の性能
    に従つて補正することにより設定された入力側プ
    ーリ回転速度であることを特徴とする特許請求の
    範囲第2項記載の車両用Vベルト式無段変速機の
    変速制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2839711B2 (ja) * 1992-05-07 1998-12-16 キュスター ウント コンパニー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 機械的なフレキシブルな遠隔操作手段の長さ修正装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2839711B2 (ja) * 1992-05-07 1998-12-16 キュスター ウント コンパニー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 機械的なフレキシブルな遠隔操作手段の長さ修正装置

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