JPH0240906B2 - Sharyoyovberutoshikimudanhensokukinohensokuseigyosochi - Google Patents

Sharyoyovberutoshikimudanhensokukinohensokuseigyosochi

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JPH0240906B2
JPH0240906B2 JP8842289A JP8842289A JPH0240906B2 JP H0240906 B2 JPH0240906 B2 JP H0240906B2 JP 8842289 A JP8842289 A JP 8842289A JP 8842289 A JP8842289 A JP 8842289A JP H0240906 B2 JPH0240906 B2 JP H0240906B2
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pressure
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oil passage
hydraulic
valve
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Nobuaki Miki
Shoji Yokoyama
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Aisin AW Co Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、車両用Vベルト式無段変速機の変速
制御装置に関する。 〔従来の技術〕 Vベルト式無段変速機は、バン・ドールネが発
明した無端金属ベルトを2つのプーリに巻掛けて
用いるもので、このVベルトは、積層したスチー
ルバンドの最も内側のスチールバンドに多数のV
型ブロツクを互いに間断なく配置し、動力伝達を
プーリ側面とV型ブロツクの側面間およびV型金
属ブロツク同士の押付力により行う点に特徴があ
る。 従来、この無端金属Vベルトを無段変速機とし
て用いる種々の提案がなされている。無段変速機
としての課題は、走行状態に合わせて的確にトル
ク比を変更する手段、トルク比に応じて動力伝達
を制御するための油圧制御装置、NレンジからD
レンジ又はRレンジにシフトするときのシヨツク
を防止する前後進切換機構等があるが、未だ有効
な提案はされていない。 第33図は特開昭54−157930号公報に提案され
ている従来の車両用無段変速機を示している。入
力軸aには固定フランジbと可動フランジcから
なる入力側プーリが設けられ、また、出力軸dに
は固定フランジeと可動フランジfからなる出力
側プーリが設けられ、入力側プーリと出力側プー
リ間にはベルトgが張設されていて、入力軸aか
ら出力dに動力を伝達している。この車両用可無
段変速機の制御装置には、ポンプjが発生した油
圧を所定のライン圧に調圧するレギユレータ弁k
が設けられ、レギユレータ弁kによつて調圧され
たライン圧を油路iを介して出力側プーリの可動
フランジfに供給して出力側プーリにベルトgを
挟持つる力を与え、入力側プーリの可動フランジ
cに連結した油路hには、トルクレシオ制御弁l
によつて選択的に油圧が給排されており、これに
よつて可動フランジc,fを移動させるようにな
つている。 また、トルクレシオ制御弁lのスプールmの一
端には、ピトー管nにより入力軸aの回転数に比
例した流体圧が作用し、一方、スプールmの他端
には、スロツトルペダルの動きに連動するカムp
の回動による圧力が、レバーq、スプリングrを
介して作用している。従つて、トルクレシオ制御
弁lによる入力側プーリの可動フランジcへの油
圧の給排を、入力軸aの回転数とスロツトルペダ
ルの動きに応じて行つている。さらに、レギユレ
ータ弁kのスプールsの一端には、前記ピトー管
nにより入力軸aの回転数に比例した流体圧が作
用し、一方、入力側プーリにはその可動フランジ
cの軸方向の移動と連動して変位される検出ロツ
ドtが設けられ、スプールsの他端には、該検出
ロツドtの圧力が、レバーu、スプリングvを介
して作用している。従つて、レギユレータ弁kの
調圧作用が入力軸aの回転数と無段変速機のトル
ク比に応じて行われるように構成されている。 〔発明が解決しようとする課題〕 ところで、上記したトルク比の制御において、
この種の無段変速機が一般の自動変速機と異なる
点は、無段変速機が、動力伝達を金属プーリと金
属V型ブロツク間の小さい摩擦抵抗で行うため、
高い作動油圧を必要とし、また、エンジンアイド
リング状態(スロツトル開度全閉)においても、
エンジンブレーキ時にVベルトが滑らないように
比較的高い作動油圧を必要とする点である。 しかしながら、上記従来の無段変速機のトルク
比の制御においては、各スロツトル開度の最大エ
ンジンン出力トルクに対してスリツプが生じない
ように設定されているために、通常走行の場合に
は、最大出力トルクより小さい出力トルクとなる
ため、必要なベルトの挟持力よりも過大な力が働
くことになり、ベルトの耐久性が損なわれるると
共に、オイルポンプの駆動トルクが増大して燃費
が低下するという問題を有している。 そこで、通常走行時において目標入力回転数に
おける出力トルクに対してスリツプを生じないよ
うに挟持力を発生させるように制御することが考
えられるが、例えば発進時等の目標入力回転数に
おける出力トルクより高い出力トルクとなる領域
では、ライン圧が不足すなわちベルト挟持力が不
足しベルトがスリツプすることとなる。 本発明は上記問題を解決するものであつて、そ
の主目的は、ライン圧をエンジンの出力トルクお
よび入出力プーリ間のトルク比をパラメータとし
て必要最小限の圧力に制御することにより、Vベ
ルトの耐久性および燃費を向上させることであ
る。 また、本発明の他の目的は、発進時或いは登坂
時等のような最大トルク比の状態において、ライ
ン圧を上げることにより、Vトルクに適正な挟持
力を発生させて、ベルトのスリツプを防止するこ
とである。 〔課題を解決するための手段〕 そのために本発明は、固定フランジ311,3
21、可動フランジ312,322および該可動
フランジを変位させる油圧サーボ313,323
を有する入力側プーリ31並びに出力側プーリ3
2と、これら両プーリ間に張設されたVベルト3
3と、油圧源52において発生した油圧を調圧す
る油圧調整装置60と、該油圧調整装置において
調圧された油圧を前記油圧サーボ313,323
に選択的に供給することにより入力側プーリ31
および出力側プーリ32の実効径を可変にするト
ルク比制御装置80とを備え、前記油圧調整装置
60において調圧される油圧を、エンジンの出力
トルクおよび入出力プーリ間のトルク比をパラメ
ータとして必要最小限の圧力に制御すると共に、
最大トルク比およびその近傍では該圧力を増大さ
せることを特徴とする。 〔作用および発明の効果〕 本発明においては、車両を低燃費で走行させる
ためには油圧制御回路に供給するライン圧を必要
最小限に近づけることが必要となり、無段変速装
置において該ライン圧は入力側プーリ31および
出力側プーリ32の各油圧サーボがVベルト33
の滑りを生ずることなくトルクの伝達を行える油
圧で規定される。そして、車両の発進時には両プ
ーリによつて実現可能なトルク比の範囲では、エ
ンジンを最良燃費の状態で作動させることが不可
能であるから、例えば第7図で実線で示した最良
燃費の特性曲線より20%程度大きな破線で示すラ
イン圧とする。 これを達成するために、レギユレータ弁61の
出力であるライン圧は、油圧制御装置60によ
り、スロツトル開度θおよび入出力軸間のトルク
比の変化により以下の如く調整される。 例えばDレンジでは、マニユアル弁62におい
て油路3のみが油路1と連通しており油路4およ
び油路5は排圧されている。このときはシフト制
御機構70において、シフト制御用ソレノイド弁
74がOFF状態で油室713にライン圧が供給
されている場合には、スプール712が左右に位
置することにより、油路3と油路13とが連絡さ
れ、油路3に供給されたライン圧が油路13を通
して前進用の多板クラツチ45の油圧サーボ49
に作用し、車両は前進可能となる。 トルク比Tが大きく(t3<T≦t4)のとき、第
5図Cに示す如く油路9はドレインポート666
から排圧され、よつてスロツトル圧は第8図ニで
表される。しかるにポート663が開口し油路1
と油路6とが連通するので、スロツトル開度θが
0≦θ≦θ1%の範囲内にあり、デイテント弁64
のスプール641が、第4図Aに示す如く図示左
側部にある間は、該スプール641により油路6
は閉じられ且つ油路7は油路5を介してマニユア
ル弁62から排圧されているが、スロツトル開度
θがθ1%<θ≦100%のときは、第4図Bに示す
如くスプール641が図示右側に移動し、油路6
と油路7とが連通し油路7にデイテント圧が発生
する。これによりライン圧は第9図のヲ域および
第10図のリに示す如く、θ=θ1%でステツプ状
に変化する特性となる。 従つて本発明によれば、ライン圧をエンジンの
出力トルクおよび入出力プーリ間のトルク比をパ
ラメータとして必要最小限の圧力に制御すること
により、Vベルトの耐久性および燃比を向上させ
ることができる。 また、発進時或いは登坂時等のような最大トル
ク比およびその近傍において、ライン圧を上げる
ことにより、Vベルトに挟持力を発生させて入力
回転数を上げることができ、前記したライン圧を
必要最小限の圧力に制御する方式の欠点を解消で
きる。 なお、上記した構成に付加した番号は、理解を
容易にするために図面と対比させるためのもので
あり、これにより構成が何ら限定されるものでは
ない。 〔実施例〕 以下本発明の実施例を図面を参照しつつ説明す
る。 第1図は車両用Vベルト式無段変速機の模式図
である。 100はエンジン、102はキヤブレタ、20
は該エンジン100と駆動側車軸との間に設けら
れた伝動装置であり、エンジンの出力101に連
結されたフルードカツプリング21、該フルード
カツプリング21に連結されたVベルト式無段変
速機30、該無段変速機30の出力軸26に連結
された前進後進切換用遊星歯車変速機40、該遊
星歯車変速機40の出力軸47に連結された減速
歯車機構23からなる無段変速装置により構成さ
れている。 フルードカツプリング21は、エンジンの出力
軸101に連結されたポンプインペラ211およ
びフルードカツプリング出力軸214に連結され
たタービンランナ212からなる周知のものであ
る。なおフルードカツプリングの代わりに他の流
体式トルクコンバータまたは機械的クラツチを用
いてもよい。 Vベルト式無段変速機30は、フルードカツプ
リングの出力軸214に連結された入力側プーリ
31と、該入力側プーリ31と平行に配設された
Vベルト式無段変速機の出力軸26に連結された
出力側プーリ32と、これら両プーリ間に張設さ
れたVベルト33から構成されている。 入力側プーリ31は、出力軸214に連結され
た固定フランジ311と、該固定フランジ311
と対向してV字状空間を形成するよう設けられた
可動フランジ312とを有し、該可動フランジ3
12は油圧サーボ313により軸方向に移動可能
に設けられている。 出力側プーリ32は、無段変速機30の出力軸
26に連結された固定フランジ321と、該固定
フランジ321と対向してV字状空間を形成する
よう設けられた可動フランジ322とを有し、該
可動フランジ322は油圧サーボ323により軸
方向に移動可能に設けられている。 前進後進切換用遊星歯車変速機40は、サンギ
ア41、リングギヤ43、これらサギア41、リ
ングギヤ43に噛合するダブルプラネタリギア4
4、該ダブルプラネタリギア44を回転自在に支
持するキヤリヤ46から構成され、サンギア41
は無段変速機の出力軸26に連結され、キヤリヤ
46は、前進後進切換用遊星歯車変速機40の出
力軸47に連結される。サンギア41とキヤリヤ
46は、多板クラツチ45により着脱自在に連結
されており、リングギヤ43は多板ブレーキ42
により変速装置のケース400に着脱自在に連結
されている。 この前進後進切換用遊星歯車変速機40は、油
圧サーボ49に油圧が供給されたとき、多板クラ
ツチ45が係合し無段変速機の出力軸26の回転
がそのまま前進後進切換用遊星歯車変速機40の
出力軸47に伝達され、前進走行状態を可能にす
る。また、油圧サーボ48に油圧が供給されたと
き、多板ブレーキ42が係合しリングギヤが固定
されるので、出力軸47は無段変速機の出力軸2
6の回転に対して逆回転して、後進走行状態を可
能にする。 減速歯車機構23は、Vベルト式無段変速機3
0で得られる変速範囲が通常の車両用変速装置に
より達成される変速範囲より低いことを補うため
のものであり、例えば減速比1.45の減速を行いト
ルクの増大を行つている。減速歯車機構23の出
力軸は、デイフアレンシヤルギヤ22と連結さ
れ、所定減速比3.727の最終減速を行つている。 第2図は第1図に示したVベルト式無段変速機
の油圧制御回路を示す。 油圧制御回路は、油圧源50、油圧調整装置6
0、N−D、N−Rシフト時の衝撃を緩和するシ
フト制御機構70、およびトルク比制御装置80
からなる。 油圧源50は、油溜からオイルストレーナ51
を介してエンジンにより駆動されるポンプ52で
汲み上げた作動油を、リリーフ弁53が取り付け
られた油路11を経て、レギユレータ弁61に供
給する。 油圧調整装置60は、それぞれシフトレバー
(図示せず)により手動操作されるマニユアル弁
62、キヤブレタ102のスロツトル開度θに応
じデイテント圧およびスロツトル圧を出力するデ
イテント弁64およびスロツトル弁65、出力側
プーリ32の可動フランジ322と連動しその変
位量に応じてデイテント弁64にライン圧を供給
し、且つスロツトル弁65に設けた出力油圧フイ
ードバツク油路9を排圧するトルクレシオ弁6
6、および油圧源50から供給された油圧を調圧
しライン圧として油圧サーボ323に供給するレ
ギユレータ弁61から構成される。 マニユアル弁62は、運転席に設けたシフトレ
バーのシフト位置P、R、N、D、Lに対応して
第3図に示す如くスプール621がP、R、N、
D、Lの各位置に設定され、表に示す如くライ
ン圧が供給される油路1と出力用油路3〜5とを
連絡する。
【表】 表において○は油路1との連絡状態
を示し、×は油路3〜5が排圧状態にあ
ることを示す。
レギユレータ弁61は、スプール611と、デ
イテント圧およびスロツトル圧を入力してスプー
ル611を制御するレギユレータバルブプランジ
ヤ612とを備え、スプール611の変位に伴い
第2出力ポート614と連通する隙間面積を調整
し、出力ポート616から油路1にライン圧を出
力する。ポート614から排出された油は、油路
12を経てフルードカツプリング、オイルクーラ
および潤滑箇所へ供給される。 デイテント弁64は、キヤブレタ102のちよ
う弁のスロツトル開度θにリンクして連動し第4
図に示す如く移動するスプール641を備え、ス
ロツトル開度が0≦θ≦θ1においては第4図Aに
示す如く油路5とレギユレータ弁61に設けられ
た入力ポート616′に連絡するデイテント圧出
力用油路7とを連通し、θ1<θ≦100%のときは
第4図Bに示す如く油路7とデイテント弁64を
トルクレシオ弁66に連絡する油路6とを連通す
る。 スロツトル弁65は、デイテント弁のスプール
641にスプリング645を介して直列に配置さ
れると共に、他方にスプリング652が背設され
たスプール651を備え、スプール641および
スプリング645を介して伝達されるスロツトル
開度θの変動に応じて動く上記スプール651の
作用により、油路1と連絡するポート653の開
口面積を調整し、レギユレータ弁61に設けられ
た入力ポート618に連絡するスロツトル圧出力
用油路8へスロツトル圧を出力する。スプール6
51は、それぞれ油路8から分枝すると共に、オ
リフイス654および655が設けられた出力油
圧のフイーバツク用油路9および10を介してラ
ンド656と該ランド656より受圧面積の大き
いランド657に出力油圧のフイードバツクを受
けている。 トルクレシオ弁66は、出力側プーリ32の可
動フランジ322に連結ロツドを介してリンクさ
れたスプール662を備え、可動フランジ322
の移動量Lがl3≦L≦l4(トルク比Tがt2≧T≧t1
のときは第5図Aに示す如くスプール662が図
示左側部に位置し、スロツトル弁65に設けられ
た出力油圧のフイードバツク用油路9と連結した
入力ポート664を閉じると共に、デイテント弁
64への出力用油路6をドレインポート665に
連通して排圧する。可動フランジ322の移動量
Lが第1の設定値l3より小さく、l2≦L<l3(t3
T>t2)のときは、第5図Bに示す如くスプール
662が中間部に位置し、油路9と連結するポー
ト664とドレインポート666とが連通し油路
9は排圧される。可動フランジ322の移動量L
が第2の設定値l2より小さく、0≦L≦l2(t4≧T
>t3)のときは、第5図Cに示す如くスプール6
62が図示右側部に位置し、油路1に連結したポ
ート663と油路6とが連通し油路6にライン圧
が供給される。 シフト制御機構70は、一方にスプリング71
1が背設され他端に設けられた油室713からラ
イン圧を受けるスプール712を備えたシフト制
御弁71、油室713へライン圧を供給する油路
1に設けられたオリフイス72、該オリフイス7
2と油室713との間に取り付けられたプレツシ
ヤリミツテイング弁73、および後記する電気制
御回路により制御され油室713の油圧を調整す
るソレノイド弁74からなる。 ソレノイド弁74がオンしてドレインポート7
41を開き油室713を排圧しているときは、シ
フト制御弁71のスプール712はスプリング7
11の作用で図示左方に移動され、遊星歯車変速
機40の多板クラツチ45を作動させる油圧サー
ボ49に連絡する油路13と多板ブレーキ42を
作動させる油圧サーボ48に連絡する油路14と
をそれぞれドレインポート714と715に連絡
して排圧させ、多板クラツチ45または多板ブレ
ーキ42を解放させる。 ソレノイド弁74がオフしているときはドレイ
ンポート741は閉ざされ、スプール712は油
室713に供給されるライン圧で図示右方に位置
し、それぞれ油路3および油路4を上記油路13
および油路14に連絡し、多板ブレーキ42また
は多板クラツチ45を係合させる。本実施例にお
いてはシフト制御弁71に油路13および油路1
4の出力油圧をフイードバツクする油室717と
油室716を設け、出力油圧の立ち上がりを緩和
し多板クラツチ45および多板ブレーキ42の係
合時のシヨツクを防止している。 トルク比制御装置80は、トルクレシオ制御弁
81、オリフイス82と83、ダウンシフト用ソ
レノイド弁84、及びアツプシフト用ソレノイド
弁85からなる。 トルクレシオ制御弁81は一方にスプリング8
11が背設されたスプール812、それぞれオリ
フイス82および83を介して油路1からライン
圧が供給される両端の油室815および816、
ライン圧が供給される油路1と連絡すると共にス
プール812の移動に応じて開口面積が増減する
入力ポート817およびVベルト式無段変速機3
0の入力側プーリ31の油圧サーボ313に油路
2を介して連絡する出力ポート818が設けらた
油室819、スプール812の移動に応じて油8
19を排圧するドレインポート814、及びスプ
ール812の移動に応じて油室815を排圧する
ドレインポート813を備える。ダウンシフト用
ソレノイド弁84とアツプシフト用ソレノイド弁
85とは、それぞれトルクレシオ制御弁81の油
室815と油室816とに取り付けられ、双方と
も後記する電気制御回路の出力で作動され、それ
ぞれ油室815と油室816とを排圧する。 第6図は第2図に示した油圧制御回路における
シフト制御機構70のソレノイド弁74、トルク
比制御装置80のダウンシフト用ソレノイド弁8
4およびアツプシフト用ソレノイド弁85を制御
する電気制御回路90の構成を示す。 901はシフトレバーP、R、N、D、Lのど
の位置にシフトされているかを検出するシフトレ
バースイツチ、902は入力側プーリ31の回転
速度を検出する回転速度センサ、903は車速セ
ンサ、904はキヤブレタのスロツトル開度又は
アクセルペダルの踏込量を検出するスロツトルセ
ンサ、905は回転速度センサ902の出力を電
圧に変換するスピード検出処理回路、906は車
速センサ903の出力を電圧に変換する車速検出
回路、907はスロツトルセンサ904の出力を
電圧に変換するスロツトル開度検出処理回路、9
08〜911は各センサの入力インターフエイ
ス、912は中央処理装置(CPU)、913はソ
レノイド弁74,84,85を制御するプログラ
ムおよび制御に必要なデータを格納してあるリー
ドオンメモリ(ROM)、914は入力データお
よび制御に必要なパラメータを一時的に格納する
ランダムアクセスメモリ(RAM)、915はク
ロツク、916は出力インターフエイス、917
はソレノイド出力ドライバであり、出力インター
フエイス916の出力をアツプシフト用ソレノイ
ド弁85、ダウンシフト用ソレノイド弁84およ
びシフトコントロール用ソレノイド弁74の作動
出力に変える。入力インターフエイス908〜9
11とCPU912、ROM913、RAM914、
出力インターフエイス916との間はデータバス
918とアドレスバス919とで連絡されてい
る。 つぎに本発明の特徴であるトルクレシオ弁6
6、デイテント弁64、スロツトル弁65、マニ
ユアル弁62およびレギユレータ弁61で構成さ
れる油圧調整装置60の作用を説明する。 油圧制御回路に供給される作動油は、エンジン
で駆動されるポンプ52を供給源としており、ラ
イン圧が高ければそれに応じてポンプ52により
動力の消耗が増大する。よつて車両を低燃費で走
行させるためには油圧制御回路に供給するライン
圧を必要最小限に近づけることが必要となり、無
段変速装置において該ライン圧は入力側プーリ3
1および出力側プーリ32の各油圧サーボがVベ
ルト33の滑りを生ずることなくトルクの伝達を
行える油圧で規定される。 エンジンを最良燃費となる状態で作動させた場
合、入出力軸間のトルク比Tの変化に対する必要
最小限のライン圧をスロツトル開度θをパラメー
タとして第7図の実線で示す。車両の発進時には
両プーリによつて実現可能なトルク比の範囲で
は、エンジンを最良燃費の状態で作動させること
が不可能であるから点線で示す如く上記実線で示
した最良燃費の特性曲線より20%程度大きな破線
で示すライン圧とすることが望ましく、またエン
ジンブレーキ時にはスロツトル開度θ=0におい
ても一点鎖線で示す、より高いライン圧特性とす
ることが望ましい。 本実施例においては、レギユレータ弁61の出
力であるライン圧は、油圧調整装置60により、
マニユアル弁62のシフト位置(L、D、N、
R、P)、スロツトル開度θおよび入出力軸間の
トルク比の変化により以下の如く調整される。 (D位置) 前記表1に示すように、マニユアル弁62にお
いて油路3のみが油路1と連通しており油路4お
よび油路5は排圧されている。このときはシフト
制御機構70において、シフト制御用ソレノイド
弁74がOFF状態で油室713にライン圧が供
給されている場合には、スプール712が右方に
位置することにより、油路3と油路13とが連絡
され、油路3に供給されたライン圧が油路13を
通して前進用の多板クラツチ45の油圧サーボ4
9に作用し、車両は前進可能な状態となる。 トルク比Tがt1≦T≦t2のとき。 第5図Aに示す如くトルクレシオ弁66は、
油路1に連絡したポート663を閉じ、油路6
をドレインポート665と連通して排圧してい
る。これによりスロツトル開度θの何如にかか
わらず油路7にデイテント圧は生じない。また
スロツトル弁65は、油路9と連絡したトルク
レシオ弁66のポート664が閉ざされてお
り、スプール651がランド656の他にラン
ド657にもフイードバツク圧を受けるので、
スロツトル開度θに対して第8図ハに示す特性
のスロツトル圧を油路8を経て調整弁61のレ
ギユレータバルブプランジヤー612に出力す
る。これによりレギユレータ61の出力するラ
イン圧は第9図ヘ域および第10図ホに示す如
くとなる。 トルク比Tがt2<T≦t3のとき。 第5図Bに示す如くトルクレシオ弁66はポ
ート663を閉じており、油路9とドレインポ
ート666とを連通させる。また油路6はポー
ト665を通して排圧される。よつてデイテン
ト圧は発生せず、スロツトル圧は、油路9が排
圧されるスプール651のランド656にフイ
ードバツク圧が印加されなくなつた分だけ増大
し、第8図ニに示す特性曲線で表される。この
ときのライン圧は第9図のル域および第10図
のトで示す特性を有する。 トルク比Tがt3<T≦t4のとき。 第5図Cに示す如く油路9はドレインポート
666から排圧され、よつてスロツトル圧は上
記と同様第8図ニで表される。しかるにポー
ト663が開口し油路6とが連通するので、ス
ロツトル開度θが0≦θ≦θ1%の範囲内であ
り、デイテント弁64のスプール641が、第
4図Aに示す如く図示左側部にある間は、該ス
プール641により油路6は閉じられ且つ油路
7は油路5を介してマニユアル弁62から排圧
されるが、スロツトル開度θがθ1%<θ≦100
%のときは、第4図Bに示す如くスプール64
1が図示右側に移動し、油路6と油路7とが連
通し油路7にデイテント圧が発生する。これに
よりライン圧は第9図のヲ域および第10図の
リに示す如く、θ=θ1%でステツプ状に変化す
る特性となる。 (L位置) マニユアル弁62において油路5が油路1と連
通する。油路3と油路4はD位置と同等である。 トルク比Tがt1≦T≦t2のとき。 スロツトル開度θが0≦θ≦θ1%のとき、デ
イテント弁64において油路5と油路7とが連
通し、デイテント圧が発生してスロツトルプラ
ンジヤーを押し上げ、高いライン圧を発生させ
る。スロツトル開度θがθ1%<θ≦100%のと
き、油路7は油路6および第4図Bに示す様に
トルクレシオ弁のドレインポート665を経て
排圧されてデイテント圧は発生せず、またスロ
ツトル圧はD位置の場合と同じである。よつて
ライン圧は第11図のルに示す特性となる。 トルク比Tがt2<T≦t3のとき。 上記との相違は、トルクレシオ弁66にお
いて油路9がドレインポート666と連通して
排圧され、スロツトル弁65が油路8を介して
調整弁61に出力するスロツトル圧が増大する
ことにあり、これによりライン圧は第11図の
チに示す如き特性曲線で表される。 トルク比Tがt3<T≦t4のとき。 トルクレシオ弁66によつて油路6と油路1
とが連通され、油路9はドレインポート666
から排圧されている。油路6と油路5の両方に
ライン圧が供給されているので、デイテント弁
64はスロツトル開度に関係なくデイテント圧
を出力し、該デイテント圧および上記と同じ
スロツトル圧を入力するレギユレータ弁61は
第11図ヌに示すライン圧を出力する。 (R位置) マニユアル弁62において油路4および油路5
が油路1と連通し、油路3が排圧されている。こ
のときシフト制御機構70において、シフト制御
ソレノイド74がOFF状態で油室713にライ
ン圧が供給されている場合には、スプール712
が右方に位置することにより、油路4と油路14
とが連通され、油路4に供給されたライン圧が油
路14を通して後進用多板ブレーキ42の油圧サ
ーボ48に供給され、車両は後進状態となる。 (P位置およびN位置) マニユアル弁62において油路3,4および5
がともに排圧されているためレギユレータ弁61
の出力であるライン圧はD位置と同じとなる。 このライン圧調整においてマニユアル弁62を
D、N、Pの各シフト位置にシフトしている場
合、トルク比Tがt3<T≦t4の範囲にあるときの
ライン圧を第10図の特性曲線リの如くスロツト
ル開度θ1%以下で低く設定したのは、アイドリン
グなどのスロツトル開度θが小さく且つポンプの
吐出量が少ない運転状況においてライン圧を高く
設定していくと、高油温で油圧回路の各所からの
油洩れが大きいときなどはライン圧の保持が困難
となり、さらにはオイルクーラーへ供給される油
量の減少により油温がさらに上昇してトラブルの
原因となりやすいため、これを防止するようにし
たものである。 また、マニユアル弁62がL、Rの各シフト位
置にシフトしている場合、第11図の特性曲線
チ,ルに示す如くトルク比Tがt1≦T≦t2の範囲
で且つスロツトル開度θがθ1%以下の運転条件に
おいてライン圧を高く設定したのは、エンジンブ
レーキ時においては低スロツトル開度のときも比
較的高い油圧が要求されることによる。 このように第9図に示す如くライン圧を第7図
に示す必要最小限の油圧に近づけることにより、
ポンプ52による動力損失を小さくできるので燃
費が向上できる。 つぎに、第6図で説明した電気制御回路90に
より制御されるシフト制御機構70およびトルク
比制御装置80の作動を第12図のプログラムフ
ローチヤートにより説明する。 スロツトルセンサ904によりスロツトル開度
θの読み込み(ステツプ921)を行つた後、シフ
トレバースイツチ901によりシフトレバー位置
の判別を行う(ステツプ922)。判別の結果、シフ
トレバーがP位置またはN位置の場合には、第1
3図に示すP位置またはN位置処理サブルーチン
によりソレノイド弁84および85の双方を
OFFし(ステツプ931)、PまたはN状態をRAM
914に記憶せしめる(ステツプ932)。これによ
り入力プーリ31のニユートラル状態が得られ
る。シフトレバーがP位置またはN位置からP位
置に変化した場合、およびN位置からD位置に変
化した場合には、それぞれN−RシフトおよびN
−Dシフトに伴うシフトシヨツクを緩和するため
にシフトシヨツクコントロール処理を行う(ステ
ツプ940、950)。 このシフトシヨツクコントロール処理について
以下に詳述する。 先ず、シフト制御機構70は前述した電気制御
回路90の出力により制御されるソレノイド弁7
4の作用で、遊星歯車変速装置40の油圧サーボ
48および49への油圧の給排タイミングを調整
し、シフト時の衝撃を防止すると共に、プレツシ
ヤリミツテイング弁73の作用で油圧サーボ48
および49へ供給される油圧の上限を設定値以下
に保つ作用を有し、クラツチおよびブレーキの係
合圧を制限している。 本実施例においては、第14図に示す如く、シ
フト制御弁71のスプール712に設けたランド
の受圧面積を、図示左側順にS1、S1、S1、S2、ス
プリング711の弾性力をFs1、油室713の油
圧をPsとすると、前進時に係合される多板クラツ
チ45の油圧サーボ49への供給油圧Pcおよび後
進時に係合される多板ブレーキ42の油圧サーボ
48への供給油圧Pbは、それぞれシフト制御弁
71の油圧平衡式である第式および式から次
のように与えられる。 前進時 Ps・S1=Pc・S2+Fs1 … Pc=(S1/S2)Ps−(Fs1/S2) 後進時 Ps・S1=Pb(S1−S2)+Fs1 Pb=〔S1/(S1−S2)〕Ps −〔Fs1/(S1−S2)〕 また、プレツシヤリミツテイング弁73内に挿
設された弁体731の受圧面積をS3、該弁体73
1に背設されたスプリング732の弾性力をFs2
とすると、プレツシヤリミツテイング弁73は油
圧平衡式第式によりPsの最高圧P limitで作
動する。 P limit×S3=Fs2 P limit=Fs2/S3 このときPcおよびPbは第式および第式に
従つて最高圧Pc limit、Pb limitが制限される。 前進時 Pc limit=(S1/S2)P limit−Fs1/S2 後進時 Pb limit=〔S1/(S1−S2)〕P limit −〔Fs1/(S1−S2)〕 ソレノイド弁74は次式で与えられるデユーテ
イ(%)によつてソレノイド圧Psを油室713に
発生させる。 デユーテイ=(1周期におけるソレノイドON時
間/ソレノイド作動周期)×100(%) このデユーテイコントロールは、第15図に示
す1周期K*におけるパルス巾がL*−nM*(n=
1、2、3、…)で表され、次第にパルス巾小さ
くなつていくパルスを第14図に示すシフト制御
用ソレノイド弁74に加えることによりなされ
る。このようにシフト制御用ソレノイド弁74を
デユーテイーコントロールすることにより、シフ
ト制御弁71の油室713にデユーテイーに対応
して調整された油圧Psを発生させる。 第17図に示すソレノイド圧Psは、シフト制御
弁71により増幅され、第18図に示す油圧サー
ボ48または49への供給油圧PcまたはPbが得
られる。 N−DシフトおよびN−Rシフト時における係
合シヨツクを緩和する場合、油圧サーボ48また
は油圧サーボ49への供給油圧PbまたはPcの立
ち上がりを第16図に示す油圧特性曲線の如くコ
ントロールし、図中、AC間での多板クラツチ4
5または多板ブレーキ42の係合を完了せしめ
る。このように油圧サーボ48または49への供
給油圧をコントロールするためのソレノイド弁7
4を制御するシフトシヨツクコントロール処理9
40,950のプログラムフローチヤートを第9
図に示す。 第19図は第15図に示した波形図の各パルメ
ータK*、L*、M*により制御を行う場合のプログ
ラムフローチヤートを示す。ステツプ941でシヨ
ツクコントロール処理中のFLUGがオンか否かの
判別を行い、FLUGがオンのときはシフトシヨツ
クコントロール処理中でありステツプ946に進み、
FLUGがオンでなければ、シフトシヨツクコント
ロール処理の開始のためにRAM914に記憶さ
れているシフトレバー位置と現在のシフトレバー
位置とを比較することによつて、シフトレバーの
P位置またはN位置からR位置への変化の有無の
判定(ステツプ942)およびN位置からD位置へ
の変化の有無の判定(ステツプ943)を行う。い
ずれかの変化が生じている場合には、ステツプ
944、945においてそれに対応する各パラメータ
K*、L*、M*の設定を行うと共にパラメータKを
0に設定し、シヨツクコントロール処理を行う状
態であることを示すFLUGをオンにする(ステツ
プ955)。いずれの変化も生じていない場合にはリ
ターンし、シヨツクコントロール処理はなされな
い。 ステツプ946において、一周期K*の終了を判別
するパラメータKが0より大きいか否かの判定を
行い、Kが0より大きくないときは、KをK*
1、LをL*、L*をL*−M*と設定し(ステツプ
947)、ステツプ948でLが0以下か否かの判定を
行い、Lが0以下でなければステツプ951に進み、
Lが0以下であれば、全てのシヨツクコントロー
ル処理が終了したとみなしてFLUGをオフする。
ステツプ946で一周期K*の終了を判別するパラメ
ータKが0より大きいときには、K−1をKと設
定し(ステツプ950)、次いで一周期Kにおけるオ
ン時間の終了を判別するパラメータLが0か否か
の判定を行う(ステツプ951)。Lが0ときはソレ
ノイド弁74のオフ指令を発し(ステツプ952)、
Lが0でないときはオン指令を発し(ステツプ
953)た後、L−1をLと設定しリターンする。 同様のシフトシヨツクコントロール処理は、第
6図のプログラマブルタイマ920を用いても行
うことが可能である。 次に本発明の特徴である変速制御について第1
2図に戻つて説明する。 N−Dシフトシヨツクコントロール処理950
の次には、入力側プーリの回転速度センサ902
により実際の入力側プーリ回転数Nを読み込み
(ステツプ923)、つぎにステツプ921で読み込んだ
スロツトル開度θが0か否かの判別は行い(ステ
ツプ924)、θ≠0のときは、入力側プーリ目標回
転数N*を最良燃費入力側プーリ回転数にセツト
するサブルーチン960を実行し、θ=0でスロ
ツトル全閉時には、エンジンブレーキに必要性を
判断するため、シフトレバーがD位置に設定され
ているかまたはJ位置に設定されているかの判別
を行い(ステツプ926)、シフトレバーがD位置に
設定されているときには、D位置のエンジンブレ
ーキ処理サブルーチン970を実行し、シフトレバ
ーがL位置に設定されているときには、L位置の
エンジンブレーキ処理サブルーチン980を実行
し、入力側プーリ目標回転数N*を夫々に適した
値に設定する。 上記した入力側プーリ目標回転数N*を最良燃
費入力側プーリ回転数にセツトするサブルーチン
960について説明する。 一般に、エンジンを最良燃費の状態で作動させ
るには、第20図の破線で示す最良燃費動力線に
従つて運転するのが好ましい。この第20図で横
軸はエンジン回転数(rpm)、縦軸はエンジン出
力軸のトルク(Kg・m)を示し、最良燃費動力線
は次の様にして得られる。すなわち、第20図で
実線で示すエンジンの等燃料消費率曲線(単位は
g/ps・h)と、2点鎖線で示す等馬力曲線(単
位はps)とから、図中のA点における燃料消費率
Q(g/ps・h)、馬力をP(ps)とすると、A点
では毎時 S=Q×P (g/h) の燃料を消費することになる。各等馬力曲線上の
全ての点において1時間当たりの燃料消費量Sを
求めることにより、各等馬力線上でSが最小とな
る点が決定でき、これらの点を結ぶことにより各
馬力に対し最良燃費となるエンジン運転状態を示
す最良燃費動力線が得られる。 しかるに本実施例の如く、エンジン100と流
体伝達機構であるフルードカツプリング21とを
組合わせた場合には同様の方法にて、第21図に
示すスロツトル開度θにおけるエンジン出力性能
曲線と、第22図に示すフルードカツプリング性
能曲線と、第23図に示すエンジン等燃費率曲線
から第24図に示すようなフルードカツプリング
出力性能曲線上に最良燃費フルードカツプリング
出力線を求めることができる。第25図は第24
図に示す最良燃費フルードカツプリング出力線を
スロツトル開度とフルードカツプリング出力回転
数の関係におきかえたものである。このフルード
カツプリング出力回転数は、本実施例の無段変速
装置ではそのまま入力側プーリ回転数NBとなる。 そのために第26図に示す入力側プーリ目標回
転数N*を最良燃費入力側プーリ回転数NBにセツ
トするサブルーチン960では、スロツトル開度
θから予めデータとしてROM913に格納して
ある第25図のスロツトル開度θに対応した最良
燃費入力側プーリ回転数NBデータのアドレスの
セツトをし(ステツプ961)、セツトしたアドレス
から最良燃費入力側プーリ回転数NBを読みだし
(ステツプ962)、読みだしたスロツトル開度θに
対応した最良燃費入力側プーリ回転数NBのデー
タを入力側プーリ目標回転数N*にセツトする
(ステツプ963)。 次に、第12図のエンジンブレーキ処理サブル
ーチン970、980について説明する。 D位置のエンジンブレーキ処理サブルーチン9
70は、第27図に示すように、車速センサ90
3により車速Vを読み込み(971)、その時点で加
速度αを算出し(972)、次に加速度αが車速に対
して適当な加速度Aであるか否かの判別をする
(973)。加速度αが加速度Aより大のときには、
ダウンシフトさせるために入力側プーリ目標回転
数N*を現在の入力側プーリ回転数Nより大きい
値に設定し(974)、加速度αが加速度Aより大き
くないときには、入力側プーリ目標回転数N*
スロツトル開度θに対応した最良燃費入力側プー
リ回転数NBに設定し(975)リターンする。車速
と適当な加速度Aとの関係は、第28図に示すよ
うに各車両について実験または計算により予め求
められたものである。 L位置のエンジンブレーキ処理サブルーチン9
70は、第29図に示すように、車速センサ90
3により車速Vを読み込み(981)、次いで車速V
と入力側プーリ回転数Nから現在のトルク比Tを
次式により算出する(982)。 T=(N/V)×k kはトランスミツシヨン内部の減速歯車機構2
3の減速比、車両の最終減速比およびタイヤ半径
等から決定される定数である。次いで現在のトル
ク比Tがその車速に対して安全かつ適正エンジン
ブレーキが得られるトルク比T*より小さいか否
かを判別し(983)、トルク比Tがトルク比T*
り小さいときには、ダウンシフトさせるために入
力側プーリ目標回転数N*を現在のプーリ側プー
リ回転数Nより大きい値に設定し(984)、リター
ンする。トルク比Tがトルク比T*より小さくな
いときには、入力側プーリ目標回転数N*を現在
の入力側プーリ回転数Nに設定し(985)、リター
ンする。車速に対して安全かつ適正エンジンブレ
ーキが得られるトルク比T*は、第30図に示す
ように各車両について実験または計算により予め
求められたものである。 上記のようにして入力側プーリ目標回転数N*
が設定されると、第12図において、次に実際の
入力側プーリ回転数Nと最良燃費入力側プーリ回
転数N*との比較を行い(ステツプ927)、N<N*
のときはダウンシフトソレノイド弁84の作動指
令を発し(ステツプ928)、N>N*のときはアツ
プシフトソレノイド弁85の作動指令を発し(ス
テツプ929)、N=N*のときは両ソレノイド弁8
4および85のOFF指令を発する(ステツプ
920)。 トルク比制御装置80の制御は、第17図で求
めた最良燃費入力側プーリ回転数と、実際の入力
側プーリ回転数とを比較することにより、入出力
プーリ間の変速比の増減をトルク比制御装置80
に設けた2個のソレノイド弁84および85の作
動により行い、実際の入力側プーリ回転数を最良
燃費入力側プーリ回転数に一致させるようになさ
れる。 (定トルク比走行時) 第31図Aに示す如く、電気制御回路の出力に
より制御されるソレノイド弁84および85は
OFFされる。これにより、油室816の油圧P1
はライン圧となり、油室815の油圧P2もスプ
ール812が図示右側にあるときはライン圧とな
つている。スプール812はスプリング811に
よる押圧力P3があるので図示左方に動かされる。
スプール812が左方に移動され油室815とド
レインポート813とが連通するとP2は排圧さ
れるので、スプール812は油室816の油圧
P1により図示右方に動かされる。スプール81
2が右方に移動されるとドレインポート813が
閉ざされる。この場合、ドレインポート813と
油圧812とのランドエツジにフラツトな切り欠
き812bを設けることにより、より安定した状
態でスプール812を第31図Aの如く中間位置
の平衡点に保持することが可能となる。 この状態においては油路2は閉じられており、
入力側プーリ31の油圧サーボ313の油圧は、
出力側プーリ32の油圧サーボ323に加わつて
いるライン圧によりVベルト33を介して圧縮さ
れる状態になり、結果的に油圧サーボ323の油
圧と平衡する。実際上は油路2においても油洩れ
があるため、入力側プーリ31は徐々に拡げられ
てトルク比Tが増加する方向に変化して行く。従
つて第31図Aに示すように、スプール812が
平衡する位置においては、ドレインポート814
を閉じ、油路1はやや開いた状態となるようスプ
ール812とのランドエツジにフラツトな切り欠
き812aを設け、油路2における油洩れを補う
ようにしている。 (アツプシフト時) 第31図Bに示す如く電気制御回路の出力によ
りソレノイド弁85がONされる。これにより油
室816が排圧されるため、スプール812は図
示左方に動かされ、スプール812の移動に伴
い、油室815もドレインポート813から排圧
されるが、スプリング811の作用でスプール8
12は図示左端に設定される。 この状態で油路1のライン圧がポート818を
介して油路2に供給されるため油圧サーボ313
の油圧は上昇し、入力側プーリ31は閉じられる
方向に作動してトルク比Tは減少する。従つてソ
レノイド弁85のON時間を必要に応じて制御す
ることによつて所望のトルク比だけ減少させアツ
プシフトを行う。 (ダウンシフト時) 第31図Cに示す如く電気制御回路の出力によ
りソレノイド弁84がONされ、油室815が排
圧される。スプール812は油室816のライン
圧により図示右方に動かされ、油路2はドレイン
ポート814と連通して排圧され、入力側プーリ
31は拡がる方向に作動してトルク比増大する。
このようにソレノイド弁84のON時間を制御す
ることによりトルク比を増大させダウンシフトさ
せる。 以上のように、入力側(ドライブ側)プーリ3
1の油圧サーボ313には、トルクレシオ制御弁
81の出力油圧が供給され、出力側(ドリブン
側)プーリ32の油圧サーボ323にはライン圧
が導かれており、入力側油圧サーボ313の油圧
をPi、出力側油圧サーボ323の油圧をPpとする
と、Pp/Piはトルク比Tに対して第32図のグラ
フに示す如き特性を有し、例えば、スロツトル開
度θ=50%、トルク比T=1.5(図中a点)で走行
している状態からアクセルを緩めてθ=30%とし
た場合、Pp/Piがそのまま維持されるときはトル
ク比T=0.87の図中b点に移行し、逆にトルク比
T=1.5の状態を保つた場合には、入力側プーリ
を制御するトルク比制御機構80の出力により
Pp/Piの値を増大させ図中c点の値に変更する。
このようにPp/Piの値を必要に応じて制御するこ
とにより、あらゆる負荷状態に対応して任意のト
ルク比に設定できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は車両用Vベルト式無段変速機の概略
図、第2図は本発明の無段変速機における油圧制
御回路の1実施例を示す図、第3図はマニユアル
弁の作動を説明するための図、第4図はデイテン
ト弁およびスロツトル弁の作動を説明するための
図、第5図はトルクレシオ弁の作動を説明するた
めの図、第6図は本発明の1実施例を示す電気制
御回路の構成図、第7図は油圧制御回路の必要ラ
イン圧特性を示す図、第8図はスロツトル圧の特
性を示す図、第9図、第10図および第11図は
本発明の制御装置により得られるライン圧特性を
示す図、第12図および第13図は電気制御回路
における処理の流れを説明するための図、第14
図はシフト制御機構の作動を説明するための図、
第15図は制御用パルスの波形図、第16図は入
力側および出力側の油圧サーボの供給油圧の特性
を示す図、第17図はソレノイド圧の特性を示す
図、第18図はシフト制御弁の出力油圧の特性を
示す図、第19図はシフトシヨツクコントロール
処理を説明するための図、第20図はエンジンの
最良燃費動力線を示す図、第21図はエンジンの
出力性能の特性を示す図、第22図は流体伝達機
構の性能曲線を示す図、第23図はエンジンの等
燃費率曲線を示す図、第24図は最良燃費フルー
ドカツプリング出力曲線を示す図、第25図は最
良燃費フルードカツプリング出力回転数の特性を
示す図、第26図、第27図、第29図は電気制
御回路における処理の流れを説明するための図、
第28図、第30図は制御用設定データを説明す
るための図、第31図はトルク比制御装置の作動
を説明するための図、第32図はトルク比と入出
力側油圧サーボの圧力比との関係を示す図、第3
3図は従来の無段変速機の概略図である。 30…Vベルト式無段変速機、31…入力側プ
ーリ、32…出力側プーリ、33…Vベルト、6
0…油圧調整装置、80…トルク比制御装置、3
11,321…固定フランジ、312,322…
可動フランジ、313,323…油圧サーボ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 固定フランジ、可動フランジおよび該可動フ
    ランジを変位させる油圧サーボを有する入力側プ
    ーリ並びに出力側プーリと、これら両プーリ間に
    張設されたVベルトと、油圧源において発生した
    油圧を調圧する油圧調整装置と、該油圧調整装置
    において調圧された油圧を前記油圧サーボに選択
    的に供給することにより入力側プーリおよび出力
    側プーリの実効径を可変にするトルク比制御装置
    とを備え、前記油圧調整装置において調圧される
    油圧を、エンジンの出力トルクおよび入出力プー
    リ間のトルク比をパラメータとして必要最小限の
    圧力に制御すると共に、最大トルク比およびその
    近傍では該圧力を増大させることを特徴とする車
    両用Vベルト式無段変速機の変速制御装置。 2 前記圧力の増大は、エンジンの出力トルクに
    対応するスロツトル開度が所定値以上で行われる
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載さ
    れた車両用Vベルト式無段変速機の変速制御装
    置。
JP8842289A 1989-04-07 1989-04-07 Sharyoyovberutoshikimudanhensokukinohensokuseigyosochi Expired - Lifetime JPH0240906B2 (ja)

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